最新情報

脂肪代謝促進研究40 やせるためのエネルギー代謝ではない

エネルギー代謝の解説を本格的に始めるにあたって、代謝の概要について触れておきます。代謝というと、一般にはエネルギー源を材料にしてエネルギーを作り出すことを指していますが、定義的にはエネルギーを作り出す「異化」と、それとは逆にエネルギーを使って物質を作り出す「同化」に分けられます。 ダイエットだけに注目すると、エネルギー源の糖質、脂質、たんぱく質を使って、全身の細胞の中にあるミトコンドリアとい


サプリ概論232 逆転の発想のカルシウムその1

カルシウムというと、骨や歯に必須の体内で最も多いミネラルで、体重の約99%が骨や歯にあることから、“骨と歯のミネラル”と一般には考えられています。不足すると骨粗鬆症や骨軟化症を引き起こすことが知られています。 それは事実なのですが、重要なのは残りの約1%で、血液や筋肉中にカルシウムイオンとして溶け込んでいます。血液中では血液凝固の作用をしていて、筋肉中では筋肉収縮をさせるミネラルとなっていま


ツイン・ウォーク13  血圧対策の効果的な歩き方

血圧が上昇する原因は複数ありますが、内臓脂肪の蓄積によっても上昇します。内臓脂肪が蓄積すると悪玉の生理活性物質のアンジオテンシノーゲンが分泌されます。この生理活性物質はインスリン抵抗性を引き起こして血糖値を上昇させることが知られていますが、それと同時に血管を収縮させ、さらに血液中の塩分濃度を高めるために、血圧を上昇させます。 肥満になると、血管の外側にある脂肪細胞が膨らむことになり、血管が圧


発達栄養講習17 エネルギーを作る代謝と細胞活性化の代謝

代謝というと全身の細胞の中で起こる生化学反応のことを指しています。特に大きな役割は生命維持に必要なエネルギーを作り出すことであることから、“エネルギー代謝”と表現されることが多くなっています。 エネルギー代謝というと、エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)を材料にして、細胞の中のエネルギー産生の小器官のミトコンドリアの中でエネルギーを発生させることというのが一般の認識です。これは代謝の一つの


記念日12月6日〜12日

広く健康に関わる記念日について紹介します。 12月6日 日本オーディオ協会がトーマス・エジソンが蓄音機フォノグラフを1877年の12月5日に発明したことから「音の日」と制定。毎月1日は「あずきの日」(井村屋グループ)、「釜飯の日」(前田家)、「手巻きロールケーキの日」(モンテール)。 12月7日 紙芝居文化の会が国際交流を目指して創立日の2001年12月7日にちなんで「世界KAMISH


Medical Diet153 日本人は脂肪摂取で血糖値が上昇しやすい

糖尿病の最大の原因は血糖値の上昇で、血糖値を上昇させなければ糖尿病は予防・改善できると考える人が多くいます。それは医師にしても同じことで、血糖値を上昇させるブドウ糖が含まれる糖質さえ減らせば糖尿病は予防できる、改善できると思い込んでいる人も少なくありません。 血糖は血液中のブドウ糖のことで、ブドウ糖が含まれる糖質が少なければ、血糖値が上昇しにくいのは当然のことです。そのために糖質制限をさせて


健康・火の用心22 摂取タイミングがわかれば妙な健康食品がわかる

健康食品は、いつ摂取すればよいのかのタイミングを表示することも、広告や言葉で伝えることも禁止されています。摂取タイミングを表示できるのは医薬品に限られると法律に定められているからです。 脂溶性の成分は食事をして胃の中に脂肪分があるときでないと吸収されません。水溶性の成分は胃の中の水分で分解されるので、いつ摂っても吸収されます。脂溶性成分と水溶性成分の両方が使われた健康食品は、食後に摂ればよい


脂肪代謝促進研究39 L‐カルニチンの機能性

消費者庁の機能性表示食品制度ができてから、機能性がある食品は、それを証明する研究成果を消費者庁に示して、届け出をすれば、機能性を表示して販売することができるようになりました。そのため、機能性があるサプリメント・健康食品は機能性表示食品の届け出をしているのが当たり前と考えられるようになりました。 それもあって、機能性表示食品でなければ有効性が信じてもらえない、なぜ機能性表示食品の届け出をしない


整えるダイエット24 バウンドで整える身体バランス

人間の身体の土台というと足底(足の裏)だと思われがちです。普通に歩けば、足底が左右ともに同じように地面(路面)に着地して、同じ負荷がかかり、歩くときにも左右の足が同じように踏み出せるというイメージがあるかもしれませんが、そのようになる人は案外と少数派です。その理由は、骨盤の傾きになります。 骨盤が左右ともに同じ高さになっていれば、足底も同じように地面に着地します。ところが、左右の傾き(右か左


ツイン・ウォーク12 肥満対策の効果的な歩き方

生活習慣病の種類によって、改善のための効果的な歩き方があります。初めに全体のエネルギー代謝の促進の歩き方ということで、肥満対策について紹介します。 歩き始めて10~15分間は、すぐにエネルギーになるブドウ糖が主に代謝していて、脂肪酸の代謝量は少なくなっています。その割合は、ブドウ糖60%:脂肪酸40%くらいとされています。ブドウ糖が主にエネルギーとなるのは時間が限られているため、10~15分