投稿者「JMDS」のアーカイブ

日本人の健康は、長い歴史の中で穀類や野菜、魚類を多く摂ってきたという土台があり、これだけでは不足する栄養成分を補うことで作り上げられてきました。不足しているものは、食品を多く食べて補えばよい、というのは当たり前の発想ですが、食品に含まれる栄養成分が低下している時代には、摂取量を増やすだけでは補えない実態があります。
有機・無農薬での栽培が一般的であった時代には栄養が豊富であったことから、農薬も化学肥料も使わずに栽培すれば栄養成分も消化酵素も豊富な野菜が栽培できる、と考える人も少なくありません。しかし、品種改良で以前の種類と異なるものが主流となっているものも多くなっています。
消化酵素が多い食品としてはジアスターゼが豊富な大根があげられます。ジアスターゼは、唾液に含まれるアミロースと同じ糖質の消化酵素です。大根といえば以前は中央が膨らんでいる三浦大根が主流だったのが、今の主流は細長い形状の青首大根です。辛味が減り、甘味が増えた分だけ、ジアスターゼの量も減りました。
青首大根の青首の部分は地面から出て日光が当たっているところで、この部分が、だんだんと長くなる傾向があります。まっすぐの大根は抜きやすく箱に入れて大量に運びやすく、均一の長さ・太さで売りやすいメリットがあるからです。そのため、箱のサイズに合った均一の長さで出荷できるようになった反面、完全に成長する前に抜いたり、栄養のピークを過ぎても箱のサイズに合う長さになるまで抜かないようにしたりと、栄養よりもサイズが優先されるようにもなりました。そのために、消化酵素が、ますます減ることになったのです。
酵素はタンパク質であるため、加熱すると破壊されて活性が低下することになります。生で食べる機会が減ると、ますます消化酵素が減っていくようになります。
体内の酵素は、アミノ酸から合成されているため、空腹期間が長い就寝時に徐々に減少していき、起床時には大きく減少しています。朝食では必須アミノ酸が豊富に含まれる良質のたんぱく質を摂ることが大切となるわけですが、良質なたんぱく質に該当する食品は、肉類、魚類、卵類、大豆・大豆加工食品があげられます。

発達障害には視覚過敏も特徴的に見られ、特定の色に興奮状態になったり、特定の色のものでないと落ち着けないということがあります。室内のものも身につけているものも青ばかりという人もいます。光にも過敏で、少しでもまぶしかったり、反射するものは受け入れられないということも、よくみられることです。
それを理解するのは、そのようなことが起こったことがない人には難しいことですが、視覚過敏とは異なるものの、日本メディカルダイエット支援機構の理事長は、視覚と聴覚のズレが以前からあって、他人の話を聞くのが苦手で、面と向かって話を聞くときにも「相手の顔を見て聞く」というビジネスマナーの第一歩ができなくなっています。これは脳の調整能力のズレなのか、脳が正直に反応しているのかと専門医に指摘を受けています。
目に見えるものと耳に聞こえるものとでは、目と耳に届く時間が違っています。雷の光(稲妻)が先に見えて、音は後から届くことからもわかるように、光のほうが音よりも早くなっています。目の前で話す人の場合は、わずかな距離であっても唇の動きのほうが先に目に届いて、声は遅れて耳に届きます。ところが、脳は微妙なズレを調整して、唇の動きと音を同時に認識するために音ズレは起こっていないように感じます。
実際には、どうなのかというと先に脳に飛び込んでくるのは音のほうです。人類は暗闇で過ごす時間が長く、目で確認することができなかったために音に反応する時間を短くして素早く対応するための仕組みができました。耳に届いた音が脳で処理されるまでの時間は0.13秒なのに対して、目に届いた視覚情報が脳で処理されるまでは0.17秒と0.04秒の差があります。この誤差を脳が調整して、口の動きと声を一致させています。
ところが、理事長は口の動きが遅れて見えるために、先に声が出て、後で口が動く、腹話術の“いっこく堂”のような状態に見えてしまいます。テレビを見ていても、口の動きから音が遅れる音ズレがずっと起こっているので、見るのが辛い状況です。だから、他人の前で話をすることは得意でも、他人の話を聞くのが苦手という発達障害のようなことになっています。
このようなことは弱点ではあるものの、発達障害の視覚過敏に悩む子どもたちを理解することには役立っています。

