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フルーツはビタミンの重要な摂取源となっています。
ビタミンCには抗酸化作用があり、鉄の吸収促進、抗ストレス作用があります。野菜にも多く含まれますが、加熱によって壊れやすいので、生で食べられるフルーツから摂りやすくなっています。特に多く含むフルーツとしては、かき、キウイフルーツ、いちご、柑橘類、くり、パインアップルがあげられます。
ビタミンB群は、細胞内のミトコンドリアのエネルギー代謝に必要で、不足すると代謝が低下します。フルーツに含まれているビタミンB₆、イノシトールは脂肪酸やアミノ酸の代謝に関与していて、肝機能の向上に効果があります。葉酸は成長や妊娠に必要な成分となっています。特に多く含むフルーツとしては、くり、柑橘類、バナナ、キウイフルーツ、パインアップルがあげられます。
ビタミンAは、成長に関与していて、妊娠や子どもに特に必要となっています。視力を正常に保つ機能があります。β-カロテンなどのカロテノイドは体内でビタミンAに変換されるプロビタミンAで、強い抗酸化作用があります。みかんに多いβ-クリプトキサンチンは、橙(だいだい)色の色素で、他のカロテノイドより体内で保持される時間が長く、免疫強化や骨密度向上、美肌効果が確認されています。特に多く含むフルーツとしては、みかん、すいか、びわ、かきがあげられます。
ビタミンEには、活性酸素を消去する抗酸化作用と、抗酸化作用によって細胞膜を安定させる作用があり、生活習慣病の予防効果があります。特に多く含むフルーツとしては、キウイフルーツ、もも、すもも、さくらんぼ、バナナ、柑橘類、いちご、西洋なしがあげられます。

フルーツは血糖値を上昇させないわけではないことから、糖尿病の人や血糖値が高めの予備群の人には避けられがちです。しかし、日本糖尿病学会の「糖尿病食事療法のための食品交換表」では、生鮮果物を1日に80kcal分を摂るようにすすめています。食事の後のデザートとしてだけでなく、間食として食べることもすすめられています。糖尿病になって、血糖値が上昇しやすい人はフルーツを一度に食べるのではなく、1日2回に分けて摂るのが望ましいとされています。
太りやすい食品であるかどうかを示す指標としてグリセミックインデックス(GI)が用いられています。これはブドウ糖を100とした血糖値の上昇しやすさを数値で表したもので、コーンフレークが81、ドーナツが76であるのに比べるとフルーツはバナナが51、ももが42、オレンジが39、りんごが37と、血糖値を上昇させにくい食品だということがわかります。
野菜と比べるとフルーツのほうがエネルギー量は高いものがあるものの、フルーツは生で食べられるのに対して、野菜は生で食べる場合にはドレッシングやマヨネーズなどが使われることが多く、油炒めなどの料理をすることが多いので、料理としてはエネルギー量が高くなりがちです。
フルーツにはブドウ糖もショ糖も含まれています。ブドウ糖は血糖値を上昇させやすく、ショ糖はブドウ糖と果糖が1分子ずつ結びついたもので、やはり血糖値を上昇させる作用があります。血糖値が上昇すると膵臓からインスリンが多く分泌されて、肝臓での脂肪合成が増えることから太る要因になるとされています。
しかし、フルーツに含まれている量は少なく、血糖値を上昇させない果糖が多く含まれているので、太りにくい食べ物となっています。
フルーツに多いビタミンのうち、ビタミンB群には脂肪燃焼作用があり、ミネラルも代謝を高めるために必要となるので、ダイエットに適した食品となっています。

