発達障害者の支援を目的とした「発達障害者支援法」の第二条(定義)には、発達障害は「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるものをいう。」と書かれています。
この状態が認められれば発達障害者なのかというと、第二条の2には「発達障害者とは、発達障害がある者であって発達障害及び社会的障壁により日常生活又は社会生活に制限を受けるものをいい、発達障害児とは、発達障害者のうち十八歳未満のものをいう。」と書かれています。
ここで最も重要なことのは「発達障害及び社会的障壁により日常生活又は社会生活に制限を受ける」というところで、「社会的障壁」は発達障害がある者にとって日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のもの(第二条の3)を指しています。
発達障害があるだけでなく、社会的障壁によって活動が制限されることが問題であって、その社会的障壁を取り除く活動をしていないことが、発達障害者・発達障害児を増やすことになっているということを認識してほしいのです。つまり、発達障害がある子どもを、発達障害児にしてしまっているのは、場合によって社会的障壁を取り除くために行動を起こさない私たちのほうにこそ原因があるということです。
「発達障害者支援法」は発達障害の支援は国と地方公共団体(自治体)の責務であると書かれていて、さらに国民の責務ともなっています。その責務を果たすために、自分がやってきたこと、自分が参加しているグループなどができることは何なのかを考え、できることから取りかかることが必要だということを、関心がありそうな方と話す機会があるために話題とさせてもらっています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)
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膝の軟骨の成分であるグルコサミンと、軟骨の潤滑成分であるコンドロイチンを摂っていれば膝の痛みは解消されるように思われがちですが、期待どおりの効果が得られない人も少なくありません。前回、触れたようにグルコサミンもコンドロイチンも膝が動かないと軟骨を包んでいる滑膜の中に入っていかないので、膝を適度に動かしていることが必要になります。それをしないで、“果報は寝て待て”ではないのですが、ただ摂るだけで動かないのでは効果が得にくくなります。
その理由よりも、もっと大きいのはグルコサミンとコンドロイチンの摂取タイミングです。健康食品は薬と同じような形をしていることもあって、グルコサミンとコンドロイチンも食後に摂る人が多くなっています。しかし、これは最悪のタイミングといえます。
以前のグルコサミンとコンドロイチンは高分子で、腸壁を通過しにくいことから効果を得にくくなっていたのですが、そのことがわかり、改良が進んで、今では吸収されやすい低分子となっています。
グルコサミンもコンドロイチンも粘りがある成分です。錠剤型になっているときには粘ってはいなくても、胃の中で水分を吸うと粘度が高まります。食後に摂ると、食べたものに吸着されて構造が大きくなります。そのために腸壁からの吸収性が低下します。だから、グルコサミンとコンドロイチンは空腹時に摂るべきものです。最近、人気が高まっているII型コラーゲンなどの成分も同じ特徴があります。
しかし、健康食品には摂取タイミングを表示することが許可されていません。いつ摂るか、どれくらい摂るかの用法用量を表示できるのは医薬品だけに許可されています。表示されないなら、自分で情報を知って、効果的な摂取を心がけるしかないわけですが、その摂取タイミングは食事との間隔が長い昼食と夕食の間か、就寝前ということになります。
文部科学省の「食に関する指導の手引」では教科ごとの食に関する指導を各論として掲載しています。ここでは体育、保健体育の中学校の食に関連する内容を前回に続いて紹介します。
(イ)当該教科で指導することが考えられる例
*食事には、健康な体をつくるとともに、運動などによって消費されたエネルギーを補給する役割があることを理解できるようにします。また、健康を保持増進するためには、毎日適切な時間に食事をすること、年齢や運動量などに応じて栄養素のバランスや食事の量などに配慮することが必要であることを理解できるようにします。
*心身の健康は生活習慣と深く関わっており、健康を保持増進するためには、年齢、生活環境などに応じた適切な運動、食事、休養および睡眠の調和のとれた生活を続けることが必要であることを理解できるようにします。
