身体の体脂肪は主に腸の周りに蓄積される内臓脂肪と、皮膚の下に蓄積される皮下脂肪に分けられます。脂肪が増えて、腹部の脂肪が多く蓄積されるのは内臓脂肪で、主に腹部や臀部・両脚などに蓄積されるのが皮下脂肪とされていますが、違っているのは場所だけではありません。蓄積の順番が違っていて、それがダイエットの成功、失敗にもつながっています。
体脂肪が増えてくると最初に多く蓄積されるのが内臓脂肪で、ある程度の蓄積がされた後に、皮下脂肪として蓄積されます。そして、体脂肪が減っていくときには、初めに内臓脂肪が減り、続いて皮下脂肪が減るという順番になっています。
その蓄積の順番は、預金や貯金にたとえられます。貯金はゆうちょ銀行だけに使われる用語で、それ以外の銀行は預金と呼ばれます。普通預金に相当するのが内臓脂肪で、定期預金に相当するのが皮下脂肪です。
体脂肪が増えてくると、初めに蓄積されるのは内臓脂肪のほうです。ある程度の蓄積のあとに皮下脂肪に蓄積されるようになります。皮下脂肪に多くの体脂肪が蓄積されるのは、内臓脂肪にかなりの体脂肪が蓄積された後になります。
皮下脂肪に体脂肪が蓄積されて、つまめるような状態になったら、ダイエットによって体脂肪を減らそうとして食事を減らすか運動を増やすようにするわけですが、すぐに皮下脂肪は減ってはくれません。というのは、皮下脂肪は内臓脂肪が減った後でないと減らない仕組みになっているからです。
定期預金がたくさんあるときには、お金が必要になったときに、いきなり定期預金を取り崩すようなことはありません。普通預金のほうを使い、それで足りなくなったときに初めて定期預金を取り崩すようにします。それと同じように、内臓脂肪が減らないことには、皮下脂肪は減ってはくれないのです。
気になる皮下脂肪が減らないからといって、無理なダイエットをするのではなく、食事を減らすことや運動によって効果が出やすい内臓脂肪を先に減らして、徐々に皮下脂肪が減ってくるのを待つというのが体脂肪の仕組みに合ったダイエット法ということです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)
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認知症はアルツハイマー型認知症と脳血管型認知症に大きく分けられます。今回はアルツハイマー型認知症について紹介していきます。
アルツハイマー型認知症は、原因は不明ですが、脳内でさまざまな変化が起こり、脳の神経細胞が減り、脳が全体的に萎縮して高度の知能低下や人格崩壊が起こるものです。
成人では脳の重さは1400g前後あるとされていますが、男女差があり、男性の場合は1300~1400gで、それよりも女性は100~150g少なくなっています。年齢を重ねると徐々に脳の重さは減っていくものの、実際にはわずかな量です。脳の機能は、脳細胞の量だけでなく、神経伝達が重要で、脳細胞をしっかりと働かせていれば、伝達がスムーズになり、脳細胞の減少を補うことができます。
ところが、アルツハイマー型認知症では脳細胞の減少が大きく、発症してから10年ほど経つと800~900gにも減っていきます。
アルツハイマー型認知症の人の脳では、神経細胞と神経細胞の間に老人斑というシミのようなものが見られ、神経細胞の中に糸くずのような神経原線維変化が見られます。老人斑はアルツハイマー型認知症の原因のように思われがちですが、老人斑が原因なのか、それともアルツハイマー型認知症が起こったことによって生じていることなのか、まだ判明されてはいません。
初期症状としては、ゆっくりと進行する物忘れがあげられ、徐々に始まっているため、いつから発症したのかわからないのが特徴となっています。物忘れといっても、古い記憶はあるのに最近の出来事が覚えられないというもので、置き忘れをしたり、同じことを何度も聞くということも特徴的に起こります。
自閉症スペクトラム障害と勘違いされることに、ハイリー・センシティブ・チャイルド(Highly Sensitive Child)があります。ハイリー・センシティブ・チャイルドは、生まれつき周囲の刺激や他人の気持ちに非常に敏感なために疲れやすく、傷つきやすい子どものことで、アメリカの心理学者のエイレン・N・アーロン博士が、この概念を初めて打ち出しました。
国籍や性別に関わらず、5人に1人の割合で存在しているとされていますが、これは生まれ持った気質であり、病気や障害とは異なることから、治す必要がないものとされています。ハイリー・センシティブ・チャイルドは医学用語ではなくて、病気でもないことから医学的には治療の対象とはされていません。
