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コロナ禍は人の考えも変えれば、社会体制も変えようとしています。社会体制は徐々に変わっていくものというのは、これまでの常識ですが、新型コロナウイルス感染の蔓延は、その常識も変えるかもしれないという不安が積み重なります。今回のコロナ後を考えるポストコロナのテーマは「溺れる者は久しからず」で、これは「奢れる者は久からず」をもじったものというだけでなく、「溺れる者は藁をも掴む」も合体させた言葉です。
「奢れる者は久からず」は、栄華を極めて絶大な権力を握っていても、奢り(おごり)高ぶる者は長続きせず、やがては没落するという意味で、その出典となったのは平家物語の冒頭の一節にある「奢れる人も久しからず」です。地位や権利を笠に着ることなく、謙虚な態度で過ごすべきだということを言っているわけです。「溺れる者は藁をも掴む」は、困窮して万策尽きたときには、まったく頼りにならない藁(わら)のようなものにも必死にすがろうとすることですが、まさにコロナ禍を指している諺(ことわざ)です。
必死になって踠き(もがき)苦しむ中で、「頼みの綱」を掴もうとするならまだしも、掴もうとしているのが綱なのか藁なのかもわからなくなっている人がいます。冷静に考えてみれば、しっかりと掴んで身を助けてくれる綱であることも、その綱の端が、その先に長くつながっているかも判断がつくはずです。綱のつもりだったのに、それよりも細い縄だったとしても、その先が出雲大社の極太の注連縄(しめなわ)くらいの太さであったら、これは安心して掴むことができます。その判断の目を濁らせてしまっているのが、コロナ禍であり、いつまでも先が見えない状況です。
自分だけで生きているなら、どんなものを掴もうと勝手にしてもらってもよいのでしょうが、判断ミスから周囲の人まで巻き込むとなると、勝手にしてくれとは言えなくなります。コロナ禍の被害というと、ウイルス感染蔓延の直接的な被害にばかり目が行っていますが、実際にはコロナ禍で大変なことになっている人が、自分が助かろうとして周囲の人を巻き込むようなことをして、それに巻き込まれてしまった人のことは支援の対象にはされていないのです。

広く健康に関わる記念日について紹介します。
9月7日 パール社がク(9)リーナ(7)ーの語呂合わせで「クリーナーの日」と制定。毎月7日は「生パスタの日」(全国製麺協同組合連合会)。
9月8日 日本リカバリー協会が休(9)養(8)の語呂合わせで「休養の日」と制定。丸善ジュンク堂書店が丸善の創業者の早矢仕有的が考案したハヤシライスにちなんで、早矢仕の誕生日を「ハヤシの日」と制定。お茶村(福岡県八女市)が桑(98)の語呂合わせで「桑の日」と制定。毎月8日は「歯ブラシ交換デー」(ライオン)、「生パスタの日」(全国製麺協同組合連合会)、「ホールケーキの日」(一柳)。
9月9日 厚生労働省が救(9)急(9)の語呂合わせで「救急の日」に制定。森永製菓が親子で調理をする楽しさの普及のために、く(9)っく(9)の語呂合わせで「親子でCOOK(くっく)の日」と制定。ヒラオ(大阪府寝屋川市)が燻製をモク(9)モク(9)の語呂合わせで「日本の食文化・燻製(スモーク)の日」と制定。みなと子ども食堂とノーペコラボ(電通)が、お腹が空いたときになる音のグー(9)グー(9)から「グーグーの日」と制定。ジャパンフリトレー(茨城県古河市)がPOPを左右反転させた鏡文字が909に見えることから「ポップコーンの日」と制定。東海漬物(愛知県豊橋市)が、きゅうりの9とキューちゃんの9の語呂合わせで「きゅうりのキューちゃんの日」と制定。ベターホーム協会が食べ物を捨てないん(9)残さないん(9)の語呂合わせで「食べ物を大切にする日」と制定。モンテールがクルクル、キュッキュッとロールケーキを手で巻いたイメージとロールケーキが9の字に見えることから「秋のロールケーキの日」と制定。スギヨ(石川県七尾市)がクルクルの語呂合わせで「手巻寿司の日」と制定。スポーツリパブリック(東京都港区)がアスリートの健康的な美脚に注目してもらうことを目的として9(キュッ)と99が脚の形に似ていることから「健康美脚の日」と制定。毎月9日は「クレープの日」(モンテール)。
9月10日 資生堂がコエンザイムQ10の普及のために9(キュー)10(テン)の語呂合わせで「キューテン(Q10)の日」と制定。赤穂化成が苦汁(くじゅう=910)の語呂合わせで「苦汁(にがり)の日」と制定。仙台牛たん振興会が牛(9)たん=テン(10)の語呂合わせで「牛たんの日」と制定。猪飼弓具店(大阪府大阪市)が弓(9)道(10)の語呂合わせで「弓道の日」と制定。毎月10日は「糖化の日」(AGE測定推進協会)、「パンケーキの日」(日本ハム)、「コッペパンの日」(全日本丸十パン商工業協同組合)。
9月11日 明治がアミノ酸のうち9種類が必須アミノ酸、11種類が非必須アミノ酸であることから「たんぱく質の日」制定。毎月11日は「めんの日」(全国製麺協同組合連合会)。
9月12日 洋菓子のサンエール(広島市)が1966年9月12日に広島県の県木がモミジに決定したことにちなんで「秋のメープルもみじの日」と制定。毎月12日は「育児の日」神戸新聞社)。
9月13日 毎月13日は「一汁三菜の日」(一汁三菜ぷらす・みらいご飯)。

