投稿者「JMDS」のアーカイブ

マラソンの途中で補給している水分には、糖分や電解質などが入っています。簡単にいうとポカリスエットのようなもので、この糖分のブドウ糖は、すぐにエネルギー化させる効率のよいエネルギー源です。電解質のほうは体液と同じ状態にするために加えられているもので、浸透圧が高いことから胃からも吸収されて、素早く体内を巡る水分となっています。
糖分を摂れば元気になるからといって、走る前に糖分の多いドリンクを飲んだら、スタミナ切れを起こしてしまい、勢いよく走れなくなってしまいます。
運動を始めたときには、すぐにエネルギー化されるブドウ糖が多く使われるのですが、その時間は10〜15分ほどです。それ以降は長く代謝が続けられる脂肪酸がメインに切り替わっていきます。これは血液中に適度な量のブドウ糖が含まれている状態のときのことで、血液中にブドウ糖が多くありすぎると、ブドウ糖が減りにくくなり、なかなか脂肪酸がメインの代謝に切り替わってはくれなくなります。
ブドウ糖は紙のようなものと考えることができて、火をつけると、すぐに燃えるけれど長くは燃えてくれません。それに対して、脂肪酸は木のようなもので、燃えるまでには時間がかかるものの、燃え始めたら長く燃えてくれます。脂肪酸も同じようなもので、メインの代謝が始まれば多くのエネルギーを長く出し続けてくれるのですが、脂肪酸の代謝が盛んになるまでに時間がかかりすぎると、走っている途中でエネルギーが足りなくなるようなことになります。
ウォーキングは長距離走とは身体にかかる負荷が違っているとはいえ、代謝に関しては体内で同じことが起こっています。だから、初めに糖分を摂るのではなくて、体力の低下を感じてきたときにスポーツドリンクを飲んでエネルギー補給をするというように、糖分の摂取タイミングを間違えることがないようにしなければなりません。

文部科学省の「食に関する指導の手引」では教科ごとの食に関する指導を各論として掲載しています。ここでは体育、保健体育の中学校の食に関連する内容を前回に続いて紹介します。
(エ)他教科などとの関連
技術・家庭科(家庭分野)の「食生活」において、食品の栄養的特質や中学生の1日に必要な食品の種類と概量について学習したことと関連づけ、生活行動・生活習慣と健康を学習し、規則正しい食生活について考えさせるなど、健康の保持増進のための食事のとり方について理解を深めます。
エ 栄養教諭の関わり方
*食生活と健康で、学校給食の献立を教材として、年齢や運動量に応じた栄養素のバランスや食事の量について専門的な知識を生かす指導を行います。
*食生活と生活習慣病との関わりについて、塩分や脂肪分を控えた学校給食の献立を教材として活用したり、生徒にわかりやすく説明する具体的な教具を工夫したり、実験や実習などを取り入れたりした指導を行います。
*学習した後、食事摂取時間の不規則化、朝食欠食の日常化、栄養摂取の偏りなどが見られる生徒に対して個別指導を行い、生活環境などに応じた、望ましい食生活が送れるよう支援します。
*食生活と健康で、学校給食の献立を教材として、年齢や運動量に応じた栄養素のバランスや食事の量について専門的な知識を生かした指導を行います。
*家庭や地域など外部との連携を図り、栄養教諭のネットワークを生かして、科学的でわかりやすい資料作成を行います。
オ 食に関する題材を活用する例
*健康は、主体と環境を良好な状態に保つことにより成り立っていること、健康が阻害された状態の一つが疾病であること、疾病は主体の要因と環境の要因とが相互に関わりながら発生することなどについて学習する際、主体の要因として、年齢、性、免疫、遺伝などの素因と、生後に獲得された運動、食事、休養および睡眠を含む生活上のさまざまな習慣や行動などがあることを取り上げることが考えられます。(第1学年)
*感染症は、病原体が環境を通じて主体に感染することで起こる病気であり、適切な対策を講ずることにより感染のリスクを軽減することができることについて学習する際、例えば、ノロウイルスによる感染性胃腸炎などを取り上げたり、感染症の予防に関して、身体の抵抗力を高めるために栄養状態を良好にするなどを取り上げたりすることが考えられます。(第3学年)

