最新情報

発達栄養115 親の食生活が子どもに与える影響

子どもの発達に必要な栄養素の補給のためには、他の家族と同じ料理を同じように作ればよいというわけにはいかないことがあります。家族の中に生活習慣病の人がいると、その人だけは別の料理を作る、同じ料理であっても内容を変えるというのは当たり前にしなければならないことです。 子どもは発達過程によって家族とは違う食事内容になることがあり、発達障害があれば、その特性に合わせて食べるもの、調理法を変えなければ


健康デザイン12 歯科健診と口腔・全身健康の影響その2

ライオン株式会社は、株式会社日立製作所の日立健康管理センタと協働で、企業における歯科健診の導入と従業員の口腔・全身の健康に及ぼす影響について調査研究を行っていて、その概要については前回(健康デザイン11)紹介しました。 研究の結果、オーラルケア行動(1日の歯みがき回数、フロス使用率、歯科通院率)の実践頻度が増加した従業員では、プレゼンティーズム(心身の不調を抱えながら業務を行っている状態)が


健康デザイン11 歯科健診と口腔・全身健康の影響その1

歯科健診をきっかけとした口腔の健康が全身の健康に影響を与えることについては多くの企業が実施していることですが、歯科衛生に関わる企業は自社だけの成果に終わらず、外部にも発信し、協力を進めています。 その一つであるライオン株式会社は、株式会社日立製作所の日立健康管理センタと協働で、企業における歯科健診の導入と従業員の口腔・全身の健康に及ぼす影響について調査研究を行っています。 人間ドックと


健康食品 敵か味方か50 粉ミルクはサプリメントなのか?

サプリメント(supplement)は、補助、補充、補完といった意味があります。通常の食事では不足する栄養素を補うものがサプリメントと呼ばれていますが、これは英語の「dietary supplement」を略したもので、dietaryは「食物の〜」という意味です。ということで、不足を補う栄養素という意味合いになります。 何が不足しているのかがわかれば、不足している成分(ビタミンやミネラルなど


サプリ概論267 未病とサプリメント

サプリメント、健康食品は医薬品とは違って、診断なしに使うことができて、自力で健康状態を保ち、病気に傾いているような体調を元の状態に戻すことが期待されています。自分の意志と工夫で健康状態に導いていくというのは、“未病”の発想と共通するところがあります。 未病というと、健康と病気の間の状態で、元は東洋医学の発想でした。しかし、今では西洋医学でも研究が進められ、日本未病学会に参加する医師の多くは東


健康デザイン10 口腔の健康状態と労働生産性その2

口腔の健康状態と労働生産性の関連の研究(安達奈穂子医学博士:東京医科歯科大学助教)は、歯科健診を毎年実施している日本の企業の従業員712人を対象に、質問票調査、歯科健診、一般健診・特定健診データを用いて実施されました。 自記式質問票では、全身的な健康では以下の質問をしています。 労働生産性:「歯の不具合による遅刻・早退・欠勤」の有無、プレゼンティーズム(心身の不調を抱えながら仕事をして


健康デザイン9 口腔の健康状態と労働生産性その1

歯の健康状態が保たれていると、心身の健康度も高まり、それが仕事の効率を高めることは以前から言われてきたことで、多くの事業所や研究者によって調査や分析が進められてきました。 歯と口腔の健康状態については、これまでは働き盛りの状態が高齢になったときの口腔の状態に影響を与えることが重要と考えられてきました。しかし、一般の労働者については歯科健診が義務化されていないこともあり、口腔保健が重視されてこ


健康食品の法規制50 素材名が機能性を表示

機能性表示食品は、試験によって機能性が確認されたら、それを消費者庁に届け出ることによって機能性を表示して販売することができます。機能性表示食品として認められていない健康食品が、機能性表示食品と同様の表示をしたら厳しく取り締まられます。 機能性表示食品として届け出るのは大変だからと、いろいろと頭を捻って商品を開発しています。その例としてよくあげられるのは“イタドリ”です。イタドリはタデ科ソバカ


Age free岡山28 地域的な健康度の低下の原因

フレイルとプレフレイルが地域的に急増する懸念が抱かれる中、日本生活習慣病予防協会が、医師330名に対してアンケートを実施しています。 メタボ(メタボリックシンドローム:内臓脂肪症候群)が40代に多いことは以前から指摘されていたことですが、その割合(複数回答)が38.5%と多くなっていたことを除くと、フレイル(虚弱)予備群のプレフレイルに関連する症状と状態が増えていて、さらに比較的若い世代にも


Medical Diet188 ステップ運動の回数の数え方

ステップ運動は左右の足の動きが1歩ずつで1つとカウントするのが基本となっています。これは両足が運動によって刺激されることを目指しているからで、踏み台を使っての上り下りも、ステッパー(踏み込み式の運動装置)で交互に踏み込むのも左右の脚の動きで1と数えます。 一般には足の動きと表現されていますが、正確な言葉の使い分けでは足は足首から下を指していて、脚は骨盤から下の部分(一般的な足というイメージ)