投稿者「JMDS」のアーカイブ

ここのところWEBサイトの最新情報で、2本に1本は発達障害のことを書いています。それが2か月以上も続いていて、まだまだ続きそうなこともあって、日本メディカルダイエット支援機構はダイエットから発達障害に路線変更をしたのかと聞かれることが増えてきました。私たちとしては何も違和感を感じていないのですが、その説明をしないと勘違いされたままということもあるので、メディカルダイエットと発達支援の関係について書かせてもらいます。
メディカルダイエットは医学・科学に基づいたダイエット法を指しているのですが、この場合のダイエットは単純にやせるという意味ではありません。健康の維持、生活習慣病の予防と改善を目的としていて、生理学研究に基づいた無理なく無駄のない健康づくりを推進しています。そのためには食事と運動、食事と休養、運動と休養の組み合わせが効果的であることを研究成果として得て、その実践法を対象者によってアレンジして提供してきました。
その提供先は、小児肥満の親、レスリング国際チーム、生活習慣病患者と家族、スポーツ選手、高齢者と家族と求めに応じて発信してきましたが、発達障害児の多さと生活の困難さを知り、中でも極端な偏食のために大きな悩みを抱えている親が多いことを知って、親の支援を通じて子どもたちのケアに役立てたいと考えているからです。少しだけ活動を始めた段階なのに、障害者の親への食事と生活指導の話があり、障害者をはじめとした支援施設のスタッフの健康支援も求められています。
これらの支えるべき人を支える人は健康でなければならないとの認識から、私たちはモチベーションを高めて進めているのですが、このような活動は、もちろん多くの団体や実際に発達障害児、障害児を支えてきた親や地域の方々の理解と支援が必要です。それがないことには、私たちのモチベーションは“絵に描いたモチベーション”になりかねないと強く認識しています。
私たちのメディカルダイエットは、体内に蓄積された体脂肪を余分なものと考えるのではなくて、重要なエネルギー源として、これを使って全身の細胞内のミトコンドリアでエネルギーを作り出し、これを身体の改善のために使ってもらえるように効果的な体脂肪の代謝法を紹介しているのです。この説明には、多くの方々がモチベーションを高めて取り組んでもらえています。

発達障害の自閉症スペクトラム障害は、独特のこだわりを持っています。“おたく”的なこだわりだけでなく、生き方そのもののこだわりがあって、指摘をして直そうとするものではなくて、その特性を活かしてあげることが大事だと考えています。こだわりがあり、それを達成することに喜びを感じて、またやりたい、続けていきたいという気持ちは得意なことを伸ばしてあげるには重要なこととなります。
こういったこだわりは、発達障害児を支える人たちにもあって、成功例と自負している人たちの中には、この方法をすれば改善ができる、子どもの負担も親の負担も減らせると信じて活動をしている方々もいます。身勝手ではいけないからと、発達障害児を支えてきた親と交流を重ねることで同じ経験と体験をした人の声を集め、それを見える形に構築して、そして広めていかれています。その活動は立派なことで、是非とも続けてほしいのですが、それがすべてのことか、という疑問だけは自身に投げかけて、反芻して自信にしていってほしいということも願っています。
科学的なエネビデンスを重視して研究活動に取り組んできた立場としては、共通して起こったことが事実であるのかを確認してからでないと、怖くて他に伝えることができません。あまりに卑近な例かもしれませんが、過去に静岡県で緑茶を飲んでいる地域には、がんの発生が少ないものの、みかんを多く食べる地域では発生が多かったので、ビタミンではなく他の要素が関係しているという論拠から、テレビ番組にしたいという話があって、監修者の紹介を求められたことがあります。しかし、みかんを多く食べる地域で他のことがされていないのか、逆にリスクを高めることをしていないのかと確認することなく、みかんを犯人にすることはできないということで紹介も断りました。
これは私たち自身の反省点でもあるのですが、こだわることなく見る角度、切り口を変えて観察してみて、それでも間違いがない、同じ結果が導かれるということでないと、確実なこととして打ち出すことはできないという認識をしています。例えば精神的なケアで効果が上がった成功例も、他の要因がなかったのか、他のことをプラスしたらより効果があったのではないか、ということも考えて、そのことを学び、自分たちの方法をバージョンアップさせる方法についても検討していくべきではないか、ということを連携して進んでいこうと考えている方々に伝えさせてもらっています。

