最新情報
脂肪代謝促進研究31 医薬品成分としてのL‐カルニチン
α‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10は、どれも医薬品成分であったものが食品成分としても使うことが許可されました。 α‐リポ酸は医薬品成分としてはチオクト酸といい、激しい肉体労働時の補給やLeigh症候群(亜急性壊死性脳脊髄炎)、中毒性(ストレプトマイシン、カナマイシン使用)、騒音性(職業性)の内耳性難聴に使われます。これらはチオクト酸を補うことで改善されることが確認されています。
整えるダイエット22 不飽和脂肪酸の多い良質なたんぱく質
たんぱく質が不足すると筋肉が増やしにくくなります。たんぱく質の中でも9種類の必須アミノ酸のバランスが取れている“良質なたんぱく質”は、肉、魚、卵、牛乳・乳製品、大豆・大豆製品の、どれでもよいことになるのですが、「高齢者は肉を食べろ」と言われるほど肉への関心が高まっています。 実際に肉を食べている高齢者は健康で長寿だと言われています。肉を食べすぎると飽和脂肪酸の摂りすぎになって、動脈硬化のリス
健康情報共有29 腸内で棲息できない善玉菌は意味がないのか
100億個の乳酸菌が含まれた青汁や、乳酸菌サプリメントを摂ることで腸内環境が整えられるという話に対して、外から摂った乳酸菌は腸内では1〜2日しか生き残れないということを前回紹介しました。 それでは何億個であっても摂取する意味がないのではないか、という声に対して追い討ちをかけるような情報もあって、それは「乳酸菌は小腸で働くもので、大腸で主に働く善玉菌はビフィズス菌」ということです。それなのに乳
発達栄養講習8 発達障害の食事に関係する特性
発達障害児の特性として“極端な偏食”があげられます。以前は自閉症スペクトラム障害の特性と考えられていたこともあるのですが、発達障害の研究が進み、食品に関する五感(味覚、嗅覚、視覚、聴覚、触覚)と食品の特性の研究が進む中で、発達障害児の多くにみられることがわかってきました。 普通に食べることができると思われているものなのに、それを口にしないのは一般的には好き嫌いととらえられがちです。ところが、
健康あない人24 エネルギーを制する者は世界を制す
「エネルギーを制する者は世界を制す」と言われます。過去には「石油を制する者は世界を制す」、「電力を制する者は世界を制す」、「穀物を制する者は世界を制す」と言われてきました。 そして、今は「エネルギーを制する者は〜」と変わってきたわけですが、天然ガスを止められたら社会が動かないということは、ウクライナとロシアの争いがヨーロッパ各国に拡がったときに、「なるほど!」と感じた人は多かったかと思います
講習NAVI31 発達栄養学とメディカルダイエット
発達障害の支援活動を進めるために、発達障害児支援施設を運営するNPO法人(特定非営利活動法人)では監事、発達障害児と保護者の地域支援をするNPO法人でも監事、地域の発達障害支援を手がける一般社団法人では理事を引き受けています。これらの法人を通じて、交流をしている保護者グループや自治体関連機関、大学などを通じてメディカルダイエット研究の成果を伝えています。 その研究成果というのは“発達栄養学”
ツイン・ウォーク3 歩いて多くエネルギーを発生させる
左右の脚を交互に前に出せば歩くことはできるものの、このことによって効率よくエネルギーを作り出せるとは限りません。東京にいたときに日本ウオーキング協会の仕事をしている中で、日本ウォーキング学会の会長と巡り合い(会長は当時は日本ウオーキング協会の理事でもあった大学教授)、健康づくりのためのウォーキングの技術的な面を学ぼうとしたのですが、望みはかなえられませんでした。 「歩くのは健康で、健康だから
脂肪代謝促進研究30 L‐カルニチンの摂取タイミング
サプリメントの成分は摂取されるタイミングが決まっています。水溶性の成分は胃の中にある水分によって溶けるので、いつ摂っても吸収されます。それに対して脂溶性の成分は食事に含まれる脂肪分に溶けてから吸収されます。そのため、食事の前後に摂るのが原則となります。 代謝促進成分のα‐リポ酸とL‐カルニチンは水溶性で、コエンザイムQ10は脂溶性です。水溶性の成分であれば、いつ摂ってもよいとはいっても、α‐
Diet Designer24 文化性のないダイエットは苦行なり
ダイエットを医療行為のように有無を言わさずに成果を出そうと思ったら、相当の負担をかけることになります。血糖値や中性脂肪値を下げるために食事を大きく制限して、食べたいものも食べられない、空腹を我慢して過ごすということでは通常は長く続くものではありません。 運動にしても、血圧、血糖値、中性脂肪値、LDLコレステロール値を効果的に下げる方法は解明されていることから、プログラムどおりに実施してもらえ
健康・火の用心13 魚の脂肪なら多く摂ってよいとは限らない
肉に含まれる脂肪酸は飽和脂肪酸が多いのに対して、魚に含まれる脂肪酸は不飽和脂肪酸が多くなっています。飽和脂肪酸は常温では固形で、血液中で多くなると固まりやすく、血流を低下させ、動脈硬化のリスクを高めます。不飽和脂肪酸は植物油や魚油に多く、常温では液状で、血液中は固まりにくく、多く摂ることで動脈硬化のリスクを抑えることができます。 動物の血液中で飽和脂肪酸は溶けた状態で流れています。それは動物