野菜は1日に350gを摂ることがすすめられています。これは厚生労働省の「健康日本21」で目標摂取量として示されたもので、350gのうち緑黄色野菜が120g、その他の野菜が230gと、3分の1は緑黄色野菜を食べることがすすめられています。野菜の摂取量が不足しているのは事実ですが、もっと不足しているのがフルーツです。2000年(平成12年)には文部科学省、厚生労働省、農林水産省が決定した「食生活指針」の中で、健康のために野菜と同様に1日に200g以上のフルーツを食べることを提唱して、「毎日くだもの200グラム運動」が始まりました。
200gのフルーツの量は、1個の分量ではりんご、日本なし、西洋なし、夏みかん、はっさく、いよかん、グレープフルーツ、デコポンとなります。2個ではみかん、キウイフルーツ、バナナ、もも、かき、バレンシアオレンジがあげられます。このほかでは、ぶどう1房、すもも3個、びわ6個、くり12個、さくらんぼ40粒となります。パイナップルは600gほどあるので、3分の1の量となります。一度には食べられない量であることから1日に何回かに分けて食べることがすすめられています。〔毎日くだもの200グラム運動指針(8訂版)より〕
フルーツは甘いために、たくさん食べると太るというイメージが抱かれがちです。フルーツの甘さのもとになっている糖分はブドウ糖、果糖、ショ糖(砂糖)で構成されていて、フルーツには特に果糖が多く含まれています。果糖はショ糖の1.2~1.7倍の甘みがあるために、太りやすいと思われがちですが、フルーツのエネルギー量は野菜に比べて、それほど多いわけではありません。
100g当たりでみると、バナナは86kcal、かき(甘柿)は60kcal、ぶどうは59kcal、りんごは54kcal、キウイフルーツは53kcal、みかんは46kcal、なしは43kcal、ももは40kcalとなっています。同じ重さの菓子類と比べると、ショートケーキは344kcalなので、バナナの25%と低エネルギー量でダイエットに適しています。

広く健康に関わる記念日について紹介します。
9月29日 フィリップス・ジャパンが心臓疾患からの社会復帰率の向上を目指した町づくりをサポートすることを目的に、世界心臓連合のWorld Heart Dayの9月29日に合わせて「Heart Safe Cityの日」と制定しました。日本招猫倶楽部が来る(9)福(29)の語呂合わせで「招き猫の日」に制定。右手(前足)を上げるのは金招き、左手を上げるのは人招きと紹介。
9月30日 ハウス食品がク(9)ミン(30)の語呂合わせからカレーの香りづけの「クミンを使ったスパイスだけでカレーを作る日」と制定しました。略して「クミンの日」と呼ばれることもあります。日本水産が肉(29)を食べた次の日には魚を食べてEPA(エイコサペンタエン酸)を摂ってほしいと毎月30日を「EPAの日」と制定しました。
10月1日 「ピンクリボンの日」(エスティローダー)、「乳がん検診の日」(あけぼの会)、「天ぷら粉の日」(昭和産業)、「電話健康相談の日」(ティーペック)、「スカルプの日」(アデランス)、「頭皮ケアの日」(資生堂プロフェッショナル)、「日本茶の日」(伊藤園)、「日本酒の日」(全日本酒造組合連合会)など、半期の区切りの初日に各団体が記念日を制定。
10月2日 10と2の語呂合わせから日本豆腐協会が「豆腐の日」と制定。縄跳びの普及のために日本なわとびプロジェクトが10と2で跳びと読むことから「跳びの日」と制定。カルビーがグラノーラの普及のために1をスプーン、0を皿、グラノーラの原料のオーツ麦(02)の語呂合わせから「グラノーラの日」と制定。
10月3日 介護医療食品のフードケアが誤嚥防止の普及のために10と3をとろみと読む語呂合わせから「とろみ調整食品の日」と制定しました。
10月4日 徒歩を楽しむ会が10と4で徒歩と読む語呂合わせから「徒歩の日」と制定。月桂冠が糖質ゼロの日本酒の普及のために10と4で糖質と読ませて「糖質ゼロの日」と制定しました。
10月5日 こんにゃくメーカーのヨコオデイリーフーズが田楽みそおでんにみそだれをつけて販売した1994年10月5日にちなんで「みそおでんの日」と制定しました。

