新型コロナウイルスの蔓延を懸念して、多くの人が集まるイベントの中止が相次いでいます。参加費やチケット代金の返金について主催者によって対応がまちまちで、スポーツイベントなどは返金されないのが原則です。中止となったときの保険は、保険の種類によって差はあるものの、災害や戦争などでの中止の場合には支払われるのに対して、感染症での中止では支払われません。開催当日だけでなく、準備段階から多くの金がかかっているので、保険がきかなければ参加費を支払った人などに対しては返金ができないということです。
なんだか損をした気分になってしまう人もいるかと思いますが、進んだ考え方をする国々では、大変なことになって困っている人に対して返金を求めるのはおかしい、返金する金があるのなら災害や感染に対応するために使ってほしいという福祉的な考え方をしています。これは先進国に共通する認識であるので、まだまだ日本は遅れているという報道も海外ではされています。
今回のように接触感染、飛沫感染があるウイルスの場合には、中止を決定した主催者に拍手を送るべきで、中止を当たり前のこととして受け入れた方々に対しても感謝の意が表されてしかるべきです。そして、マスクを買い求めに町中を回っても手に入らない状況では、家の中にいるようにして、マスクがなくて開院できない医療機関に回るようにマスクを増産してほしいと願うようなことがあってもよいはずです。
返金をしないことによって入金された金額と支払った金額に差が出て、余ったということなら、それを感染防止のための寄付に使ってもらうように、参加費を支払った人、チケットを購入した人が発言してもよいはずだと思うところです。しかし、行政が行うべきことをすべてしないで、イベントが中止になって楽しみにしていた人に迷惑をかけるようなことがあった場合には、こんな大きな気持ちで市民が対応することはできないということも、もちろん承知をしての発言です。
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発達障害の一つにトゥレット障害があります。これはチックという神経精神疾患のうち、音声や行動の症状が慢性的に続くもの(突発性、急速、反復性、非律動的、常同的な運動や発声)を指しています。発症は18歳未満で、4週間以上持続するものをいいますが、半数は18歳までに消失するといいます。発現率としては1000人あたり3〜8人ですが、男子は女子よりも発現しやすく、2〜4倍にもなっています。原因はわかっていないものの、家族内で多く見られることがあることから、遺伝的因子が関与していると考えられています。
チックは軽いものは5人に1人の小児にみられるものの、軽度のために医師でも見逃すことがあります。チックのある子どもには注意欠如・多動性障害のほか、強迫性障害、不安障害、うつ病、学習障害などがみられることがあります。これらとチックが同時にあると、ますますトゥレット障害が強く現れることにもなりかねません。
チックは運動チックと音声チックがあります。運動チックは目的のない同じような不随意運動(まばたきをする、顔をしかめる、急に頭を振るなど)が素早く不規則に繰り返されるもので、音声チックは意図しない音や言葉が突然繰り返されるものです。この両方がみられたときにトゥレット障害と診断されます。チックは突然、劇的に始まることがあり、1時間に何回も起こることがあれば、数か月ほとんど現れないことがあり、再び突然起こるというような発現があります。
チックは単純性チックと複雑性チックに分けられます。単純性チックは極めて短いチックで、神経質な癖として現れることがあります。複雑性チックは単純性チックが複数組み合わされたもので、長く続く特徴があります。複雑性チックの中には、卑猥な言葉や便に関連した言葉を叫ぶ汚言がみられることがあります。特徴的な行動だけに、トゥレット障害というと汚言を思い浮かべる人がいるかもしれませんが、トゥレット障害の約85%には汚言はみられていません。汚言を口にしたり、他の人の動きや言葉を繰り返すという複雑性チックは、わざとやっているように見えることもあるのですが、トゥレット障害の人は意図的にやっているわけではありません。
チックが起こる前には、その行動をしたくなる強い衝動が生じています。この衝動は、くしゃみをしたり、かゆいところを掻きたくなる無意識の行動に似ています。チックが起こる体の部分では緊張が高まり、チックを起こしたあとには一時的に落ち着くようになります。
