ビタミンDは脂溶性ビタミンですが、体内の脂肪に溶けて保持される性質があるため、過剰症が起こる可能性があります。1日に摂取すべき量については「日本人の食事摂取基準」(2020年版)に掲載されています。
ビタミンDの男性の目安量は年齢によって異なります。
〔男性:ビタミンD目安量〕
1〜2歳:3.0μg、3〜5歳:3.5μg、6〜7歳:4.5μg、8〜9歳:5.0μg、10〜11歳:6.5μg、12〜14歳:8.0μg、15〜17歳:9.0μg、18〜29歳:8.5μg、30〜49歳:8.5μg、50〜64歳:8.5μg、65〜74歳:8.5μg、75歳以上:8.5μg。
これに対して、男性の許容上限量は以下のとおりです。
〔男性:ビタミンD許容上限量〕
1〜2歳:20μg、3〜5歳:30μg、6〜7歳:30μg、8〜9歳:40μg、10〜11歳:60μg、12〜14歳:80μg、15〜17歳:90μg、18〜29歳:100μg、30〜49歳:100μg、50〜64歳:100μg、65〜74歳:100μg、75歳以上:100μg。
ビタミンDの摂取の目安量に対して、許容上限量は相当に多く、年齢によっては10倍以上にもなっています。脂溶性ビタミンは過剰性が心配されるのに、これほどの差があるのはビタミンDは日本では骨を強化するビタミンとして使われているのに対して、欧米では免疫強化をはじめとして多くの有効性が研究によって認められ、それを期待して摂る人が多いことと関係しています。
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健康づくりのためのウォーキングによってウイルス感染するようなことは絶対にあってはならないことです。新型コロナウイルスのような新規の感染症は今後も3〜5年の周期で発生する可能性があり、それが今回と同様に変異を繰り返し、複数年の継続が予測されることから、常に感染症に対する備えをしておく必要があります。
健康ウォーキングで採用するノルディックスタイルのウォーキングは、歩行の補助や転倒防止などで安全対策がされていますが、参加者の安全のためにチェック表を用いた体調などの安全対策を以前から実施していました。これは参加者本人が安全に実施して、健康被害が起こらないようにするための方策ですが、これを発展させて、厚生労働省による新型コロナウイルス感染症の感染防止策を参考に、感染防止のチェック表と、それに基づいた実施法を遵守して実施していきます。
2本のポールを用いたノルディックスタイルのウォーキングは、軽いものであるとはいえ、1m(メートル)を超えるポールを手にして歩くことから、参加者の前後左右の距離を取り、最低でも1.5mの間隔をあけるように指導しています。前後の間隔はポールを使用すると自然とフィジカルディスタンスが保たれます。全員が同じ方法(前方)を向いて歩くもので、歩行中は会話を交わすことができない程度の強度となっています。このような特性から、ノルディックスタイルのウォーキングはコロナ禍でも安全に実施されています。
それに安心することなく、このことを注意喚起をするだけでなく、座学講習の中で有効性とともに講習を実施して、全員が確認をした中でウォーキングを実施することとしています。感染症の情報は常に変化するものであることから、最新情報を常に検索入手して実施の前に伝達することをすすめていきます。
地域の感染リスクが高い状態になり、外出の自粛が必要になったときには、フィジカルディスタンスを守って1人でも実施できるプログラムの開発も必要です。また、ポールを用いた体操は1人でも実施できるもので、室内でも実施できることから、外で歩くことができるまでの個人トレーニングとしても活用することができます。
ポールを用いない通常のウォーキングにおいても、同様の安全性を保つことができるように、安全を常に確認することが求められます。
これまでのウォーキングイベントは、多いときには数千人の参加者が同じコース上にいて、会話を楽しみながら歩くことをすすめてきていたため、その習慣が身についていることから、安全に実施するための注意喚起が通じにくいことが懸念されています。
初めから安全対策を徹底して実施することで、注意喚起が届かずに、うっかりしてリスクを高めることがないような独自の健康ウォーキングを進めていきます。