コロナ後を踏まえて、これまで続けてきた得意とするところを進めていくのか、それとも苦手であっても新たなところに移っていくべきなのか、その判断を迫られ、実行した人は数多くいます。得意分野での活動を目指す人には、「猿も木から落ちる」というのは酷な諺(ことわざ)です。木登りが得意な猿でも木から落ちることがあるということで、達人でも失敗をするのだから、凡人なら失敗しても仕方がないという意味で使われています。
他にも、弘法にも筆の誤り、河童の川流れ、上手の手から水が漏れるなど、複数の諺があるということは、それだけ失敗してもリベンジしようと頑張る人が歴史的にも多かったということを示しています。
新たなことにチャレンジして、失敗したら次のことにチャレンジすればいい、という、これまでと同じ感覚ではいられないほどコロナ禍は過酷な影響を与えました。これまで頑張ってきたことを簡単に手放してよいのか、それこそ去ってしまうと木から落ちてしまい、場合によっては命を失うようなことにもなりかねないという状況を示したいために「去ると木から落ちる」というもじりをしました。
これまでの経験、人脈は、失うものが多い時代には大事な財産です。その財産は会社や地域を離れて移住したとしても継続するものという考えはあります。新型コロナウイルス感染症が蔓延するまでは、これまでの人脈も使うことができました。しかし、コロナ禍が長引き、収束後にも前のようには戻れないことが明らかになるにつれて、自分の生き残りに必死で、遠くに行った者と付き合っている暇はないという人も増えてきました。増えたどころではなく、ビジネス関係では、ほとんどが振り向いてくれなくなるということにもなりました。
そのことを身を以て体験したから、去ったことの厳しさを伝えようとしています。
去ったのではなく、新たな活動のために心身ともに切り替えが必要だから、あえて移った、切り替えができたから、いよいよ行動に移す、それはポストコロナの生き残りにつながる、という話については、次回に続きます。

LDLコレステロールは悪玉コレステロールとも呼ばれることから、コレステロールにもよくない印象が抱かれることがあります。しかし、コレステロールは全身の細胞の材料であり、ホルモンや胆汁の原料にもなっていて、生命維持には必要な成分です。そのためにコレステロールは肝臓で合成されて、血管を通って全身に運ばれています。コレステロールは脂肪であるために血液中に入ると水と油の関係で固まって流れにくくなります。そこで肝臓で合成されたコレステロールは親水性があるリポタンパクに包まれたLDLコレステロールとなって血液中に入ります。
LDLコレステロールは活性酸素によって酸化すると変性コレステロールとなります。LDLコレステロールは重要な役割をしていることから免疫細胞のマクロファージが外敵とみなして処理することはありません。ところが、変性コレステロールになると異物と認識して中に取り込む貪食が起こります。一定以上の変性コレステロールを取り込んだマクロファージは機能を失い、血管壁の中に入っていきます。これが続くと動脈が硬くなり、厚くなる動脈硬化が進んでいくことになります。
こういったことから、活性酸素を消去する作用がある抗酸化成分は動脈硬化の予防には重要であることがわかります。活性酸素は脳細胞の老化にも影響を与えることから、抗酸化成分は認知症予防に効果があることが知られています。
コレステロールは肝臓で合成されるわけですが、その材料となっているのはブドウ糖などの糖質です。糖質の代表的なものはブドウ糖や果糖です。ブドウ糖を多く摂取すると余分となったブドウ糖は肝臓で脂肪酸に合成されます。脂肪酸3個がグリセロール1個と結びついて中性脂肪となり、これが血液中を流れ、脂肪細胞の中に蓄積されていきます。
果糖はフルーツに多く含まれていますが、果糖が血液中で多くなると肝臓で脂肪酸に合成され、中性脂肪の量が増えていきます。血液中のブドウ糖が多くなると糖尿病だけでなく、脂質異常症(高中性脂肪血症、高LDLコレステロール血症、低HDLコレステロール血症)になり、動脈硬化が進むことになるということです。

膝の軟骨の成分であるグルコサミンと、軟骨の潤滑成分であるコンドロイチンを摂っていれば膝の痛みは解消されるように思いがちですが、期待どおりの効果が得られない人も少なくありません。前に触れたようにグルコサミンもコンドロイチンも膝が動かないと軟骨を包んでいる滑膜の中に入っていかないので、膝を適度に動かしていることが有効性を高めるために必要になります。
では、膝を動かす運動をすれば軟骨に定着するのかというと、摂取タイミングによっては効果を感じるのは難しくなっています。健康食品は薬と同じような形をしていることもあって、グルコサミンとコンドロイチンも食後に摂る人が多くなっています。しかし、これは最悪のタイミングです。
以前のグルコサミンとコンドロイチンは高分子構造で、腸壁を通過しにくいことから効果を得にくくなっていたのですが、そのことがわかり、改良が進んで、今では吸収されやすい低分子となっています。
グルコサミンもコンドロイチンも粘度が高い成分です。錠剤型になっているときには粘ってはいなくても、胃の中で水分を吸うと粘度が高まります。食後に摂ると、食べたものに吸着されて構造が大きくなります。そのために吸収性が低下します。だから、グルコサミンとコンドロイチンは空腹時に摂るべきものです。最近、人気が高まっているII型コラーゲンなどの成分も同じ特徴があります。
しかし、健康食品には摂取タイミングを表示することが許可されていません。いつ摂るか、どれくらい摂るかの用法用量を表示できるのは医薬品だけに許可されています。表示されないなら、自分で情報を知って、効果的な摂取を心がけるしかないわけですが、その摂取タイミングは食事との間隔が長い昼食と夕食の間か、就寝前ということになります。

