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友と敵を使った諺(ことわざ)といえば、「昨日の敵は今日の友」というのは常識ですが、新型コロナウイルスの感染拡大によって、過去の常識が通用しなくなってきた状況にあっては、逆のことも当たり前になっています。
「昨日の敵は今日の友」は、昨日までは敵だった者でも、事情が変わって今日は味方になることを指していて、いかに人の心や運命はうつろいやすいものか、あてにならないものかということのたとえとして使われています。別に、政党の代表を決める選挙の敵味方のことを言っているのではなくて、信じていた者、とまではいかなくても味方として当てにしていた人が、気づいたら敵に回っていたということは、これまでにもありました。それがコロナ禍の厳しさを経験して、「昨日の友が今日の敵」となるのも当たり前の状況となりました。
そのことを憂えるのではなく、どのようにしたら味方が味方であり続けられるのか、敵になってしまった人を早く発見して、それを排除して正しい方向に突き進んでいけるのかを、コロナ禍がいつ終息(収束ではなくて)するかわからない状況の中で考察するべきだと思います。
昔から物事を成功させるためには、同じ志を持った人とだけ行動することが大事だと言われてきました。このことは男女の違いはない根本的な話ではあるものの、男性は地位や過去の成功例などに引きずられやすいところがあり、損得勘定で付き合う人を決めるところがあります。それに対して女性は、損得勘定よりも“好き嫌い”で判断するところがあります。ちょっとした行動が気持ちにフィットしないと、いくら儲かりそう、地位が高い人と一緒に仕事ができると魅力を打ち出されようとも拒絶してしまうところがあります。
そのことがマイナスと考えられた時代もあったのですが、今の厳しい時代には、少しでも早く敵になりそうな味方を見抜くために、“好き嫌い”というセンサーを最大限に活かすべきではないかと強く感じています。

なぜ岡山県から健康ウォーキングを始めるのか、という問い合わせは多くの方からいただいています。ただ岡山県に住んでいるから、人脈ができたからという理由ではなく、岡山県がウォーキングに適した土地だからです。
岡山県は平均寿命が長い長寿県で、都道府県ランキング(平成27年調査:5年ごとに発表)では男性は13位ですが、女性は2位となっています。女性の平均寿命の1位の長野県と比べると下2桁までは87.67歳と同じとなっています。そこで初めて下3桁までが発表されました。その結果を見ると、長野県が87.675歳、岡山県87.673歳と、その差は0.002歳で、これは1日にもならない、わずか18時間弱の差となっています。
岡山県の女性は健康づくりへの取り組みによって、全国1位の長寿県となる可能性が非常に高くなっています。
厚生労働省の国民健康・栄養調査(平成28年)では都道府県別の男女の1日の平均歩数を調査しています。岡山県の男性は歩数が比較的多く、女性は歩数が比較的少なくなっており、男女差を比較すると岡山県が最も開きがあり、その差を見ると全都道府県の中で唯一2000歩を超えています。
具体的な数字ですが、岡山県は男性が8136歩、女性が6042歩で差は2094歩、続く愛知県は男性が8035歩、女性が6077歩で差は1958歩、奈良県は男性が8631歩、女性が6787歩で差は1844歩です。愛知県、奈良県の知人にも、このデータを示して、女性の歩数を増やして健康度を高めることを提案していきたいと考えています。
岡山県は「晴れの国」と呼ばれています。これは日照時間が日本で一番長いということではなく、降水量1mm以上の時間が一番い短いという意味です。日照時間が長すぎると気温が高まりやすく、逆に雨天でも歩きにくいということからすると、晴天と曇りも多い岡山の気候はウォーキングには最適の条件となっています。
岡山市と倉敷市のほとんどは平らな土地となっています。この地域は元々は吉備の穴海と呼ばれる内海で、これを江戸時代に埋め立てて琵琶湖に匹敵する新たな土地が作られました。これほど広大なウォーキングに適した土地は他の地域にはなく、多くの土地があったことから、広大な敷地が有効に使われ、そこが今では運動施設になり、大学や高等学校、医療機関などの敷地となっています。
岡山県は運動に適している上に、教育レベルが非常に高く、こういった裏付けがあることも、健康ウォーキングの重要性に気づき、実践をしようという気運につながりました。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

