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かつては薬害というのは、医薬品の有効性を重視するあまりに、安全性の研究が後回しとなり、市販された後に医薬品による影響が報告される中で、身体的な被害の原因が医薬品の成分であったことがわかったという状況がありました。

医薬品は、本来は複数の試験が行われ、最終的に安全性が確認されたものしか販売されないことになっています。初めは非臨床試験(動物実験)が行われ、医薬品成分の有害性(どんな副作用があるか、遺伝の特性はあるのか)が確認されます。マウス試験では、副作用が現れ、実験動物が死ぬまでの状態を観察します。その後に少しだけ身体が大きなラットを用いて、副作用の詳細が確認されます。

その後にウサギ、犬(主にビーグル犬)、猿といったように、だんだんと大きな動物が使われ、体重が大きな動物で多くの量を投与したあとの副作用が確認されます。

人間を対象とした試験では、第一(I)相試験として、健康な成人のボランティア(通常は若い男性)を対象として、徐々に使用量を増やしていきます。

次に、第一相試験で安全性が確認された範囲内で、軽度の症状がある少数の人を対象にして、安全性、有効性、用法(いつ飲むか)・用量(どれだけ飲むか)を確認するために第二相試験が実施されます。

その結果をもとにして、次には治療現場で多くの患者(数百人から場合によっては数万人)を対象にして、長期間(半年以上)、二重盲検試験が第三相試験として実施されます。二重盲検試験は治験薬と、治験薬と外見が同じで有効成分が含まれていないプラセボ(偽薬)を用いるもので、使用する医師も治験薬かプラセボかわからないようにされています。

プラセボであっても思い込みによって有効性が現れることがあり、治験薬の有効性からプラセボの有効性として現れた状態を差し引いた結果が、その医薬品の有効性とされます。
これらの試験成績がまとめられて、医薬品に製造販売承認申請が行われ、医薬品医療機器総合機構の審査を受けて、承認されると医薬品として製造販売することが許可されます。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

健康食品の表示の法規制のコンサルタントの主な対象は販売事業者です。これには販売に関わる製造や広告・広報なども含まれていて、要は販売に広く関わる方々に法律の内容を知ってもらい、それに従った方法で販売してもらうことを第一義としています。

その内容の一部は、健康食品を使っている消費者に対しても伝えられるべきことで、規制に従った正しい販売をしている会社を知り、その商品を知り、自分に合った使い方をするために法律の根幹を伝えています。何も法律違反をしている会社を見抜く方法を教えて、だまされないようにする、といった意地悪な意味で実施しているわけではないのです。

健康食品については販売する側と買って使う側と完全に分けるのではなくて、販売したり紹介したりする立場と、消費者の立場の両方という方々もいます。その多くは代理店の位置づけで活動している人です。

自分で商品を製造して、それを販売しているなら、商品の中身にも販売法にも責任を持って着手することができるものの、代理店の立場だと、いわば与えられた商品を、定められた方法で消費者に伝えていくことになるため、法律の規制についても中途半端(と言っては失礼かもしれませんが)な立場になってしまいます。

本社(事業体)が実施する法律講習に頼るか、もしくは自分で勉強していくことで規制に対応するしかなくなります。紹介販売(MLMなど)では、自分が行ったことだけでなくて、自分が紹介してメンバーになってもらった方が法規制に従って紹介しているのかを確認する必要もあります。

そのためには法律の「べからず集」(禁止事項をまとめたもの)だけでなく、なぜ禁止されるのかの意味を知っておくことは重要です。その認識から、特別に法規制の講習を実施しているのです。
〔健康情報流通コンサルタント 小林正人〕

体脂肪(脂肪細胞に蓄積された脂肪)を減らしたい人もいれば、体脂肪を減らすことよりも筋肉をつけることを優先さえたいという人もいます。体脂肪を減らすことは、食事の摂取量を減らせば簡単に達成できます。脂肪を減らしたいからといって食事で摂る脂肪を減らすのではなく、全体の摂取エネルギー量を減らすことによって希望がかなえられるようになります。体脂肪が増える原因は全体のエネルギー摂取量が過剰になっているからです。

糖質でもたんぱく質でも余計に摂れば、それが肝臓で蓄積タイプの中性脂肪に合成されて、脂肪細胞に多くの中性脂肪が蓄積されていくようになります。1gあたりのエネルギー量は脂肪は約9kcalと、糖質とたんぱく質の約4kcalの2倍以上にもなっています。

