“海老で鯛を釣る”という言葉は、安い海老で高級な鯛を釣り上げるという諺(ことわざ)で、価値がある鯛だからこそ通じることです。しかし、鯛に見えても鯛でなかったり、鯛に見せかけた違う魚だったら、よい意味にはなってくれません。ましてや、海老が安いシュリンプではなくて伊勢海老(ロブスター)であって、釣り上げて喜んだものが、よく見たら本物の鯛でなかったら、意味が違ってきてしまいます。
“本物の鯛”というのは、マダイ(真鯛)を指しています。鯛と一般に呼ばれている魚は世界には200種類以上もあって、国内で流通しているものでも24種類はあります。スズキ目タイ科マダイ属が鯛であって、他のものはタイ科の他の種類、アマダイ科やキンメダイ科、イトヨリダイ科などの魚です。それでも鯛と呼ぶのは、まさに“腐っても鯛”が意味するところと同じで、価値があるものだと思い込む、もしくは思い込ませているだけです。
50cmを超える大型のマダイは今では赤い色が特徴で、天然物よりも養殖物のほうが多くなっていますが、まさに鯛の中の鯛(本物の鯛)は天然物ということになります。
色さえ違えばマダイと同じというのがクロダイ(黒鯛)で、スズキ目タイ科クロダイ属のチヌと呼ばれることが多い魚です。刺身にしたら皮の色がわからなくなるのでマダイと同じ味わいで食べることができます。充分にマダイと対抗できるのに、見た目をそっくりにしようと料理にするときに着色されることがあります。これこそ勘違いをさせるテクニックが使われた、生であっても“腐ってしまった鯛”と呼ばれても仕方がないものです。
大相撲の優勝力士が手にしている大きな鯛は、マダイで間違いないのですが、おいしいマダイは40cmくらいまでで、20年以上も生き抜いて大きくなったマダイは身が硬く、筋もあって、とても食べるのには向いていません。料理として出されるのは撮影用のマダイではなく、他に仕入れた食べごろのマダイです。
キダイ(黄鯛)はスズキ目タイ科キダイ属、チダイ(血鯛)はスズキ目タイ科チダイ属、へダイ(平鯛)はスズキ目タイ科ヘダイ属とタイ科ですが、鯛と名はつくもののフエダイはフエダイ科、イシダイやイシガキダイはイシダイ科の魚で、形はマダイとは大きく違っています。とはいっても食べておいしいことは認めますが、水族館で見かけるイットウダイ科のエビスダイは色は赤くて鮮やかではあるものの見るだけにしたほうがよいとだけ言っておきます。
実際に、どれだけの違いがあるのかはネット検索でいくらでも画像が出てくるので、それを見て確認してほしいのですが、タイと名乗るのもおこがましいと思える姿形もあり、“あやかりタイ”だけのタイアップでしかないもののほうが多い世界です。
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動物の体内に蓄積されている脂肪は、脂肪酸3個がグリセロールによって結びつけられた中性脂肪の形となっています。そのため、脂肪が多く含まれた食品を食べると血液中の中性脂肪が増えて、中性脂肪値が高まります。血液中の中性脂肪が増えすぎると動脈硬化のリスクが高まります。中性脂肪値を抑制するためには、食事で摂った脂肪が吸収されにくくすることが第一で、そのために使われる健康食品は脂肪分解抑制作用、脂肪吸収抑制作用がある素材となります。
肝臓ではエネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)を材料にして脂肪酸が合成されています。この脂肪酸を結合させて、肝臓では中性脂肪が合成されています。エネルギー源を多く摂ると血液中の中性脂肪が増えることになります。これを抑制するのは脂肪合成抑制作用がある素材です。
血液中で余分となった中性脂肪は脂肪細胞の中に蓄積されますが、身体を動かすとアドレナリンが分泌されて、中性脂肪が分解されて血液中に脂肪酸が放出されます。脂肪細胞に蓄積された中性脂肪を分解するのは脂肪分解促進作用がある素材です。
脂肪細胞から放出された脂肪酸は筋肉細胞などに運ばれて、エネルギー代謝に使われます。それを助けるのが、脂肪燃焼促進作用がある素材です。
脂肪酸の代謝は、細胞のミトコンドリアの中のTCA回路で行われて、エネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)が作り出されます。その働きを助けるのが、ATP生成の促進作用がある素材です。
中性脂肪と並んで動脈硬化のリスクを高めるのは悪玉コレステロールとも呼ばれるLDLコレステロールです。LDLコレステロールは肝臓の中でコレステロールから合成されます。コレステロールは肝臓でエネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)を材料に合成されていますが、その合成を抑えるのがコレステロール抑制作用がある素材です。