脳の唯一のエネルギー源はブドウ糖だということが知られています。全身の細胞はエネルギー源となるブドウ糖、脂肪酸、アミノ酸を細胞膜から通過させて取り込み、細胞内のミトコンドリアでエネルギー化させるのが原則です。原則というのは、それ以外もあるということで、脳細胞だけはブドウ糖しか使うことができません。「使うことができない」という表現をすると、ブドウ糖も脂肪酸もアミノ酸も細胞に入っているのに使われないと勘違いされることもあるのですが、実際には脳細胞に取り込まれているのはブドウ糖だけです。
では、脳細胞にはブドウ糖しか通過しないのかというと、細胞そのものは通過させることができないわけではありません。それなのにブドウ糖しかエネルギーにならないのは、血管の機能に関係があります。毛細血管には血液脳関門という血管から脳細胞に血液を通過させるときに関門(ゲート)があって、脳細胞に必要な成分(栄養素、ホルモンなど)を通過させて、不必要なものは通過させないようにしています。この関門のおかげで、脳の正常な機能が保たれているわけです。
この血液脳関門がエネルギー源ではブドウ糖しか通過させないために、脳細胞はブドウ糖しか取り入れることができず、ブドウ糖が脳細胞の唯一のエネルギー源になっているということです。ブドウ糖は、すぐにエネルギー化される単糖類で、血液中のブドウ糖が減少した低血糖状態になると、すぐに脳で作られるエネルギーが減ることになります。このエネルギーが脳細胞を働かせることになるのですが、細胞内で作り出されたエネルギーは、その細胞の中だけでしか使うことができません。いわば“地産地消”の状態で、電気のように他のところに流れていって、離れたところに影響が与えられるわけではありません。その細胞を働かせるだけなので、すべての細胞に必要な最低限度のブドウ糖を摂らなければ脳を正常に働かせることはできなくなり、脳がコントロールしている全身の機能も正常に保つことができなくなるということです。

発達障害は、障害という名前ではあるものの、障害ではないということは以前から伝えさせてもらっていますが、病気なのかというと、私たちは「脳の特性、脳の発達のズレであって、病気ではない」という認識をしています。脳の発達が通常とは違っているために、特定の分野は極端に苦手である一方で、ある分野は特定のことに非常に優れた能力が発揮されるということも珍しくありません。
得意なことと苦手なこととの差は、発達の凸凹(でこぼこ)であって、この差は程度の差はあっても誰にもあることです。その凸凹が生活に支障を起こしているのが、発達障害であると考えられています。発達障害は病気ではないというのは共通認識となっています。病気というのは、原因があって、それが明らかにされていて、治療法があるものをいいます。その点では発達障害の原因は多岐にわたっていて、不明な点が多く残されていることから確実な原因は明らかにされていません。複数の要素が関係していて、現状では遺伝的、胎児期の保健状態、出生時の環境、感染症、環境要因などがあげられています。
双子研究によって遺伝要因と、それ以外の要因の影響度を算出することが可能となっていますが、自閉症スペクトラム障害と注意欠如・多動性障害(ADHD)に関しては遺伝要因の影響が大きいことが確認されています。大部分の発達障害は乳児出生前に形成されますが、一部は出生後の外傷、感染症、その他の要素に起因することもあります。さまざまな原因があって確定できないものの、例として遺伝子や染色体の異常(ダウン症候群、レット症候群など)、妊娠中か生後7か月〜3年の環境、妊娠期の物質使用(アルコール、喫煙など)、妊娠期における感染症、未熟児出産があげられています。
近年の研究によって、遺伝要因と環境要因が複雑に組み合わさっていることがわかってきたものの、どのような遺伝子が関連して症状を引き出しているのか、親からの遺伝がどの程度なのか、遺伝しないで発症する確率がどのくらいかは明らかではなくて、環境要因についても何が大きく影響しているのかわからないことが圧倒的に多い状況です。
それでも発達障害は支援によって改善が図られることは間違いないことで、状態によっては治療薬による改善も認められていることから、病気と同じような対応が行われているのは事実です。