同じ重量のものを食べたら、脂肪のほうが太りやすいのは当然のことですが、ご飯を多く食べることでも太るし、糖質制限によって糖質が多いご飯やパン、麺類を減らして、たんぱく質が多い肉類などを多く食べるようにしても、全体的な摂取エネルギー量が多ければ、結果として体脂肪が増えることになるのです。

人間の身体は、食事ができないときに備えるために、エネルギー効率がよい脂肪に変化させて、より多く蓄積させるようにできています。つまり、人間は太っていくようになっているのです。

しかし、今は食事ができないという飢餓状態になることは少なく、身体に備わった太る仕組みは生活習慣病の原因になり、本来なら活動のためのエネルギー、身体を健全に保つためのエネルギーに使われるはずだったものが、無駄に体脂肪となってしまうというのが現代人の宿命かもしれません。

多く蓄積された体脂肪を、エネルギー代謝によって健康になるため、元気に活動するためのエネルギーとして活用してほしいというのが、このコラムの大きなテーマとなっています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

ウォーキングによる健康効果を高める方法として、一定の速度を保つこと、できることなら普段の速度よりも少し早く歩くことがすすめられます。長く歩いていて、疲れてくると自然とスピードが落ちていくものですが、それを防ぐためには1人ではなくて、2人で歩くようにすることです。

マラソンの場合には記録を狙うときには、つまり以前よりも速く走るときにはペースメーカーがつけられます。走るわけではないのですが、歩くときにもペースメーカー役を務める人と一緒だとペースを保ったまま歩き続けることができます。

お互いに体力の増強、心肺能力の向上といった目的があれば、一緒に歩いている人よりも1歩でも2歩でも先に行こうとして頑張って歩くということもできます。無理をすることなく、少しだけ先に行こうとすることで、前進のために使う筋肉が鍛えられていきます。臀部から膝裏にかけての筋肉は、いつものペースで歩いていたのでは強化しにくく、歩幅を広げて歩くことで刺激されます。

お互いに速さを競って、先に行こうと無理をすることはないのですが、前に踏み出す勢いのある歩き方が筋力を高めてくれます。

筋力は一般には筋収縮力を指していますが、これは重いものを持ち上げたり、下半身ではスクワットをしたときに鍛えられる能力です。少し筋肉に負荷がかかった状態で運動を続けていると筋持久力がついてきます。これは疲労物質がたまりにくく、効率よく歩くことができる能力です。

もう一つは筋代謝力で、筋肉が動くことで有酸素運動として大きなエネルギーを作り出す能力のことです。この能力がつくことで、糖や脂肪を効率よく使えるようになります。筋代謝力は少しだけ負荷がかかった状態で、長く歩き続けることによって高めることができます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

発達障害ではないのに、発達障害に勘違いされることがあります。その一つに発達性協調運動障害があげられます。発達性協調運動障害は「脳性まひや神経や筋肉の病気など、何らかの診断名がついていないにも関わらず、日常生活に支障が出るほどの不器用さがある状態」を指しています。極端な不器用状態で、靴の紐が結べない、平らなところでも転ぶ、階段が上り下りできない、ということが起こります。

発達性協調運動障害がある子ども(5〜11歳)の割合は、6〜10%ほどとされています。自閉症スペクトラム障害と似たところがありますが、発達障害(自閉症スペクトラム障害、注意欠陥・多動性障害、学習障害)は約10%とされています。発達性協調運動障害も発達障害も10%ほどだとすると、両方を抱えている子どもも多いことになり、発達障害児支援では発達性協調運動障害について知っておくことが重要となります。

発達性協調運動障害の子どもは、体の各部分や筋肉を協調して働かせる活動(協調活動)が苦手であるという特徴があります。転びやすいうえに、転んだときに腕や頭などを上手に動かして危険がないようにするべきですが、どのように身体を動かしてよいのかがわからず、受け身が取れずに顔から床に突っ込むことも起こります。

発達性協調運動障害は、粗大運動の不器用さと手先の不器用さに大きく分けられます。粗大運動の不器用さは、大きな動き、ダイナミックな動きがスムーズに行えないもので、ジャンプができない、スキップができない、縄跳びが跳べないといったことから、うまく走れないという子どどもいます。物を落とす、物にぶつかる、ラジオ体操の動きがぎごちないことから気づくこともあります。

