投稿者「JMDS」のアーカイブ

発達障害の学習障害の子どもは、発達障害児(すべての子どもの10%)は全国では約153万人(未就学:約58万人、小学生:約63万人、中学生:約32万人)となっています。そのうちの半分が学習障害とされているので、約76万人もが学習面で困難さを抱えていることになります。
その中で希望する高校進学、大学進学、就職を目指すには、学校や学習塾などで学力向上に取り組むことになりますが、学習障害があると、その改善が重要になり、発達障害児支援施設の機能改善に期待が寄せられます。この機能改善がうまくいけば、すぐに学校や学習塾で学力向上に取り組むことができるのかというと、ここが学習障害の難しいところで、学ぶために必要な技能を身につけることと、学習のための条件の下支えとなる栄養面での改善と、自律神経の調整が必要になります。
学習障害に限らず、発達障害では読む、書く、計算するという基本的なことがクリアできないまま成長している子どもが数多くいます。その基本を身につけるための方法が学業技能です。発達障害児には極端な偏食があり、学ぶために必要な栄養が摂れていないことも当たり前に起こっています。また、自律神経の調整が乱れやすく、そのために学ぶ時間帯に心身ともの休んでいるような状態になることもあります。また、自律神経は消化・吸収・循環・代謝・排泄にも影響を与えて、これが学習にも大きな影響を与えています。
発達支援と学習の間の抜けている部分を補わない限りは、学習に積極的に取り組み、成果をあげることは難しくなっています。その間を埋める活動として、学習支援塾の開設を支援すると同時に、教える人たちに発達障害、学習障害への理解を進めるための講習テキストづくりに取り組んでいます。
抜けた状態を補うことによる学力向上への取り組みが重要であり、その学習支援の場から去ってほしくはないという思いから、「去ると木から落ちる」というテーマで話を進めています。

ブドウ糖は脳細胞の唯一のエネルギー源となっていますが、ブドウ糖が動脈硬化の間接的な要因になることを知ると、糖質制限を考える人が増えるようになります。血糖値が上昇すると、膵臓からインスリンが分泌されます。インスリンにはブドウ糖を細胞に取り込ませる働きがあるからですが、それと同時に肝臓での脂肪酸合成を進める作用があり、さらに中性脂肪が脂肪細胞の中に取り込まれるのを促進させる作用もあります。
インスリンの分泌は自律神経の働きに影響され、交感神経が盛んに働いているときには分泌量が減り、副交感神経が盛んに働いているときには分泌量が増えます。夕方以降は副交感神経の働きが盛んになっているため、夕食では糖質と脂質の摂りすぎは血液中の中性脂肪とLDLコレステロールを増やすことになるわけです。
それでは動脈硬化を予防して、認知機能の低下を防ぐためにはブドウ糖が含まれる糖質を制限すればよいと考える人も出てきます。血糖は血液中のブドウ糖のことで、ブドウ糖の摂取量が減れば血糖値は下がります。しかし、ブドウ糖を減らしすぎると脳の機能には大きな影響が出てきます。体内でエネルギー源となるのは糖質、脂質、たんぱく質の三大エネルギー源であり、ほとんどの細胞が三大エネルギー源を用いてエネルギー産生を行っています。
ところが、血管から脳細胞に栄養素を通過させる血液脳関門はエネルギー源ではブドウ糖しか通過させることができず、脳細胞はブドウ糖しかエネルギー源にできません。ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源であるため、これが不足するようなことになったら脳細胞が正常に働くことができなくなります。
脳には約140億個の脳細胞があります。そのすべての脳細胞は、それぞれの細胞の中で作り出されたエネルギーしか使うことができないのです。

膝の軟骨の成分であるグルコサミンと、軟骨の潤滑成分であるコンドロイチンは、膝痛を抱える高齢者の強い味方として期待されていますが、効果的な摂取タイミングである空腹時に摂って、その成分が軟骨に届きやすいように痛みを感じない程度に歩くということをしても、すぐに効果を感じるようなことはないというのが、成分の特徴です。
長い期間をかけて徐々にすり減ってきた軟骨が、短期間の摂取で元のとおりに回復するというのは、期待のしすぎです。特に膝関節に強い痛みがある人は、相当に軟骨が減っていることが考えられるので、早くても2〜3か月ほどかかるのは当たり前のことです。
ところが、グルコサミンとコンドロイチンが含まれる健康食品を摂ったら、それほど期間がかからずに膝の痛みの軽減、違和感の軽減を感じる人は少なくありません。その理由は、別に含まれている成分の有効性によるものです。グルコサミンとコンドロイチンが含まれる健康食品の成分表示をみると、キャッツクロー、デビルズクロー、ショウガエキスなどが使われています。
これは痛み軽減の成分で、この成分によって効果が得られていると感じて、続けて摂取しているうちに効果が得られるという考えから、初期段階のグルコサミンとコンドロイチン、コラーゲンなどの膝対策の健康食品から使われ続けています。
長く使っていれば実際の効果が得られるということでしょうが、痛み軽減の成分だけでも有効性が感じられやすいということで、グルコサミンやコンドロイチンなどを減らして、痛み軽減成分を多くしている健康食品も残念ながらあります。商品を手にしたり、比較する機会には、ただ有効性をにおわせる文言に注目するのではなく、メインの成分が、どれくらい含まれているのかを重視して確認することが大切です。