人間の活動時間は朝に目覚めて家を出てから、家に帰ってくるまでの時間とされています。人間の身体の調整は自律神経が司っていて、昼間の活動時間は交感神経がメインに働き、夕方から朝までは副交感神経がメインに働いています。
食事でいうと朝食と昼食は交感神経、夕食は副交感神経が盛んに働いているときに食べています。消化・吸収・排泄でいうと、交感神経は胃液の分泌を抑え、小腸の吸収を抑え、大腸の蠕動運動を抑えるといった作用があります。これに対して副交感神経は胃液の分泌を増やし、小腸の吸収を高め、大腸の蠕動運動も促進するといった作用があるために、栄養の吸収と排泄をスムーズにさせるにはプラスとなっています。
発達障害の人には、自律神経の調整が乱れていて、起床しても交感神経に切り替わりにくい、夕方以降も副交感神経が働きにくいという例が少なくありません。夕食で食べたものが充分に消化され、吸収もされて、排泄の準備が整えられる夕方から朝までの時間が、副交感神経の働きがよくないために有効に使われないと、栄養が不足して、朝の便通がうまくいかないということにもなります。このような状態では、学習にも影響が出てきます。
起床してすぐの時間は、まだ副交感神経の働きが強くて、交感神経メインに切り替わってはいないのですが、朝食を食べると、これが活動をする時間であるというサインとなって、交感神経に切り替わっていきます。これもあって、朝食を食べることが大切で、朝食を食べて通学したときには交感神経の働きが盛んになっていて、学習にも積極的に取り組むことができるという流れになっています。ところが、排泄がうまくいかないために食欲が湧かずに充分に食べられない、中には朝食を抜いてしまうということもあり、これも学習の時間に交感神経が充分に働かない理由になっています。
コロナ禍は経済的に大きな打撃があり、健康のほうが経済よりも優先だというような緊急事態宣言、まん延防止等重点措置で感染を防止することに取り組んだにも関わらず、それが国民の健康度を低下させることになってしまいました。外出自粛で歩く機会が減り、歩くことによる健康効果(心肺機能、筋肉、骨、認知機能など)が削られていって、延び続けてきた健康寿命の今後の変化が不安視されています。コロナ禍であっても、平均寿命はまだ延び続けると見られているので、今後は平均寿命と健康寿命の差が開いていくことは容易に想像がつくところです。
健康寿命は日常生活が制限なく自由に活動ができる状態を指していますが、自由に動けなくなった期間が長くなるほど介護期間が長くなり、家族も地域の自治体も負担が大きくなります。今でも平均寿命と健康寿命の差は、男性が約9年、女性が約12年なので、さらに長くなることを考えると、今から対策に取りかからないといけないと真剣に考えています。
その方法にお金と手間がかかり、継続しにくいものであったら、短期的にはよくても長く続けることはできなくなります。コロナ禍で大きく低下した国民の健康度は、1年や2年で取り戻せるものではありません。即座の効果は見えてこないようなことであっても、長く続けることで効果がジワジワと出てきて、着実に健康度を高めることができることとして実践するのはウォーキングです。
ウォーキングといっても、いろいろな歩き方があるものの、ただ歩数を増やせばよい、長く歩けばよいという従来のウォーキングでは健康効果を一気にV字回復させることは不可能です。私たちが進めているのは、健康ウォーキングです。それも英語表記では「Health&Walking」で、健康のための知識を得るための機会と、それを実践するためのウォーキングを示しています。
日本メディカルダイエット支援機構では、運動と食事、運動と休養、食事と休養の組み合わせによるエネルギー代謝の促進をメディカルダイエットとして研究を進めてきました。その効果的な方法をウォーキングを通じて実感してもらい、健康度の回復を始めるために、「沈黙は損なり」との考えで、主張するところは主張する行動を始めました。
すでに歩いて健康になっている人に歩く機会を提供するのではなく、あまり運動習慣がなくて、歩く機会が少ない人に歩く機会を提供するのが、国民的な健康度を高めるためには重要なことです。歩くことによる医療費の削減効果が研究され、どれだけ歩いたら、どれだけ医療費が削減されるのか、つまり医療を受けないで済むようになるのかということも明らかにされています。