書字障害は、識字障害があるために起こっているのか、それとも識字障害がないのに書くことにだけ困難さがあるのかによって対応は違ってきます。それなのに、文字がうまく書けないことがわかると繰り返し書く練習をさせて、多くの文字を書くことによって改善させようとすることも見受けられます。文字を認識していて、それを表現するために書こうとしても手指の不器用さから書けないということであれば、繰り返し書かせることでバランスのとれた文字を書くことができることも期待できます。
ところが、文字を正しく認識して、それを書くための動きも理解できていない場合には、繰り返し書かせることでは効果が上がりにくく、そして苦痛を強いることにもなります。学習は書くことによって成果を確認して、解答を出させるという目的があることから、どうしても書くことが注目されがちです。しかし、文字を認識するというインプットに困難さがあり、覚えたことを脳から引き出すことにも困難さがある場合には、文字としてアウトプットすることを求めても、期待どおりの結果とはなりません。
書字障害であることが確認されたら、識字障害があるのかを確認します。識字障害があった場合も、どの程度の状態なのかを知り、その状態に合わせてアウトプットができるようにしていきます。アウトプットの状態に合わせて、識字障害の改善に取り組み、その結果としてアウトプットの内容が変化するのかを見極めて、再び識字障害の改善に取り組むようにしていきます。
このような繰り返しをすることによって、アウトプットだけに時間をかけるという苦痛を強いるような教え方から脱却して、より成果を出しやすくすることができます。

コロナ禍で、時間的にも経済的にも厳しくなった影響を健康づくりの教育と情報発信の活動も受けています。今、学ばなければ生きていけない、暮らしていけないというものではないものであると認識されやすいこともあって、多くの団体が苦戦しています。私たちの講習も生理学研究に基づいてメディカルダイエット、生活習慣病対策、発達障害児の支援と、さまざまな教育と情報発信を行ってきました。
手を広げすぎではないかと言われることもある中で、一つだけ研究成果を講習として実施してこなかった分野があります。それは高齢者の認知機能の維持法についてですが、その基礎となる日本人の体質、生活習慣病、未病、長寿科学、運動科学、栄養学などは研究済みです。脳科学については、発達障害の支援をする中で研究し続けてきました。それを組み合わせて研究対象としたのは「脳の健康寿命延伸」です。
超高齢社会は、ただ長生きになったというだけでなく、健康度も高まり、健康寿命も延びてきました。しかし、脳の機能だけは年齢につれて低下していくので、これを抑えるのが本当の意味での健康寿命の延伸につなげることになると考えています。
認知機能を低下させないための方法は、各団体の活動の中で積み上げられてきています。それは健康づくりに直接的に関わる分野だけではありません。栄養、運動(有酸素運動)、ウォーキング、体操、スポーツ、ダンス・踊り、呼吸、ストレス管理、腸内環境、音楽、笑い、免疫、入浴、睡眠、噛む、習い事(茶道、華道、手作り)、野草・薬草、サプリメント・健康食品、禁煙、禁酒・適酒、ツボ療法、温熱療法などなど、これまで付き合ってきた団体だけでも順不同で、こんなにもあります。
これらの団体のノウハウの一部を提供してもらい、学ばせてもらい、これに私たちの研究成果を組み合わせて、「脳の健康寿命」をテーマにした地域活動と講習を実施するために、新たな資格認定と、その実施団体を立ち上げることが必要と考えます。その健康に基づいた講習こそが、認知症になるような生活から逃げるようにすることが重要だということを示すために、「逃げるが価値」という言葉を使っています。