人間は多くの種類の食品を食べなければ生きていくことができません。これだけ食べていればよいという食品があればよいのでしょうが、雑食の人間には、パンダの笹、コアラのユーカリのような便利な食品はありません。それなら最も栄養素が多く含まれていて、さらに含有量も多い食品を知りたいという声が出たときに、わざと話すのは抹茶です。ビタミンもミネラルも豊富で、食物繊維も多いので、三大エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)が充分に補われていれば抹茶を飲んでいればよいという話をしています。
ただし、問題は分量で、食品成分表を見ても確かに栄養素の量は多いものの、食品成分表の数値は100gの分量で比較されています。抹茶は1回分の分量は1.5gが標準なので、60回分以上、毎日1杯を飲むとしたら2か月分を1日で飲むという量になります。
そんなにも飲めないという人に、次に話をするのは海苔(のり)です。海苔もビタミン、ミネラルが豊富ですが、1回に使う量はわずかです。海苔の単位は1帖が10枚で、1枚は21cm×10cmのサイズです。この大きさで3gほどです。100gだと30枚以上で、3帖は必要になります。1帖は安いもので600円、平均は1000円、高級品だと5000円を超えます。
松阪牛は100gが3000円は当たり前の高級食材ですが、平均的な海苔の100gと比べても遜色のない価格になります。そんなにも高いものを、いくら栄養豊富といっても毎日100gも食べていたら破産しかねません。
では、何を食べればよいかというと、エメルギー代謝に必要な水溶性ビタミンのビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂、ナイアシン、葉酸、ビオチン、パントテン酸が、すべて含まれている食品があります。それは食べにくい食品の代表ともされるレバーです。レバーは栄養豊富で、健康によいからと毎日100gを食べるようにすすめていた医師がいましたが、人間は栄養だけで食べているわけではありません。毎日、レバーが食卓に並んでいたら、どんな思いをするのか考えればわかることですが、医師の中には理論だけで話す人が少なからずいます。
通常の食事だけでは不足する栄養素をサプリメントで補うというのも味気ない食事になってしまいます。そこで食べられない食品がある、もっとビタミン、ミネラルが必要だという人にすすめているのはカロリーメイトと赤ちゃん用の粉ミルク(生後6か月までが対象のもの)です。カロリーメイトは、もともとは病人の濃厚流動食からのアレンジ商品で、最も栄養バランスが取れています。粉ミルクのほうは、無農薬・無添加で、食物繊維を除いたら必要な栄養素がすべて含まれています。どちらも、よく知っている研究者が開発をした結果、現在の内容になっています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)
文部科学省の「食に関する指導の手引」では教科ごとの食に関する指導を各論として掲載しています。ここでは社会の各学年の食に関連する内容(第5学年)を紹介します。
〔実践事例〕
①単元名
「我が国の食料生産の特色」
②単元の目標
*我が国の農業や水産業における食料生産について、生産物の種類や分布、生産量の変化、輸入など外国との関わりなどに着目して、地図帳や地球儀、各種資料で調べまとめ、食料生産の概要を捉え、生産額と自然条件などを関連づけて考え、我が国の食料生産は、自然条件を生かして営まれていることや、国民の食料を確保する重要な役割を果たしていることを理解できるようにする。
*食料生産の概要や食料生産が国民生活に果たす役割について、学習の問題の解決に向けて意欲的に追求するとともに、我が国の食料生産について関心をもてるようにする。
③食育の視点
*私たちの食生活は、外国から輸入されている食料に支えられていることから、正しい知識・情報に基づいて、自ら判断し、食品を選択する能力を身に付ける。〈食品を選択する能力〉
*食料の生産は日本各地の自然の恩恵の上に成り立っていることを知り、食料の生産などに関わる人々に対する感謝の心をもつ。〈感謝の心〉
④指導計画(6時間)
1 私たちが普段食べているものの産地に関心をもつ。(1時間)
2 学校給食やてんぷらそばの食材の産地を調べ、外国から輸入している食材があることがわかる。(1時間)
