投稿者「JMDS」のアーカイブ

肝機能が低下した場合には、肝臓を休めて機能を回復させることが一番とされるので、運動よりも、まずは休むことが必要になります。ところが、肝機能の低下の原因が脂肪肝であった場合には、むしろ運動をして、肝臓にたまった脂肪を減らすことで肝機能を改善することができます。
正常な状態では肝臓の中には3~5%の中性脂肪が含まれています。肝臓には体内で余分となった脂肪を蓄積する働きがあって、血液中の中性脂肪が低下したときには肝臓から放出されてバランスを取るようになっています。ところが、脂肪肝と診断されたときには、肝臓に含まれている中性脂肪は5%を超え、悪化すると30%以上に達することもあります。これは世界の三大珍味の一つとされるフォアグラのようなものです。ガチョウに過剰な栄養を与えて肝臓に脂肪を蓄積させて肥大させたのと同じ状態が脂肪肝なのです。
脂肪が蓄積された肝細胞は、本来の働きが低下します。そのため、体内の脂肪を減らして、肝臓の脂肪を減らすことができる運動は、健康の維持のために積極的に取り組むべきことといえます。中でも効果があるのは、脂肪が燃焼しやすい有酸素運動です。
肝臓は肝細胞と血管が集合したような構造になっています。内臓肉のレバーの色を見ればわかるように、多くの血液が流れ込んでいます。肝臓は、胃と腸を通過して食品から摂った栄養成分が流れ込むところであり、全身の臓器から流れ込んでくる有害物質を解毒する器官です。また、全身に必要なたんぱく質や脂肪、コレステロール、グリコーゲンを合成して運び出すところであり、血液を溜め込むことによって全身の血液量の調整も行っています。そのような働きをする肝臓を通過する血液の量は、通常では1分間に約1.5ℓ、1日に約2160ℓで、これは一升瓶なら1200本分にも相当する量です。これだけの量の血液が流れ込むことで、肝細胞の酵素が500種類もの働きをしています。
血流が低下すると酵素の働きも低下して、肝機能も低下しかねないわけですが、現代人は運動不足で、手足の冷えを訴える人も多くなっています。血液の温度は身体が冷える人も、そうでない人も大きな差はありません。それなのに冷えを感じるのは、温かい血液が早く巡っていないために皮膚からの放熱に追いつかないからで、冷え性の人は冷えを感じる手足や腹部だけでなく、肝臓の血流量も少なくなっています。

新型コロナウイルス対策として、営業時間の短縮、入店時に検温、手指のアルコール消毒、外食店は席の間隔を開ける、客席の間にパネルを入れる、横並びで座る、メニューは通常と違う限定、メニューは使い捨て、食事中は会話をしない、従業員の減少、従業員はマスクとフェイスガードを着用、大皿での提供はなし、提供するとき従業員は手袋も使用、従業員は客にできるだけ声かけしない、サービスの一部を客にやらせる、支払いはトレーを介して行う、などなど、これまでの様式とは異なる“新しいサービス様式”の店舗が増えています。中には店舗内の提供よりもテイクアウト、デリバリーに力を入れている外食店も増えていて、これまでと同じように楽しむというわけにいかなくても、我慢をして食べるしかないということにもなっています。
外食店の魅力は味だけでなく、サービスも重要で、店舗の環境も含めたサービスがあるから美味しく食べられるということも少なくありません。それなのに感染対策最優先で出されたら、美味しいはずの料理も、そうではなくなってしまいます。免疫を高める効果がある食材を使った免疫強化料理を提供する店舗も登場していますが、その効果がある料理を食べたとしても、楽しくない店舗で食べるのでは、せっかくの免疫強化の効果も出にくくなってしまいます。
というのは、楽しくないと感じながらの食事は、重要な免疫細胞であるNK(ナチュラルキラー)細胞の働きを低下させることにもなるからです。
免疫細胞には白血球とリンパ球があります。白血球は好中球とマクロファージが主なもので、リンパ球にはB細胞とT細胞があります。B細胞は外敵と戦う抗体を作り出しています。T細胞には攻撃型のキラーT細胞、キラーT細胞の働くすぎを抑えるサプレッサーT細胞、そして腫瘍を攻撃するNK細胞があります。この強力なNK細胞が、楽しくない食事をすることによって充分に働かなくなってしまうのです。
そんな楽しくない環境での外食をするくらいなら、味は特別ではないとしても家庭で食べるほうが免疫強化のためには重要ではないか、という話です。