*生活習慣病は、日常の生活習慣が要因となって起こる疾病であり、適切な対策を講ずることにより予防できることを、例えば、心臓病、脳血管疾患、歯周病などを適宜取り上げ理解できるようにします。その際、運動不足、食事の量や質の偏り、休養や睡眠の不足、喫煙、角の飲酒などの不適切な生活行動を若い世代から続けることによって、やせや肥満などを引き起こしたり、また、心臓や脳などの血管で動脈硬化が引き起こされたりすることや、歯肉に炎症などが起きたり、歯を支える組織が損傷したりすることなど、様々な生活習慣病のリスクが高まることを理解できるようにします。生活習慣病を予防するには、適度な運動を定期的に行うこと、毎日の食事における量や頻度、栄養素のバランスを整えること、喫煙や過度の飲酒をしないこと、口腔の衛生を保つことなどの生活習慣を身に付けることが有効であることを理解できるようにします。
「三度目の正直」は、一般には1回目や2回目の結果はあてにならなくても、3回目は確実である、3回目は思い通りの結果になるのだから諦めずに続けよう、という意味に捉えられています。失敗してもよい、次に成功すれば前のことは関係ない、ということであれば何回負けても構わないのかもしれませんが、負けることで被害が出るものであったとすると、2回の負けの被害を1回の勝ちで取り戻すのは大変なことです。
「三度目の正直」のもう一つの意味は、うまくいく確率は3分の1だということを示していて、その確率・勝率でも影響が出ないように備えていくことの大切さを説いています。「三度目の正直」の1勝2負は負け越しです。負け越しても落ちることがないのなら問題がないとしても、大相撲の勝敗のように勝ち越しても番付が上がらないことはあっても、負け越すと必ず番付が下がるという状態だと、負けないようすること、1勝2負になっても損がないようにすることが重要になってきます。
大相撲でも特別な地位である大関と横綱だけは負け越しても必ずしも降格されるわけではないのと同じように、負け越すようなことになっても生き残れる道を作るようにするのが、コロナ禍を経験してきた私たちが取るべき手段といえます。
まったく新たな新型コロナウイルスの変異が登場するのは、これが最後かわからないので、「三度目の正直」ではなく、次の「四度目の正直」に向けての準備も始めておくべきだということです。というのは政府の方針を信じていないからではなく、変異はウイルス感染症の特徴であり、空港などの水際対策を完璧にしたつもりでも、入り込む可能性があるからです。
日本のように海に囲まれていて、不法移民が(ほとんど)いない国で人が持ち込む感染症が拡大するというのは、どこに問題があるのか、そこも合わせて論じるのが必要で、それは企業や自治体などの危機管理においても同じはずです。
常に先回りして最大のリスクを想定して、行動を起こすべきであるはずなのに、コロナ禍で大きく低下した国民的な健康度については取り組みが大きく不足しているように感じられて仕方がありません。
ビタミンとミネラルを補給するためには、まずは野菜を多めに食べることから始めます。厚生労働省では野菜の推奨摂取量として1日に350gという目標を示しています。野菜は淡色野菜(白菜、キャベツ、ネギなど)と緑黄色野菜(ほうれん草、人参、かぼちゃなど)に大きく分けられます。その割合として淡色野菜は230g、緑黄色野菜は120gと示されています。これは淡色野菜が3分の2くらい、緑黄色野菜が3分の1くらいという目安から割り出された数字で、きっちりと重量を測定して食べなければならないということではありません。
摂るべき栄養素として、五大栄養素という考えがあります。これは三大エネルギー源の糖質、脂質、たんぱく質にビタミンとミネラルを加えたものです。食物繊維は消化も吸収もされないことから役に立たないものと考えられていた時代もありましたが、今では食物繊維の重要性が明らかになり、六大栄養素の仲間入りをしています。食物繊維の推奨摂取量は1日に男性が20g以上、女性が18g以上となっています。以上とされているということは、これだけの量を摂れば充分ということではなく、少なくとも摂らなければならない量という意味です。
食物繊維は、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維に大きく分けられます。植物の葉や根などに含まれる不溶性食物繊維は腸壁を刺激して便通を促進します。海藻やきのこ、果物などに含まれる水溶性食物繊維は便を軟らかくするとともに、余分な糖質や脂質を包み込んで排泄する働きがあります。不溶性食物繊維も水溶性食物繊維も胃では消化されず、小腸から吸収もされないのですが、大腸では腸内細菌によって分解され、食物繊維の中に含まれる栄養素を吸収することができます。
