投稿者「JMDS」のアーカイブ

「ONをOFFで返す」と講習の機会などで話をすると、会場を和ませるための冗談だとか、話すことに飽きてきたのかと言われることもあるのですが、私としては、かなり気を入れて使っています。そして、冗談とか飽きたと言われないように、自分なりの理論武装をしているつもりです。

「ONをOFFで返す」は、「恩を仇で返す」という諺(ことわざ)をもじった物です。

仇は“かたき”ではなくて“あだ”です。恩をONにして、その対義語のOFFを合わせて作った言葉ですが、講習で使ったときの初めの反応は、そこそこでした。

しかし、その意味するところを話すと、ほとんどの方に理解してもらえます。そして、私たちの講習が目指しているところもわかってもらえます。

その意味するところというのは、私たちが恩を受けたONをOFFで返すという恩知らずの行為ではなくて、講習で知識を伝えるようにスイッチをONにしたことが伝わらないとOFFで返されることがあるということです。

聞いている方のことを思い、しっかりと伝わるように話さないで、講習テキストに沿った話をするだけだと、受け入れてもらえないことがある、ということを話しています。

このことは、これまでも触れてきたことですが、恩を仇(あだ)で返す人だけでなく、仇が敵(かたき)になって襲ってくることもあります。ONしたのにOFFしてくるというレベルでは済まないということです。

OFFされたところで諦めるのではなくて、ONを送り続ける、そしてOFFされないONにしていくことです。

では、「ONをOFFで返される」ことを避けるために何をすればよいかということとして、「ギブアンドギブ」ということも話しています。これは「ギブアンドテイク」(give and take)のテイク(相手から得る利益)ではなくて、相手に利益を与えるギブに変えています。

ギブにギブを重ねて、それで当たり前という感覚で、1回のギブで1回のテイクを求めるのは、教える側としては欲張りすぎという感覚です。

「give and give」どころか、「give and give and give」でも、さらにgiveを重ねてもよいくらいです。つまり、give and give and give and giveと利益を与えて、その重要性に気づいてもらえればよいとの考え方をしています。

この考えを実践として進めていくためには、私自身が心身ともに健康であり続けて、そして健康になる方法、健康を維持する方法、健康を増進させる方法を伝えておくことが重要と考えています。

そのための情報を、もう必要ない、それ以上は余計なお世話というくらいに、私たちは情報を提供しています。この“小さな親切、大きなお世話”と言われるくらいになるまで、私たちのgiveは続きます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

学習に必要な子どもの感覚の発達は、順を追って進んでいきます。

身体機能と認知機能を一緒にトレーニングしていく感覚統合療法では、感覚の発達を以下のように整理しています。

①基礎的な感覚系(触る、バランスと動き、体の各部分の配置)

②感覚−運動統合能力(自分の体の全体像や各部分の認識、両側協応、利き手の発達、行為機能:体をうまく使う能力)

③知覚運動協応(聴覚による識別能力、視覚による識別能力、発話と言語能力、目と手の動作の連携、目的をもって行動する能力)

④学校で学ぶための能力(学習能力、複雑な運動技術、注意力の調整、秩序がとれた行動、自尊心と自己制御)

まずは基礎な感覚系ですが、これは誰にも備わっている機能として特に重視して考えない人もいます。

しかし、普通に生活していれば当たり前のように身につくようなことは、脳の発達が正常に行われた場合のことであって、発達にばらつきがある発達障害では、基礎的な感覚がつきにくいこともあり、それを察知した段階で、改善を始める必要があります。

ここでつまずくようなことがあると、感覚−運動統合能力を身につける段階まで進みにくくなり、能力の向上にも時間がかかることにもなります。
だからこそ、初めの感覚を身につけることを重視して時間をかけることとして、それがクリアできてから次へと進むようにします。

ここをクリアしておくことで、学業技能を高めることがつながり、最終項目である学習能力の向上につなげていくことができるということです。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から脂質(脂肪エネルギー比率)の「基本的事項」と「摂取状況」を紹介します。

〔基本的事項〕
脂質全体には、必須栄養素としての働きはありません。その一方で、エネルギー供給源として重要な役割を担っています。

また、脂質の一部を構成する脂肪酸のうち、多価不飽和脂肪酸(n−6系脂肪酸とn−3系脂肪酸)は必須栄養素です。

さらに、脂質の一部を構成する脂肪酸のうち、飽和脂肪酸は、生活習慣病に関連することが知られている栄養素です。

〔摂取状況〕
平成30年・令和元年の国民健康・栄養調査の2年間の脂質摂取量をみると、日本人成人(31〜76歳、男女各92人)における脂質と主な脂肪酸の摂取量では、最も多く摂取している脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸であり、以下、飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸と続いています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から脂質の指標設定の基本的な考え方を紹介します。