優しい性格で、思いやりがあり、思慮深いといったように、よい気質であり、感受性が豊かで、通常であればとてもよい性格とされます。しかし、繊細すぎることから本人に対する刺激を受けただけでなく、他の子どもが叱られただけで苦しくなったり、ちょっとした刺激(音や光など)で体調が悪くなるといったことから、集団生活が苦手となっています。そのため、表面上では、自閉症スペクトラム障害と見分けがつきにくくなっています。
発達障害は社会に理解されていないところがありますが、ハイリー・センシティブ・チャイルドはさらに理解されにくくなっています。発達障害は早期発見の方法が進んでいるのに対して、ハイリー・センシティブ・チャイルドは発見法が確立されていないことから、自閉症スペクトラム障害と混同されたり、気づかずに放置されることも少なくありません。
その理由として、ハイリー・センシティブ・チャイルドは周囲の刺激による感情や気分の変化、周囲の雰囲気、音や光などの環境などの、どこに敏感に反応するかが個人によって大きく異なっていることがあげられます。自閉症スペクトラム障害であれば積極的・消極的で分類するなら消極的、引っ込み思案であることからわかりやすいものの、ハイリー・センシティブ・チャイルドは消極的な子どもだけでなく、積極的で他動的な行動をする子どもも30%ほど存在しているとされていて、非常に見分けにくくなっています。
リバウンドは体重がダイエット前の状態に戻ることではなくて、筋肉が減り、体脂肪が増えることを指しています。筋肉は2日間まったく動かない状態だと全体の筋肉量の1%ほど減っていくとされています。1%の減少というのは、65歳以上の高齢者が運動をしないで普通の生活をしていた場合に1年ごとに減っていく量と同じです。たった2日だけ寝たきり状態のような生活をしただけで、高齢者の1年分の筋肉量の減少と同じような状態になってしまうのです。
骨折や捻挫をして足を固定して動かないようにされると、筋肉量が大きく減っていくということがあるのですが、これと同じことが全身で起こったら、筋肉が消費するエネルギー量も減っていきます。1日に使うエネルギー量のうち、70%ほどは基礎代謝で、そのうちに35〜38%は筋肉が消費しています。この差は筋肉の割合が関係していて、筋肉量が服ないほど消費エネルギー量は減っていきます。全身で使われるエネルギー量の4分の1ほどは筋肉が消費しているので、筋肉が減ったら、脂肪の減少も低下していくことになります。
ダイエットによって体重が1kg減ったとすると、もともとの筋肉量にもよるものの、運動をした場合には筋肉は減らずに脂肪だけが減ることになります。それに対して、運動をしなかった場合には脂肪3に対して筋肉1の割合で減っていきます。そして、また食べ過ぎ、運動不足で1kgの体重増加があったときには増えているのは脂肪だけです。その結果として体重は同じであっても、筋肉は減っているのでエネルギー代謝は低下しています。これを繰り返していると、だんだんと太りやすく、やせにくい状態になっていきます。
ということから、リバウンドは体重が元に戻ることではなくて、筋肉量が減って以前に比べると太りやすく、やせにくくなったことを指しているのです。だから、以前と同じダイエット法では通じにくくなっているということを知ってもらいたいのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)
中国といっても最近の話ではなくて、身土不二の精神が残っていた少し前のことですが、中国には漢方医学的な発想から独特の身土不二の考えがありました。漢方医学的という言葉は、実は正しくはなくて、中国では中医学といいます。漢方というのは中医学を元にして、日本で生まれた独自の医学で、和漢とも呼ばれています。
中医学では体質に合わせた医学を行い、どんなに効果がある医薬品であっても、体質に合わないものは効果がない、それどころか危険にもなるという発想があります。体質では気・血・水が基本で、簡単に説明すると気の流れが強い・弱い、血の流れが良い・悪い、水(津液)の流れが良い・悪い、と分けられています。このほかに気の強弱、身体の温冷、水分の多少の3パターンに分けられることもあり、中庸を加えると各分類が3つで、その組み合わせで27に分類されます。
身体を温めるのはよいことではあっても、温まりすぎる人に温まるものを与えることは益にはならず、害になるという考え方をしています。他の要素でも同じことで、だから体質に合わないものは危険にもなるという考え方をしているわけです。