手先の不器用さは一般にみられることで、靴の紐が結べないことのほかに、ハサミや定規などの道具が上手に使えない、字が上手に書けない、折り紙が折れないということもみられます。この苦手さのために、日常生活活動、学業や就労活動、余暇・遊びなどが妨げられます。やる気の問題、練習不足などと誤解されることもあります。

発達性協調運動障害の子どもは、乳児期に寝返りやハイハイ、お座りが遅いことから気にかけられることがあり、少し成長してからは階段を上る、三輪車に乗る、シャツのボタンをかけることなどがうまくできないことが現れます。

できた場合であっても、同年代と比べて動きがぎごちなく、時間がかかることがあります。さらに成長してからは絵を描く、パズルの組み立て、チームでの球技などがスムーズにできず、不正確になることもみられます。その原因として過保護な育児や運動不足があげられることがあるものの、これは親のせいではなく、発達性協調運動障害である場合が多くなっています。
〔発達支援推進協議会 小林正人〕

大手電機会社が販売価格を、販売店ではなくて、製造する会社が決定する商品を20%に増やすということが報道されました。電機製品の価格は販売店が決めるのが、これまでの常識で、店によって販売価格が違うので、少しでも安く買おうとしたら複数の店舗を回る、ネット通販でも比較できるだけ比較するということが当たり前のことでした。

このことがテレビのニュースで取り上げられたときに、「あの会社だから可能なこと」と報道されていましたが、そのニュアンスが実態と違っていました。“あの会社”と言われていた会社は、他の会社とは違った社内流通が行われていて、製造部門から販売部門が、別の会社のように交渉して取り引きをしています。

製造部門は売りやすい製品を作って、販売部門に高く購入してもらうように努力します。販売部門からは製造部門に売りやすい製品を作るように交渉をします。こういった努力を長く続けてきたので、販売価格を電機会社が決めても販売店や購入者の希望から外れた製品が出ないで済む、希望に合致した製品が出されるということも可能だということです。

こういった動きはあっても、まだまだ電気製品は販売店に価格決定権はあります。価格決定権が販売店にあるのは絵画の世界も同じです。これは画家と画廊が直接の取り引きをしているからです。途中に仲介者が入ると、その仲介者が販売価格を決めることもあります。仲介者は問屋の役割をしていると、他の業界と同じで問屋が決めることになります。その例としては着物の世界があげられます。

自動車の場合はメーカーが価格を決定しています。販売店が値引きをするにしても限られた範囲の中で行われるだけです。その価格決定の常識は、今から77年前の終戦後から続いていることです。自動車メーカーが決定した価格に合わせて製鉄会社が提供してきました。ところが。自動車メーカーと製鉄会社が提携をして、製鉄会社の異貌が通りやすくなるという報道発表がありました。

これをきっかけに、価格決定権が過去の常識から変わる、それが販売価格に影響するという時代が始まっているのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

広く健康に関わる記念日について紹介します。

4月11日 カルビーが、し(4)っかりいい(11)朝食の語呂合わせで「しっかりいい朝食の日」と制定。毎月11日は「めんの日」(全国製麺協同組合連合会)、「ロールちゃんの日」(山崎製パン)、「ダブルソフトの日」(山崎製パン)。

4月12日 パン食普及協議会が日本で初めてパンのようなものが焼かれた1842年4月12日にちなんで「パンの記念日」と制定。ルバンシュとピーカブー(石川県能美市)が良い(4)皮膚(12)の語呂合わせで「子どもを紫外線から守る日」と制定。徳島県にんじん振興協議会が、よ(4)い(1)に(2)んじんの語呂合わせで「徳島県にんじんの日」と制定。毎月12日は「育児の日」(神戸新聞社)。

4月13日 浄水器協会が良(4)い(1)水(3)の語呂合わせで「浄水器の日」と制定。練馬桜台クリニックの永野正史医師が2009年4月13日にメキシコで初の新型インフルエンザ患者が確認されたことにちなんで「新型インフルエンザ対策の日」と制定。毎月13日は「一汁一菜の日」(一汁一菜ぷらす・みらいご飯)、「お父さんの日」(ヤクルト本社)、「登山の日」(ICI石井スポーツ)。