栄養学の立場では、しっかりとした食事をしていれば、サプリメントの摂取は必要ないと言われます。食品の選択と使用量が正しければ、栄養バランスが取られていて、サプリメントを摂っても意味がないという考えです。何をもってバランスが取れているのかということですが、栄養成分の中には体内では合成されないために、食事から摂らなければならないものがあります。
必須脂肪酸のリノール酸、α‐リノレン酸、アラキドン酸、必須アミノ酸のイソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、バリン、ヒスチジンは欠かすことができません。必須ビタミンとしては脂溶性ビタミンのビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、水溶性ビタミンのビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂、ビタミンC、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンがあげられます。必須ミネラルはナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデンです。
“しっかりとした食事をしていれば”ということは、実は、しっかりとした食事ではないことが多いことがあるということを指しているのですが、ちゃんと食事をしているようでも、これだけの栄養素を1日の食事で、すべてを摂ろうとしたら、1日に20種類以上の食品を摂る必要があります。なかなか多くの食品を食べることができないので、不足する栄養をサプリメントから摂ることも考えないといけないということです。
とは言っても、どの栄養素が足りないのかということは一般の人にはわからないことです。これを知るために日本メディカルダイエット支援機構では、1日の主食と、1週間単位の副食をチェックする食生活調査票を実施しています。その結果と、身体の状態を考慮して何を食べるべきか、どんなサプリメントを、どのタイミングで摂るべきかをアドバイスしています。

発達障害の子どもは、目で見たものが画像として記憶されて、その画像を正確に描くことができるという特殊能力があることが指摘されます。放浪の日本画家の山下清は、目で見たものを記憶して、それを帰宅してから正確に描くことができるという特殊な能力を発揮していました。その能力は、現在のように画像処理、デジタル記憶がない時代には、驚くべき能力であったはずです。しかし、今の時代には、精神的に追い詰められる能力ともなりかねません。
発達障害児の中でも誰もがというわけではないものの、心にショックとしなった出来事は、クッキリとした記憶として記録されます。記憶というのは曖昧なところがあって、しっかりと目で見たものが詳細まで正確に記録されるわけではありません。ところが、発達障害児の中でも自閉症スペクトラム障害の中には、シャッターを切って記録したように鮮明に記録されてしまうことがあります。過去の記憶を思い起こして、パニックを起こすようなことをトラウマ(Trauma)と呼んで、これは心的外傷(精神的な外傷)とされています。
自閉症スペクトラム障害は、集中力が優れているものだけに、心の中に残っている画像記録が鮮明に蘇って、精神的なショックを与えることになります。その画像がショックそのものになるだけでなくて、過去の嫌であった記憶を蘇えさせることにもなります。その記憶が精神的なプレッシャーになり、発達障害の状態を引き起こすことにもなります。
家で自分が常に使っている茶碗では特に問題がなく食べることができる子どもが、他所の家に行って普段とは違う茶碗となると突然にして食べられなくなることがあります。日本人は、手の大きさに合わせた茶碗を選んで食べるというのが一般的ですが、大きさが違って、しっくりとこないと持ちにくくなり、食欲にも影響が出てくることにもなります。
決まった茶碗でないと食べられなくなるということは、普通では考えられないことかもしれませんが、それを見て状態がよくなったと言い切ることは本来ならあり得ないことです。
通常では考えられないこととしては、ほとんどの皿の上に乗っている食品を食べることができても絵柄の皿では食べられない、いつも使っているコップでなければ、いつもと同じ飲み物であっても飲むことができないということもあります。
いつもと違う箸だと食べにくいというのは普通では起こりにくいことですが、箸が変わっただけでも食べにくくなり、それが食欲や食事の結果にも影響を与えることがあります。そんな、わずかなことでもと思えるようなことでも、発達障害では起こってしまうことなのです。