発達障害の特徴について、「発達障害者支援ハンドブック2020」で解説とともに問題点が指摘されています。
注意欠如・多動性障害(ADHD)は、3つのタイプに分類されています。
1 注意欠如優位型
男子よりも女子に多くみられるタイプです。ボーッとしていて、話を聞いていないことが多いために勉強が遅れがちになります。片付けが苦手、忘れ物が多い、物をなくしやすいという特徴があります。
2 多動・衝動性優位型
男子に多くみられるもので、落ち着きがなく、じっとしていられずに動き回ります。感情のコントロールが苦手で、考える前に行動をすることがあるために、衝動的な行動が多く、友達との関係に問題が生じます。
3 混合型
不注意、多動性、衝動性のすべての特徴を持ち合わせているタイプで、注意欠如・多動性障害の8割ほどを占めていると言われます。
3種類の特徴が組み合わさると、さまざまなトラブルが引き起こされます。周囲の状況を確認せずに、いきなり行動を起こしてしまうために怪我をしやすい、興味をひかれるものの方に衝動的に駆け寄る、そのために迷子になるということもあります。友達といい関係を作るのも苦手で、不注意によって注意力に欠けると他人の感じ方など場の空気が読めず、自分勝手な行動とみられるようになります。不注意に衝動が加わるとルールを無視して行動することで友達から避難されることも多くなります。友達関係がうまくいかないイライラに加えて、衝動性からカーッとなって手を出すことも多くなり、ますます友達との関係が悪化することにもなります。
注意欠如・多動性障害は親のしつけや育て方のせいと周囲から誤解されることもありますが、子どもの脳の発達のズレによる機能障害が原因で、生まれつきのことです。とはいえ、親の接し方によって状態が悪くなることもあり、これが二次障害を引き起こすおそれもあります。

運動をすることをすすめられると、検査数値の改善を強く意識することから、激しい運動を考える人も少なくありません。生活習慣病の予防・改善のための運動の中でも、痛風予防の尿酸値を下げるための運動では、身体に負担がかかることは避けなければなりません。
激しい運動をすると代謝が高まり、そのために尿酸のもとになるプリン体が体内で増えていきます。特に増えるのは、運動の強度が高まり、筋肉のエネルギー消費に必要な酸素供給が追いつかなくなったときです。この段階に達すると、血液中の乳酸が急激に増加し始め、乳酸によって尿酸の排泄が抑えられたり、プリン体の分解が進んで尿酸値が急激に高まってきます。
筋肉のエネルギー消費に必要な酸素供給のことを無酸素性作業閾値酸素消費量といい、酸素摂取量を上回る直前の状態をAT(Anaerobics Threshold)といいます。このAT以下の軽い運動ではプリン体の分解による尿酸産生も、乳酸産生による尿酸排泄の抑制も起こらず、そのため尿酸値も変化がありません。尿酸値は高めの人に激しい運動が禁止されるのは、こういった理由があるからです。
日本痛風・核酸代謝学会の『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン』では、適度な運動として「有酸素運動」を推奨しています。アメリカで2008年に2万8990人の男性を対象に7年間にわたる大規模調査を行っていますが、それによると距離が長いランニングをした場合には、運動をしない人に比べて痛風発症リスクが0.9倍、適度な運動をした場合には0.6倍と低い発症率となっていました。
有酸素運動は尿酸値を上昇させないだけでなく、体脂肪の減少によってインスリン抵抗性が改善して糖尿病のリスクが下がり、血圧の低下、中性脂肪値の低下、善玉コレステロールとも呼ばれるHDLコレステロールの上昇など高尿酸血症・痛風患者に合併しやすいメタボリックシンドロームの病態を改善させるといった多くのメリットがあげられています。
有酸素運動の中でも、特にすすめられるのは身体に無理がかからず、長時間続けられるウォーキングです。尿酸値が高い人は、太っている人が多く、ウォーキングだけでは物足りないという人も少なくありません。『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン』では、BMIが高値の生活習慣病の危険度が高いグループの痛風発症リスクは1.5倍も高くなっています。