では、体質に合っている食品を食べればよいのかということですが、冬に採れたものは身体を温め、夏に採れたものは身体を冷やすということは現代科学でも証明されています。また、土の中にあるものは身体を温め、地上にあるものは身体を冷やすということも同様です。しかし、日本や中国だけでなく、国内全土の流通に加えて、世界中の食べ物が手に入る時代になると、食べにくいもの、おいしくないものは避けるようになり、地元の食材であっても品種改良によって食べやすいものに変化しています。そのために栄養素が低下したものも増えています。それなのに以前と同じものを食べていれば、同じように健康でいられるのかという疑問も、当然のように起こってきます。
その解決策への考えについては、次回に続きます。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)
太るのは体脂肪が増えるのが最大の理由です。体脂肪は脂肪細胞の中に蓄積されている中性脂肪を指しています。中性脂肪は脂肪酸3個をグリセロールという脂質1個が結びつけた構造をしています。中性脂肪は動物性の食品に含まれている脂肪であり、胃の中でリパーゼという酵素によって分解されて1個ずつの脂肪酸になります。このバラバラになった脂肪酸が小腸から吸収されます。
そのあと、血液中に入った脂肪酸は血流に乗って全身に運ばれていきます。細胞に取り込まれた脂肪酸は、細胞の中にあるミトコンドリアでエネルギー化されます。血液中の脂肪酸が多くなると、肝臓に運ばれて、肝臓の中で再び中性脂肪に合成されます。中性脂肪になったあとは血液中を流れるものと、脂肪細胞に運ばれて蓄積されるものになります。この中性脂肪が体脂肪ということになります。
脂肪細胞の中の中性脂肪が増えるのは、食事による中性脂肪の摂りすぎだけではなくて、運動不足になると脂肪細胞の中の中性脂肪が減らないためにも起こります。脂肪細胞に蓄積されても、身体を動かすためのエネルギーが必要になれば、中性脂肪は分解されて、脂肪酸となって血液中に放出されます。この脂肪酸が細胞のエネルギー源になるわけです。
脂肪は1gあたりのエネルギー量が約9kcalあります。糖質もたんぱく質も約4kcalなので、2倍以上のエネルギー量になっています。少ない容積で大きなエネルギー源を蓄積することができるので、糖質もたんぱく質も摂りすぎた場合には、肝臓で脂肪酸に合成され、その後に中性脂肪となります。だから、何を食べても食べすぎれば太ることになるのです。
中性脂肪は重要なエネルギー源で、簡単には分解されないようになっています。中性脂肪を分解するためには、興奮ホルモンのアドレナリンが必要で、アドレナリンは運動をすることによって多く分泌されるので、運動をしないと体脂肪は減りにくいのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)
日本人が歴史的に長生きしたことがない事実は全身に影響を与えていますが、脳の機能においても同様のことがいえます。脳の機能というと、物忘れのレベルから重度の認知症まで大きな幅があります。物忘れは忘れたことを覚えているのに対して、認知症となると忘れたという認識もなく、改善するのは困難になっています。例えば、前日の夕食の献立の内容を忘れるのは物忘れですが、夕食を食べたことを覚えていないとなると、これは認知症の症状となります。
脳の機能の老化は、脳細胞そのものと、脳細胞に血液を送り込む血管の両方から見ていく必要があります。脳の神経細胞の数は、生まれたときから20歳くらいまでは約140億個あり、20歳を過ぎると毎日10万個ほどの神経細胞が死んで脱落していくとされています。10万個というと多く感じるかもしれませんが、1年間に3650万個となり380年は保たれるほどの量となっています。脳の重さは男性の場合は1300~1400gで、それよりも女性は100~150g少なくなっています。
高齢者の代表的な疾患である認知症は、年々増え続け、厚生労働省の調査によると2010年の約252万人を基準にすると、2020年には約348万人になり、2035年には約445万人と1.8倍にも増えると予想されています。2005年当時の予測では2020年には約292万人と予測されていたため、予測を上回る勢いで増えていることがわかります。
年齢が進むほど有病率が高まることから、認知症の最大の危険因子は加齢とされています。65~69歳では有病率は1.5%ですが、5歳ごとに倍増して85歳になると27%にも達しています。「認知症こそが超高齢社会の最大の敵」と言われる理由が、ここにあります。
認知症は、記憶障害と、それ以外の認知機能障害が存在していて、社会的な能力や職業上の能力が低下した状態といえます。認知機能障害とは、抽象思考の障害、判断の障害、言葉や動作、ものごとを計画的に立てて行う能力の障害を指しています。
発達障害と勘違いされやすい口腔機能発達不全症について、前回に続いて17種類の口腔機能の評価項目について説明します。
口腔機能発達不全症チェックリスト(離乳完了後)
機能 分類 項目
食べる 咀嚼機能 歯の萌出に異常がある