「日本人の食事摂取基準」は、厚生労働省が5年に1回発表しているもので、最新版の2020年版は2024年まで使われます。2015年版は大きな変化があったので、それに比べると今回の更新は少ない印象ですが、それでも特徴的な変化があります。その一つはエネルギー産生栄養素バランスの食事摂取基準で、三大エネルギー源のたんぱく質、脂質、炭水化物のエネルギーバランスが変更になったことです。
前回の変更では、たんぱく質の割合は男女ともに13〜20%とされていましたが、今回は40歳代までは同じものの、50〜64歳は14〜20%、65歳以上は15〜20%となりました。これは高齢になって筋肉が不足するために活動できなくなるフレイルを予防するためのことで、以前から「高齢者は肉を食べろ」ということを実現化させたものです。
肉には脂肪が多く含まれていますが、脂質の摂取割合は20〜30%となっています。これは前回に変わったことで、それ以前は20〜25%となっていました。これは単純に多くの脂肪を摂ってよくなったということではなくて、動物性の飽和脂肪酸は7%以下にして、魚や植物油に多い不飽和脂肪酸を多く摂ろうということです。そして、今回は飽和脂肪酸が3〜14歳は10%以下、15〜17歳は8%以下となりました。ちなみに飽和脂肪酸が多く摂りすぎると血液がドロドロになって動脈硬化のリスクが高まり、不飽和脂肪酸は血液をサラサラにしてくれて、動脈硬化のリスクを低下させるものとなっています。
炭水化物に関しては、以前から50〜65%のままとなっています。炭水化物は糖質と食物繊維を合わせたもので、食物繊維は消化も吸収もされないのでエネルギーとはなりません。本来ならエネルギー量というときには糖質とするべきかと思います。糖質制限がブームになっている中、摂取エネルギー量の半分以上は糖質でというのは多すぎるように感じるかもしれません。しかし、糖質は、すぐにエネルギー化されやすくて、欠乏させることはできません。半分は糖質からという感覚で、食事をするようにしてほしいものです。

食事指導をするときには、80kcal(キロカロリー)を基本として、1単位という表現がされています。そもそも単位というカウント方式を採用するということは、わかりにくいからですが、80kcalが登場する前は100kcalが採用されていたので、単位という考え方はされていませんでした。日本の栄養学の基本は、ドイツからもたらされました。そのことを教示してくれたのは、慶應義塾大学のスポーツ医学研究センターの山下光雄先生です。
日本の100kcal栄養学の祖とされる森鴎外は文豪として知られていますが、軍医であり、ドイツから栄養学の基本を学んできました。その栄養学の単位は100kcalでした。国立栄養研究所の初代所長の佐伯矩(さえきただす)医学博士は、佐伯栄養専門学校の創設者ですが、そのときの栄養教育の基本は100kcalでした。その伝統から、軍隊の食事は100kcal単位で実践されてきました。
戦前の栄養学は100kcalだったのですが、終戦後には食糧難から肥料も飼料も少なくなり、かつては1個が100kcalだった卵が80kcalほどになり、切り身も小さくなって皿に乗る食品のエネルギー量は80kcal前後となりました。このことを戦後の日本栄養食糧学会で発表した研究者が戦後の緊急装置として80kcalを提案しました。それを栄養教育として女子栄養大学が採用し、日本糖尿病学会が低エネルギー摂取の食事として採用したことから、80kcalが一般に広まり、八進法ではわかりにくいことから十進法の単位という考え方が出てきました。
日本循環器学会は治療の一環として、100kcalの食事と100kcalの運動を基本として打ち出しました。食事と運動が同じ単位なら計算しやすく、指導もしやすいことになります。80kcalにこだわるのは、栄養学は戦後が終わってないと言われても仕方がないということです。
終戦直後に比べるとエネルギー量が増えて、100kcalに近づいています。ご飯は茶碗に軽く1杯が200kcalで、パンは関西で主流の5枚切り1枚が200kcal、麺類は1玉が約300kcalです。肉も魚も一切れが100kcal前後です。牛乳はコップ1杯が約100kcalです。リンゴは中サイズ1個が約100kcalとなっています。