新型コロナウイルスの感染拡大で糖尿病患者は感染リスクが高いことが示されました。新型コロナウイルスに限らず、糖尿病になると免疫が低下します。糖尿病は血液中のブドウ糖が多くなり、赤血球をくっつけるようになって血流が低下します。特に低下するのは毛細血管で、毛細血管は8μm(マイクロメートル)の太さで、赤血球は10μmと大きいので、つぶれるようにして通過していきます。これは赤血球が単独の場合で、くっついてしまったら通過できなくなります。その結果として免疫細胞の白血球もリンパ球も流れにくくなり、免疫が低下することになります。
10年以上の治療歴がある糖尿病患者は平均寿命が10〜12年は短くなっています。平均寿命だけでなく、糖尿病の合併症である神経障害、目の網膜症、腎症が起こりやすくなります。この三大合併症は頭の文字を取って「シメジ」と表現されています。糖尿病は血糖値が高いだけでは健康に直接的な影響はなく、合併症さえ起こらなければ健康な人と同じように生活することができます。同じような生活といっても、血糖値を大きく上昇させないための食事と運動の注意は必要で、平均寿命が短くなるのは仕方がないことです。
合併症が進むと、生命に関わる病気が引き起こされます。それは「エノキ」と表現されていて、壊疽、脳卒中、狭心症を指しています。神経障害になると足に傷があっても痛みがなくなり、足が腐る壊疽になって切断という恐ろしいことになります。糖尿病になって赤血球の毛細血管の流れが悪くなると全身に運ばれる酸素が減って、血管の新陳代謝が低下して、血管の再生が遅れることから血管の老化が進みます。それが脳血管疾患の脳出血や脳梗塞、心疾患の狭心症や心筋梗塞を起こす要因となります。糖尿病による年間の死者は1万人ほどで、その多くは腎症によるものですが、合併症の先にある病気で亡くなった人は、その病気が死因とされます。実際は、相当の数が糖尿病関連で亡くなっているので、血糖値の管理は免疫維持とともに、生活習慣病の予防・改善に必要だということです。

発達障害の特徴について、「発達障害者支援ハンドブック2020」で解説とともに問題点が指摘されています。
注意欠如・多動性障害(ADHD)は、注意欠陥・多動性障害とも呼ばれています。医療や福祉の現場では後者が使われることが多いのですが、「欠陥」という言葉がふさわしくない発達障害者もいるため、あえて注意欠如という言葉を使っています。
注意欠如・多動性障害は特徴によって3種類に大きく分けられています。
1 多動性
特に目立ちやすい特徴で、幼いころから絶えず動いていて、じっとしていることがありません。学校では授業中に席に座っていることが難しく、教室をウロウロしたり、教室の外に出ていくこともあります。
2 衝動性
年齢相応に感情や欲求をコントロールできずに、守るべき社会ルールを頭では理解していても、衝動に駆られて破ってしまいます。そのことを指摘されると、カッとなって手が出てしまうという悪循環を起こしがちです。衝動をコントロールする力の発達が周囲の子どもよりも遅いという見方もあり、成長に連れて徐々に衝動性が目立たなくなるケースもみられます。
3 不注意
最も目立ちにくいのですが、注意欠如・多動性障害の中心的なものとなっています。多動性と衝動性は成長とともに改善されることが多いのに対して、不注意は成長しても残りやすく、大人になってからは不注意が中心になります。必要なことに注意を払えないことや注意が持続できないだけでなく、不必要な注意を止められないという注意力のコントロールができないこともあります。部屋が片付けられない、忘れ物やなくし物が多いということのほかに、話を最後まで聞いていられない、すぐに気が散る、ボーッとしている、周囲から怠けているとみられるということがあります。