酵素は細胞の中で化学反応を起こす成分で、酵素が正常に働くことで細胞の働きを活性させ、消化・吸収・循環・代謝・排泄などの機能を正常に保つことができます。体内の酵素はタンパク質であって、肝臓でアミノ酸から合成されていますが、合成量は40歳を過ぎたころから減少していきます。
酵素は、動物の細胞にも植物の細胞にも含まれていますが、それらの食品を食べれば、それが体内の酵素となって働くわけではありません。しかし、酵素が多く含まれた食品を食べることで、体内の酵素を増やしていくことができます。
食品に含まれているたんぱく質は、胃でアミノ酸に分解され、小腸から吸収されたあと、肝臓に運ばれて、酵素をはじめとした身体に必要なタンパク質に合成されます。食事で良質なたんぱく質を多く摂り、肝臓で合成される酵素が増えることで、体内の酵素を増やしていくことができます。
肝臓で合成される酵素は、維持酵素(潜在酵素)と呼ばれています。維持酵素の合成量は、たんぱく質の摂取量によって変化はするものの、ほぼ一定しています。維持酵素は、細胞内の酵素である代謝酵素と、食べ物を消化する消化酵素に大きく分けられます。
食品に含まれる消化作用がある酵素(消化酵素)が少ないと、その分だけ胃から分泌される消化酵素が多く必要になり、代謝酵素として使われる酵素の量が減ることになります。食品から消化酵素を多く摂ることで、消化酵素の分泌を減らして代謝酵素を増やすことができるようになるというわけです。酵素を多く摂ることで代謝が高まり、体内の細胞からの老廃物の排出が進み、血液中に出された老廃物を肝臓で解毒化する能力も、腎臓で濾過して排出する能力も高めていくことができます。
消化酵素の働きをする酵素は、野菜、果物、穀類、発酵食品、生の動物性食品などに多く含まれています。しかし、食品に含まれる栄養素は品種改良や収穫時期の変化、農薬や化学肥料の使用による土壌の劣化などによって低下傾向があり、特に野菜に含まれる消化酵素は減少しているのです。

私たちの脳には、耳に入ってきた音を聞き分ける機能が備わっています。喫茶店で目の前に親しい人がいて飲み物を飲んでいるときには、目の前の人に集中していると、周期の音は聞こえていても脳では余計な音を遮断したり、注目(傾聴)しないように制限を加えて、目の前の人の話すことを聞き逃さないようにします。喫茶店でテレビがついていても、それは聞こえていても何が放送されているのかわからないというのが普通のことです。普通のことが普通でないようにキャッチするのが発達障害の特性の一つで、聴覚過敏となると、聞こえなくてよいはずの音まで脳に届けられて、しっかりと反応をすることになります。
喫茶店に一人でいるときに、目を開けていたときには気にならなかったとことが、目を閉じると視覚が遮断されたことで聴覚が鋭くなって、他の席の人の会話、コーヒーカップの音、新聞をめくる音、外のクルマの音などなど、どんどんと飛び込んできます。これと同じことが目を開けていても、目の前に親しい人がいて話をしているときでも、耳という集音器に入った音をすべて脳が聞いて反応してしまうのが聴覚過敏です。
喫茶店でよくあるのは、会話をしている目の前の人よりも、座席の後ろ側にいる人のほうが距離は近くても、その話し声も聞こえにくく、話している内容も声が大きめであったとしても聞こえてこないものです。ところが、聴覚過敏では聞こえなくてよい音が聞こえてしまい、これが気になってくると、聞きたくない異常な音のようになって、さらに神経を逆なでするようになります。実際の音量よりも大きく聞こえたようになり、嫌な音に対する反応も強くなります。
今回は発達障害の聴覚過敏について触れましたが、他にも味覚過敏、嗅覚過敏、視覚過敏、触覚過敏もあって、脳が上手に調整してくれるという社会生活を送るのに必要とされる遮断が行われずに、ずっと苦しい思いをしている子どもが多く、それが大人になっても続いているために、すぐにも走って逃げたい状況にいる人たちの存在を広く知ってほしいのです。そして、本人を尊重して上手に付き合っていく方法を模索してほしいのです。