チックは数秒から数分なら我慢ができても、意識的な努力が必要で、簡単なことではありません。我慢をしても衝動は抑えられるものではなく、精神的なストレスがあるときには特に抑えにくくなります。ストレスはチックを悪化させるので、無理に抑えるようなことはしてはいけないということです。
日本人は年齢を重ねるほど食事が淡白になっていく傾向があります。肉食中心だった人も魚食が多くなり、味付けも脂肪と塩分が少なくなり、あっさりとした味わいを好むようになっていきます。日本人は血管が弱くて、年齢を重ねると血管の老化が進みやすく、動脈硬化を起こしやすくなり、血管系疾患の心疾患、脳血管疾患を発症するようになります。日本人は世界トップクラス(世界第2位)の長寿国ですが、それに比べると健康寿命は寿命の割には短くて、男性で約9年、女性で約12年もの差があります。この期間は運動機能の低下から自由に動けない年数のことです。動脈硬化を予防して、健康寿命を延ばすためには、血管に負担をかける脂肪の量は減らすべきで、日本人の食傾向の変化はプラスとなっているわけです。
新型コロナウイルスは免疫の強化が感染、発症に関わっていることが知られていますが、肉食は免疫にとってはマイナスに作用します。免疫の強さは若いときには胸腺の働きが関わっています。胸腺は免疫細胞のリンパ球の働きを高める器官ですが、胸腺の働きは40歳を過ぎると低下していきます。それを補っているのは腸管免疫で、腸管にあるパイエル板という免疫細胞が集まっている部位が病原菌やウイルスなどの外敵をキャッチして、外敵に対して最良の組み合わせのリンパ球が出撃します。
腸内が綺麗な状態であると外敵とパイエル板が接触しやすく、それだけ免疫システムが働きやすくなります。腸内を綺麗にするのは、腸内細菌の善玉菌を増やして、悪玉菌を減らすことです。善玉菌を増やす栄養源(エサ)になるのは糖質と食物繊維です。善玉菌を増やすには乳製品も有効となりますが、乳製品には乳糖が含まれていて、これが善玉菌のエサとなります。悪玉菌のエサになるのは動物性たんぱく質と脂肪です。
このことから考えると、和食は善玉菌が増えやすく、洋食は悪玉菌が増えやすいことがわかります。年齢を重ねるほど免疫は低下していくので、それに対応するには善玉菌を増やすことができる淡白な食事である和食を増やすことが重要だということがわかります。
全身の細胞を働かせるためのエネルギーは、細胞の中にあるミトコンドリアで作り出されています。このエネルギー代謝によって発生するのはエネルギーではなくて、ATP(アデノシン三リン酸)です。ATPはエネルギー物質と呼ばれていて、ATPからリンが一つはずれてADP(アデノシン二リン酸)となるときにエネルギーが発生します。ATPが多く作り出されるようにすれば、それだけ糖質と脂質をエネルギーとして作り出すことができて、ダイエットにも効果があることになります。
ATP生成作用のある素材としては、クレアチン、コエンザイムQ10、パントテン酸があげられます。摂取タイミングですが、エネルギー代謝が高まる食後や運動時に効果を発揮するように、食事の前後や運動前に摂ります。
クレアチンは、筋肉中に含まれるアミノ酸の一種で、アルギニン、メチオニン、グリシンから構成されています。体内では腎臓、肝臓、膵臓で作られます。筋肉でエネルギー源となるATPを産生し、また筋肉量を増やす作用があります。筋肉疲労の原因となる筋肉内の老廃物の水素イオンを排除して、運動能力の向上のほか筋肉内の水分量を増やす働きがあり、筋肉や関節の痛みの改善に作用します。ブドウ糖が含まれる糖質と同時に摂取するとインスリンの分泌によって骨格筋に多く取り込まれるようになります。食品では、肉類と魚介類に多く含まれます。
コエンザイムQ10はエネルギーを生産するために欠かせない脂溶性のビタミン様物質で、細胞にエネルギーを供給するのを助ける補酵素です。コエンザイムQ10は、ほとんどすべての細胞に存在しているオレンジ色の成分で、細胞内でエネルギーを発生させるミトコンドリアで、生命のエネルギーであるATPを合成する酵素の作用を補助する補酵素となります。食品では、鰯、鯖、牛肉、ピーナッツ、ブロッコリーなどに多く含まれます。抗酸化、免疫機能の強化、心臓機能の維持、コラーゲンの生成促進による筋肉や皮膚の修復などの効果があります。
パントテン酸はビタミンB群の一種(ビタミンB₅)で、補酵素のコエンザイムの構成成分であり、たんぱく質、脂質、糖質(炭水化物)のエネルギー代謝の補助役として必須となります。皮膚や粘膜の健康維持に関わり、HDLコレステロール値の増加、抗ストレス作用のある副腎皮質ホルモンや神経伝達物質の合成、免疫抗体の合成、解毒などの作用にも関与しています。