算数問題を解くことに困難があることを指します。計算障害とも呼ばれ、数量のイメージができなかったり、数量のイメージと数字を一致させることがうまくいかないことがあります。そのために、加減乗除(+−×÷)の操作(計算)がうまくいかなくなります。
計算のほかに図形や空間の認知、数学的推論などでも困難をきたすことがあります。全体的な知能には大きな遅れはないものの、他の教科に比べて不自然に習得が遅れる状態があります。
〔算数障害の例〕
*数の概念が身につかず、数系列の規則性などの習得が難しい
*計算を習得することが難しい
*指を使わなければ簡単な計算ができない
*繰り上がりや繰り下がりが正しくできない
*九九を覚えにくい
*九九を暗記できても応用して掛け算をすることができない
*掛け算ができても割り算ができない
*物差しや計量器で計測した目盛りを読むのが苦手
*図形の認知や構成ができないことがあり、正しく書き写すことができない
*文章題を解くのが難しい

日本メディカルダイエット支援機構は、東京から岡山に本部(主たる事務局)を移動させて4年半が過ぎました。東京人脈と経験を活かして、岡山での活動を本格的に始めようとしたときに、なんと新型コロナウイルス感染症の拡大のタイミングと重なりました。
岡山での活動は、東京で行ってきた医療、福祉、運動、情報発信など多岐に渡ることを目指していました。それらの活動で岡山モデルを作り上げて、それを全国発信させていくことを考えていました。東京を去ったのは事実でも、中心の立場で全国を見据えた活動をしようという、自分たちがいるところを中心にするという考えがあってのことですが、コロナ禍であまりに歩みが遅くなったことから、グッと範囲を狭めることにしました。
その狭めた範囲が発達障害児の学習支援で、東京中心のナンバーワンの発想から、自分がいるところから始めるオンリーワンの発想に切り替えました。東京にいれば全国の情報が集まり、それを分析・研究して全国に発信する、全国から集まってもらうというのは、いまだに東京から離れられない人たちが主張することですが、東京にいなくても全国を対象に実施できることはあります。
去ったのは東京という得意とする地域からであって、オンリーワンのポジションから去ったわけではありません。それこそ「去ると木から落ちる」という思いで取り組んでいるのが発達障害児の学習支援なのです。発達障害は、自閉症スペクトラム障害、注意欠陥・多動性障害、学習障害が主なものとなっていますが、学習障害だけでなく、自閉症スペクトラム障害でも注意欠陥・多動性障害でも学習に支障が出ることが少なくありません。
発達障害児の支援は全国各地の発達障害児支援施設が実施しています。この中でも学習の支援は行われています。また、全国の(とは言いにくいのですが)学習塾が学習障害児の教育にも着手しています。それなら今さら発達障害児の学習支援を始めなくてもよいのではないか、と言われることもあります。
コロナ禍を経験して、すべての子どものうち10%も存在している発達障害児はターゲットして注目されるようになり、そのうちの半分ほどには学習障害があるということで、学習支援を仕事として始めようとする人も増えてきました。それを弱者を稼ぎにネタにしていると批判の目で見るのではなく、よい兆候として考えています。
発達障害児支援施設の機能改善の支援を受けられているのは発達障害児の40%ほどです。これは大都市部(例えば一都三県で全人口の30%)も含めてのことで、地方では20%に達していればよいほうです。それ以外の発達障害児は家庭での改善を目指すしかないという現状です。学習塾にしても、大手が学習障害児の教室を設けているのがほとんどで、通わせたくても受け入れてもらえない状況となっています。