英語ではウォーターメロンと呼ばれるスイカは90%が水分となっているので、食べすぎても安心なフルーツとなっています。余分なナトリウムを排出するカリウムが豊富で、むくみの改善作用もありますが、さらにスイカの果汁に多く含まれるアミノ酸であるシトルリンにも、むくみ解消作用が認められています。シトルリンは血流促進、代謝促進の作用があり、紫外線による活性酸素の消去作用もあることから美白効果も期待されています。
また、赤い色素成分のリコピンには抗酸化作用があり、トマトよりもリコピンの量が多く、これが美白作用を高めるというのもあって人気につながっています。
酵素の飲料は植物を乳酸菌や酵母などによって発酵させたもので、発酵するためには糖質が必要で、フルーツに含まれている果糖やブドウ糖は特に発酵させる力が強くなっています。野菜や野草などを材料とした酵素飲料も発酵のためにフルーツが使われています。酵素は、細胞の中にあって化学反応を行っている触媒として働く成分で、植物の細胞にも動物の細胞にも含まれています。
フルーツの酵素を摂った結果として、これが人間の身体の酵素になるわけではありません。体内の酵素(維持酵素)は消化酵素と代謝酵素があり、フルーツの酵素は消化酵素の役割をしています。1日に使われる維持酵素の量はほぼ決まっていて、食事によって食品から摂る消化酵素が少ないと体内で分泌される消化酵素が増えて、代謝酵素が減っていきます。それに対して消化酵素を多く摂ると分泌される消化酵素が減り、その分だけ代謝酵素が増えて、細胞の働きが高まり、エネルギーも多く作られるので体脂肪が減少していくことになるということです。

グレープフルーツダイエットは、朝食にグレープフルーツだけを食べる方法と、他のフルーツダイエットにグレープフルーツを加える方法があります。グレープフルーツは水分量が多く、1個を食べるだけでも胃が膨らんで空腹を感じにくくなります。ビタミン、ミネラル、食物繊維については他のフルーツと同様ですが、グレープフルーツには特有のダイエット成分が含まれています。
グレープフルーツは甘さと同時に少し苦味があるのですが、この苦味成分は抗酸化物質でもあるナリンギンで、血液中の脂肪酸を分解するとともに、食欲を抑え、満腹中枢を刺激する作用があります。身の部分では皮の近くに含まれています。最も多いのは皮で、グレープフルーツの匂いを嗅ぐとリラックスして食欲が弱まるという理由の一つにもナリンギンはあげられています。
グレープフルーツは苦味が気になって、砂糖やはちみつをかけて食べる人が少なからずいます。グレープフルーツ以外に朝食として何も食べない人には砂糖などは大切なブドウ糖の補給源になるのですが、デザートとして食べるときにはエネルギー量の摂りすぎになるので、注意しなければいけません。
アボカドダイエットは、食事の前にアボカドを食べるだけの簡単なダイエット法で、食べるタイミングは朝食前でも夕食前でもよいとされます。アボカドは“森のバター”と呼ばれるほど栄養豊富で、たんぱく質、脂質、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、葉酸、ビタミンE、ビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、食物繊維、オレイン酸、パントテン酸、リノール酸、リノレン酸はフルーツの中では最も多く含まれています。
特に多く含まれているオレイン酸には代謝を高める作用が知られています。ダイエット成分として知られるコエンザイムQ10が含まれています。コエンザイムQ10には細胞のミトコンドリアで脂肪代謝を行う酵素を補う補酵素の作用があります。
コエンザイムQ10には抗酸化作用があり、抗酸化ビタミンであるビタミンA、ビタミンC、ビタミンEがすべて含まれているので、強い抗酸化作用が認められています。
エネルギー量は100g当たり187kcalと、りんごの54kcal、パイナップルの58kcalに比べると、かなり多くなっています。1個では約220kcalもあるので、やはり食べすぎは注意しなければいけません。