〔基本的な考え方〕
脂質は、エネルギー産生栄養素の一種であり、この観点から、たんぱく質や炭水化物の摂取量を考慮して設定する必要があります。

このため、脂質の食事摂取基準は、1歳以上については目標量として総エネルギー摂取量に占める割合、すなわちエネルギー比率(%エネルギー)で示しました。

乳児については、目標量としてエネルギー比率(%エネルギー)で示しました。

また、飽和脂肪酸については、生活習慣病の予防の観点から目標量を定め、エネルギー比率(%エネルギー)で示しました。

一方、必須脂肪酸であるn–6系脂肪酸とn–3系脂肪酸については、目標量を絶対量(g/日)で算定しました。

他の主な代表的な脂肪酸、すなわち一価不飽和脂肪酸、α–リノレン酸、EPA、DHAとコレステロールについては、今回は指標の設定には至らず、必要な事項の記述に留められています。

また、その健康影響が危惧されているトランス脂肪酸についても必要な事項の記述を行いました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

健康を維持するための食事指導をされても、なかなか実行できないのは、努力が足りないとか、記憶力がよくないと指摘されることがあるのですが、それは大きな理由ではないと考えられます。最も大きな原因は食事指導のエネルギー量の単位にあります。

食事量を示すときには1単位が80kcalとして、どれだけの単位の量を食べるかが指導されます。エネルギー量と重量はイコールではなくて、エネルギー源の糖質、たんぱく質は1gあたりが約4kcalですが、脂質は約9kcalです。

食品は糖質、たんぱく質、脂質が組み合わされているので、それぞれの重量とエネルギー量を計算して、どれだけ食べればよいのかが示されます。ピッタリと単位が合っていれば計算しやすいのですが、重量が中途だとエネルギー量もわかりにくくなります。

なぜ1単位が80kcalになっているのかというと、普段から食べている食品の1食分のエネルギー量が80kcalだからだと説明されることが多いようです。しかし、実際に分量とエネルギー量を比べると、ほぼ100kcalに近くなっています。

80kcalの倍数に適しているのは生活習慣病やダイエットなどで摂取エネルギー制限をされている人のことで、それ以外の人にとっては、この量は「腹八分目」となります。80kcalの単位だと、1日に1700kcalが適切だとされた場合には、どれだけの単位を摂ればよいのか即座には計算しにくい状態です。

これが100kcalの単位であったら、計算しやすく、100kcalごとの量を覚えればよいので、食べる量が理解しやすくなります。手のひらに指4本(親指以外)を乗せて、手の厚さが肉でも魚でも100kcalほどのエネルギー量になります。

卵や芋は片手で軽く握れる分量が100kcal、野菜は両手の上に乗る分量が100kcalと考えることができます。ご飯は、普通サイズの茶碗で軽く盛ったものが200kcalほどなので、この半分が100kcalとなります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「パパフロの日」資生堂が、パパとお風呂に入るパパ(8)フ(2)ロ(6)の語呂合わせで制定。

毎月26日:「風呂の日」(東京ガス)、「プルーンの日」(サンスウィート・インターナショナル日本支社)

一般社団法人全日本ミニマリスト協会の理事を務めさせてもらっています。

同協会はネットコミュニティから始まり、全国の会員数は1万5000人を超えています。代表理事が会員登録の申請者と交流してからの入会であるので、なかなかの組織力ではあります。

この活動は、ミニマリズムの健全な推進を目指していますが、自分たちの考えを押し付けるようなことはなくて、さまざまな考え方をされる方がいて、それぞれが目指すところに向かって考えながら進んでいくことが期待されています。

私が会員になり、理事にもなったのは、代表理事の考え方に賛同(感動!)したからで、代表理事が同じ岡山県内の方で、活動範囲が重なっているというのは偶然でしかありません。

ミニマリストは、ごく簡単に説明すると必要最低限のものだけで生活する人のことですが、それにこだわっているわけではありません。所有するものを減らして、本当に必要なものを見極めることで、自由な時間や心の余裕を得ることを目指しています。