日本ウオーキング協会は以前は環境省の所管でしたが、途中から環境省と厚生労働省の共同所管となりました。そのときから厚生労働省からは健康のためのウォーキングが求められて、それぞれの人が目指す“健康”に向かって無理なく効果的なウォーキング法が求められてきました。それは実現されないまま今に至っています。
健康を中心に据えたウォーキング法は、公益財団法人日本健康スポーツ連盟の玉利齊理事長の時代から検討されてきました。玉利理事長は日本ウオーキング協会の理事、ウオーキングの距離認定を行う日本市民スポーツ連盟の副会長であった関係で、健康スポーツの一つとしてのウォーキングの実現も求めていました。
私は東京にいたときには日本健康スポーツ連盟の理事を務めていた関係で、健康ウォーキングの実現に向けて検討を重ねてきました。
これまでのピラミッド型の組織と活動ではなく、各地の活動を集約する形で全国団体を立ち上げていくことも検討され、まずは私が活動する地域でモデルとなる事業を始め、それを徐々に広域に広げていくことを目指しました。
スタート地点は、私が移住した岡山市東区瀬戸町です。平成の大合併の前は瀬戸町という小さな自治体でした。この地域には、私が監事を務める発達障害児支援施設のほかに、病院、福祉法人グループ、特別支援学校があります。また、私立大学(学生数4200人、うち1600人が体育学部)があり、モデル事業を始めるのに適した地域となっています。
周辺地域には、社会福祉法人旭川荘(西日本最大の法人)があります。また、岡山県には日本健康スポーツ連盟が調査と指導を担当する厚生労働大臣認定運動型健康増進施設が多数あります。全国の施設数は335施設ですが、岡山県には21施設と人口比では最も多く存在しています。
こういった地の利と人脈を活かして、健康とウォーキングについて学び実践する団体として、「健康ウォーキングおかやま」を設立することとなりました。「おかやま」は岡山市を指していて、横展開式に他の地域に広げていきます。県内で複数の地域団体が活動を始めた段階で、連合組織としての岡山県健康ウォーキング連盟(仮称)を設立し、さらに横展開式に都道府県のうち複数に地方連盟が設立された段階で、日本健康ウォーキング連盟(仮称)の設立も視野に入れています。
地方組織を設立して、一緒に行動したいと考える方々を支援して、活動を充実させていくために、団体設立、組織運営、実施プログラム、講習テキスト、講師養成・派遣、認定、情報発信を支援する体制と整えています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

新型コロナウイルスの感染拡大による自粛の波が1年半を超え、これから先、いつまで続くのかわからない状況となっています。密を避けるための外出の自粛は、歩く機会と時間を減らし、これが健康づくりには大きなマイナスとなりました。さらに自宅にいる時間が長くなったことによる食べ過ぎと飲み過ぎ、健診と検診の減少、生活習慣病での通院の機会の減少、コロナ禍のストレスなどが重なり、国民の健康度を大きく低下させることになっています。
そのことから、感染防止を徹底させた形でのウォーキングの機会が強く求められてきました。しかし、前の東京オリンピック(1964年)から全国的に歩く機会を設けてきた日本ウオーキング協会による全都道府県のウオーキング大会は昨年3月から軒並み中止となりました。外で実施するウォーキングは、三密のうち密閉はないものの大会は多くの参加者が同時に長距離を会話をしながら歩くことから密集と密接が懸念され、さらに会場の行き来で人流が増えるということもあって、今も再開の時期は見えてきていません。
ウオーキング大会は日本ウォーキング協会が主管して、自治体が主催して参加者集めをして、都道府県のウオーキング協会が運営をする形で実施してきました。コロナ感染の不安だけでなく、コロナ対策で余裕がない中で、自治体が主導するウオーキング大会は、以前と同じ形、同じ規模で実施することができるのかというと不可能であろうという見方が優勢です。
ウオーキング大会が中止となり、日本ウオーキング協会も本部の動きが止まり、都道府県のウオーキング協会も活動が進んでいない状況です。大都市部では地方協会は独自の活動をしていますが、それ以外のところでは地域の歩こう会、徒歩の会などがウオーキング大会のときには集まって都道府県協会として動くものの、それ以外は地域の会(市町村協会)単位で活動をしているというのが実情です。
岡山県を例にあげると、以前は8地域に市町村協会がありましたが、徐々に減り、さらにコロナ禍で減って、現在は3地域だけとなっています(岡山、倉敷、玉島)。
日本ウオーキング協会では、大会の主管のほかに、指導者の資格認定講習を複数実施してきました。その中には健康ウオーキング指導士もあることから、健康のための歩き方、体調に合わせた歩き方を身につけたいという参加者も多数いました。しかし、同協会の資格認定はウオーキング大会の運営が中心で、生活習慣病の人が参加した場合に安全に運営するための注意点が示されるだけです。
生活習慣病になると医師から歩くことがすすめられます。歩くことによって血圧、血糖値、中性脂肪値、コレステロール値を下げたいと願っている人の要望をかなえるものではなかったのです。では、どうすればよいのか、については次に続きます。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

