投稿者「JMDS」のアーカイブ

植物は太陽の光エネルギーを浴びて、光合成によって二酸化炭素(CO₂)からデンプン(糖)などの有機化合物物を合成しています。

光合成が行われるのは葉緑体で、その中でエネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)が合成され、ATPを利用して有機物が合成されています。

光合成には水も必要で、ATPによって二酸化炭素と水から酸素が合成されています。植物が二酸化炭素を吸って、酸素(O₂)を吐いているという一般に言われることは、生命の営みによる結果です。

地球が誕生したばかりの46億年前の大気は、高温・高圧の水蒸気が占め、他には二酸化炭素や窒素などが含まれていたと考えられています。

その後、数億年をかけて地表が冷え、水蒸気が雨となって降り注いで海ができると、大気の成分は二酸化炭素と窒素となりました。

二酸化炭素は海に溶け込み、一部がカルシウムイオンと結合して石灰岩(炭酸カルシウム)として海底に堆積することによって大気の二酸化炭素が減少して、大気の主成分は窒素になりました。
〔小林正人〕

人間が求める便利さ、快適さが大きく進みすぎて、自然環境を構成する植物や微生物などの回復力が限界に近づきつつあり、自然界の回復力に期待するのは難しい時代になってきました。

自然環境の変化が行きすぎたとしても、人間の身体には自然に回復することができる自然治癒力が備わっていて、あまりよくない環境の中でも活動して、健康を保つことはできました。

ところが、人間の自然治癒力が低下するようなことが多くなり、それが重なって、良好な環境の中でなければ、健康度を高めておくことができにくくなっています。

自然治癒力を低下させることとしては、農薬・食品添加物・化学物質の多用、空気や水の汚染、紫外線の影響、ストレスの増加など、いくらでも数え上げられるようになっており、それは止まるどころか、これからも増え続ける可能性が高くなっています。

植物の回復力も人間の自然治癒力も、内部で発生させているエネルギーによって成り立っています。正常にエネルギーを発生できる状態であれば、植物の回復力を期待することができます。

身体で作り出したエネルギーは成長や健康の維持・増進に使われ、免疫、解毒といった重要なことに使われています。そのエネルギーによる対応ができにくくなるほど、環境破壊が起こり、エネルギーの限界を超えている状態となっています。

植物も動物も、エネルギー効率を高めるための進化を遂げてきました。生命維持の根幹であるエネルギー効率を低下させるようなことを望んで、経済発展をさせてきたわけではないはずです。

私たちが実施してきた社会活動、経済活動は、結果としてエネルギー代謝を阻害する原因ではなかったのか、そのことを立ち止まり、振り返り、新たな発想のもとに進んでいくことが必要であり、そのベースとなるのが、水活と共通するブルーエコノミーの思考であると、私たちは考えています。
〔小林正人〕

周囲を取り巻く自然は、変化をしていないようでも常に小さな変化を繰り返しています。その変化を目にして実感することができないだけで、植物が生きている限りは着実な変化が連続して起こっています。その代表的なものが光合成です。

植物は太陽光を浴びて、光エネルギーを植物の内部の葉緑体で使って、光合成を起こして成長しています。それぞれの植物の中で起こっていることは小さな出来事であっても、複数の植物が同時に変化を起こしていくことによって植物の成長だけでなく、環境にも影響を与えていきます。

植物が環境に対して行っているのは、二酸化炭素を取り込んで、内部で化学合成をして酸素を発生させていることです。一つひとつの植物が発生させる酸素の量は少なくても、数が多くなり、それが何年も何十年も積み重なることによって、植物にとって好ましい環境を作り上げてきました。

植物の作り出す環境は、その自然環境の中で生きている動物にとっても好い条件を作り出してきました。人間をはじめとする動物は、酸素を取り込んで、体内で化学反応を起こしてエネルギーを発生させると同時に二酸化炭素を発生させています。