LDLコレステロール値が高い人は、運動をすることをすすめられます。中性脂肪は運動によって減少しやすい脂肪であるので運動をする意味も理解しやすいのですが、コレステロールは運動によって燃焼するタイプの脂肪ではないために、その意味がわからないと運動を続ける気持ちが高まらないかもしれません。悪玉コレステロールとも呼ばれるLDLコレステロールは運動をして直接的に減るものではありませんが、善玉コレステロールとも呼ばれるHDLコレステロールとLDLコレステロールはバランスを取っていて、HDLコレステロールを増やすことによって、LDLコレステロールを減らすことができます。
運動によってHDLコレステロールが増える理由ですが、HDLコレステロールは肝臓の血流がよくなり、末梢の血管の血流がよくなることで合成が進んでいきます。ウォーキングは全身の血流を盛んにする働きがあり、肝臓の血流も盛んにすることができるからです。HDLコレステロールを減らす要因として運動不足や喫煙、糖尿病などがあげられていますが、これらは末梢の血流を低下させるものばかりです。末梢の血流が悪いとHDLコレステロールが合成されにくくなるので、全身の血流をよくする有酸素運動のウォーキングは効果的です。
LDLコレステロールが増えるとHDLコレステロールが増えるというバランス調整は、中性脂肪値が正常であることが条件となっているため、血液中の中性脂肪が多い人は、ウォーキングによって中性脂肪をエネルギーとして燃焼させることで、HDLコレステロールを増やすことができるようになります。
有酸素運動とコレステロール値の関係については、さまざまな研究が行われ、HDLコレステロールを増やすためには、1週間に900kcal以上のエネルギーを消費する運動をすることが効果的です。また、30分間以下の運動では効果はないものの、それ以降10分間増えるごとにHDLコレステロール値は約1.4mg/dlずつ増えるとの発表もあります。
厚生労働省のエクササイズガイドによると、スタスタと勢いよく歩く速歩を体重60kgの人が1時間(約6000歩)で約1400kcal、70kgの人では約1700kcalとなります。900kcal以上の運動なら週に4~5回、10分間ずつのウォーキングでもよいことになりますが、30分以上の運動でHDLコレステロールが増えていくので、週に1~2回、40分間以上のウォーキングをするのがよいということになります。
しかし、これは普段の歩行数が多めの人の場合です。厚生労働省の国民健康・栄養調査では、1日あたりの歩行数とHDLコレステロール値の関係を男女別に調べています。これを見ると、歩行数が8000歩を超えるとHDLコレステロール値が顕著に増えています。女性は男性に比べて、歩行数が少なめの人であってもHDLコレステロール値が高く、歩行数が増えた場合のHDLコレステロール値の上昇の傾向も大きくなっています。男性は女性に比べるとHDLコレステロールが少なく、ウォーキングの効果も出にくいので、できるだけ機会を見つけて、歩くように心がけたいものです。

免疫力は20歳をピークに年々低下していき、20歳のときを100%とすると60歳では20%、80歳では10%にも低下するとされています。20歳をピークに低下していくのは代謝も同じで、エネルギー源の糖質(ブドウ糖)、脂質(脂肪酸)、たんぱく質(アミノ酸)を材料にして、全身の細胞にあるミトコンドリアの中でエネルギーを作り出しています。その能力が年齢を重ねるにつれて低下していくのは、ミトコンドリアにエネルギー源を取り込む能力が低下していくからです。
どのようにしてミトコンドリアに取り込んでいるのかというと、代謝促進成分があって主なエネルギー源のブドウ糖を取り込むにはα‐リポ酸が必要で、脂肪酸を取り込むにはL‐カルニチンが必要です。代謝に欠かせない成分なので、不足したら身体機能が大きく低下することになります。そのためにα‐リポ酸もL‐カルニチンも体内で合成されています。その合成の機能が20歳をピークに低下していくので、作り出されるエネルギーが減っていき、そのエネルギーを使って全身の細胞が働いています。
代謝促進成分を使ってエネルギーが作り出されているのは免疫細胞も同じで、免疫細胞が正常に働くためにはエネルギー源を充分に取り込んで、多くのエネルギーを作り出すことが必要になります。そのために必要な代謝促進成分が減っていくのですが、免疫細胞が主にエネルギー源にしているのはブドウ糖なので不足したα‐リポ酸を補う必要があります。α‐リポ酸は以前は医薬品成分だったのですが、今は食品成分としても許可されているので、α‐リポ酸をサプリメントとして補うことができるようになりました。
ミトコンドリアの中で代謝を起こすには、その働きをする酵素を補う補酵素が必要です。その補酵素となるコエンザイムQ10も食品成分として許可されています。コエンザイムQ10の摂取によって免疫力が高まることが確認されています。α‐リポ酸もコエンザイムQ10も肉や魚に含まれていますが、不足を感じている場合にはサプリメントの使用がすすめられます。