1日に20g以上というと昭和30年代の食物繊維摂取量と同様のレベルです。食物繊維が不足しているというと、野菜や根菜を食べようとする人が多いかと思いますが、野菜と根菜の量は昭和30年代とほぼ同じとなっています。不足しているのは穀類、豆類、きのこ、海藻の食物繊維で、特に不足しているのは水溶性食物繊維です。
体内に蓄積されている体脂肪に作用する成分の表示には「燃焼」という用語がよく使われます。余分に蓄積された脂肪が減るのは燃焼したためだというのはイメージしやすく、運動をして身体が温まるのは脂肪が燃焼した結果だというのも納得しやすいかもしれません。しかし、実際には体内で脂肪が燃えるようなことはありません。
ものが燃えるときには多くの熱量が必要です。火をつけて紙が燃えるときには少なくとも200℃の熱が必要です。脂肪では300℃以上の温度になる必要があります。ところが、人間の細胞の中では42℃までしか温度が上がりません。それだけの温度で脂肪が燃焼するような仕組みにはなっていないのです。
42℃という温度ですが、体温計で測定できる温度の限界は42℃です。デジタル式の電子体温計では何度まで測定できるのかはわかりにくいのですが、水銀体温計の場合は42℃までの目盛りしかありません。それは、人間の体温が42℃まで上昇すると細胞が破壊されて死んでしまうからです。これは加熱によって肉や魚の細胞が生の状態から変化するのと同じことです。
発熱しても耐えられるのは40.9℃までで、41℃になると意識を失います。そして、42℃になると全身の細胞が正常に働かなくなり、生命維持ができなくなります。だから、体内で脂肪が燃焼するほどの温度になることはなく、だから脂肪は燃焼していないのです。
それなのにサプリメントや健康食品の表示や広告で、脂肪燃焼をうたっているのは事実と異なるので、本来なら不当表示となって法律(不当景品類及び不当表示防止法)で取り締まられてもよいはずです。しかし、そのような取り締まりまではされていないのは、そこまでの仕組みが一般には認識されていないので、見逃されているということがあります。
書字障害の例について、前回に続いて簡単に解説をします。
*促音、撥音、二重母音など特殊音節の誤りが多い
促音(っ)、撥音(ん)、二重母音(おかあさんの“かあ”)などの特殊音節は、五十音を覚えたうえに新たな応用編の知識として学びます。特に誤りが目立つのは二重母音で、始まりの音質のほうが聞こえ度が高い下降二重母音と、終わりの音色のほうが聞こえ度が高い上昇二重母音の区別がつきにくいことがみられます。
*“わ”と“は”、“お”と“を”にように耳で聞くと同じ音(おん)の表記に誤りが多い
同じ音に聞こえる文字は、文章の流れと意味が理解できていないと混乱しやすくなります。ひらがなの理解度を知る方法として、この文字の違いを正しく表記できるかが確認されることが多くなっています。
*形態的に似た漢字を書き間違える
人と入、牛と午、木と本、王と玉、水と氷、日と目、天と夫といった形が似た漢字は、漢字を学び始めた子どもには区別がつくにくく、間違えたまま覚えると、なかなか直りにくいところがあります。この他に書き間違いが多い漢字としては、雷と雪、開と閉と閑、間と問と聞、鳥と島、大と犬と太、待と持、体と休、全と金、力と刀、旅と族、熊と態、料と科、名と各、東と車などがあげられます。
*画数の多い漢字に誤りが多い
漢字は画数が多くなるほど覚えにくくなり、読むことができても書くことは難しいというものが増えていきます。漢字の構成や部分の配置が理解できないと混乱したまま、その状態が続きやすくなります。
ウイルスの特徴は変異することにあります。変異しながら生き残りを図っていくのは当然のことではあっても、それが感染力を強め、重症化をさせるというのは、どのウイルスにも共通することではありません。重症化をさせて、宿主を死なせてしまったら、ウイルスも生き残れなくなるので、共存共栄のような増殖の仕方をするものです。ところが、新型コロナウイルス感染症の場合には、宿主が死んでも、他で同じ仲間が生き延びるのでよいというような勢いで、どんな感染力があり、どんな状態になるのかわからないのが恐ろしいところです。
新たに確認された変異株は、過去にないほど強敵だとの判断から、これまでの2代の政権の“失敗は繰り返さない”ということで、まだ感染者が国内で確認されていない段階で海外からの入国を原則禁止としました。“原則”というのが何を示すのかは今回は置いておくとして、この「三度目の正直」の対応が、感染者が増えると予測される年末年始に成果をあげることを祈るばかりです。