腸内細菌の善玉菌を増やす役割をするプロバイオティクスの働きをサポートするのがプレバイオティクスです。プレバイオティクスは善玉菌の増殖を促進する食品成分で、プレバイオティクスを摂ることで善玉菌を増やすことができます。
摂取タイミングとしては、食事の後に摂ることで、腸まで届きやすくなります。
プレバイオティクス作用のある素材としてはオリゴ糖、フェカリス菌、サイリウムがあげられます。
オリゴ糖は消化酵素によって分解されず、大腸内でビフィズス菌などの善玉菌の栄養源になる難消化性の糖です。オリゴは「少ない」の意味で、最小単位の単糖が2~20個、鎖状に結合したものです。代表的なオリゴ糖にはフラクトオリゴ糖(アスパラガス、ニンニクなど)、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖(母乳や牛の初乳)、キシロオリゴ糖(食物繊維を発酵させた難消化性オリゴ糖)などがあります。シクロデキストリン(環状オリゴ糖)では、6個のブドウ糖が結びついたα‐シクロデキストリンがオリゴ糖の役割をします。腸内細菌の善玉菌の代表であるビフィズス菌の増殖のほか、便秘や下痢の改善、たんぱく質の消化吸収の促進、ミネラルの吸収の促進、脂質代謝の改善などの作用があります。
フェカリス菌は菌体が小さい乳酸菌の一種で、乳酸菌の中でも球形のため乳酸球菌に分類されています。乳酸菌は生菌が食品などに添加されますが、フェカリス菌は過熱殺菌処理した死菌となっています。フェカリス菌は死菌で摂ると腸内細菌の善玉菌の栄養源(エサ)となり、善玉菌を増やすほか、免疫力の向上、コレステロール低下、血圧降下、抗アレルギーなどが確認されています。サイズは1μm(1㎜の1000分の1)と通常の乳酸菌の5分の1ほどで、少量で大量の菌を摂ることができます。1回分で1兆〜4兆個を摂ることができる製品もあります。
サイリウムはインドや地中海地域で栽培されているオオバコ科の植物で、種子の半透明の膜に水溶性と不溶性の食物繊維が豊富に含まれています。善玉菌を増やす作用があるほか、水を吸収して固形になって有害物質や不要な物質を吸着して排泄させる作用があります。便通の促進、血糖値の抑制、コレステロールの抑制などの効果があります。

記念日を決定するパターンとして語呂合わせがあります。新たな記念日を考えるときの参考資料として、8月の語呂合わせ記念日(3回目)を紹介します。
8月12日 森永製菓がハ(8)イ(1)チュウ(2)の語呂合わせで「ハイチュウの日」と制定。
8月14日 日本スポーツ&ボディ・マイスター協会が裸足ランニング・ウォーキングを広める目的で、は(8)だ(1)し(4)の語呂合わせで「裸足(はだし)の記念日」と制定。
8月17日 ドールがパ(8)イ(1)ナ(7)ップルの語呂合わせで「パイナップルの日」と制定。
8月18日 フルタ製菓(大阪府大阪市)がハ(8)イ(1)エイト(8)の語呂合わせで「ハイエイトチョコの日」と制定。
8月19日 政府の交通対策本部がバイク(819)の語呂合わせで「バイクの日」と制定。
8月24日 オーラルケアが歯(8)ブ(2)ラシ(4)の語呂合わせで「歯ブラシの日」と制定。日本ルナがバ(8)ニ(2)ラヨ(4)ーグルトの語呂合わせで「バニラヨーグルトの日」と制定。
8月29日 若丸が馬(8)肉(29)にちなんで「馬肉を愛する日」と制定。
8月30日 地方卸売市場中津魚市場が8月からハ、3を回転させてm、0をoに見立ててモとして「中津ハモの日」と制定。
8月31日 食料品流通改善協会が、や(8)さ(3)い(1)の語呂合わせで「野菜の日」と制定。