腸内細菌の善玉菌を増やす条件は、いくつかあるのですが、その一つに腸内の温度があげられます。悪玉菌は腸内の温度が低くても高くても増える特徴があります。それに対して、善玉菌は腸内の温度が高めのときに増えやすくなっています。つまり、腸内の温度が低い“腸が冷える”状態では悪玉菌が増えて、腸内の温度が高い状態では善玉菌も悪玉菌も増えることになるのです。
腸内の温度を高めることによって腸内環境がよくなって善玉菌だけが増えるというなら問題はないものの、「腸内の温度を高めることで悪玉菌も増えるのなら、あまり効果がないのでは」と考えられがちです。それは当たっていたとしても、健康的な食生活をしているなら、腸内の環境が整い、着実に善玉菌が増えていくようになります。
日本人は、「お腹が冷えやすい」とよく言われます。それは腸の温度が低くなっているからで、「日本食の特徴である生の食材を多く食べてきたからだ」とも言われることもあるのですが、実際には血液の温度が大きく関係しています。
日本人の腸内の温度は37.5℃ほどとなっています。あくまで平均的な話ですが、血液の温度が37~38℃なので、血液が多く送られている腸内は血液の温度に近くなっています。血流によって温まりやすいということは、その血流が低下すると急に温度が下がるということになります。
温かな血液が次々と巡ってくれば皮膚の温度は下がらないわけですが、血の巡りがよくないと温度の補給が放熱に追いつかなくなり、冷えるようになります。腸の粘膜の下にも血管が通って、血液が巡っています。同じ温度の血液が流れているので、皮膚が温かい人は、腸の中も温かいことになります。運動をすると血液の巡りがよくなって、身体の中の温度も皮膚の温度も高まっていきますが、それと同じで、運動をしたときには腸も温まっていくようになって、善玉菌が増えていく環境となることから腸内環境が整えられていくようになるのです。

歩くのは最も簡単な健康法だと言われています。これは特別な身体的な問題がなければ、苦労をせず、簡単に歩くことができるという考えがあるからです。しかし、実際に健康効果が得られるように歩こうとすると、足を前に大きく踏み出して、かかとから着地して、徐々に足裏の前側に体重を移動させていって、親指で蹴り出すようにして、今度は体重を前に移動させていって、反対側の足を前に出すようにします。これは下半身の動きで、上半身は足とは反対の腕の動きをします。右足が前に出るときには左腕が前に出て、左足が前に出るときには右腕が前に出るというように、上半身と下半身では逆の動きとなります。
これを当たり前のことだと思って、子どもたちの歩き方を見ていると、当たり前が当たり前でないことに気づくことがあります。右足と右手が一緒に出る、ということではなくて、腕を使わないで歩いている子どもがいるのです。腕を前後に振って歩いていると体幹が安定します。上半身が左右に揺れることが少なくなり、上体を安定させて前進しやすくなります。身体が左右に揺れるということは運動エネルギーが左右に流れているということで、その分だけ前進のためのエネルギーが低下することになります。
上半身と下半身で逆の動きとなっているときには上体が安定して、グイグイと前進することができるので、歩幅を広げて足の筋肉を充分に使うことができます。歩幅を広げて歩くと足の筋肉が刺激されて、筋肉を強くすることで筋力が高まり、筋肉が長く疲れないように使うことができる筋持久力も高まります。こういった歩き方をすることによって、ますます筋肉が強化されて、歩きやすい状態になっていきます。
振り返ってみると、正しい歩き方というものを、子どものときの、いつ教わったのか、そもそも教わったことがあるのかと記憶を辿ってみても、思い出せないという人が多いようです。学校で集団で行進をしたときにも周囲と合わせて歩くことを教えてもらったことはあるものの、正しい歩き方、効率のよい健康的な歩き方というのは、大人になってウォーキング教室が初めてだったという人が多くなっています。
発達支援のために運動療法が効果があるというのは正しいことですが、それと同時に歩き方を運動療法に入れてもらえないか、そのために正しい姿勢と歩行法を身につけるように2本のポールを使ったノルディックウォーキングが活用できないかと考えているところです。