それなのに医療費が下がるどころか、増え続けているという実情を見れば、いかに日常的に歩いていないか、歩いていたとしても健康度を高めるような歩き方をしている人が少ないかということがわかってきます。
今はコロナ禍で、大規模のウオーキングのイベントは中止が相次ぎ、自治体(市区町村)単位でのウオーキングのイベントも規模の縮小、回数の減少という結果になっています。これは日本のウォーキングを主導する団体の下に都道府県の団体があり、その下に市区町村の団体があって、その団体によって行われてきた地域でのウォーキングの機会も減っています。そんな状態なので、地域の団体が都道府県の団体から抜けるようなこともあり、自分が住んでいる地域で歩いて健康になろうとしても、その機会がないということも起こっています。
そんな状況だけに、自分の健康、地域の健康づくりによる健康寿命の延伸を考えるなら、これまでの組織化された体制での実施に頼るのではなて、地域で始める健康のためのウォーキングを始めることが重要だと考えます。そのためには、健康づくりの歩き方だけでなく、歩くことによる健康づくりのエビデンス(科学的裏付け)をもって活動できる指導者を育成することが急がれるとの考えで、健康ウォーキング活動の協力者を求めているところです。
だから、これまで歩くイベントをしてこなかったコミュニティーの方々に、参加者の健康度を高めていくことを目指して、健康ウォーキング活動への参加を積極的に呼びかけています。
新型コロナウイルス感染が拡大する前には、日本ウオーキング協会が主管するウオーキング大会は年間150回以上の開催、年間延べ参加者が220万人以上もいました。これ以外の都道府県のウォーキング協会などが開催するイベントも加えると、日本ウオーキング協会が関連するもので年間250回以上もありました。
国民の成人人口の約1億人のうち220万人は2%ほどですが、それでも健康を気遣わなければならない人たちが歩いて健康を目指していたら、それはすごいことで、それに誘発されて国民全体のウォーキング熱を高めるパワーにもなります。笹川スポーツ財団は、ウォーキングの実施率は週1回以上が32.9%(3412万人)になると発表しています。内閣府の調査では、国民の44%がウォーキングを実施していて、その数は4000万人を超えていると推計しています。
4000万人のうち高齢化率の30%で計算すると1200万人の高齢者がウォーキングを実施していて、このうちの正しい歩き方をしている人が半分なら600万人の健康度が高まり、高齢者の医療費が削減されてもよいはずです。しかし、そうはなっていなくて、高齢化率の高まりにつれて医療費も増えています。
これは正しい歩き方、健康度を高めるウォーキング法が普及されていないために、歩いている割には健康効果が得られていないということがいえます。
運動習慣がない人にこそ大きなウオーキング大会に参加して、そこで刺激を受けて日々のウォーキングを心がけてくれればよいのですが、日本ウオーキング協会が主催するウオーキング大会には常連の参加が多く、しかも全国のウオーキング大会を巡り歩いている常連が多いということです。常連が多すぎると新規の人は加わりにくいというのは、ウォーキングやスポーツなどに限ったことではありません。
歩いて健康になっている人の参加が多くて、歩いて健康になってほしい人の参加が少ないということでは、政府や厚生労働省が期待している“歩いて国民的な健康度を高める”ということは達成しにくいということになります。
日本のウォーキングの始まりは1日1万歩運動で、運動習慣がない人に、できるだけ歩いてもらい、これを国民の健康づくりに役立てようということが目的となっていました。この目的がウォーキングによって達成されていれば、コロナ禍で大きなイベントが中止になっても、歩くことのイベントが中止になることはなくて、安心できる人数、安心できる距離を保ってのウォーキングは続けられていたはずです。
しかし、日本ウオーキング協会が主管して、全国の自治体が主催者となって実施されてきたウオーキング大会は、2020年3月から軒並み中止となり、年間150回以上の開催、年間延べ参加者が220万人以上という国民的イベントは、自治体の判断によって開催・中止が決められる体制では、いつ再開されるかわからないという状況が続いています。