3 日本の主な食材の輸出入の種類や割合を調べ、移り変わりを理解する。(1時間)
4 日本の地形や気候の特色と食材の輸出入を関連づけて考える。(1時間)
5 地形や気候の条件に着目して調べ、それぞれの地域で盛んに生産されている食材があることがわかる。(1時間)
6 展開例
*本時の目標
日本の主な食材の輸出入の種類や割合を調べ、移り変わりがわかる。
以前に「腐った鯛」、「エビデンスでタイアップを釣る」と鯛に関わるもじり諺(ことわざ)を使って、コロナ後の時代を考えてきましたが、今回は「腐ってもタイ」までは文字が違うだけで、耳だけだと本来の諺の「腐っても鯛」に聞こえるかもしれませんが、そのあとに“アップ”がついて、まったく違った意味になります。「腐ってもタイアップ」というのは、どんなに大したことがないように見えることであっても、上手に使えばタイアップは重要な役割をするこということを伝えるために取り上げました。
“ギブアンドテイク”という言葉は、一般には与える(Give)ことによって受け取る(Take)という与えた代わりに何かをもらうという平等感のイメージがあります。仕事をして給料を得るのもギブアントテイクという感覚になるかもしれませんが、英語の「Give and Take」は少し意味合いが違っています。与えることが重要視されていて、見返りを求めて行動を起こすのは“計算高い”という感覚で見られてしまいます。私たちがよく使っている「身から出たサービス」は、身から出た錆(さび)をもじったものですが、それを口にするときには先にサービス(奉仕)があって、それで喜びを得た方が自主的に“何か”をリターンしてくれることを思い描いての言葉です。
コロナ禍の時代は、ほんの短いコメントでも専門家の考えを示してほしくて、コロナ対策で忙しい現場の医師にもテレビ番組は引っ張り出しています。今はリモートの時代なので、遠くにいても出演できるものの、テレビ番組を見ているとかなりの本数はスタジオまで来てもらっています。中には県境を越えて東京まで来ている医師もいて、感染防止に県境を越えないように言われている時期に大丈夫かと思いもしますが、完全な安全対策をして出てくるだけの“意味”があるはずです。
その意味がタイアップということだと、医師の出演謝礼が1回5000円という驚くような金額が耳に入ってきても納得するところがあります。
すべての医師だと言うわけではありませんが、テレビ番組への出演は広報活動(個人でも病院などでも)の一環で、他の部分でプラスがあれば苦労、努力は当然という見方もあります。そのプラスが単に営業活動(患者が増えるとか給料が上がるとか)ではなくて、ポストコロナの時代に、正しい考え方ができるようにコメントする、自分の代わりに次にコメンテーターとなる専門家を育てていくという意味であったら、これはよい意味での“海老で鯛を釣る”という行動として褒め称えてもよいことです。
インスリンの分泌量を増やす作用がある成分があり、これを摂ることによって膵臓を刺激してインスリンの分泌が促され、血糖値の上昇が抑制されます。
インスリン分泌促進作用のある素材としてはカイアポイモ、クロム、バナジウム、バナバがあげられます。
カイアポイモはブラジルのカイアポ山地に自生する白甘藷の一種で、インディオの健康食として使われてきました。皮の近くに多く含まれている酸可溶性糖タンパクのCAFにはインスリン分泌促進作用とともに、インスリンの分泌量が少なくても血糖値を抑えるインスリン作用改善効果があり、血糖値を正常化させる作用があります。カイアポイモは土壌中のミネラルを多く吸収しており、中でもカリウムが豊富に含まれます。カリウムによってナトリウムを排出させ、血圧を降下させる働きがあります。
クロムは糖質や脂質の代謝に関わるミネラルで、体内では肝臓、腎臓、脾臓、血液に存在しています。インスリンが細胞と結合してブドウ糖を取り込む働きを改善して、血糖値を低下させる作用があります。また、クロムには脂質代謝を促進して血液中の中性脂肪やコレステロールの量を正常に保つ働きもあります。
バナジウムは微量ミネラルの一種で、インスリンと似た働きで血糖値を上昇しにくくさせる作用があります。富士山の伏流水に多く含まれるとされますが、これは湧水に含まれる量として最も多いというもので、豊富に含まれる魚介類や海藻と比較すると微量でしかありません。
バナバはフィリピン、インドネシア、タイ、インドなどの熱帯、亜熱帯に自生する薬用植物で、葉に含まれるコロソール酸はインスリンと同じような働きがあり、血糖値を低下させる作用があります。また、インスリンの分泌を高める亜鉛のほか、マグネシウム、カルシウムなどのミネラルも豊富に含まれています。
