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健康・火の用心12 コレステロールは悪いものではない
「悪玉コレステロール」という言葉があることから、コレステロールは身体によくないものと勘違いされることがあります。コレステロールは細胞膜の材料で、ホルモンの原料、胆汁の材料ともなっていることから、健康維持に欠かすことはできません。 悪玉コレステロールと呼ばれるのは、肝臓で合成されたコレステロールを全身の細胞に運ぶ役割をする低比重リポたんぱく(LDL)が増えると、血液中のコレステロールが増えて動
ツイン・ウォーク1 二足歩行はエネルギー効率がよい
人間の身体は、歩くための構造と仕組みになっています。直立二足歩行となった約300万年前の猿人にまで遡ることはないのかもしれませんが、歩くことが単なる移動の手段だったとしたら、二足歩行よりも四足歩行のほうが有利です。 二足歩行になって手が自由に使えるようになって、脳の発達にも大きく影響したと考えられています。脳が大きく、重くなると、頭は胴体(骨格列)の真上にないと支えることができなくなります。
脂肪代謝促進研究28 L‐カルニチン製品は含有量の差が大きい
細胞のミトコンドリアに脂肪酸を通過させる重要な役割をL‐カルニチンはしています。 日本人の平均的な食生活から1日のL‐カルニチンの摂取量は80mgと推定されています。L‐カルニチンは肉類に多く含まれ、中でも羊肉は多くなっています。100gあたりで比較すると、マトン肉は208mg、ラム肉は80mg、牛肉(ヒレ肉)は60mg、豚肉は35mgとなっています。牛肉を100g食べたとしても平均的な80
サプリ概論229 吸収阻害よりも代謝促進
ダイエットを目的としたサプリメントには、脂肪の分解を阻害するもの、脂肪の吸収を阻害するもの、脂肪の分解を促進するもの、脂肪の代謝を促進するものなどがあります。最も種類が多く、有効性の研究が進んでいるのは脂肪の分解阻害のタイプです。 脂肪は分解されてから吸収されるので、分解されなければ吸収もされないことになります。そのために吸収阻害のサプリメントに人気が集まっています。難消化性デキストリンが、
発達栄養講習5 発達栄養の特徴
「発達栄養」という言葉は、一部の栄養教育の中で使われていて、栄養学科名に使用している大学もあります。しかし、その内容は通常の栄養学講座に、子どもに関する講習の時間を多くしたものにとどまっています。 食事に大きな問題を抱えている発達障害児の改善に直接的につながるものではなく、発達障害児に関わる学校、医療機関、自治体の関係者への聞き取りの結果、発達障害児に特化した栄養研究と指導が求められているこ
健康情報共有27 朝食で栄養素の吸収率が高い理由
身体の機能として消化・吸収について話をするときに、難しい話や馴染みがない話をされると全体的な理解がしにくくなるということで、簡単な話で済ませることがあります。例えば、食べたものは唾液と胃液で消化されて、糖質がブドウ糖に、脂質が脂肪酸に、たんぱく質がアミノ酸に分解されれば、それで小腸から吸収されるというように話をすることがあります。 この流れに間違いはないとしても、消化・吸収の仕組みを知って、
Medical Diet150 ダイエットのリテラシー
リテラシー(literacy)は読解記述力(読み書きの能力)を意味しています。これは元々の意味であって、今では「特定の分野に関する知識や能力を活用する力」を指すようになっています。情報を適切に理解・解釈・分析して、表現することを意味する場合も多くなっています。 本来のリテラシーの意味するところは、江戸時代の寺子屋や学問所の「読み・書き・そろばん」の能力ということになりそうですが、ことダイエッ
講習NAVI29 聞いて考えることに集中できる講習
パワーポイントのスライドショーを使って、そこに示される図表などを指し示して話を進めるというのは講演の基本的な姿です。図表を書き写すわけにはいかなくても、重要ポイントだけを書き写すことならできます。しかし、その内容が複雑になるほど書き写すのには手間がかかり、話に集中できないということもあります。 そんなことにならないように、書き写すことがないような内容、書き写すとしても少なくて済む内容にしよう
発達栄養講習4 エネルギー代謝の重要性
子どもの身体と脳の健全な発育のためには充分な量の栄養素と、バランスが取れた摂取が第一条件となります。しかし、栄養バランスの取れた料理を出して、それをすべて食べていれば健康が保たれて、成長に必要な栄養素が吸収されて、体内で効率よく使われるわけではありません。 これまで乳幼児の栄養指導は生理学を基本として、それに発育段階の特性を加味して実施されてきました。しかし、原則的な栄養理論が通じにくい子ど
脂肪代謝促進研究27 肉を食べればL‐カルニチン不足にならないのか
細胞のミトコンドリアの中に脂肪酸を取り込む働きをするL‐カルニチンは肉類に多く含まれています。中でも羊肉、牛肉に多く含まれているので、肉を多く食べていれば体内のL‐カルニチンの量が増えて、エネルギー代謝も高まるように思われるかもしれません。 しかし、これらの肉を多く食べている人であっても、年齢を重ねるにつれて脂肪酸の取り込みの量が減り、代謝が低下していきます。 その理由の一つは、体内のL‐