というのは、海外からの人流を止めれば、人だけではなくて物の流通にも影響が出るのは必至で、海外からの食料輸入に頼っている、海外からの半導体輸入に頼っているという国においては、コロナ禍からの回復を進めている多くの人には、また恐怖の始まりのようにも見えてしまうことです。
今回のテーマの「四度目の正直」は、もちろん「三度目の正直」をもじったもので、単に数を増やしただけかと言われそうですが、「三度目の正直」を願っていたのに、次の「四度目の正直」を再び願うようなことがないように、しっかりと推移を見守っていきたいという思いから書き始めたところです。
発達障害児支援施設を開設するために場所探しをしているときに、やっとよい物件に巡り合うことができて、オーナーと面接という段になって、驚きというか困惑することを言われました。それは「障害がある子どもが出入りするのは困る」との反応でした。
発達障害児は、通常の心身の障害児ではない、まったく普通の子ども(定型発達)と違いはない、ということを説明しても聞き入れてもらえなかったという苦い思い出があります。
そこから次の物件を探して、もっとよい、理想的なところを借りることができたので、今では半分ほど笑い話のように話すことができるのですが、発達障害児への“社会的障壁”を強く感じた機会でもありました。
発達障害は英語のDevelopmental Disabilityを和訳したもので、確かにDevelopmentalは発達、Disabilityは障害なので、組み合わせれば発達障害で間違いはありません。もともとは医学用語として国内に入ってきたので診断にも発達障害は使われ、法律名も発達障害者支援法で、障害者という認識も間違ってはいないのかもしれません。
しかし、子どもによっては常に障害があるわけではなく、目に見えるような状態でもなく、ましてや他の子どもよりも優れた特性が認められることもあって、一般に考えられている障害児とは異なっているのです。
そのことを強調しても、診断名にも法律名にも障害が使われているということで対応されると、これは引き下がるしかないような状態です。
発達障害児は、脳の発達に凹凸があるのが特徴で、凹を埋めることが重視されがちですが、それとともに凸を伸ばすことが重要です。そのために障壁となっていることがあるなら、凹凸に応じた支援とともに、障壁を取り除くための活動も発達障害児の支援のためには重要なことです。
まさに発達障害は障害ではないかという発言が出る根拠ともされる発達障害者支援法ですが、その中には発達障害者(18歳未満は発達障害児)は、発達障害があり、社会的障壁があるために障害者(障害児)となっているということが示されています。そこのところの理解を進めることが、本当の支援のためには必要なことなのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)
膝が痛いときには歩かないで、膝を休めること、そして軟骨成分のグルコサミンとコンドロイチンを摂ることくをすすめるテレビコマーシャルが流されています。炎症を起こしているときには、炎症が治るまでは動かさないようにするというのは原則ではあるものの、膝の痛みが治まるまで、ずっと歩かないようにするというのは正しい選択ではありません。
グルコサミンとコンドロイチンを摂取することによって膝の痛みが改善される人は、膝の軟骨成分が不足して、軟骨がすり減っていることがあげられます。軟骨は非常に滑りがよくて、膝にかかる負荷やショックをやわらげてくれます。その軟骨が膝への負荷のかかりすぎや、軟骨が破壊されやすい人の場合には減っていくようになります。
軟骨が減ると軟骨の一部が剥がれるようになり、それがもう一方の軟骨の神経を刺激して、それが痛みとなって感じます。これを解消するには軟骨の成分を補うことと、軟骨の滑りをよくする潤滑成分を摂ることであり、軟骨成分がグルコサミン、潤滑成分がコンドロイチンです。
では、グルコサミンとコンドロイチンが含まれた健康食品を摂れば、それで効果が得られるのかというと、そうではありません。膝の軟骨は骨の端にあるので、軟骨成分は骨の中を通過していくわけにはいきません。軟骨成分を届けるには膝の軟骨を包んでいる滑膜という風船状の組織の中に送り込まなければなりません。血液に入った軟骨成分と潤滑成分は、滑膜の近くまで進んだら、そこから先は滑膜が動くポンピング作用によって引き込まれていきます。そのためには膝が動くことが必要です。
痛みがあるときに無理をして歩く必要はないものの、普通に歩くか、膝を動かすことだけはしないと、せっかく摂った成分を届けることができなくなります。





