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代謝と糖尿病10 「糖尿病は病気ではない」という考え

「糖尿病は病気ではなくて未病状態」というのは、予防医学の未病研究者がよく口にすることです。糖尿病は“病”とついていて、医療機関で検査を受けて、血糖値が一定以上であると診断されます。そして、治療が行われるので、病気という認識がされるのは当然のことと思われています。 病気というのは自分の力では、どうにも対処ができなくなり、医療に頼るしか方法がなくなった状態を指しています。日本未病学会では、未病は


DNA Answer20 医薬品から食品への使用が許可された三大代謝促進成分

三大代謝促進成分の成分であるL‐カルニチン、α‐リポ酸、コエンザイムQ10は医薬品の成分として長く使われてきたことからエビデンス(科学的な裏付け)が確認されています。その成分が、欧米では食品から抽出・合成することができるようになり、食品としても使用することが許可されていました。 L‐カルニチンの医薬品はレポカルニチン塩化物といって、カルニチン欠乏症に使用されます。脂肪酸と結びついて細胞のミト


発達栄養88 神経伝達物質の役割

脳の発達を促進するためには、脳のエネルギー源になるブドウ糖が不足しない状態であること、ブドウ糖をエネルギー産生のための化合物のアセチルAoCに変化させる水溶性ビタミン(すべての種類の水溶性ビタミン)、細胞のエネルギー産生の小器官のミトコンドリアでのエネルギー産生に必要な4種類のビタミンB群(ビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂)が必要になります。 作り出されたエネルギーは


健康・火の用心41 食べるべき「かきくけこ やまにさち」

食卓に並べて食べるべきものとして「まごわやさしい」という標語が以前から示されてきました。ま(豆)ご(ごま)わ(わかめ=海藻)や(野菜)さ(魚)し(しいたけ=きのこ)い(芋)の頭文字を並べたもので、和食を食べることで摂ることができます。 これは子どもが食べるべき食材ですが、「オカアサンハヤスメ」という子どもが食べる機会が多いものを減らして、代わりに食卓に並べたいものとして「まごわやさしい」が登


発達栄養講習41 エネルギー代謝の理解

発達栄養は発達障害児の成長と改善のための栄養摂取だけでなく、発育途中にある子どもたちの誰にも関わる栄養摂取の話だということを講習などで伝えると、理解が進むどころか、かえって学ぶ気持ちに水を差すことになるというシーンもあります。 発達障害児は特別な条件下で誕生していて、定型発達(発達障害がない)の子どもと根本的な違いがあります。その根本的な違いを改善するために、特別な方法を実施しなければならな


supplement NAVI 11 健康食品情報との関わり

健康情報に関わる編集者、ライター、テレビ番組ディレクターなどで健康ペンクラブを立ち上げたのは、正しい情報が正しく伝えられていない状況があったからですが、その思いで健康産業業界紙、健康雑誌、健康番組に健康・栄養の情報を提供して、サプリメント・健康食品の情報も数多く提供してきました。 健康ペンクラブの代表として、サプリメント・健康食品情報を週刊誌に98回、月刊誌に80回にわって連載をしてきました


サプリ概論240 健康食品の規制の改定1

健康食品は食品であって、医薬品ではないことから医薬品的な効能効果を表示することは法律によって規制されています。その法律は医薬品医療機器法(医療機器等の品質、有効性及び安全性等の確保に関する法律)で、健康食品の販売に関わる人が一番に気にしていることです。 それと並んで関心が高いのは、特定商取引法(特定商取引に関する法律)で、販売に関わる規制が定められています。 この2つの法律に比べると景


代謝と糖尿病9 糖尿病と合併症の関係

「糖尿病ほど簡単な病気はない」ということは医師などが口にすることで、糖尿病治療に詳しい専門医からもよく聞かれることです。 糖尿病を簡単な病気と指摘するときに対比されているのは高血圧症です。高血圧症は原因が明確ではなくて、血圧が上昇する理由も明らかにはされていません。血圧が上昇する原因は11種類あるとされています。 それに対して糖尿病は、血糖値が一定以上に上昇することが原因で、血糖値で判


2023/2/1 なぜ岡山に移住

東京に住んでいたのは44年間で、6年前に岡山に移住しました。 故郷の新潟県柏崎市から大学入学に上京して、そのまま東京で仕事をしてきたのは、在学中に柏崎刈羽原子力発電所の建設が決まったことも影響しています。 東京にいたときには地方創生の仕事を大手広告代理店を通じて手がけていたのですが、その一つに岡山県和気町の地方創生の依頼があり、リサーチのために複数回現地入りをしました。その仕事も含めて


2023/2/1 ご挨拶

特定非営利活動法人(NPO法人)日本メディカルダイエット支援機構の小林正人です。 日本メディカルダイエット支援機構は、臨床栄養と運動科学の研究成果を教育と情報発信によって広く伝えることを目的に、2008年に内閣府認証によって設立しました。今年の4月から16期目となります。 設立以来、東京の本部を中心に全国を対象に活動してきましたが、6年前に私が岡山に移住したのをきっかけに、岡山を本部(