そして、日本ウオーキング協会に加盟する47都道府県のウオーキング協会の活動も、その傘下の市区町村の団体も、自治体がストップをかけている状態では、小規模であってもイベントが開催しにくいという状況も続いています。
ウォーキング(もともとは歩け歩き運動)は、国民の運動不足を解消するために始められたものであることから、草の根運動的に各地域の人が歩いて、その積み重ねで国民的な健康度を高めていくことができたはずです。しかし、大きな大会があって、それを開催するためのピラミッド型の活動のために、それに頼ってウォーキングによる健康づくりをしてきたことによって、コロナ禍での健康づくりにウォーキングを活用しようとしても、できにくい状態になっています。
指導者は日本ウオーキング協会の所属で、しかも都道府県のウオーキング協会の傘下の団体が少なく、都道府県内で指導者がいない地域が実は多いという状況では、なかなかウォーキングで健康づくりが実施できない状態です。それならば、地域でのウォーキングの指導者を増やす活動を自治体(地区町村)単位で着手すべきではないでしょうか。
日本におけるウォーキングは、歩け歩け運動がきっかけだとされています。歩け歩け運動は前の東京オリンピックの翌年の1965年に、行政と民間が協力して始めた1日1万歩運動を指しています。同時期に、今の日本ウオーキング協会の前身とされる歩け歩けの会が設立されたこともあって、「ウォーキング=歩け歩け」と考えられるようにもなりました。
目的とすることは、あまり運動習慣がない人に、まずは歩く機会を増やすことによって、国民的な健康度を高めていくことで、それによって生活習慣病(当時は成人病)を増加させないことが大きな目的とされていました。
当時の日本人の1日の歩数は平均して7000歩ほどでしたが、運動の機会の減少と食事量の増加で、摂取エネルギー量が消費エネルギー量を300kcalほど上回っていました。1000歩あたりの消費エネルギー量が100kcalとして、300kcalを消費するために1日に3000歩を増やすことが提案されました。これが1日1万歩の根拠とされています。
日本ウオーキング協会が主管する全国で実施される大きなウオーキング大会は、一時期は年間150回以上も開催され、歩くことに向かない真夏を除くと、2日に1回は開催されていることになっていました。その参加人数は220万人にも達していました。これは延べ人数で、全国のウオーキング大会に参加することを楽しみにしているウォーカーが存在しています。
というのは、日本ウオーキング協会では地球1周分に相当する4万kmを歩いた人を表彰する制度を設けていて、日本ウオーキング協会が主管するウオーキング大会での公式距離がカウントされることから、これを目指してウオーキング大会巡りをしている人も数多くいます。この他に全国のウオーキング大会をセレクトして組み合わせた複数のリーグもあり、これらをクリアすることでの表彰制度もあります。
ウオーキング大会では1日に40km、50kmといった長いコースが設定されていて、これを2日、3日と続けて歩くことができるようになっているのは、長く歩くことで表彰に近づくことができる仕組みになっているからです。
※一般名称はウォーキングですが、日本ウオーキング協会の活動は「ウオーキング」を使っています。
サザエさんの登場人物の年齢設定を見てみると、サザエさん(フグ田サザエ)は24歳、マスオさん(フグ田マスオ)は28歳、波平さん(磯野波平)は54歳、フネさん(磯野フネ)は50歳、カツオ君(磯野カツオ)は11歳、ワカメちゃん(磯野ワカメ)は9歳、タラちゃん(フグ田タラオ)は3歳です。アニメのサザエさんは昭和44年(1969年)に始まり、実際の季節に合わせた内容になっていますが、1年が過ぎると、また元の年齢のまま同じ行事を繰り返すというパラレルワールドになっています。
この中で年齢と外見ということで、よく例に出されるのは波平さんです。54歳で、ないに等しい毛髪というのは、当時は当たり前の姿だったようで、今から52年前の平均寿命は男性が69.18歳、女性が74.67歳でした。年齢設定は新聞連載が始まった昭和21年(1946年)のままなので、昭和22年の平準寿命は男性が50.06歳、女性が53.96歳でした。