機能的因子による歯列・咬合の異常がある
咀嚼に影響するう蝕がある
強く咬みしめられない
咀嚼時間が長すぎる、短すぎる
偏咀嚼がある
嚥下機能 舌の突出(乳児嚥下の残存)がみられる
食行動 哺乳量・食べる量、回数が多すぎたりムラがある等
話す 構音機能 構音に障害がある(音の置換、省略、歪み等がある)
口唇の閉鎖不全がある(安静時に口唇閉鎖を認めない)
口腔習癖がある
舌小帯に異常がある
その他 栄養 やせ、または肥満である
その他 口呼吸がある
口蓋扁桃等に肥大がある
睡眠時のいびきがある
上記以外の問題点
「ダイエットなんて簡単だ」ということを言う人がいます。食事療法でも運動療法でもダイエットに成功したことがある人は、自分は簡単にダイエットできるという自信があるために、太り始めてからも、まだ大丈夫と考えることが多いようです。
これは「禁煙は簡単だ」と言う人と似たようなところがあって、その理由を聞いてみると「何回も禁煙しているから」という、お笑いのような返事をされることがあります。何回も禁煙をしているということは、禁煙が続かずに、また吸ってしまったということですが、これはリバウンドとは呼ばれていません。
リバウンドは、ダイエットによって体重を減らしたのに、また元の状態に戻ったことを一般には指しています。体重だけに注目をすれば、確かに元の体重に戻ったということになるのかもしれませんが、重要なことは体重ではなくて体脂肪の量です。筋肉と脂肪を比較すると脂肪は筋肉よりも20%ほど軽くなっています。脂肪が多くなっても、筋肉が少なければ、体重は増えにくいことになり、体脂肪が増えたことは気づきにくくなっています。
運動をしてダイエットすれば筋肉を減らさずに、体脂肪を減らすことができます。ところが、運動をしないで食事を減らすだけだった場合には、筋肉の量が減ってしまいます。筋繊維(筋肉細胞)の数は生まれたときから変わらず、運動による刺激を受けないと筋繊維は細くなっていきます。筋肉刺激されると筋繊維は太くなり、エネルギー代謝も高まっていきます。
脂肪をエネルギー代謝によって消費するのは筋繊維で、筋繊維が多いほど脂肪がエネルギー化しやすくなります。運動なし、もしくは運動が少ない状態でダイエットした場合には、筋繊維が細くなることによってやせにくくなり、太りやすくなってしまい、これがリバウンドにつながることになるのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)
“身土不二”という言葉があります。これは、もともとは仏教用語で、身は今までの行為と結果、土は身が拠り所としている環境で、この二つは切り離せないという意味です。環境に従って実践して結果を残すことが大切だという教えです。仏教では「しんどふに」と読みます。
これが今では食育や地産地消のスローガンとして使われるようになり、生活をしているところで採れた食べ物と自分の身体は切り離せない、つまり健康のためには生まれた土地の食べ物を旬の時期に食べるのがよい、という意味で身土不二(しんどふじ)が使われるようになっています。
食べ慣れたものを食べる、それも旬のものを食べるというのは、健康に役立ちそうなイメージはあるものの、私たちのように環境が異なるところから移住した者にとっては、それでよいのかという思いもあって、東京にいたときに講演などで、あえて使ってきた身土不二は、避けるようにしてきたところがあります。
地元で採れたものを中心に食べていた時代には、地元の食べ物、旬の食べ物だけでも生活ができたものの、今のように全国から食品が届く、旬がいつだかわからないほど年間を通じて出回る野菜があるという時代には、身土不二が合っているのか疑問だという声も多く聞かれます。実際に、そのような質問を講演のときにされたこともあります。
旬の季節には野菜の栄養素が多いのは当たり前のことで、例としてあげられることが多いほうれん草のビタミンCは、旬と旬以外では2倍もの開きがあります。もちろん旬の冬の時期には多く、春から夏には少なくなっています。地元の野菜が昔のような有機無栽培なら栄養素も多かったかもしれませんが、今は全国どこでも大量栽培になり、使用される農薬も化学肥料も以前とは大きく違っています。
戦後初の食品成分表を見ると、仕方なく有機無農薬であったために、ほうれん草のビタミンCは可食部100gあたり150mgだったのが、今では旬が60mg、旬以外が30mgとなっています。こういった全国的な均一化と栄養素の低下を考えると、移住者でも身土不二で特に問題はなく、移住者でなくても地元の食材を食べていれば健康と言えるのか疑問だということになります。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)