発達障害児は、発達障害があるだけで発達障害児となっているわけではありません。発達障害があることに加えて、社会的障壁があることによって生活や行動に支障が出ることになって、初めて発達障害児となっています。もしも、社会的障壁がなければ、発達障害児として困難さを抱え、苦しむことがないということです。
しかし、実際のところは、発達障害がある子どもは、発達障害児となっています。つまり、社会的障壁は、ずっと続いているということです。社会的障壁は法律や制度、学習環境、就職、結婚など、さまざまなものがあげられていますが、それを生じさせているのは社会的な理解の不足です。
発達障害のことが正しく理解されていない、発達障害の特性が理解されていない、そのために発達障害がある人を苦しめる原因となっているということで、発達障害がある子どもを発達障害児にさせているのは、充分に理解していない人、場合によっては自分自身ということもあるということです。
認知症サポーターは厚生労働省が主導して、全国で養成講習が実施されているのに、発達障害を支えるサポーターは、まだ誰も着手していません。もしかして自分が発達障害児を増やしているかもしれないとしたら、個人が率先して発達障害児のサポーターになるべきであって、国の主導ではなくて、個人が率先して養成に取り組んでいくのが当然のことではないでしょうか。
ということで、発達障害児を理解して支える立場として「児童発達サポーター」を養成するための講習を、個人レベルの集合体である地域から始めていくことを目指して、協力者の組織化と講習の準備を進めているところです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

活性酸素は全身の細胞を傷つけ、細胞レベルから徐々に健康度を低下させる要因となっています。吸い込んだ酸素のうち2〜3%は活性酸素になります。それは安静にしていて普通に呼吸しているときでも、運動をして酸素を多く吸い込んでいるときでも、割合としては変わりません。だから、多くの酸素を吸い込む運動ほど活性酸素が発生するようになります。
これは運動の身体的な負荷とは関係がなくて、酸素の量に関わってくるので、有酸素運動のウォーキングでは活性酸素も多く発生します。しかし、ウォーキングで、しかも無理のかからない適度な負荷のウォーキングでは、活性酸素の健康被害は、あまり考える必要はありません。というのは、活性酸素を消去する抗酸化酵素が体内には備わっていて、適度なウォーキングでは発生と同時に消去も行われているからです。
一定の時間に体内に取り込むことができる酸素の量は最大酸素摂取量と呼ばれています。この最大酸素摂取量の70%ほどまでは、活性酸素は少しずつしか増えていきません。抗酸化酵素が働くためには酸素が必要で、適度に吸い込んだ酸素が抗酸化酵素の働きを高めてくれるからです。ところが、70%を超えると抗酸化酵素では抑えきれなくなるために、活性酸素が急に増えるようになります。抗酸化酵素は酸素が送られてくれば、どこまでも働くというものではありません。限度があって、それが最大酸素摂取量の70%ということです。
70%というのは速歩のレベルです。これは会話をしながら、なんとか歩けるという速度のウォーキングのことで、5〜10分なら何度でも続けられる強度です。このような状態なので、ウォーキングは無理さえしなければ、活性酸素によって細胞が破壊されて、健康被害が出るようなことはないということです。

文部科学省の「食に関する指導の手引」では教科ごとの食に関する指導を各論として掲載しています。ここでは体育、保健体育の中学校の食に関連する内容を前回に続いて紹介します。
〔主な学習活動〕
*自分の1日の食生活を振り返る。
〔指導上の留意点〕
*ある1日の自分の生活について、食生活を中心に振り返り、どんな問題があるか考えるようにする。
【健康な生活を送るために、どのような食生活を行えばよいか考えよう。】
〔主な学習活動〕
*バランスのとれた食事とは、どんなものか考える。
〈参考資料〉
・食品別エネルギー量
・作業・運動別の消費エネルギー量
・栄養素の不足やとりすぎによる障害例
〔指導上の留意点〕
*資料を基に、自力で考えた後、年齢や運動量に応じて栄養素のバランスや食事の量などに配慮することが必要なことを話し合ったり、考え合わせたりする。
*参考資料からわかった問題点について、専門的な立場から具体的な助言をする。
〔主な学習活動〕
*規則正しい食生活について考え、まとめたことを発表する。
・朝食の欠食が与える影響
・夜遅くの食事
・過度のダイエット
・部活動に必要な栄養
・間食の必要性 など
〔指導上の留意点〕
運動などによって消費されたエネルギーを食事によって補給することが必要なことを助言する。
・朝食欠食や過度のダイエットの問題点について専門的な立場から助言する。
・年齢や運動量に応じた栄養のバランスや食事の量について、学校給食の献立を例にアドバイスする。
〔主な学習活動〕
*食事と健康について話し合う。
〔指導上の留意点〕
*健康の保持増進や疾病の予防をするためには、調和のとれた食事が必要であることを話題の中心として、話し合わせる。
*仲間の意見から改めて気づいたことを、これからの生活に生かすよう指導する。