善玉菌の栄養源となっているオリゴ糖は糖質の一種で、善玉菌の代表であるビフィズス菌が好んで取り込んでいます。ビフィズス菌は赤ちゃんの腸内では腸内細菌の90%ほどを占めていますが、成人になるとビフィズス菌の割合は10%ほどにも低下し、それ以降は減っていく一方となります。そこで、オリゴ糖を摂って、ビフィズス菌を増やそうするわけです。
腸内環境を整えるために摂る乳酸菌のことをプロバイオティクスといいます。ヨーグルトやサプリメントの乳酸菌やビフィズス菌などだけでなく、納豆、味噌、漬け物などの乳酸菌が含まれる発酵食品もプロバイオティクスとされています。これに対して、善玉菌の栄養源となるものはプレバイオティクスと呼ばれていて、オリゴ糖は、これに当たります。
プロバイオティクスとして乳酸菌を摂るときに、100億個を目安と考えている人が少なくありません。この100億個という数は、乳酸菌をすすめるテレビコマーシャルによく登場します。100億個を摂ると、腸の中で善玉菌が大きく増えるような印象が抱かれがちですが、腸内細菌全体の数と比べると、かなり少ない数だということがわかります。乳酸菌は腸内細菌の善玉菌の仲間で、乳酸菌が含まれたヨーグルトなどの乳製品、サプリメントで摂れば、腸内では善玉菌として働いてくれそうな感じがします。
腸内細菌は約1000兆個も存在しているというので、100億個の乳酸菌は10万分の1の数となります。腸内細菌の善玉菌の割合はよい腸内環境の人で20%、悪玉菌が10%、日和見菌が70%と一般に説明されていますが、善玉菌が20%と計算しても100億個は2万分の1で、これも大きな違いとなっています。
2万分の1であっても、毎日摂り続けていれば徐々に増やしていけるのではないか、というのは当たり前の発想です。これで計算すると1年続ければ55分の1の量になるはずです。
ところが、人間の身体は計算通りにはいきません。腸まで届いた乳酸菌が、もともと腸内にいた善玉菌と同じように腸内に定着してくれればよいわけですが、外から届けられた乳酸菌は腸内では1~2日しか定着することができません。しかし、乳酸菌を摂り続けていると、腸内の善玉菌が増えていって、徐々に便通がよくなっていきます。
その理由ですが、食品やサプリメントとして腸内に届けられた乳酸菌は、腸内で生き残っている間に発酵を進めていきます。発酵すると、腸内で酸性成分が作られます。乳酸菌によって作られたヨーグルトは酸性になっていくのですが、腸内でも発酵が進むと同じことが起こっています。
善玉菌は酸性傾向の中で増殖して、発酵も進めていくので、乳酸菌によって作られた酸性成分によって酸性傾向が強まっていきます。その環境の中で善玉菌が増えていくため、サプリメントなどで摂った乳酸菌が、あたかも腸内にとどまって、善玉菌を増やしたのと同じ結果となるわけです。

発達障害は子どものときに発見され、大人になっても改善するものではない、と言われます。一般の認識の中には、発達障害は子どもに特有のもので、成長するにつれて改善していくものと捉えている人も少なくないのですが、治らないというのが医学的な見解で、私たちとしては抵抗感があるものの、“障害”という言葉が使われている所以ともなっています。大人になると社会との付き合い方が徐々に身についてきて、対応力が高まることで発達障害の状態が見えにくくなるだけだ、とも説明されています。
それなのに、子どものときには発達障害と診断されずに、大人になってから発達障害と診断されることもあります。これは、どういうことなのかというと、まずは見逃しがあげられます。発達障害者支援法には、地方公共団体の責務として“早期発見”“早期支援”が明記されています。早期発見がされていれば、早期に支援をして発達障害の程度を抑えることができるということですが、早期発見が充分にできるだけの体制が整えられていないと見逃されたまま大人になる人も増えてきて、それが大人になって厳しい社会対応をしなければならない場面に遭遇したときに、発達障害の状態が現れてしまうということになります。
早期発見は重要だということを言うのは簡単ですが、早期支援の仕組みと対応できるだけの施設、マンパワーがないことには困るようなことを言われて、早期発見をすることで文句を言われることにもなりかねないということです。
発達障害を見逃した医療関係者や学校関係者の責任だけでなく、もう一つ問われているのが親の責任です。発達障害であることがわかると、子どもが差別されるだけではなく、進学でも就職でも不利になるのではないかという思いから、隠してしまうことがあります。それに加えて、子どもを発達障害にしたと非難されることを恐れているということもあります。そんな思いがあると、医療機関に行くべきタイミングで行かないばかりか、周囲に行くようにすすめられても行かないということにもなります。
そんなことが起こるのも、発達障害が社会に正しく理解されていないからで、正しく理解されるための活動も、発達障害児を支援する人を支援することを打ち出している立場の人たちの役割だと認識しています。