抗酸化作用のある素材の紹介の第2回です。
アントシアニンは紫色の抗酸化作用がある色素で、ブルーベリー、ビルベリー、アサイーベリー、ブドウなどに豊富に含まれています。アントシアニンは目の毛細血管、水晶体、網膜に届きやすく、眼精疲労などの軽減作用が認められています。また、強い抗酸化作用によって、目の老化抑制、目の血流の促進のほか、網膜の色素体である脳への信号物質であるロドプシンの再合成を促進して、視力を高める効果を高めることができます。その結果、酸化ストレスが原因となる緑内障の抑制、加齢性黄班変性症の抑制などの研究が進められています。
イチョウ葉エキスはイチョウの緑色の葉の抽出エキスで、30種類以上のフラボノイドが含まれ、フラボノイドには、強い抗酸化作用があります。医薬品との相互作用として、血液凝固抑制薬のアスピリンとの併用で、血小板の剥離が進み、血管からの出血も認められています。
ウコンはショウガ科の多年草で、アジア、アフリカ、中南米の熱帯から亜熱帯の高温多湿地域で自生しています。漢方薬の材料の「鬱金」として、根茎部が肝機能の向上のほか気血の流れを調整する生薬として古くから使われてきました。ウコンはカレーの黄色い色の香辛料のターメリックであると説明されますが、ウコンは3種類があり、ターメリックは秋ウコンです。春ウコンの正式名称は姜黄(キョウオウ)で、ウコンが正式名称となっているのは秋ウコンだけです。抗酸化作用があるウコンの有効成分のクルクミンは黄色の色素成分で、春ウコンのクルクミンの含有量は0.3%で黄色なのに対して、秋ウコンは3.6%と12倍の含有量でオレンジ色となっています。

「地図を逆方向から見る」ということを初めて教えてくれたのは地政学を研究する大学教授で、その教授の初めての一般向けの書籍を手伝ってから、地図があったら逆さにして眺めるのが癖になってしまいました。講習会などで地図が出てきても逆向きになっているということに巡り合うことは長らくなかったのですが、防衛問題の研究会で講師を務めた参議院議員が地図をホワイトボードに逆さに貼りました。
日本の側から大陸を見たときには危機感は伝わりにくいのですが、逆さにして北海度が左側、九州から沖縄が右側になった地図を目にすると、日本の位置と役割、そして危うさが見えてきます。中国大陸側からすると、日本列島は港から太平洋に出ようとするのを邪魔するように長々と横たわっています。北海道の北端の宗谷岬から沖縄本島の南端の喜屋武岬までは3200kmほどですが、北方領土から与那国島までとなると3264kmにもなります。
日本列島と日本の領海が邪魔をしているために太平洋に自由に出ることができないのは韓国も北朝鮮も同じことです。船で日本の領海を通過するのは難しいので、探知されない潜水艦を使うしかないということで、気づかないうちに領海を通過しているということですが、ということは、日本列島のどこにでも急に現れることは可能だということです。
このような国の守りという大きな話でなくても、地図を逆転させて見るということは地域の状態を観察するときにもしています。地図だけではなくて、組織図でも事業のスキーム図でも逆転してみると、正面から見ていたときには気づかなかった弱点が見えたり、強み、改善点が見えてきます。その見えてきたことを活かして、企画書、提案書を書き直すと、より相手のことを考えた内容とすることができます。だから、企画書などを完成させたら、一晩置いて頭をクリアにしてから、逆転の発想で書き直すようにしています。すると、継続させるためにするべきことも見えてきて、そのために必要な人脈である協力者も明確に浮かび上がってくるようになるのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