パイナップルダイエットは、ハリウッド女優の著書の『ビバリーヒルズダイエット』の中で取り上げられたダイエット法で、その一部が日本ではパイナップル(パインアップル)ダイエットとして紹介されて若い女性を中心に人気となりました。
パイナップルにはブロメラインという消化酵素が含まれ、この酵素にはたんぱく質を分解する作用があることから、肉を軟らかくするために肉料理に使われています。肉が消化されやすくなることで、たんぱく質がアミノ酸に分解されやすく、筋肉を増やして代謝を高めるのに効果があるということで人気が高まりました。また、肉が腸内で腐敗しにくくなることから、デトックス作用も期待されています。
パイナップルには水溶性食物繊維が特に多く、便を軟らかくして便通を促進する作用があります。ビタミン類が多く、ビタミンAとビタミンCには抗酸化作用があります。ビタミンB₁は糖質の代謝に、ビタミンB₂は脂質の代謝に必要となっています。これらのビタミンのほかに、むくみを解消することが知られるカリウムも含まれています。
パイナップルダイエットは、パイナップルをデザートとして食べることが一般に広まっています。『ビバリーヒルズダイエット』では朝食にパイナップルのほかにも消化酵素が含まれるフルーツを好きなだけ食べてもよいが、糖質やたんぱく質が含まれる食事をしてよいのは2時間たってから、とされています。このときに脂肪は摂ってはいけないとしています。
パイナップルダイエットの失敗例として、生のパイナップルでなく缶詰のパイナップルを食べて太ったということが、よく聞かれます。缶詰は保存と食べやすくするためにシロップが使われているために、エネルギー量が高いので、ダイエット目的では生を食べることです。ちなみにシロップは、砂糖を同量の水で溶かした濃い液糖で、エネルギー量は砂糖の半分ほどと高くなっています。シロップ漬けのフルーツはおいしくても、ダイエットのためには避けるべきものとされています。

フルーツを用いたダイエット法は複数のものが知られていますが、その中でも最も人気が高いのが朝バナナダイエットで、最近は食べるタイミングによって別の効果が得られる夜バナナダイエットも登場しています。
朝バナナダイエットは、朝食にバナナ1本を食べるだけでよい手軽なダイエット法として、人気が高まり、今も人気は続いています。朝に食べられるのはバナナ1本であっても、それ以外には何を食べてもよくて、他には好きなことをしてよいという楽に取り組めるダイエット法という印象が持たれていますが、朝バナナダイエットを成功させるためには条件があげられています。
バナナは、1本(可食部約100g)で約80kcalとエネルギー量が少ないうえに、甘味があって、食物繊維も多く含まれるため、満足感を得やすくなっています。そのことからダイエットに向いた食品といえるわけですが、朝バナナダイエットは胃腸の休息時間を長く取り、機能を回復させて、体質の改善によって代謝を高めることを目的としています。
朝バナナダイエットは、ただバナナを1本食べるだけではなくて、常温の水を飲みながら、ゆっくりとバナナを噛んで食べるのが基本的な方法とされます。バナナには酵素が豊富に含まれ、酵素の働きによって消化を進めるとともに全身の細胞の働きを活性化させることによって、体内に溜め込まれた毒素を排出させることも目的としています。
午前中は排泄の時間帯であるとされており、この時間帯に消化・吸収に多くのエネルギーを使う肉や魚、卵などを食べると、代謝のために使われるエネルギーが減って、全身の代謝が低下しかねません。バナナは熟成しているため、消化酵素の量が多く、消化に時間がかからず、エネルギーの無駄づかいがない分だけ、代謝が高まりやすくなっています。
便秘の人は代謝が低下していることが多く、塩分が多い食事を続けることで体内の水分バランスが崩れやすく、冷えやむくみにつながります。むくみでは全身の細胞内の水分量が多くなり、老廃物の排出が不十分になっている状態で、細胞内の水分が全体的に多くなることで身体が冷えやすくなります。
バナナには不溶性食物繊維と水溶性食物繊維がバランスよく含まれ、腸壁を刺激するとともに水溶性食物繊維の特徴である便を軟らかくさせる作用があるため、便通が促進されます。また、バナナに豊富に含まれるカリウムには、体内の余分なナトリウムを排出し、むくみを解消し、冷えも解消する作用があることから、代謝を促進することができます。朝にバナナを食べても便通がよくならないようなら、便のもとになる食事量が少ないことが考えられることから、りんごなどの他のフルーツやパンなど消化がよいものを少し加えることも必要となってきます。
これに対して夜バナナダイエットは、夕食の30分前にバナナ1〜2本を食べ、水をコップ1杯ほど飲むもので、この後に普通に夕食を食べてよいという手軽さで人気になっています。少し血糖値が上がって、普段の食事よりも糖質(ご飯、麺類、パンなど)を減らしても満腹感が得やすいメリットがあります。夜にバナナを食べることで、2種類の食物繊維による腸の活性化、便通の促進が、朝に食べるよりも進みやすくなります。
また、バナナに含まれるアミノ酸のアルギニンには成長ホルモンの分泌を促進させる作用があり、寝ている間に多く分泌される成長ホルモンの働きを高める効果が期待できます。アルギニンは成人の場合には必須アミノ酸とはなっていないのですが、成長期の子どもの場合には必須アミノ酸とされています。これは成長ホルモンに対する作用が認められているからです。