自助・共助・公助は、もともとは災害時に地方公共団体に頼りっきりになるのではなくて、まずは自分の身を守り、次に地域の協力で助け合う共助を実施して、最後に自治体や警察・消防・自衛隊の救助活動などの公共支援の公助と順番に求めていくことを指しています。
この認識が大きく変わったのは、第99代総理大臣が政策理念として自助・共助・公助を掲げたことからでした。
この自助・共助・公助を発達障害児の現状に当てはめると、発達障害者支援法が制定されていて、全国各地に発達障害児支援施設があり、福祉の範囲で支援が実施されていることから公助で実施されているのかというと、発達障害児支援施設で支援を受けられるのは推定される発達障害児(全児童の約10%)のうち40%ほどでしかありません。これは都市部を含む全国の割合で、都市部には発達障害児支援施設が多くあるのに対して、地方では数が少なくなっています。20%ほどしか支援が受けられていないというのが実態です。
それ以外の子どもは、家族による自助によって支えられています。家族の負担は非常に大きく、できることなら地域で発達障害児を支える共助の仕組みがほしいところですが、これに取り組もうとすると障壁にぶち当たります。それは地域の方々の発達障害に対する理解不足と、そこから来る偏見などのために、安心して発達障害がある子どもが集まれない、その共助の場所に集まることが恥ずかしいというような思いを持つ子どもも少なくないことから、経営的に成り立たないことがあります。公共の福祉ではない限りは、共助であっても一定の集客と売り上げは継続のためには欠かせません。
それを補う役割として期待されるのが公助で、民間がやれないことを自治体や公共団体にやってほしい、ということではなくて、民間が共助として実施する発達障害児を支援する活動のための広報や募集、会場の提供などを期待しているだけです。そして、自治体の関係者にも、できることの一端でもよいので、同じ地域の住民として共助に加わってほしいという願いがあるだけです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

マラソンの途中で補給している水分には、糖分や電解質などが入っています。簡単にいうとポカリスエットのようなもので、この糖分のブドウ糖は、すぐにエネルギー化させる効率のよいエネルギー源です。電解質のほうは体液と同じ状態にするために加えられているもので、浸透圧が高いことから胃からも吸収されて、素早く体内を巡る水分となっています。
糖分を摂れば元気になるからといって、走る前に糖分の多いドリンクを飲んだら、スタミナ切れを起こしてしまい、勢いよく走れなくなってしまいます。
運動を始めたときには、すぐにエネルギー化されるブドウ糖が多く使われるのですが、その時間は10〜15分ほどです。それ以降は長く代謝が続けられる脂肪酸がメインに切り替わっていきます。これは血液中に適度な量のブドウ糖が含まれている状態のときのことで、血液中にブドウ糖が多くありすぎると、ブドウ糖が減りにくくなり、なかなか脂肪酸がメインの代謝に切り替わってはくれなくなります。
ブドウ糖は紙のようなものと考えることができて、火をつけると、すぐに燃えるけれど長くは燃えてくれません。それに対して、脂肪酸は木のようなもので、燃えるまでには時間がかかるものの、燃え始めたら長く燃えてくれます。脂肪酸も同じようなもので、メインの代謝が始まれば多くのエネルギーを長く出し続けてくれるのですが、脂肪酸の代謝が盛んになるまでに時間がかかりすぎると、走っている途中でエネルギーが足りなくなるようなことになります。
ウォーキングは長距離走とは身体にかかる負荷が違っているとはいえ、代謝に関しては体内で同じことが起こっています。だから、初めに糖分を摂るのではなくて、体力の低下を感じてきたときにスポーツドリンクを飲んでエネルギー補給をするというように、糖分の摂取タイミングを間違えることがないようにしなければなりません。

文部科学省の「食に関する指導の手引」では教科ごとの食に関する指導を各論として掲載しています。ここでは体育、保健体育の中学校の食に関連する内容を前回に続いて紹介します。
(エ)他教科などとの関連
技術・家庭科(家庭分野)の「食生活」において、食品の栄養的特質や中学生の1日に必要な食品の種類と概量について学習したことと関連づけ、生活行動・生活習慣と健康を学習し、規則正しい食生活について考えさせるなど、健康の保持増進のための食事のとり方について理解を深めます。
エ 栄養教諭の関わり方
*食生活と健康で、学校給食の献立を教材として、年齢や運動量に応じた栄養素のバランスや食事の量について専門的な知識を生かす指導を行います。
*食生活と生活習慣病との関わりについて、塩分や脂肪分を控えた学校給食の献立を教材として活用したり、生徒にわかりやすく説明する具体的な教具を工夫したり、実験や実習などを取り入れたりした指導を行います。
*学習した後、食事摂取時間の不規則化、朝食欠食の日常化、栄養摂取の偏りなどが見られる生徒に対して個別指導を行い、生活環境などに応じた、望ましい食生活が送れるよう支援します。
*食生活と健康で、学校給食の献立を教材として、年齢や運動量に応じた栄養素のバランスや食事の量について専門的な知識を生かした指導を行います。
*家庭や地域など外部との連携を図り、栄養教諭のネットワークを生かして、科学的でわかりやすい資料作成を行います。
オ 食に関する題材を活用する例
*健康は、主体と環境を良好な状態に保つことにより成り立っていること、健康が阻害された状態の一つが疾病であること、疾病は主体の要因と環境の要因とが相互に関わりながら発生することなどについて学習する際、主体の要因として、年齢、性、免疫、遺伝などの素因と、生後に獲得された運動、食事、休養および睡眠を含む生活上のさまざまな習慣や行動などがあることを取り上げることが考えられます。(第1学年)
*感染症は、病原体が環境を通じて主体に感染することで起こる病気であり、適切な対策を講ずることにより感染のリスクを軽減することができることについて学習する際、例えば、ノロウイルスによる感染性胃腸炎などを取り上げたり、感染症の予防に関して、身体の抵抗力を高めるために栄養状態を良好にするなどを取り上げたりすることが考えられます。(第3学年)