「儲かる仕組み」というのは以前からビジネスの世界では言われてきたことで、「儲」は「信」と「者」を組み合わせた文字とみることができることから、信じて集まってくる人が多ければ儲けることができるということで、ビジネスの見本とされてきました。その一つの例がメルチレベルマーケティング(MLM)で、ネットワークビジネスとも呼ばれます。口コミでビジネスに誘うことで、紹介者利益が得られるというビジネスモデルですが、新型コロナウイルス対策で情報収集とモチベーションアップの集会が開けず、人に会わなければ伝えられない口コミのビジネスだけに、感染拡大の中では急に止まってしまうスタイルとなっています。
コンサートも儲かる仕組みの一つで、入場料収入はわずかないものであって、実際にはグッズ販売で大きな利益をあげています。テレビ報道されたドーム球場でのコンサートでは、チケット販売が2億円、グッズ販売が8億円で、それが中止のためになくなったということでした。
一つの会場に多くの人が一定の時間、すし詰め状態ということなら、感染拡大防止のために中止や延期も仕方がないとは感じるものの、外で一定の距離を置いて歩くだけなら開催されてもよいのではないかと思うものの、全国各地のウォーキング大会(日本ウオーキング協会が主管するものはウオーキング大会)が次々に中止となっています。歩くだけのイベントなら大した人数ではないかと思われがちですが、2日間で1万〜2万人を集客するのは普通のことです。2日のイベントでは両日ともに参加する人もいるので、半分とは言わないものの、相当の人数が集まります。
コンサートなどの場合は返金に応じるか、別の機会に振り返られていますが、ウォーキング大会の場合には参加費は返金せずに、記念品などが後ほど送られてくるだけです。ウォーキングが儲かる仕組みというのは、ウォーキング大会の歩行距離を累積して地球一周分の4万kmに達すると表彰する制度があり、その証明をもらうために数百円を支払います。小銭であっても人数が多ければ、それなりの稼ぎになり、全国で数多くの大会があるので、しっかりとした収益になっているのに、これが入らなくなってしまうということです。
発達障害は一般には自閉症スペクトラム障害、注意欠如・多動性障害、学習障害があげられることが多くて、この3種類だけが発達障害と勘違いされることがあるのですが、三大発達障害の他にもトゥレット障害、吃音障害、そして発達性協調運動障害があります。発達性協調運動障害は三大発達障害ではないものの、発達障害の一つであるということです。
発達性協調運動障害(DCD:Developmental Coordination Disorder)は粗大運動(歩く、走る、跳ぶなど)や微細運動(字を書く、ハサミを使う、紐を結ぶなど)、強調運動(スキップする、楽器を演奏する、縄跳びをするなど)の発達が、その人の知能から期待される水準よりも遅れているか稚拙であり、そのために日常生活に著しく支障をきらす場合に診断されます。ただし、脳性まひなどの神経疾患や筋疾患は発達性協調運動障害から除外されています。
発達性協調運動障害の発現率ですが、5〜11歳の子どもの場合は5〜10%とされています。男子は女子よりも発現率が高くて、男女比は2:1という報告から7:1という報告まであって、実際のところはわかっていないのですが、男子は発達性協調運動障害のために苦しんでいることが多いということは間違いないことです。
発達性協調運動障害の子どもは、乳児期には寝返りやハイハイ、お座りが遅いことから気にかけられることがあり、少し成長してからは階段を上る、自転車に乗る、シャツのボタンをかけるということがうまくできないということが現れます。できたとしても、同年代と比べて動きがぎごちなく、時間がかかることがあります。さらに成長してからは字を書く、パズルの組み立て、チームでの球技などがスムーズにできず、不正確になるということもみられるようになります。
それが日常生活に支障を生じさせていないなら、まだ障害というほどのことではなくても、服を着るのに手間取る、こぼさずに食事をすることができない、身体に適した遊びができない、ハサミや定規などの道具がうまく使えないということになると、発達性協調運動障害と判定されることになります。