フルーツは甘くて食べやすいのに低エネルギー量であり、食べるだけで続けやすいということもあって人気のダイエット法となっています。フルーツには全般的に代謝に必要なビタミンやミネラル、水溶性食物繊維、活性酸素を消去する抗酸化成分、酵素が豊富に含まれていることから、ダイエットに欠かせない成分を補給することができます。また、フルーツに含まれる成分は美容効果のある成分ともなっています。
フルーツを食べるタイミングについては、「朝は金、昼は銀、夜は銅」と言われています。これはスポーツ大会のメダルの色に合わせた表現で、朝に食べるフルーツは最も効果があると考えられています。ただし、“朝バナナダイエット”と“夜バナナダイエット”があるように、フルーツの種類と目的によっては摂るべきタイミングが異なる場合もあります。
フルーツには果糖のほかにブドウ糖も含まれ、また果糖の一部は肝臓でブドウ糖に変換されています。ブドウ糖を摂ることによって脂肪合成が進みやすく、脂肪細胞に合成された中性脂肪が蓄積されやすい遺伝子タイプの人もいます。こういったタイプはフルーツの摂取量や摂取タイミングには注意が必要になってきます。
次回からフルーツを活かしたダイエット法として、バナナダイエット、りんごダイエット、パイナップルダイエット、グレープフルーツダイエット、アボカドダイエット、すいかダイエット、フルーツ酵素ダイエットを説明します。

果糖は太りにくく、脳を落ち着かせる作用があるものの、「果糖は中性脂肪を増やす」「果糖が多いフルーツは太りやすい」ということが言われています。果糖が血液中の中性脂肪を増やすというのは動物試験で確認されたことで、果糖を多く与えると肝臓で作り出される中性脂肪が多くなります。その結果から果糖が多いフルーツは太るという話につながっていきました。
しかし、この動物試験は、総摂取エネルギー量のうち20%を果糖で摂取するようにしたもので、人間に当てはめると1日に2000kcalの食事をした場合には400kcal、果糖は1gが約4kcalなので100gもの果糖を摂るのと同じことになります。これは、みかんだと50個を毎日食べ続けるのと同じ計算になります。1日に2000kcalの摂取エネルギー量のうち、糖質の割合は「日本人の食事摂取基準」(2020年版)によると50〜60%の範囲とされています。1日に摂る糖質の約33〜40%を果糖で摂るような食事は普通では考えられないことです。
こういったことを受けて、WHO(世界保健機関)は、糖類に関する文献を精査して、1997年に「果糖やショ糖の摂取は肥満を促進するという考えは誤りであり、糖類が生活習慣病に直接結びつくことはない」と発表したことから、果糖が太りやすいということは否定されています。
「日本人の食事摂取基準」は日本人が1日に必要なエネルギー量や栄養素量を示した基準で、現状に合わせて5年ごとに改正され、新版が厚生労働省から発表されています。現在の2020年版は2020年4月1日から2025年3月31日までの5年間の使用期間となっています。エネルギー源の理想とされる摂取バランスは、糖質50〜60%、脂質20〜30%、たんぱく質13〜20%とされています。脂質は2010年版までは20〜25%でしたが、2015年版から動物性の飽和脂肪酸は7%以下とされ、植物や魚に多く含まれる不飽和脂肪酸を多く摂ることを目指して、5%分が増やされたという経緯があります。