ミニマリスト、ミニマリズムというと“断捨離”と同じように見られることもあり、ミニマリズムの実践と言いながらも片づけ上手というだけのこともあるものの、これも全日本ミニマリスト協会の理事としては普通に受け入れています。

私の場合は、転居に次ぐ転居で物は少なくて、付き合っている人の多くは8年前に移住してから知り合った(リアルもネットも)方で、好むと好まざると無関係に人脈のミニマリズムを実践することになりました。

重要なのは片付けることによって時間を作るということで、この時間を、どのように活かしていくか、社会に役立つことに使うか、次の世代に好環境を残していくか、ということを考え続けています。

今回のお題の「恩送り」という用語を原稿で使ったときに、「恩返し」に直されて、それが書面に掲載されたことがあります。文章全体を読めば、恩返しではないことはわかるだろうにとは思ったものの、新たな考えを定着させるのは難しいとも感じたものです。

恩返しは、受けた恩を返していくことで、返す対象は恩人(世話になった人)か、その関係者という場合を指しています。これに対して「恩送り」は受けた恩を恩人に返すのではなくて、恩を先に送ることを指しています。

“先に送る”といっても、先送りとは違います。先送りは判断や処理を先に延ばすことで、やらなければならないことはわかっていても遅らせるという、あまりよいことではありません。

恩送りは、こども食堂や子どもの飲食の困難さを解決しようという活動から広まりました。料金を支払う人は、自分の分だけでなく、もう1人分も出して、もしも金銭的に厳しい人が来たら、その方のために使ってもらえるようにするという仕組みです。
(あくまで簡単に説明したので、当たっていない活動をされている方がいるのは承知しています)

全日本ミニマリスト協会の代表理事は、防災のプロで片づけが命を救うことにつながるという意味での活動もしていますが、テイクアウト専門のコーヒー店も経営しています。もちろん子ども向けの飲み物も用意されています。

年齢が進むほど受けた恩は増えていくのに、返していく人が減っていくということで、最後は返したくても返せなくなってしまいます。私は古希となり、恩を受けた人は毎月のように減っていきます。

最後には返せなくなるのなら、その前に恩送りをしようと考えて、やってきたことを整理して、「私に恩送りをしてくれ」という方を探しているところです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

食物繊維は、かつては不要なもの、カスのような扱いをされていたのですが、今では6大栄養素の1つとして取り上げられるようになっています。6大栄養素は糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、そして食物繊維です。

食物繊維は水に溶けない(変化しない)性質の不溶性食物繊維と、水を吸って膨らむ水溶性食物繊維に大きく分けられています。不溶性食物繊維は野菜や根菜類などに多く含まれていて、水溶性食物繊維は海藻、きのこ、果物に多く含まれます。

両方の食物繊維ともに消化されず、そのために吸収もされません。

不溶性食物繊維には腸壁を刺激して蠕動運動を盛んにする働きがあるのですが、多く摂り過ぎると便を固くして通過しにくくなることが指摘されています。水溶性食物繊維は便を軟らかくする作用があるのですが、多く摂り過ぎると軟便や下痢の原因にもなります。

不溶性食物繊維と水溶性食物繊維のバランスが大切になるということですが、自分なりのバランスがわかっていたとしても、腸の状態によっては不溶性食物繊維と水溶性食物繊維のバランスを変える必要があります。

便秘のときには不溶性食物繊維も水溶性食物繊維も多めに摂ることで改善する効果がありわけですが、下痢のときに不溶性食物繊維と水溶性食物繊維を摂ると下痢の状態が悪化することになります。

そして、下痢から回復してきたら不溶性食物繊維を減らして、徐々に水溶性食物繊維を増やしていくということが指導されます。

ところが、便秘と下痢を繰り返すような状態の人には、これだけではなくて他の方法もすすめられます。それについては次回(食のリテラシー31)に続きます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

筋肉の強化は、目的によって主に刺激する筋肉が異なっていますが、バランスボールとしての体幹トレーニングでは白い色をした白筋を主に刺激しています。白筋は筋瞬発力、筋持久力を担っていて、ブドウ糖をエネルギー源としています。