文部科学省の「食に関する指導の手引」では教科ごとの食に関する指導を各論として掲載しています。ここでは理科の各学年の食に関連する内容を、前回に続いて紹介します。
◎第6学年
(ア)食に関する内容
B 生命・地球
(1)人の体のつくりと働き
人や他の動物について、体のつくりと呼吸、消化、排出および循環の働きに着目して、生命を維持する働きを多面的に調べる活動を通して、次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 次のことを理解するとともに、観察、実験などに関する技能を身に付けること。
(ア)体内に酸素が取り入れられ、体外に二酸化炭素などが出されていること。
(イ)食べ物は、口、胃、腸などを通る間に消化、吸収され、吸収されなかった物は排泄されること。
(ウ)血液は、心臓の働きで体内を巡り、養分、酸素および二酸化炭素を運んでいること。
(エ)体内には、生命活動を維持するためのさまざまな臓器があること。
イ 人や他の動物の体のつくりと働きについて追求する中で、体のつくりと呼吸、消化、排出および循環の働きについて、より妥当な考えをつくりだし、表現すること。
(3)生物と環境
生物と環境について、動物や植物の生活を観察したり資料を活用したりする中で、生物と環境との関わりに着目して、それらを多面的に調べる活動を通して、次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 次のことを理解するとともに、観察、実験などに関する技能を身に付けること。
(イ)生物の間には、食う食われるという関係があること。
イ 生物と環境について追求する中で、生物と環境との関わりについて、より妥当な考えをつくりだし、表現すること。
(イ)当該教科で指導することが考えられる例
*食べ物は、口、胃、腸などを通る間に消化、吸収されることや、吸収されなかった物は排出されることについて理解できるようにします。
*消化、吸収された栄養が、血液の働きで体中に運ばれ、生命を維持していることによって理解できるようにします。
*消化、吸収、排泄には、主に胃、小腸、大腸、肝臓が関係していることや、これらの臓器の働きについて理解できるようにします。
*さまざまな動物の食べ物に着目して、生物同士の関わりを多面的に調べる活動を通して、生物同士の関わりについて、植物を食べている動物がいることや、その動物も他の動物に食べられることがあること、生物には食う食われるという関係があるということを捉えるようにします。

新型コロナウイルスが鬼であっただけでなく、自分が感染して他の人に感染させる人も鬼、感染対策よりも経済対策を優先させたために感染を広げた人も鬼だったかもしれません。新型コロナウイルスを終息(収束ではなくて)させることができたら、それこそ今回のタイトルどおりの「渡る世間に鬼は外」となるところですが、実際にはテレビドラマのタイトルの「渡る世間は鬼ばかり」と同じ状況になっています。
ロックダウンをすることなく経済活動も大切にしながら感染者増を抑える、旅行のキャンペーンをしながら感染者増を抑えるという方針は、成功すれば拍手喝采だったのですが、いまだに拍手は起こっていません。それどころか変異株は若い人で感染が拡大していて、そういった人たちこそが人流の抑制に協力をしないといけないところであるのに、若者の街の人流が減らない状況は、お金を使う世代の外出自粛に拍車をかけて、ますます経済が回らないのに感染確認者が増える一方です。
自宅療養という、過去には聞いたことがないことを強いられている感染確認者は、これを書いている段階では13万人を超えています。そして、急変したときに病院に運んでくれる救急車が呼んでも来ない、来たとしても病院が受け入れてくれないという状況は、まさに医療崩壊であって、「医療崩壊を防ぐため」と言われても俄かには納得できないことです。
感染拡大によって健康度が大きく低下したのは感染確認者だけでなく、その人たちのために身を犠牲にして働いている人も、外出自粛での運動不足、自宅時間が長いことによる食べ過ぎ・飲み過ぎ、過度のストレス、健診・検診の減少、通院の減少と国民的に健康度は低下しています。そんな時期だけに健康づくりのための活動を始めたかったのですが、大きな社会福祉法人グループは実際の健康づくりや講習などの打ち合わせもできない、大学では最新の注意を図ってはいるものの夏休みで地元に戻った学生が全国から戻ってくることを考えると教職員は自由に移動することもできないという状況になっています。そういったところとの健康づくりの取り組みを考えていた身には、これは厳しいことです。
コロナ禍を生き残って、社会に役立つことをするためには経済活動も必要ですが、多くの人たちに会う営業活動は感染リスクを高めて、自分が感染させる側の“鬼”になって、肝心なときに「鬼は外」と言われかねないという不安もあります。だから、経済も安全もの二兎を追うのではなく、一兎集中しかないという厳しい状態は、コロナ終息まで続きます。