このような状態になっていると、人並みはずれた不器用、極端に運動が苦手な子と言われて、その原因として過保護な育児や運動不足があげられて、親を悩ませ、苦しませることがあります。しかし、これは親のせいではなくて、発達性協調運動障害である場合があるのです。発達障害の改善に実施される運動療法は、発達性協調運動障害の改善にもつながることが明らかにされています。
新型コロナウイルスに打ち勝つことができるかどうかは、免疫の強さに関係しています。ウイルスに感染しないようにするのと同時に、免疫を強化することがウイルスの脅威に対抗する第一の手段となっています。免疫を司っているのは免疫細胞です。免疫細胞は白血球とリンパ球に大きく分けられます。
免疫細胞は血液中、リンパ液中を流れてパトロールしています。そして、外敵を発見すると攻撃して無力化するように働きます。血流がスムーズであれば、それだけ免疫細胞が早く動くことができて、外敵を早く退治することができるようになります。血流が低下すると、一番の反応として起こるのは体温の低下です。血液の温度は、日本人の場合は37〜38℃で、温かな血液が次々と流れてくることで体温が保たれています。血流が低下すると体温も低下していきます。冷え性の人が手足の先の冷えを訴えるのは、末端の血管は血流が低下しやすく、放熱に血流による温度の補充が間に合わなくなるからです。
体温の低下は、免疫細胞の流れが遅れたための免疫低下につながります。
体温の低下が実際に、どれくらいの免疫力の低下につながるのかということについて研究が進められていて、体温が1℃低下すると免疫力は30%も低下するというのが定説となっています。免疫を低下させないためには血流を促進して身体を温めることが最も簡単な方法です。
入浴すれば身体が温まるといっても、入浴できる時間は限られています。運動によって血流をよくする方法があり、運動をしているときだけでなく、運動をしていない時間帯にも血流が盛んになります。運動をすると筋肉が刺激されて、増強した筋肉は多くのエネルギーを発生させることができます。筋肉が多いほど、体内で発生するエネルギー量が増えるのですが、発生したエネルギーのうち70%ほどは体熱の産生に使われています。エネルギーが多く作り出されるほど、身体が温まることになり、免疫力も高まっていくことになるわけです。
一般には脂肪細胞に蓄積された中性脂肪が脂肪酸に分解されて、それが筋肉細胞に運ばれて燃焼するというように表現されていますが、実際に脂肪酸は燃焼しているわけではなくて、エネルギー代謝が起こっているだけです。しかし、ここでは一般的な表現として燃焼という表現で進めていきます。
脂肪燃焼の促進作用がある健康食品素材としては、α‐リポ酸、L‐カルニチン、カプサイシン、ビタミンB₂、分岐鎖アミノ酸があげられます。
α‐リポ酸はビタミン様の補酵素の一種で、チオクト酸とも呼ばれます。体内のすべての細胞に存在していて、本来は炭水化物を分解するエネルギー産生に欠かせない物質です。糖質、脂質、たんぱく質から作られるピルビン酸からTCA回路で利用されるアセチルCoA生成を促進する作用と、エネルギーを作り出すミトコンドリア内のTCA回路内での補酵素として働き、エネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)の生成に不可欠な成分となっています。
L‐カルニチン必須アミノ酸のリジンとメチオニンから合成されるアミノ酸の一種で、体内に蓄積されています。L‐カルニチンは肝臓で少量が合成されているものの、20歳をピークに減少して、次第に不足ぎみになります。脂肪を筋肉細胞に取り込み、体のエネルギー産生を補助して、脂肪酸の代謝を促進させます。肩甲骨や首、わきの下にある褐色脂肪細胞を活性化して熱エネルギーを発生させるとともに、脂肪を分解する酵素のリパーゼを活性化させます。
カプサイシンは南アフリカ原産のナス科1年草のトウガラシ(唐辛子)の種子などに含まれる辛味成分です。血液中に入ると興奮ホルモンのアドレナリンやノルアドレナリンの分泌を盛んにして、体内のエネルギー代謝を促進し、脂肪の燃焼を促進します。また、皮膚温を上昇させて血液循環を促進する作用があり、食べるだけで発汗を促します。
ビタミンB₂は水溶性ビタミンで、リボフラビンとも呼ばれています。糖質、脂質、たんぱく質のエネルギー代謝の補酵素で、特に脂質の分解・合成に深く関わっているため、不足すると血液中の中性脂肪や体脂肪の増加を引き起こします。サプリメント素材では、ビール酵母、ケール、クロレラ、スピルリナなどに多く含まれます。