有酸素運動のためのバウンドボールとしての使い方では赤い色をした赤筋を主に刺激しています。赤筋は筋代謝力を担っていて、脂肪酸をエネルギー源としています。

全身の筋肉のうち約70%は下半身(ヘソから下)にあり、赤筋は下半身に多いことから、脂肪酸のエネルギー代謝には下半身を動かす有酸素運動が有効となります。

ボールに腰掛けてバウンドさせるだけの運動の場合には、高齢者や太っている人であっても膝に負担がかかりにくく、長く続けられる特性があります。

高齢者では膝の軟骨のすり減りから、歩く機会を減らすことが医師(整形外科医)から指示されることがあります。中でも人工関節置換術によって傷んだ関節を人工関節と置き換えた場合には、長持ちさせるために、できるだけ歩かないことがすすめられます。

最新の人工関節は耐用年数が長くなっているものの、耐用年数は15〜20年とされています。人工関節に強い負荷がかかると傷みやすくなることから、運動だけでなく、階段の上り下り、ウォーキングなども控えるように指示されます。

一方で、高齢者には生活習慣病の予防や改善のために、ウォーキングがすすめられることも多くなっています。

生活習慣病の高血圧症、糖尿病、脂質異常症(高中性脂肪血症、高LDLコレステロール血症、低HDLコレステロール血症)はウォーキングによる有酸素運動によって数値(血圧、血糖値、中性脂肪値、LDLコレステロール値、HDLコレステロール血症)を改善させることができるからです。

中でも糖尿病は、食事療法、運動療法をしないと医薬品(血糖降下剤)の効果が得られにくくなるという特性があり、運動習慣を欠かすことはできません。

しかし、人工関節であることから歩く機会が減ると、生活習慣病の改善がみられないことにもなります。そこで歩かずに済む有酸素運動が求められ、その一つとしてバウンドボールが使われ始めたという経緯があります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

食生活チェックは臨床栄養の世界で始まったもので、疾病のリスクが高い人や生活習慣病の予防・改善を目指して開発され、更新が重ねられてきました。私たちが現在使っている食生活チェック表は、日本臨床栄養学会の元理事長(医学博士)の監修によって完成させたものです。

適正な体重を保つための基本は、現状の食生活を正しく把握することです。食生活の指導のもとになる食生活調査は、一般には1週間ほどの一定期間の食材の種類と分量、調理法を調査して、どれくらいの栄養素を摂取したのかを調べて、栄養素の充足率を導き出すために実施されています。

その結果を受けて、不足している栄養素をプラスして、摂りすぎると弊害が出るものはマイナスするように指導されるのが通常となっています。

この方法はメニューと食材、分量、調理法を記録して提出するほうも大変で、この結果を受けて過不足を計算するほうも大変になります。

不足している栄養成分が指摘されても、食品は栄養素として販売されているわけではなく、いろいろな栄養素が含まれている食品を選び、不足している分を補えるだけの分量を選んで、それが料理になったときに減る分も含めて食べる量を決める必要があります。

このような面倒なことを排除して、簡単にチェックして、簡単に指導できるようにしたのが食生活チェック表です。

主食は1日に食べたものをチェックして、そのほかの主菜、副菜などは1週間に食べたものをチェックするだけとなっています。チェック項目は食品の種類ごとに週に何回食べたかをチェックするだけで分量を書く必要はありません。

チェックが終わったら、面談や感想を書いてもらうなりしてからアドバイスに移ります。そのアドバイスは、1日もしくは1週間に食べるべき回数を示すことが基本で、なぜ必要なのかを説明して、理解をしてから変更するようにしてもらいます。

やってみた感想を述べてもらうと、アドバイスしようとしていることと、ほぼ同じ結果が返ってきます。つまり、チェックしているうちに、これは食べなければならない、もっと食べたほうがよい、減らさないといけないということに自分で気づくことができるように作られているからです。

この食生活チェック表は、食品の摂取回数を変えることによって分量を調整するだけなので、忙しい時間の中で調理をする方にも受け入れてもらいやすくなっています。負担をかけるようでは変更をしてもらうことも、続けることも難しくなります。

食事の傾向は、何か大きなイベント(生活環境の変化や疾病など)がなければ、変化することがないのが普通のことです。

スポーツ選手は一般の方に比べて平均寿命が短い傾向があることは以前から判明していて、その中では無理がかからない程度の有酸素運動の場合には、むしろ平均寿命は延びる傾向があるものの、全体的には短命となっています。

スポーツ選手だけでなく、身体に負荷がかかる仕事に従事している人(農業、漁業、林業や工場の従業員など)は、やはり短命の傾向があります。これらの職種は若い人が集まりにくい職種であるために、職場の高齢化が進んでいて、以前にも増して肉体労働化が進んでいます。それだけに、健康を維持するための食生活の指導は重要になります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