この二酸化炭素が植物を成長させるエネルギー源となり、動物が発生させる二酸化炭素が植物のエネルギー源となるという共生関係によって、長い歴史の中で、ともに成長して進化することができて、人間の社会活動も経済活動も発展させてきました。

このバランスが取れているときには、植物と動物の変化は、ともに支え合う良好な関係といえました。ところが、人間の社会活動、経済活動が便利さ、快適さを追い求めるあまりに、自分たちが生きていく土台となる環境を崩していくことになったのは、さまざまな歴史が証明していることです。

これまで以上に自然環境の変化が起こったとしても、自然界には回復力が備わっており、その範囲内であれば、時間はかかったとしても元の状態に近づき、元の状態に戻すことは可能でした。
〔小林正人〕

グリーンは緑、ブルーは青と明確に区別するのは世界的に共通していることですが、日本人は緑のことを“青”と表す特徴的な感性があります。

青々とした緑、青物野菜や青菜といった使い方がされており、緑色のリンゴは青リンゴ、緑の葉は青葉、それを絞った緑色の液体は青汁、緑色の竹は青竹、緑色の海苔は青海苔と呼ばれます。これは古語ではなく、現在も普通に使われています。

日本語に緑が現れるのは平安時代末期(1200年前)からのことで、それ以前は色は赤、黒、白、緑で表現されていました。赤は明るい色、黒は暗い色、白ははっきりと見える色、そして緑は淡い色を示していました。

青の中に緑も含まれており、その歴史的な伝統は緑色の信号を青信号と呼ぶ感性に受け継がれています。

万葉集に出てくる奈良(あをによし奈良の都は咲く花の薫うがごとく今盛りなり)の枕詞の「あをによし」の「あを」は木々に新緑を指しています。青には自然、新鮮、若さ、成長といった意味が持たせられています。

一方、海外では青(blue)は、「ブルーな気分」(feeling blue)と表現されるように、憂鬱や陰気といったイメージがあります。色彩イメージとしては海、空、晴れといった自然の色であり、落ち着いた印象を与える色であるものの、グリーンに比べるとマイナスイメージとして捉えられることがあります。

自然界の食品には青色のものは少ないこともあり、食べ物の色とは認識されにくいことから美味しさとつながりにくいこともあって、「青は食欲が湧かない色」とされています。

天然の着色料にはクチナシ色素、スピルリナ色素、チョウマメ色素があり、食品添加物として使用が許可されていますが、食品として馴染みがあるものではありません。また、食品にまつわる青い色では、餅やパン、魚肉練り製品などに生える青カビがあげられます。

青カビはカビ毒を発生させることから、有害なカビとして認識されています。チーズにも青カビは生えますが、ブルーチーズの場合は有害な成分を発生させないので、これは安心して食べられるとしても、それ以外のチーズに発生した青カビはアレルギーや内臓疾患などの要因となります。

水活が注目するブルーエコノミーは、詳細に分類された色彩のブルーだけでなく、広範に自然を表す青も緑も含めたブルーと認識して、新たな経済活動に取り組むことが大切だと考えています。
〔小林正人〕

微生物は栄養源を取り入れて、これを内部で代謝させてエネルギーを作り出し、代謝によって発生した不要なものを外部に排出しています。その排出物が人間にとってよくない結果になる場合が腐敗であり、よい結果になる場合が発酵と考えることができます。

食品は発酵が続いているときには、腐敗はしません。糠味噌漬けは乳酸菌によって発酵し続けている間は、腐敗菌の活動は抑えられ、発酵が進んでいきます。この環境を保つことが大切であり、環境が乱れると腐敗菌が増えて、発酵が遅くなり、環境が完全に崩れると発酵が腐敗に変化しかねません。

人間の体内でも同じようなことが起こっています。その一例が腸内細菌で、善玉菌と悪玉菌に大きく分けられています。

善玉菌は栄養源を代謝して酸性物質を排出しています。この酸性物質は善玉菌を増殖させる環境を作り出し、善玉菌が増えるほど悪玉菌が減っていくことになります。

悪玉菌は栄養源を代謝してアルカリ性物質を排出しています。アルカリ性物質によって腸内環境の酸性度が低下すると善玉菌は増殖しにくくなり、悪玉菌が増殖していくことになります。