植物の含まれる色素には、活性酸素に電子を奪われることによって破壊され、活性酸素を消去する作用があります。これらの成分は抗酸化成分(抗酸化物質)と呼ばれています。
摂取タイミングですが、活性酸素が発生しやすい紫外線を浴びるとき、運動時には多くの抗酸化成分を摂るために、食べ物によって吸収が阻害されないように空腹時に摂ります。
抗酸化作用のある素材として、今回はアスタキサンチンを解説します。
アスタキサンチンはエビやカニなどの甲殻類や鮭、イクラ、鯛などの魚介類や藻の赤色の素となる色素物質です。これらの魚介類はオキアミなどの動物プランクトンをエサにしていますが、動物プランクトンは淡水性単細胞緑藻のヘマトコッカスを食べています。動物はアスタキサンチンを体内で作り出すことができず、植物性のヘマトコッカスの色素を受け継いでいます。鮭は白身魚で、サーモンピンクはアスタキサンチンを溜め込んだ結果です。鮭は産卵のために遡上するときに大量の酸素を取り込みながら激しく体を使うために活性酸素が多量に発生し、全身に大きな負担がかかりますが、これに耐えて子孫へとDNAを残すために強い抗酸化成分のアスタキサンチンを蓄えています。メスの鮭は産卵すると身が白くなるのは卵(イクラ)にアスタキサンチンを移して、活性酸素と戦う生命力を伝えているためです。アスタキサンチンの抗酸化力はビタミンEの約550倍、β‐カロテンの約40倍とされます。脂肪に溶ける性質があり、血液中のLDL(低比重リポ蛋白)の酸化を抑え、動脈硬化を予防し、血管壁を守る作用があります。活性酸素の中で最も毒性が強いうえに、紫外線を浴びると皮膚の細胞で発生する一重項酸素に対して消去効果があることから、シワやシミの予防、肌荒れの抑制に作用します。抗酸化成分は、その種類によって細胞膜で作用する部位が異なることが研究によって明らかにされています。ビタミンEは細胞膜の内側に作用し、β‐カロテンは細胞膜の中心部で作用しますが、アスタキサンチンは細胞膜を通過して細胞膜の中心部から表面まで抗酸化作用を発揮します。アスタキサンチンは抗酸化作用が強いだけでなく、幅広く細胞膜を活性酸素の害から保護するため、全身の細胞を効果的に守ることができます。ヘマトコッカスは、クロロフィルが多く含まれることから緑色をしていますが、窒素を欠乏させるとアスタキサンチン(ヘマトクローム)が多く含まれる胞子ができます。アスタキサンチンの多くは現在ではヘマトコッカスから抽出されています。機能性表示食品では、眼の機能向上が表示されています。

記念日を決定するパターンとして語呂合わせがあります。新たな記念日を考えるときの参考資料として、6月の語呂合わせ記念日(2回目)を紹介します。
6月10日 伊豆ところてん倶楽部が、ところ(6)てん(10)の語呂合わせで「ところてんの日」と制定。ローストビーフの通販たわら屋がロー(6)スト(10)の語呂合わせで「ローストビーフの日」と制定。伊藤園が無(6)糖(10)の語呂合わせで「無糖茶飲料の日」と制定。
6月13日 高知県農業協同組合が6月がみょうがの旬で、いい(1)みょうが(3)の語呂合わせで「いいみょうがの日」と制定。
6月15日 オウムやインコと愛情を持って接することをすすめるTSUBASAが供養と鳥の幸せを願う日としてオウム(06)インコ(15)の語呂合わせで「オウムとインコの日」と制定。
6月16日 はくばくが麦(6)とろ(16)の語呂合わせで「麦とろの日」と制定。マザーフーズが6が手羽元の形に似ていることとトロ(16)の語呂合わせで「手羽トロの日」と制定。堂島ロールを販売するモンシェールが6が一巻きロールの形を表し、いいロール(16)の語呂合わせで「堂島ロールの日」と制定。
6月21日 味のちぬやが海老の形が6に見えることとフ(2)ライ(1)の語呂合わせで「えびフライの日」と制定。
6月26日 岡山県真庭市の湯原町旅館協同組合と湯原観光協会が露(6)天(.)風呂(26)の語呂合わせで「露天風呂の日」と制定。
6月30日 日本リンパ協会が、む(6)くみ(3)ゼロ(0)の語呂合わせで「リンパの日」と制定。