発達性協調運動障害があると、視覚に頼りすぎるために、視覚を補う聴覚、触覚がうまく使えなくなります。視覚に頼る傾向が強いほど、手先の器用さを示す微細運動スキルが低下することが確認されています。
視覚に頼りすぎる原因になっているのは、目で捉えるときに眼球をスムーズに、素早く動かすことができないことから視覚で捉えられる情報が少なくなることから、しっかりと見るために、より集中することがあげられています。しっかりと見るために眼球を的確に動かせない場合には、動きが悪い分だけ頭を動かしてカバーするようになります。
視覚、聴覚、触覚をフルに活用して運動をするときには、頭の位置はできるだけ動かさないようにすることが大切になります。ところが、頭を動かしていると耳の位置が変わり、首から上だけでなく、上体も動くことになり、ボールを受ける、器具に触れて身体を動かす(跳び箱など)といったことに対して触覚が充分に使われないことになります。
こういったことを改善するためには、両方の眼球を動かして視野を広げるトレーニングが使われます。いわゆるビジョントレーニングと呼ばれる方法で、よく使われるのがナンバータッチトレーニングです。ホワイトボードや壁に1から20までの数字が書かれた紙をランダムに貼り、1から順番に触れていくようにします。このときに眼球の動きがよくないことを補うために頭を動かすことはさせないようにして、できるだけ正面を向いたままで眼球を動かして数字を探すようにします。そして、見つけた数字の紙にタッチします。
運動機能を高めるときには、できるだけ短い時間でこなすことが求められますが、発達性協調運動障害の改善のためには、ゆっくりでよいので眼球を大きく動かして、数字を見つけることから始めるようにします。そして、徐々に速度を上げていくようにします。見つけた数字をタッチすることが大切で、目の動きと手の動きを一致させる、つまり視覚と触覚の両方を使って、見えたものにタッチするようにします。
運動能力の向上のためには、広い範囲に数字を貼って、大きく身体を動かしながら見えたものをタッチする方法が行われますが、発達性協調運動障害の改善には足は動かさずに、手が届く範囲に限るようにします。手が届く範囲での視覚感覚を鍛えることによって、視覚と触覚が連動して動く反射能力を高めていくことができるようになります。

コロナ後を見据えたウォーキングとして注目されているのは、ノルディックスタイルの2本をポールを使って歩く方法です。日本ノルディックウォーキング協会、日本ノルディックフィットネス協会、全日本ノルディック・ウォーク連盟、日本ポールウォーキング協会など複数の団体があり、2本のポールを使って歩くということは同じであっても、ポールの形状、使い方などに違いがあって、それぞれ資格認定を行い、他の歩き方では合格しない“流派”のような状態となっています。
それぞれの“流派”に所属して普及する人たちにとっては、歩き方は重要なことでしょうが、自分に合った歩き方、より健康になれる歩き方を探している人にとっては、歩き方にまで細かな注文はつけられたくないという感覚があるのは当然のことです。
ノルディックスタイルのウォーキングは、北欧発祥のクロスカントリースキーのようにポール(スティック)を後方について勢いよく前進するアグレッシブスタイルと、前方について安定性を得るディフェンシブスタイルがあります。前者はポールの接地面が45度の傾斜になっていて、後者は平らか丸い形状になっています。歩き方によって、これだけは守ってほしいということがあります。高齢者が安定性、安全性を求めているはずなのに、なぜが45度の傾斜のポールを使っている人がいて、接地面積が極めて狭くなるので、危険極まりないというシーンも案外と目にしています。
そのようなことがないようにするためにも“流派”に従って指導をしているということですが、“流派”に頼らなければ歩けないということではありません。
基本さえ押さえておけば、好きに歩いてよいと、“流派”の方々に怒られそうなことを言っているのは、そこまでして運動効果がある歩き方を各地域で、しっかりと行わないと、コロナ禍で歩数が減り、健康状態が低下した現状から脱却できないからです。ノルディックスタイルのウォーキングは、どれもポールを持っているので一定の距離を開けて歩く必要があります。また、全員が同じ方向を向いて、運動強度が高い割には大きく息が弾むことがないのでフィジカル(ソーシャル)ディスタンスを保った運動ができます。これこそコロナ禍で低下した健康度を一気に高めていくのに適した運動効果がある歩行法だと信じているからです。