ブルーエコノミーは、自然の営み(物理学的変化)を利用する方法であり、これまでの生命を科学的に操作する発想から抜け出した行動の結果です。これまでの効率性を追求する立場から、多様性を認めた効率性に向かって進化していくことを指しています。

多様な課題に同時に対処する複合的な手法への転換が求められており、そのための総合的な計画の重要となるのがブルーエコノミーの発想です。
〔小林正人〕

人間の身体は、自然環境に適合させ、効率よく働かせるように徐々に変化してきました。それは遺伝によって長い年月を経て効率性と多様性に向かって変化させてきたものだけに、今の形と働きが完成形と言えます。

ブルーエコノミーは、自然と環境の中にある生態系をモデルにした経済活動を指していて、その仕組みを最大限に活かすとともに、エネルギー資源を効率的に利用することを意味しています。これは人間の心身にも優しい経済活動となります。

現在あるモノを、心身のプレッシャーなしに次につなげていく活動であり、欠乏のない状態を無理なく、無駄なく求めていく人間追求の経済活動とすることができます。

産業廃棄物を自然の力を用いて分解・処理をしていくことはグリーンエコノミーと同じようであっても、これまで活用されてこなかった廃棄物を利用し、それに適した栽培植物を選択して、微生物などが力を発揮できるように環境を整えることによって、ブルーエコノミーへと変えていくことが可能となります。

自然に放置した食品の残渣は腐敗していくのに対して、環境を整えることによって発酵へと変えていくことができます。腐敗と発酵は異なるように見えても、微生物の特性に注目すると同じことがされています。
〔小林正人〕

レッドエコノミーの反省に立って、環境の保護と持続可能な社会を構築するために取り組まれたのがグリーンエコノミーです。

廃棄物が環境を汚さないように手間をかけて処理する方法が考え出され、温暖化や環境破壊の元凶とされる二酸化炭素の排出量を減らす活動にも多くの企業が取り組みました。

二酸化炭素削減のために進められた原子力発電は、廃棄物として放射性物質を大量に作り出し、その処理に莫大な時間と費用がかかることは後回しにされてきました。

時間と費用がかかるだけでなく、廃棄物に含まれる有害物は身体に影響して、健康面でも大きな影響を与えることになりました。

人間にとっての便利で快適な生活は、あらゆる産業界で多くの廃棄物を作り出すことなり、その処理は自然界に負荷をかけることにつながりました。廃棄物を放置することは自然環境を汚染して、そこで暮らす人間にとっても不快な環境につながることになりました。

産業廃棄物は、そのまま形状を変えないものがあれば、形状を変えながら変化していくものもあります。形状を変えないプラスチック廃棄物などはレッドエコノミーによる悪影響の一つです。

形状が変わるものとしては、農業生産から消費までの間の食品ロスなどで生じたものがあげられます。微生物などの自然の力によって分解され、無害なものに変わっていくものであっても、自然に任せたままでは、あまりに長い時間がかかり、その間に不快な環境は継続されます。

グリーンエコノミーは、一つの課題解決が他の課題を生じさせることから、いつまでも終わらない人間を疲弊させるエコノミー活動であることに気づき、そこからの脱却を目指す人が増えてきました。

自然の中で誕生し、自然環境に合わせて進化してきた人間の身体の仕組みは、長年の歴史によって、それぞれの人の環境や生活によって変化してきた結果であり、多くの人にとって快適になるように遺伝によって変化してきたことです。

身体の状態に合わせた無理がない活動は、経済発展と健康度の向上を両立させることができたものの、身体の仕組みに合致しない活動によって大きな課題を次世代に残す結果となっています。
〔小林正人〕