コロナ後を踏まえて、これまで続けてきた得意とするところを進めていくのか、それとも苦手であっても新たなところに移っていくべきなのか、その判断を迫られ、実行した人は数多くいます。得意分野での活動を目指す人には、「猿も木から落ちる」というのは酷な諺(ことわざ)です。木登りが得意な猿でも木から落ちることがあるということで、達人でも失敗をするのだから、凡人なら失敗しても仕方がないという意味で使われています。
他にも、弘法にも筆の誤り、河童の川流れ、上手の手から水が漏れるなど、複数の諺があるということは、それだけ失敗してもリベンジしようと頑張る人が歴史的にも多かったということを示しています。
新たなことにチャレンジして、失敗したら次のことにチャレンジすればいい、という、これまでと同じ感覚ではいられないほどコロナ禍は過酷な影響を与えました。これまで頑張ってきたことを簡単に手放してよいのか、それこそ去ってしまうと木から落ちてしまい、場合によっては命を失うようなことにもなりかねないという状況を示したいために「去ると木から落ちる」というもじりをしました。
これまでの経験、人脈は、失うものが多い時代には大事な財産です。その財産は会社や地域を離れて移住したとしても継続するものという考えはあります。新型コロナウイルス感染症が蔓延するまでは、これまでの人脈も使うことができました。しかし、コロナ禍が長引き、収束後にも前のようには戻れないことが明らかになるにつれて、自分の生き残りに必死で、遠くに行った者と付き合っている暇はないという人も増えてきました。増えたどころではなく、ビジネス関係では、ほとんどが振り向いてくれなくなるということにもなりました。
そのことを身を以て体験したから、去ったことの厳しさを伝えようとしています。
去ったのではなく、新たな活動のために心身ともに切り替えが必要だから、あえて移った、切り替えができたから、いよいよ行動に移す、それはポストコロナの生き残りにつながる、という話については、次回に続きます。

LDLコレステロールは悪玉コレステロールとも呼ばれることから、コレステロールにもよくない印象が抱かれることがあります。しかし、コレステロールは全身の細胞の材料であり、ホルモンや胆汁の原料にもなっていて、生命維持には必要な成分です。そのためにコレステロールは肝臓で合成されて、血管を通って全身に運ばれています。コレステロールは脂肪であるために血液中に入ると水と油の関係で固まって流れにくくなります。そこで肝臓で合成されたコレステロールは親水性があるリポタンパクに包まれたLDLコレステロールとなって血液中に入ります。
LDLコレステロールは活性酸素によって酸化すると変性コレステロールとなります。LDLコレステロールは重要な役割をしていることから免疫細胞のマクロファージが外敵とみなして処理することはありません。ところが、変性コレステロールになると異物と認識して中に取り込む貪食が起こります。一定以上の変性コレステロールを取り込んだマクロファージは機能を失い、血管壁の中に入っていきます。これが続くと動脈が硬くなり、厚くなる動脈硬化が進んでいくことになります。
こういったことから、活性酸素を消去する作用がある抗酸化成分は動脈硬化の予防には重要であることがわかります。活性酸素は脳細胞の老化にも影響を与えることから、抗酸化成分は認知症予防に効果があることが知られています。
コレステロールは肝臓で合成されるわけですが、その材料となっているのはブドウ糖などの糖質です。糖質の代表的なものはブドウ糖や果糖です。ブドウ糖を多く摂取すると余分となったブドウ糖は肝臓で脂肪酸に合成されます。脂肪酸3個がグリセロール1個と結びついて中性脂肪となり、これが血液中を流れ、脂肪細胞の中に蓄積されていきます。
果糖はフルーツに多く含まれていますが、果糖が血液中で多くなると肝臓で脂肪酸に合成され、中性脂肪の量が増えていきます。血液中のブドウ糖が多くなると糖尿病だけでなく、脂質異常症(高中性脂肪血症、高LDLコレステロール血症、低HDLコレステロール血症)になり、動脈硬化が進むことになるということです。