腸内細菌は善玉菌、悪玉菌、日和見菌に大きく分けられます。どの細菌も栄養源を取り入れて、代謝物を排出していますが、人間にとって有益な酸性成分を排出するのが善玉菌、有害なアルカリ性成分を排出するのが悪玉菌です。日和見菌は腸内環境によって善玉菌にも悪玉菌にもなる細菌です。整腸作用があるものは、プロバイオティクスとプレバイオティクスルに分けられます。
プロバイオティクスは腸内細菌のバランスを改善する善玉菌に当たる乳酸菌、納豆菌などを指します。乳酸菌などは腸内には1〜2日ほど生存していますが、その間に乳酸菌などによって腸内環境が酸性傾向になることによって善玉菌が増えやすくなります。善玉菌が増えると悪玉菌が減っていきます。
摂取タイミングですが、善玉菌のエサとなる糖質、食物繊維があることで腸内に残りやすいので食事の後に摂ります。また、乳酸菌は強酸性の胃液によって壊されやすいので、胃液が薄まっている食事の後のほうが生きたまま腸まで届きやすくなります。
プロバイオティクス作用のある素材としてはケフィアとビフィズス菌があげられます。
ケフィアはケフィールとも呼ばれる旧ソ連の黒海とカスピ海の間の山岳地帯のコーカサス地方の伝統的な発酵飲料で、コーカサスの長寿研究から注目されました。黄色の塊ができることから日本ではヨーグルトキノコとも呼ばれ、ロシア語に合わせてケフィールとも呼ばれます。一般的なヨーグルトは乳酸菌だけの単独発酵であるのに対して、ケフィア菌は複数の乳酸菌と酵母が共生発酵したものです。菌に牛乳を合わせた乳酸飲料のほか顆粒製品もあります。整腸作用のほか、糖尿病や肝機能の改善、LDLコレステロール値の正常化などの作用があります。
ビフィズス菌は乳酸菌の善玉菌の一種で、オリゴ糖などの糖を発酵させて乳酸を作り出す微生物です。体内では小腸と大腸に存在し、悪玉菌を増やす肉食や脂肪の摂りすぎ、ストレスや抗生物質の摂取などによって減少しやすくなります。腸内の悪玉菌を減らし、善玉菌を増やして便秘を解消するほか、免疫強化、LDLコレステロール値低下、肝機能向上などの作用があります。

地域の健康づくりの活動は、子どもだけでも高齢者だけでもなくて、子ども、親世代、祖父母世代の三世代を対象にして、その三世代が集まれるような仕組みが必要です。高齢者を対象とした活動に子どもの参加を求めてもほとんど効果はみられないのですが、子どもを対象とした活動では親も祖父母も集まります。実際の家族だけではなくても、地域での活動は子ども対象であれば、呼びかけ方によっては三世代を集められます。
このようなことを地域活動で提案するのは、子どもの健全な発育のために力を注がなければならないはずの親世代が、通常でも忙しいうえに、コロナ禍の影響によってさらに忙しくなり、苦しさが増していて、地域活動に参加しにくくなっているからです。
子どもを支えていく活動への参加を願っても、最も支援が必要とされる未就学、小学1〜2年生の親は“ゆとり世代”呼ばれる1987〜2004年の生まれ(この世代の最年長は34歳)で、子どものときに競争社会の厳しさを体験してこなかった世代です。そのことが仕事の場面で稼ぎにくく、生活を苦しくさせる要因の一つにもなっています。
また、バブルが崩壊した1991年に生まれた親世代は、今は30歳で、これ以降の年齢は崩壊後の苦しい思いをし続けてきた親の影響を受けたまま学生時代を過ごしてきました。恵まれない時代を過ごしてきたことで、広い世代との交流の機会に乏しく、これがコミュニケーション不足につながり、地域との関わりが浅くなってしまった世代でもあります。
コロナ禍で成長している5〜15歳は、10年後(2030年)には15〜25歳の学びの最前線、20年後(2040年)には25〜35歳の仕事の最前線の年齢となります。のちのちには“コロナ世代”と呼ばれるようになり、最も成長すべき時期に充分な教育と支援が受けられなかったために、社会生活に困難さが生じやすくなる世代ともみられています。
そんなことにならないように、もしくは不幸にしてなってしまった場合でも家族の影響を強く受けないように、子ども世代の将来のために、親世代を地域で支える体制が必要であり、その推進役としての祖父母世代の活躍が期待されています。その重要さは自分が高齢者の年齢になって、ますます強く感じています。
その活躍のためには仕組みと仕掛けが必要で、それを作り上げて三世代での活動を支えていくのが、これまで多くのことを経験してきた私たちの役割だと認識しています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)