なぜ75年前ではなくて、翌年のデータなのかというと、第二次世界大戦が昭和20年に終わり、その後は混乱の最中で調査が行われていなかったからです。一般に言われているのは昭和22年に初めて男性の平均寿命が50歳に到達したのであって、それまでは40歳代であったということです。
平均寿命が50歳にギリギリ届かなかった年代には、54歳という年齢は、あと6年ほどということで、今(令和2年調査)の男性の81.64歳、女性の87.74歳から考えると、波平さんは75歳に相当することになります。当時の定年は、まだ55歳の会社は少なくて、波平さんは会社勤めという設定なので55歳定年、つまりあと1年で定年という設定だったということです。そして、平均年齢が50歳だとすると、それよりも波平さんは長生きということで、今の75歳に相当するというよりも、85歳に相当するような年齢だったということです。
定年が50歳の会社では、定年して数年以内に亡くなっていたといことですが、今の年金制度を考えると、給付年齢は昭和19年に55歳、昭和29年に60歳、昭和36年に65歳になりました。以前は年金の給付期間は極めて短かったので、今のように年金が財政を圧迫するような状態ではなかったということです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)
ウォーキングは誰もが簡単に実践できる健康づくりの運動法として多くの国民に受け入れられるとともに、生活習慣病の予防・改善のために医師をはじめとした健康づくりに関わる多くの専門家によって推奨されています。ウォーキングは自然環境を楽しみながら継続することができる有酸素運動であり、高齢者や運動不足の中高年などの体力増進や心肺機能の向上ばかりでなく、生活習慣病と運動科学の研究科学が進むにつれて生活習慣病予防のみならず、介護予防、認知症予防までを可能とする機能トレーニングとして期待されています。
健康ウォーキングの種類としては、心臓機能を高めることを目的としたパワーウォーキング、心肺機能の向上を目的としたエクササイズウォーキング、生活習慣病予防やダイエット目的のフィットネスウォーキング、2本のポールを用いた全身運動のノルディックウォーキングなどがあります。目的や方法は異なっていても、通常のウォーキングよりも身体負荷が高く、それぞれの目的に対応した医科学的な検証も行われています。
身体負荷が高まるほど高齢者や身体機能が低めの方々には継続しにくいことも指摘されており、目的に応じた効果的な歩き方の実践指導が求められ、研究が続けられてきました。その研究については大学や研究機関に加えて、日本ウォーキング学会や公益財団法人日本健康スポーツ連盟でも実施され、同連盟ではフィットネスウォーキングインストラクターの資格認定も行っています。この資格認定は地方自治体や健康保険組合の健康スポーツ指導者、健康運動指導士、健康運動実践指導者を対象としたもので、健康づくりから生活習慣病対策を目的としたウォーキング指導の機会となっています。
65歳以上の人口が2025年には30%を超えるとされ、生涯に渡って自立した生活を過ごせる健康寿命を延ばすことは国と地方が一致して取り組む重要事項であり、健康寿命の延伸にはメタボリックシンドロームの予防と改善、ロコモティブシンドロームの予防と改善とともに、認知機能の保持と向上が求められています。そのための手法として運動と栄養による健康増進があげられていますが、中でも運動による健康の維持・増進は数々のエビデンス(科学的裏付け)が得られています。
健康寿命の延伸は地方自治体が掲げる重要なテーマであり、健康目的のウォーキングを取り入れた健康寿命の延伸による地方創生に多くの自治体が取り組んでいます。
これらの研究と成果は、新型コロナウイルス感染症の前の社会に対応したものであって、感染拡大にあっては、活かせないまま経過を観察している状況です。感染拡大は運動や外出の機会を奪っただけでなく、健診や検診の受診を減らし、医療機関の通院者も大きく減らしました。家庭にいる時間が延びたことによる食べ過ぎと飲み過ぎ、生活リズムの変化、ストレスの増加などによって、国民の健康度は大きく低下しました。
これを回復させるためには、以前と同じ対策だけでは不十分であり、より効果が得えられる健康づくりとして、健康ウォーキングによる実践と、他の健康づくりの基本となる講習を組み合わせた実践に期待が寄せられています。