発達障害の特徴について、「発達障害者支援ハンドブック2020」で問題点が指摘されています。前回に続いて、特徴について紹介します。
(3)発達障害の境界は明確ではない
発達障害があるかどうかを明確に示すことは困難だと考えられています。それは発達障害が連続体(スペクトラム)で、濃淡さ(グラデーション)があるからです。程度が濃ければ気づくのが早くなるものの、薄ければ気づきにくく、ある程度成長するまで見逃されることもあります。
発達障害は、社会の中で暮らすことに困難さがあるなら支援の対象となり、早期に支援をする必要があると周囲は考えるものの、本人にとっては当たり前の状態であり、自分が他者とは違っているという認識を抱かないまま成長している例が多くなっています。そして、要領が悪い、努力が足りないと言った避難を受けることで、皆と同じことができないことで自信を失い、心理的に追い込まれていくこともあります。
(4)家族的背景を持つことがある
親の育て方や遺伝が発達障害の原因のように考えて、自分や家族を責める例もみられます。発達障害の遺伝的な背景については欧米で研究が進み、注意欠如・多動性障害の場合には、精神疾患の代表格である統合失調症やてんかんよりも遺伝率が高いことがあげられています。遺伝を考えると一人の子どもが発達障害であれば兄弟姉妹にも発達障害が存在する可能性があるということですが、遺伝なので両親、祖父母にも発達障害が存在している可能があります。
発達障害について家族で充分に理解ができれていれば、受け入れて対応するべきで、家族と似た特性と考えられるレベルなら家族を責めるようなことがあってはいけないということです。
(5)いくつかの発達障害が同時に存在していることは珍しくない
発達障害は一つが単独ではなく、程度の差はあっても多くは重複して存在します。自閉症スペクトラム障害での受診でも、注意欠如・多動性障害、学習障害など重なっていることは珍しくありません。知的障害、発達性協調運動障害、チック障害などが併存している場合もあります。また、発達障害以外の二次的障害が併発している場合もあります。一人ひとりの発達障害児は、これらが重なり合った存在であり、特定の特性にのみ結びつけるのは困難なことです。

血液中の中性脂肪は、ブドウ糖と並ぶ重要なエネルギー源です。体内では普段から、その二つのエネルギー源を使って活動のためのエネルギーを作り出しています。個人差はあるものの、平常時にはブドウ糖60%:脂肪酸40%くらいの割合で使っています。脂肪酸は中性脂肪の構成要素で、グリセライド1個に脂肪酸3個が結びついたのが中性脂肪です。
運動をしたときには、すぐに大量のエネルギーが必要になるので、燃焼しやすいブドウ糖を多く使います。そのため、エネルギー配分はブドウ糖80%:脂肪酸20%くらいに変わります。しかし、ブドウ糖は10~15分間しか大きなエネルギーにはならないため、その時間を過ぎると脂肪酸へと主に使用するエネルギー源が切り換わります。エネルギー配分ではブドウ糖35%:脂肪酸65%くらいになります。
血液中の中性脂肪が多い場合には、10~15分間を超える運動時間が必要で、できれば30分間以上のウォーキングをするようにしたいものです。
有酸素運動は30分間続けることで、15~20分間、脂肪燃焼を盛んにできるわけですが、30分間のウォーキングの時間が取れないときには10分間のウォーキングを1日に3回行うことでも同様の効果が期待できます。
10分間のウォーキングでは脂肪の減少が少ないように思われるかもしれませんが、そのときにも脂肪酸が20%ほどは使われています。それに加えて、運動を終えてからも筋肉の中にある脂肪分解酵素のリパーゼが働いている30分間は脂肪酸が燃え続けています。1日に1回のウォーキングよりも、3回に分けて歩いたほうが運動後の脂肪減少の機会が3倍になっているので、中性脂肪の減少に、それほど大きな差は出てこないわけです。
ウォーキングによって、内臓脂肪がエネルギーとして使われやすいのは全力で運動をしたときの50~60%の負荷がかかった状態です。歩くスピードとしては、スタスタという感じで、腕を前後に大きく振りながら、歩幅も広くする歩き方が、これに当たります。