記念日を決定するパターンとして語呂合わせがあります。新たな記念日を考えるときの参考資料として、3月の語呂合わせ記念日(1回目)を紹介します。
3月2日 ワコールが生理日用のサニタリーショーツのPRのためにサ(3)ニ(2)の語呂合わせで「サニの日」と制定。
3月3日 聴覚障害の予防・治療の理解を広めることを目的にミ(3)ミ(3)の語呂合わせで「耳の日」と制定。味のちぬやが、ささ(3)み(3)の語呂合わせで「ささみの日」と制定。
3月4日 スミスクラインが歯のエネメル質の摩耗を防ぐシュミテクトの普及のために酸蝕(3)歯(4)の語呂合わせで「酸蝕歯の日」と制定。
3月5日 日本製紙クレシアがポイズの普及に産後ケアの日実行員会を立ち上げて産(3)後(5)の語呂合わせで「産後ケアの日」と制定。三幸製菓が三つの幸せをアピールするために三(3)幸(5)の語呂合わせで「三幸の日」と制定。
3月6日 ファンデリーがミールタイムを通じて食事の大切さを知ってもらうことを目的にミー(3)ル(6)の語呂合わせで「ミールタイムの日」と制定。ネスレ日本が麦芽飲料ミロの普及を目的としてミ(3)ロ(6)の語呂合わせで「ミロの日」と制定。ワコールが3月から薄着のシーズンでスリ(3)ム(6)の語呂合わせで「スリムの日」と制定。
3月7日 さかなジャパンプロジェクト推進協議会が、さ(3)とな(7)の日に魚を食べることを提案していることから「さかなの日」と制定。日本サウナ・スパ協会がサ(3)ウナ(7)の語呂合わせで「サウナの日」と制定。味のちぬやがメンチカツを関西ではミンチカツと呼ぶことからミ(3)ンチ(7)の語呂合わせで「メンチカツの日」と制定。
3月8日 サントリースピリッツがレモンの酸(3)味と炭酸のパチパチ(8)の語呂合わせで「レモンサワーの日」と制定。鯖やがサ(3)バ(8)の語呂合わせで「サバの日」と制定。すし慶がサ(3)バ(8)の語呂合わせで「鯖すしの日」と制定。和歌山県農業協同組合連合会が3月はさやえんどうのハウス栽培が最盛期でさ(3)や(8)の語呂合わせで「さやえんどうの日」と制定。中沢乳業がサ(3)ワー(8)の語呂合わせで「サワークリームの日」と制定。
3月9日 京都一の傳が西京漬のうち魚を二昼夜以上漬ける本漬けを製造することからサ(3)カナ(7)の二昼夜後を「西京漬の日」と制定。日本生命保険相互会社が支えてくれている人に感謝を伝える日としてサン(3)キュー(9)の語呂合わせで「サンクスサポーターズデー」と制定。HAPPY & THANKSがありがとうを言葉に託して感謝を伝える日としてサン(3)キュー(9)の語呂合わせで「3.9デイ(ありがとうを届ける日)」と制定。カバヤ食品がチョコビスケットさくさくぱんだの普及のために、さ(3)く(9)さ(3)く(9)の語呂合わせと3.9デイから「さくさくぱんだの日」と制定。おおきにコーヒーがミックスジュースの普及のためミ(3)ック(9)スの語呂合わせ、おおきにをサン(3)キュー(9)にもかけて「ミックスジュースの日」と制定。日本雑穀協会が、ざっ(3)こく(9)の語呂合わせで「雑穀の日」と制定。日本脳卒中協会が脳梗塞の予防に脈のチェックが役立つことからみゃ(3)く(9)の語呂合わせで「脈の日」と制定。
障害という言葉は害があるという印象を与えることから表記として使わないようにするといった動きがあります。害には妨げ、災いの意味があり、障害を“障がい”と表示することはメディアにも広がってきています。障害そのものを表すときには“障害”として、障害がある人を表す場合には障がい者というように“障がい”と使い分ける動きも広まってきています。
しかし、私たちは障害も障害者も“障害”と表示しています。というのは、障害者にとっての障害は本人のことではなくて、自由に動こうとしても、それを妨げる障害が社会環境のほうにあって、それこそが障害者に障害を与えていると考えているからです。
このことはNHKの考えとも一致していて、障害はマイナスのイメージを与えることを和らげようとして障がいと使うことは違和感があるとしています。障がいとすることで、かえって障害者が抱えている課題が見えなくなる恐れがあるとの考えもあります。
心身の障害は、障害との表示で違和感がないとしても、発達障害となると違和感を感じる人も少なくありません。特に違和感を抱いているのは、発達障害児の保護者です。発達障害は脳そのものに障害があるわけではなく、脳の発達にズレがあり、機能に凹凸が現れていると一般に説明されています。発達障害児の支援を行っている立場としては、障害があることを認めて、その障害を改善するために医療的なアプローチをしていくのが効果的な改善につながることから、保護者に対して、あえて発達障害は“障害”であることを伝えています。これは発達障害の一つである学習障害の改善についても同じ考えをしています。