発達障害によく見られる感覚過敏のうち、今回は最後の触覚過敏について説明します。
触覚過敏は触覚が特に敏感に反応することから、学習では、これが気になって集中できない、指先の感覚に違和感を感じて触ることができない、持てない、鉛筆を持っても上手に動かせないということが起こります。これとは逆に、気に入った手触りのものを、いつも触っている、いつまでも触っているということもみられます。
他人に触れられることを極端に嫌うところがあって、背中を触られるのが嫌い、背中に他の人がいることが不安ということもあります。運動では、他の人が背後にいるのはよくあることで、それが気になって運動や競技に集中できないこともみられます。
触覚過敏では手で受ける刺激が、とても強い刺激に感じることもあり、ボールが持てない、ボールを指のコントロールで投げられない、ボールを受けるのが痛い、軽いタッチでも強いショックに感じるということがあって、基本的な動作が上手にできないことになります。熱いものが痛みに感じることがあり、手や身体で受ける摩擦が他の人よりも熱い、痛いという感覚となります。
日常生活でも服の着心地にこだわる、苦手で着られない服、靴下、靴、帽子があるといったことで着られない服装がありますが、運動着は一定のものに限られていて、着心地よりも活動性、丈夫さが求められることから運動着が苦手、運動着が着られないということもあります。温度に対して敏感で、とても暑がり、寒がりというというところがあり、他の人は平気で過ごせる運動着が不快で運動に励むことができない面もあります。
締めつけが苦手ということもあり、日常生活ではベルトをゆるめている、シートベルトができないということがありますが、運動着は競技によっては装着性が重要で、そのためにできない運動、競技が起こります。砂や泥の感触が不快で、外での運動や競技ができないという子どもも少なくありません。
水が苦手で、水に顔がつけられないというだけでなく、手が水で濡れるだけでも不快ということもあり、そのような感覚過敏がある子どもの水泳をさせることは拷問のようにも感じさせることがあります。
このようなことまで気配りをして触覚過敏の子どもの場合には運動をすすめる必要があるのです。

ここまでひどいコロナ禍を想像していたわけではないのですが、地域支援のための継続可能なシステムの構築を国と関連団体で行ってきたことから、常に最悪の状況を想定して計画を立ててきました。今にしてみれば、その前提となっていたのはSARS(2002年の重症急性呼吸器症候群)とMERS(2012年の中東呼吸器症候群)だったので、その当時の最悪は、今の感染拡大がニワトリだとしたらヒヨコみたいなものです。
地方創生に健康を取り入れたいという要望を受けて、東京から各地の自治体を訪ね回っていたときに、「万が一にもSARSやMERSのことが起こったら、これまでの常識では対応できなくなる」と言い続けてきました。その当時の反応はというと、「そんなこと言って脅して」「自分が儲けたいから言っているのではないか」というのがほとんどでした。
「渡る世間に鬼は外」の発想で持続可能な方法に取り組まなければ根底から崩されると、いくら話しても聞く耳を持たない人たちを説得するために例としてあげたのはSDGsでした。いくらよいことであっても継続できない、途中で諦めるようなことでは、“やらなかったほうがよかった”ということにもなりかねません。
SDGsは、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称で、2015年9月の国連サミットで採択され、国連加盟193か国が2016年から2030年までの15年間で達成するために掲げた目標です。
17の目標の表題だけを綴ると、1貧困をなくそう、2飢餓をゼロに、3すべての人に健康と福祉を、4質の高い教育をみんなに、5ジェンダー平等を実現しよう、6安全な水とトイレを世界中に、7エネルギーをみんなに そしてクリーンに、8働きがいも経済成長も、9産業と技術革新の基盤をつくろう、10人や国の不平等をなくそう、11住み続けられるまちづくりを、12つくる責任 つかう責任、13気候変動に具体的な対策を、14海の豊かさを守ろう、15陸の豊かさも守ろう、16平和と公正をすべての人に、17パートナーシップで目標を達成しよう、と広大な発想と取り組みが必要です。国が決めたことなので、どの自治体も反対するわけにはいきません。
この中の多くが地域の健康づくりと安全に関わってくる(と強引で結びつけられる)ことなので、継続させるためには、安全対策があり、その上の健康だと言い続けてきました。
このことはコロナ禍の大スポーツイベントによる健康ムードの醸成にもつながると見ていましたが、安全も健康も脅かされる結果となったのは誰しも理解ができるところです。