4月14日 明治がバレンタインデー(2月14日)、ホワイトデー(3月14日)に続いて韓国では4月14日をブラックデーと呼んで恋人がいない人が黒い服を着て黒いものを飲食して新たな出会いのきっかけとすることにちなんで「ブラックチョコレートの日」と制定。JA全農えひめがバレンタインデー(2月14日)、ホワイトデー(3月14日)に続いてオレンジやオレンジ色のものを贈りあってほしいとのことで「オレンジデー」と制定。全国柔整鍼灸協会が1970年4月14日に柔道整復師法が公布されたことにちなんで「柔道整復の日」と制定。日本プロバイオティクス学会が1982年4月14日にピロリ菌が発見されたことにちなんで「ピロリ菌検査の日」と制定。毎月14日は「丸大燻製屋・ジューシーの日」(丸大食品)。

4月15日 早稲田大学いちご大福研究会が、よ(4)いいち(1)ご(5)の語呂合わせで「いちご大福の日」と制定。資生堂ジャパンが良(4)い(1)コ(5)ラーゲンの語呂合わせで「良いコラーゲンの日」と制定。日健協サービス(埼玉県鴻巣市)が、よ(4)い(1)酵(5)母の語呂合わせで「よい酵母の日」と制定。ニチレイフーズとローソンが、からあげクンが誕生した1986年4月15日にちなんで「からあげクン誕生日」と制定。

4月16日 デロンギ・ジャパンがイタリア国際カフェテイスティング協会のイタリアエスプレッソデーを日本で行った日にちなんで「エスプレッソの日」と制定。毎月16日は「十六茶の日」(アサヒ飲料)、「トロの日」(カッパ・クリエイト)。

4月17日 冬春なす主産県協議会が、よ(4)い(1)な(7)すの語呂合わせで「なすび記念日」と制定。毎月17日は「減塩の日」(日本高血圧学会)、「いなりの日」(みすずコーポレーション)

4月18日 ドクターシーラボが良(4)い(1)肌(8)の語呂合わせで「毛穴の日」と制定。明治が良(4)い(1)肌(8)の語呂合わせで「よいお肌の日」と制定。パナソニックが、よ(4)い(1)お肌(8)の語呂合わせで「夏美容はじめの日」と制定。

4月19日 JAあいち経済連西三河冬春きゅうり部会が良(4)い(1)きゅう(9)りの語呂合わせで「良いきゅうりの日」と制定。三基商事が食(4)育(19)の語呂合わせで「食育の日」と制定。子ども法人キッズカラー(東京都品川区)が保(フォー=4)、育(19)の語呂合わせで「みんなの保育の日」と制定。毎月19日は「食育の日」(食育推進会議)、「いいきゅうりの日」(いいきゅうりの日プロジェクト)、「松阪牛の日」(やまとダイニング)、「熟カレーの日」(江崎グリコ)、「シュークリームの日」(モンテール)、「クレープの日」(モンテール)。

4月20日 四川フェス実行委員会が四川の四で4月、中国語で八十をパーシーと読んで四川語の「すごくおいしい」と同じ意味であることから80÷4で4月20日を「四川料理の日」と制定。日本ジャム工業組合が1910年4月20日に苺ジャムが明治天皇に献上された記録があることから「ジャムの日」と制定。守山乳業(神奈川県平塚市)が1923年4月20日に珈琲牛乳を初めて販売したことから「珈琲牛乳の日」と制定。420の会が腰(4)痛(2)ゼロ(0)の語呂合わせで「腰痛ゼロの日」と制定。毎月20日は「シチューライスの日」(ハウス食品)、「発芽野菜の日」(村上農園)。

健康食品の表示の法規制は、あくまで健康食品に対する規制として作られ、運営されてきました。そのことは今も変わりはないのですが、取り締まりのための通知の内容が健康食品以外の表示の規制にも使われています。

一つは一般の食品の規制で、機能性表示食品制度が始まり、一般の食品も機能性表示食品として消費者庁に届け出して販売できるようになったことから、食品の表示も厳しく見られるようになりました。機能性表示食品の届け出をしていないものが、機能性表示食品と同じような機能を表示すると罰せられるようになったということです。

健康食品の医薬品的な効能効果の表示・表現を規制する根拠となっているのは、医薬品医療機器法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)で、以前は薬事法という名称でした。

薬事法は主には医薬品の規制に関する法律で、これが大改正によって医薬品と医療機器の法律に拡大されました。これによって始まったのが健康器具や機器の規制で、医療機器として承認されていないものが医療機器と同じような機能を表示すると罰せられます。この規制は以前からあったものの、医薬品医療機器法への変更から急に厳しく取り締まれるようになりました。