分岐鎖アミノ酸は必須アミノ酸のうちバリン、ロイシン、イソロイシンの総称で、BCAAとも呼ばれます。筋肉のエネルギー源となる唯一のアミノ酸で、枝分かれをする分子構造のため分岐鎖アミノ酸と呼ばれます。筋肉を構成する必須アミノ酸の30~40%がBCAAで、筋肉のタンパク質分解を抑制し、活動時には筋肉でエネルギー源となり、筋肉を維持するアミノ酸となります。これによって脂肪燃焼が促進されます。
国家公務員の定年を現在の60歳から65歳に2022年から段階的に延長することが政府から提案されるという報道があり、こんな危機的な状況のときに検討すべきことか、という批判の声があがっています。民間の定年は65歳まで延長するように制度改革が行われているので、それに遅れての検討ということですが、22歳から60歳までの38年間の勤務が5年延びて43年間になると働く期間は約1.13倍になります。その分だけ支払われる金額が増えるのではなくて、年功序列の世の中では定年延長は1.3倍の給与総額にもなるとみられています。
日本老年学会と日本老年医学会は、高齢者の年齢を現在の65歳から75歳に引き上げることを提言しています。これは年金の受給時期を先送りするためではないかという穿った見方もされているのですが、高齢者は心身ともに若くなっているのは科学的にも証明されていることです。65歳から74歳は准高齢者として、支えられる側ではなくて、高齢者を支える側になることが求められています。
となると、国家公務員は60歳という“若い”段階で定年とするのではなくて、准高齢者となる65歳まで働いてもらおうということで、大きな世の中の流れとしては理解できないことではないことです。
高学歴で、優秀な成績で国家公務員になったのだから、そのキャリアを定年後も活かしてほしいということで、天下りにも、ある程度は理解がされています。その優秀な人材が65歳まで他に回ることがないという状況では、よいことなのかという議論もあります。新型コロナウイルスに対する霞が関の混乱ぶりを見ると、人材を役所に確保して、的確な対応ができるように定年延長もありかという議論もあります。
定年を延長しても、事務次官が代わると、その同期と先輩は出向か退職をして、事務次官が仕事をしやすい環境を作るという現在の状況を変えないことには、優秀な人材が省庁に残らない、万が一のときの対応が取れない可能性があるという不安は解消されないということです。
浜松医科大学子どものこころの発達研究センターは、遺伝子解析によって自閉症スペクトラム障害と関連する遺伝子の変化がある子どもは1歳6か月の時点で特定の領域の神経発達に遅れがみられることを発表しています。
自閉症スペクトラム障害の発現には、さまざまな環境因子と遺伝子の変化が関連していることが明らかになってきています。この遺伝子の変化には非常に稀なものと頻度の高いものの2種類があって、大部分の自閉症スペクトラム障害では頻度の高い遺伝子の変化があり、それも複数が組み合わさって発症に関わっていると考えられています。そこまではわかっていても、頻度の高い遺伝子の変化が幼少期の神経発達に与える影響について、これまで明らかではありませんでした。
876人の参加者に約650万か所の遺伝子の変化が調べられ、自閉症スペクトラム障害に関連する遺伝子の変化の数と効果の大きさを考慮して、ポリジェニックリスクスコアを呼ばれる遺伝子リスクが算出されました。1歳6か月の時点での神経発達については、粗大運動、微細運動、受容言語、表出言語、視覚受容の5つの領域の発達が評価されました。
その結果、自閉症スペクトラム障害の発症リスクを高める遺伝子の変化を多く持っていると、自閉症スペクトラム障害の特性が強くなることが確認されました。ポリジェニックリスクスコアを用いて自閉症スペクトラム障害傾向との関連を解析したところ、ポリジェニックリスクスコアが高いと自閉症スペクトラム障害の傾向が強くなり、特に社会的コミュニケーションの苦手さが強くなることがわかりました。その一方で、自閉症スペクトラム障害の特徴であるこだわりの強さについては、関連は見られたものの、社会的コミュニケーションに比べると弱い関連となっていました。
自閉症スペクトラム障害と遺伝子の関連は明らかになってきたといっても、全員が遺伝子を調べられるわけではなく、自閉症スペクトラム障害で特に問題とされる社会的コミュニケーションの苦手さについても大きな差があります。となると、社会的コミュニケーションについての対策を、より積極的に進めなければならないということになります。