牛乳を飲むと、お腹が張る、ゴロゴロする、下痢をするという状態が現れることがあります。この状態は乳糖不耐性と呼ばれています。乳糖不耐性は、乳製品に含まれる乳糖(ラクトース)を分解する乳糖分解酵素のラクターゼの分泌が低下しているために起こるものです。赤ちゃんのときにはラクターゼが分泌されないと母乳から乳糖を取り込むことができないために、分泌量は多くなっています。
歴史的に乳製品を多く摂ってきた欧米人は、乳糖分解酵素の分泌量は年齢を重ねるにつれて赤ちゃんと比べると減っていくものの、乳糖不耐性は8%ほどで、それ以外の人はほぼ全員が成人になっても多く分泌させることができます。
ところが、乳製品を歴史的に摂ってこなかった日本人は、離乳期以降に急激に分泌量が減って、80%ほどの人がまったく分泌されなくなります。分泌される人でもピークの20%ほどに低下するといいます。そのため、乳糖が消化・吸収されずに大腸に運ばれ、大腸で腸内細菌によって発酵することによってガスが多く発生するために、腸の不調が起こると考えられています。
お腹の調子がよくないというのも問題ではあるのですが、それよりも気になるのは消化も吸収もされなかったら栄養源にならないということで、牛乳を飲んでいても重要なエネルギー源である糖分が身体に入ってこないことになります。
牛乳は、そもそも牛の赤ちゃんが飲むものだから人間に合うものかわからない、という考え方をする人がいて、それどころ人間が飲むものではないので健康によくない、という考え方をする人まで出てきています。人間の身体に合わない牛乳を飲むと、栄養にならないだけでなく、かえって身体によくないという主張をする人もいます。中には、牛には成長ホルモンが使われているのでホルモン異常を起こすから危険だという人もいます。ここでいう成長ホルモンは無理に太らせるためのホルモン剤であって女性ホルモンの一種ですが、子どものときにしか使うことができないので、正しく使われていれば牛乳の中に含まれることはないはずです。実際に牛乳の中から検出されるホルモンというのはIGF‐1で、これはインスリン様成長因子です。大豆にも含まれているもので、身体に影響が出るほど含まれていません。

発達障害児に対する運動指導は、発達を支援するために実施されています。運動というと筋肉強化と思われがちですが、それよりも筋肉と関節を動かし、それによる刺激によって機能を向上させることが重要です。それと同時に、筋肉と関節を動かすことによって脳と身体の活動のためのエネルギーを作り出すことも目的としています。
筋肉のための運動というと、筋力と持久力が一般にあげられます。筋力は筋肉のパワーのことで、強い力を出すことを指します。筋肉は2種類の筋繊維があり、一つは白筋、もう一つは赤筋です。白筋は無酸素運動で使用される筋肉で、ブドウ糖がエネルギー源となっています。赤筋は有酸素運動で使用される筋肉で、そのエネルギー源は脂肪酸です。最近、よく言われるようになったのが運動による筋代謝力で、エネルギー源を効果的に活用してエネルギーを作り出す能力を指しています。
筋肉を動かすことによって発生するエネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)は、それぞれの細胞の中で作られたものは、その細胞の中でしか使うことができません。他の細胞に使われることはなくて、ましてや足の筋肉で作られたエネルギーが脳まで送り届けられることはありません。となると、筋肉運動をしたからといって脳に効果が出るようなことはないかと思われるかもしれないのですが、神経の働きは伝達物質によって伝えられていくものなので、こちらのほうは関係があります。
筋肉運動をすると、血流がよくなり、脳細胞にも血液が多く送られるようになります。脳細胞が使うことができるエネルギー源はブドウ糖だけですが、血流が盛んになることによってブドウ糖が多く取り込まれるようになり、これが脳の活性化に役立ちます。
筋代謝力を高めるためには歩く、走るといった有酸素運動が効果的で、これによって脂肪酸をエネルギーとする能力が高まれば、長く運動をすることができるようになります。長く運動できるということは、長く脳にブドウ糖を届けられることになるので、筋代謝力を高めるウォーキングを指導する“歩育”を実践しています。