というのは、薬事法の時代から続いてきた「無承認無許可医薬品監視指導マニュアル」という規制の通知の内容を、健康器具や機器の表示にも応用して取り締まられるようになったからです。だから、「無承認無許可医薬品監視指導マニュアル」の内容を知ることは健康食品や一般の食品、健康器具や機器の販売にとって非常に重要になってきたのです。

広告表示で大袈裟なことが目立つ業界としては、ダイエットや化粧品もあげられています。これも実際の有効性以上のことを述べたり、虚偽の表示があると罰せられるということですが、根拠とされる法律は医薬品医療機器法だけでなく、景品表示法、健康増進法、販売形態によっては特定商取引法も関わってきます。それぞれ取り締まりのマニュアルがあるので、これらを知ってから販売戦略を立てることが重要になるということです。
〔健康情報流通コンサルタント 小林正人〕

血液中の中性脂肪値の高さと動脈硬化の危険性は、民族による違いがあります。
中性脂肪値と虚血性心疾患の死亡率の関係性を日本人とアメリカ人で比較すると、100mg/dlの危険度を基準の1としたとき、日本人では140mg/dlで2倍、180mg/dlで3倍、250mg/dlで5倍となります。アメリカ人は250mg/dlでは1.7倍と日本人のほうが中性脂肪値の上昇による虚血性心疾患の危険度が非常に高くなっています。

虚血性心疾患は、心臓の筋肉(心筋)に血液を送る冠状動脈が狭くなったり、塞がるなどして心筋に酸素が充分に送られなくなって酸素不足になる状態をいいます。冠状動脈が狭くなって一時的に酸素不足になるのが狭心症、冠状動脈が完全に詰まるのが心筋梗塞です。冠状動脈は3本あるので、1本が詰まっても心臓が止まることはありません。

虚血性心疾患による死亡者の約85%は65歳以上となっています。75歳未満では男性に多くみられ、75歳以上では男女の差は小さくなり、85歳以上ではほぼ同じ発症率になります。

日本人の食生活は歴史的に脂肪が少なかったために、脂肪による健康被害を妨げる能力が低いとされます。脂肪の摂取量が歴史的に多かった欧米人は、脂肪をエネルギー化する能力が高く、余分となった脂肪を脂肪細胞の中に蓄積していく能力も高くなっています。つまり、脂肪を多く蓄えて太ることができるわけです。

日本人は欧米人のようには太ることができないので、食事で摂る脂肪や肝臓で合成される脂肪が多くなると、血液中の中性脂肪が多くなる体質であり、動脈硬化になる危険性が高いということがいえます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

“完全栄養”という言葉があります。その食品に含まれている栄養素だけを摂っていれば生きていける食品を指しているのですが、人間にとって、そのような便利な食品は存在していません。猿から進化してピテカントロプス(ジャワ原人または直立原人)になったときに、食べられるものの種類が変わって、完全栄養の食品はなくなりました。

動物は一定の食品を食べるだけでも生命維持をすることができますが、人間は何でも食べなければ生きていけない“雑食”になりました。猿と人間に共通しているのは体内でビタミンCが合成できないことです。人間は他の水溶性と脂溶性のビタミンも合成できないのですが、他の動物は生命維持に必要なビタミンを合成することができます。

人間が食品から摂らなければならない必須ビタミンは13種類あります。水溶性ビタミンのビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂、ビタミンC、ナイアシン。パントテン酸、葉酸、ビオチンの9種類と、脂溶性ビタミンのビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKの4種類です。

必須ミネラルはカルシウム、リン、カリウム、イオウ、塩素、ナトリウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、クロム、ヨウ素、セレン、モリブデン、コバルトの16種類です。

完全栄養というと卵によく使われる言葉です。卵は生命の源で、鶏卵の場合には、ひよこが生まれるまでに必要な栄養素がすべて含まれている、という意味で使われています。しかし、その実際の意味は、たんぱく質を構成するアミノ酸が全部含まれているということです。人間に必要なアミノ酸は20種類あります。

そのうち体内では合成されない9種類が必須アミノ酸(トリプトファン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、バリン、ロイシン、イソロイシン)です。必須アミノ酸がバランスよく含まれている食品としては卵のほかに肉、魚、牛乳があげられます。

体内では合成されない脂肪酸は必須脂肪酸といい、リノール酸とα‐リノレン酸があげられます。リノール酸はサフラワー油(紅花油)、コーン油、大豆油に多く含まれています。α‐リノレン酸はエゴマ油、シソ油、アマニ油(亜麻仁油)に多く含まれます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