野菜に含まれるビタミンは品種改良などによって含有量が変化しました。よく例としてあげられるのはホウレン草のビタミンCで、終戦直後の昭和22年に発表された食品成分表では可食部100gにつき、年間の平均値として150mgが含まれていました。

当時は有機無農薬の状態で品種改良は進む以前の東洋種でしたが、品種改良と農薬・肥料の使用が増えるにつれて、ビタミンCは100mg、65mgと減り、今では旬が60mg、旬以外が30mgへと減少しています。現在の最もビタミンCが多い時期でも、かつての平均量を下回っています。

植物には農薬が残留し、加工食品の保存性などを高めるために使われる食品添加物も少なからず身体に影響を与えます。海外から輸入される食品には、ポストハーベストとして防カビ剤が使われ、これが野菜や果物に残留しています。

カビに対応できる農薬は浸透性が高く、食品に残留しやすいことから、その実態を知って、食品の選択と加工法などを考える必要があります。

健康の維持のために食べ続けなければならない食品が、身体に悪影響を与えることを覚悟して生きていかなければならないことであり、これは他のものであっても同じような健康被害を与える可能性があったのがレッドエコノミーの世界でした。
〔小林正人〕

レッドエコノミーは、短期的な成果や利益を求め、経済性を優先させる余り、将来に返しきれない借金の残す赤字の社会構造を指しています。

資源には限りがあり、環境を回復させる自然の力にも限界があるにも関わらず、経済性を最優先させたために、戻しきれない廃棄物を作り出し、生態系を崩して、昆虫や微生物までが生き残れないような環境を犠牲にした発展を遂げてきました。

食品を例にすると、遺伝子操作などの品種改良、農薬(プレハーベスト、ポストハーベスト)や肥料・飼料、食品添加物の使用などを必要以上に使うことで、見た目が美しく、衛生的で安全な食品を豊富に得ることはできたものの、それは短期間での出来事でしかないことに気づかないまま、将来への負債(赤字)を積み重ねてきました。

肥料の使用は有害性がないものであっても、大量に使用することによって、植物の正常な働きを妨げ、植物を食べる人間にも影響を与えました。肥料三要素の窒素は葉と茎の生長を進め、リン酸は果実の形成に、カリウムは根の生長を進めて光合成を促進する作用があります。

これによって植物の生長は進むものの、植物のミネラルを減少させる結果となりました。植物は根から土壌に含まれるミネラルを吸い上げていますが、ミネラルはイオン化することによって根から取り込まれます。肥料によってイオン化が遅れるために、植物は大きく、美しくなっても中身のミネラルが減る結果となりました。
〔小林正人〕

環境の保護と持続可能な社会を構築するための取り組みを象徴する色としてグリーン(緑)が広く使われています。グリーンは自然、健康をイメージさせる色であり、自然と人間が強調して暮らし、生活基盤の自然を保ち、次世代に伝えていく活動のシンボルカラーとされてきました。

グリーンエコノミーは自然の重要な資源を活かす経済活動として進展してきたものの、自然を守るはずの行動が、他方で自然破壊を進めていくことになっていることに多くの人が気づき始めています。

自然の再生力を活かしたキノコ栽培が、原木を伐採して使用するために、森林を減らすことになったという反省があり、新たな栽培の技術が求められました。

グリーンエコノミーは、それ以前のレッドエコノミーの反省から始められたものですが、グリーンエコノミーに対しても、その消費行動のへの疑問から、新たな経済行動が模索されるようになりました。それが「人間が人間らしく生きていくことを目指した経済活動」であるブルーエコノミーです。

レッドエコノミー、グリーンエコノミーの実態と社会的課題を再考察することによって、ブルーエコノミーとは何か、ブルーエコノミーによって何が変わるのか、そしてブルーエコノミーの思考によって得られる新たな世界の可能性に気づくことを目的として、レッドエコノミー、グリーンエコノミー、そしてブルーエコノミーについて考察していきます。
〔小林正人〕