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そこが知りたい56 寒暖差と甘い果物の関係

寒暖差が大きいほど果物の糖度が高まるということは広く知られています。この事実を上手に使って、「夏は暑く、冬は寒い地域なので甘い果物が育つ」ということを標榜している地域もあるのですが、それは間違いといえます。 果物にとっての寒暖差は“昼夜の寒暖差”であって、果物が成長する季節の1日の寒暖差が重要になります。 果物は昼間に光合成で糖分を作り出しているので日照時間が長く、暖かい環境で糖分を増


発達栄養学42 触覚過敏で起こる食事への影響

発達障害の感覚過敏の一つの触覚過敏では、「茹で野菜でも固くて痛みを感じるので食べられない」ということもあれば、「三つ葉の茎が喉に刺さる」と訴える子どももいます。 どうして、こんなもので痛みを感じるのかという疑問も抱かれるところですが、周囲の人には理解できない刺激に苦しんでいるのが発達障害児の特徴の一つといえます。 固いものを噛むことは歯にも歯茎にも強めの刺激がありますが、この刺激を痛み


高血圧の基礎知識10 血圧改善の食事のポイント2

4)植物油と魚の油を摂る 植物油や魚の油に含まれる多価不飽和脂肪酸には、血圧の上昇を抑える作用があります。ただし、これらの油は酸化しやすいので、できるだけ新鮮なものを使うようにします。脂肪の摂取割合は30%までとされていますが、動物性脂肪の飽和脂肪酸は7%以下にします。 5)ビタミンを豊富に摂る ビタミン不足は血圧を上昇させる原因になります。ビタミンの中でも野菜や果物に多く含まれるビタミ


高血圧の基礎知識9 血圧改善の食事のポイント1

1)塩分を減らす 高血圧を改善するための塩分摂取量は1日あたり6g以下とされています。1日の食事で摂る食品には2g程度の食塩が含まれています。食塩、醤油、味噌などの調味料をまったく使わなかったとしても加工食品には、かなりの食塩が含まれています。 塩分が高血圧に直接的には関係がない人であっても、他の要因と重なると重大な危険因子にもなるだけに、塩分は控えめを心がけます。 2)適正なエネル


高血圧の基礎知識8 血圧を下げる生活習慣

血圧を下げて、安定させるものとしては、カリウムの摂取、睡眠、休息、ぬるま湯での入浴、運動習慣、適度なアルコール摂取などがあげられます。 加齢とともに体重が増加している場合には心臓に負荷がかかることになり、運動や食事制限によって体脂肪を減らすことで血圧の上昇を予防することができます。 野菜や果物に多く含まれるカリウムは、ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑制し、尿への排泄を促進することか


高血圧の基礎知識7 喫煙と酸素不足の影響

タバコを吸うと、その中に含まれるニコチンが副腎を刺激して、血圧を上昇させるホルモンが分泌されます。 また、ニコチンには血管を収縮させる作用があるため、タバコを吸うと血圧が上昇します。 運動をして酸素の必要量が増えると心拍数を増やし、赤血球が早く酸素を届けられるようになります。 運動をやめれば、酸素の必要量は元に戻るので、心拍数も元に戻ります。 ところが、喫煙した場合には、タ


高血圧の基礎知識6 塩分と体内水分増加の影響

食塩感受性が高くない人は食塩(ナトリウム)と血圧は無関係であるものの、日本人はナトリウム感受性が高い人が多く、食塩の摂りすぎには注意が必要であると指摘されています。 食塩を空気に触れさせておくと固まっていくのは、ナトリウムが空気中の水分を取り込むためです。血液中のナトリウムが増えたときにも、ナトリウムが水分を多く取り込むために、血液循環量が増えることになります。 また、塩分が多くなると


高血圧の基礎知識5 高血圧はサイレントキラー

高血圧であっても、血圧が徐々に上がっているときには、これといった症状はみられません。高血圧であるからといって、それだけで死につながるようなことはないものの、高血圧はさまざまな病気を引き起こす原因となっています。 高血圧になると血管が硬くなり、血管の内径が狭くなる動脈硬化になりやすく、心疾患(狭心症、心筋梗塞など)や脳血管疾患(脳出血、脳梗塞など)の危険因子となります。そのため高血圧は「サイレ


高血圧の基礎知識4 測定時と普段の血圧の差

測定をしたときに血圧が正常値であれば、それで安心できるわけではありません。普段の血圧は正常であっても、医師や看護師の前では血圧が高くなる白衣高血圧があります。 これは白衣を着た医師や看護師の前で測定すると血圧が上がりやすい状態のことで、緊張感や普段と違う行動(早起きをして医療機関に行ったなど)によって高血圧になる場合を指しています。そのため、白衣症候群と呼ばれる場合もあります。 家庭で


高血圧の基礎知識3 高血圧の診断基準

正常血圧の範囲は、収縮期が130mmHg未満、かつ拡張期が85mmHg未満となっています。 高血圧は、収縮期が140mmHg以上、または拡張期が90mmHg以上で、その程度によってⅠ度高血圧、Ⅱ度高血圧、Ⅲ度高血圧に分類されています。 正常血圧と高血圧の間は、正常高値血圧と分類されています。現在は高血圧とはいえない状態であるものの、将来は高血圧になる確率が高いグループであり、高血圧予備