医学の診断名は発達障害で、法律の名称も発達障害者支援法となっています。しかし、発達障害がある人が社会に馴染めず、生活に不便を感じているのは社会のほうに障害となることが存在しているからで、学習の障害を生み出しているのも学習環境のほうが本来なら改善されているべきである障害があるからです。その学習面での障害を学業技能を向上させること、そのためのツールを使うことによって改善していくことで、障害を障害と感じさせないための活動を始めています。
日本とアメリカの医療制度とサプリメントについての話を受けて、コロナ後の時代に、どうやって大きく低下した国民の健康度を大きく盛り返していくか、ということを考察することにします。医療制度は急には変わらないので、今の医療制度が継続することを前提としますが、自分の健康を自分で守るためのサプリメントと健康食品は、日本では的確に使用できる状態ではありません。それは日本のサプリメントと健康食品が医療分野での研究が進んでいないということではなくて、アメリカと遜色がないどころか、アメリカを超えているものも少なくありません。
ここでは栄養素(ビタミン、ミネラル、脂肪酸)を補給するものはサプリメント、それ以外の健康効果が期待されているものは健康食品と使い分けています。
アメリカのようにサプリメントと健康食品を使えないのは、日本では、どのように使ってよいのかということが一切表示できないからです。アメリカではDSHEA法(栄養補助食品健康教育法:Dietary Supplement Health and Education Act)によって使い方を表示することが義務づけられています。それに対して日本では、医薬品や医療機器を規制する薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)によって、医薬品と混同する恐れがある食品(サプリメントと健康食品)は医薬品的な効能効果だけでなく、用法用量(どんな人が、どれだけ、どんなタイミングで使うか)を述べることが禁止されています。
そのために自分に合っている成分なのかを知ることもできず、摂取タイミングもわからないまま、実は無駄づかいをしているということが少なくない、というよりも、かなり多くなっています。
自分の体調を知って、少しでも早く免疫力を高め、新型コロナウイルスをはじめとした感染症のリスクを低く抑えるために血糖値や中性脂肪値などが、それほど高くない状態で対処しようと考えても、医薬品は診断されないことには出してはもらえません。診断がない段階で使えるのはサプリメントと健康食品だけです。サプリメントと健康食品の正しい選び方、正しい使い方は自分で学ぶしかないので、ポストコロナの時代に健康度を一気に押し上げていくためだけでなく、今すぐにもできる対処法としてサプリメントと健康食品について学ぶ機会を提供したいというのが、私たちの思いです。
筋肉細胞に取り込まれたブドウ糖は、結合してグリコーゲンとなって筋肉に多く蓄積されます。ヒドロキシクエン酸があるとブドウ糖からグリコーゲンへの生成量が高まり、肝臓でのグリコーゲン蓄積量を増やして、血液中のブドウ糖が減ることによって血糖値の上昇を抑制します。
運動をすると血液中のブドウ糖が減って、それを補うために筋肉中のグリコーゲンが分解されて、血液中にブドウ糖として放出されます。空腹時の運動後に食事をすると、肝臓で合成されるグリコーゲンが増えます。そのタイミングでヒドロキシクエン酸を摂ることによって、筋肉にエネルギー源として蓄積されるグリコーゲンを増やすことができます。
血糖値が上昇することによって膵臓からインスリンが分泌されますが、インスリンには肝臓で合成される脂肪酸を増やす作用があります。ヒドロキシクエン酸には、間接的に脂肪酸の合成を抑えて、体脂肪を減らす効果もあります。
グリコーゲン生成促進作用のある素材としては、ガルシニアがあげられます。
ガルシニアはインドやスリランカ、東南アジアに自生するオトギリソウ(弟切草)科の果樹で、ガルシニア・カンボジア、タマリンドとも呼ばれています。有効成分は果実の皮に含まれるヒドロキシクエン酸で、ブドウ糖から脂肪を合成する酵素の働きを阻害し、脂肪の蓄積を抑制します。
また、ヒドロキシクエン酸はブドウ糖からグリコーゲンへの生成量を高め、肝臓でのグリコーゲン蓄積量が増えるため、血液中のブドウ糖濃度が安定することから空腹感が抑えられ、食欲を抑制する作用があります。