発達障害は親の過保護のせいだと言われた時代がかつてあり、親との触れ合い不足や突き放し、虐待が原因だとされた時代もありました。今では、それは誤りだということが判明して、親のせいではない、持って生まれた特性だということがわかり、治らないとしても親子の交流によって改善することができるということもわかってきました。
発達障害そのものは親のせいではなくても、偏食は親のせいかもしれないという話を、母親を対象とした講習で話をさせてもらっています。偏食が特にみられるのは、自閉症スペクトラム障害の特性とされる感覚過敏のために、食事に関する五感(味覚、嗅覚、視覚、聴覚、触覚)が過敏になりすぎて、どうしても食べられないものが出てきてしまいます。
子どもの健全な成長には、絶対に必要な栄養素があります。それが不足すると身体の成長にも脳の成長にも大きな影響が出てきます。そのために子どもが強い拒否反応を示しても、無理にでも食べさせようとする親が少なからずいます。その気持ちは理解できないことではないのですが、好き嫌いの範疇を超えて、身体が受け付けないものを無理やりに食べさせようとする親に対して、優しい気持ちでの行為、子どもの健康を気づかっての行為と捉えられないとしても仕方がないことです。
食事の困難さを抱えている子どもは、食事に対しての情報には敏感で、思ったよりも情報を収集しています。それなのに親が身体のためだからと言って「一口だけでも食べて」と口元に食べ物を持っていくと、一口を食べただけで身体によい結果が出るのかという疑問も出てきます。小学生にもなると、今どきの子どもはサプリメントのことも知っています。必要な栄養素はサプリメントで摂ればよいのでは、という疑問を抱く子どももいるのです。そんな考えに対して、食事で栄養素を摂ることが必要だ、と言えるだけの知識を持っている親が、どれくらい存在しているのかという思いもあります。
この話は、日本メディカルダイエット支援機構が実施している「サプリメント情報知識検定」の講習を受講した、発達障害児の母親と話していて、感じたことです。
牛乳に抵抗を示す子どもに無理やりに飲まそうとするのは、子どもにとっては同じ白い色をしたバリウムを飲まそうとしているような感覚です。嫌いなものを口に押し込まれることは、トラウマ(心的外傷)にもなり、親が嫌いになり、ますます親の思いから離れてしまうことにもなりかねないのです。

“食”は人を良くすると書かれている、とよく言われます。上の部分は合わさっているので、これは人を表しています。“分”の上の部分は離れていて、下の刀で切られたためと言われています。健康を維持するためには、三大エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)のうち必須脂肪酸のリノール酸、α‐リノレン酸、アラキドン酸、必須アミノ酸のイソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、バリン、ヒスチジンは欠かすことができません。
このほかに必須ビタミンがあり、脂溶性ビタミンのビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、水溶性ビタミンのビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂、ビタミンC、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンがあげられます。必須ミネラルはナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデンです。
これらの必須成分は体内では合成されずに、食事から摂らなければならないものですが、たった一つの食品から摂るのは不可能です。そのために数多くの食品を食べる必要があり、それを表したのが“御加数”(おかず)です。
身体に必要な栄養素は、それが含まれた食品を食べていれば、必要量が含まれていれば、それで栄養補給ができるのかというと、そんなに簡単なことではありません。栄養成分によって吸収率に差があり、例えばカルシウムは約30%、鉄はヘム鉄(肉や魚介類)が15〜35%、非ヘム鉄(野菜や海藻)が2〜20%となっています。
このような科学的なことだけでなく、心理的な側面もあって、嫌いな食品を食べたときには吸収率が低くなることが確認されています。このことを考慮しないで、一定量の食品を食べれば、計算上の栄養素が吸収されると考えることはできません。
発達障害児の特性の一つである極端な偏食をなんとかしようと、無理やりに口に突っ込むようなことをすると、口から入っても、それが身体のためになるとは限らないのです。