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牛乳が飲めない理由は加熱のせいなのか
発達障害児の支援をしていると、保護者から牛乳が飲めないという相談を受けることがあります。牛乳が飲めないというのは発達障害児に限ったことではないのですが、それは身体の特性(アレルギーや感覚過敏など)というよりも牛乳そのもののせいかもしれません。当たり前のように飲んでいる牛乳が、実は当たり前ではないのかもしれないのです。 牛乳は食品衛生法に基づく乳等省令によって加熱殺菌されています。省令には「保持式
四字熟語でコロナ後を考える14「却下証拠」
“信じるものは救われる”をもじった“信じる者は足元を掬われる”という言葉を以前に使って、足元に注意を払う重要性を述べたことがあります。足元という用語は他に足下、脚元、脚下とも書かれますが、お寺では玄関口に「脚下照顧」と書かれているのを目にした人もいるかと思います。これは「きゃっかしょうこ」と読んで、足下を見なさいという意味で、玄関口では履物を揃えるように伝えています。禅宗でよく使われていましたが、
Medical Diet54 標準体重は標準なのか
健康を維持するためには、標準体重に保つのがよいとの考えがあります。以前に体重管理について指導された人の中には、標準体重にするように言われた人も多くいました。標準体重という用語は、そのまま理解すると標準の体重ということになりますが、これを消費エネルギー量の計算式に用いている厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」では、基礎代謝量を計算するための標準的な体重ということで、これが健康的な体重だとしているわけ
サプリ概論124 “飲む”と“摂る”の違い
サプリメントは商品パッケージや広告などでは、摂取法として「1日○粒を目安に」といった表現がされています。摂取する側からしたら、具体的に何個を飲むとよいのかを説明しておいてほしいところでしょうが、これを表示することは法律で規制されています。 その法律は「医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」で、法律に基づく「無承認無許可医薬品監視指導マニュアル」によって、表示することが禁止されて
発達障害サポーター26 保護者の期待しすぎは社会的障壁か
発達障害児は、すべての脳機能が定型発達の子どもに比べて劣っているわけではなくて、一部だけに特性があることもあれば、一部の機能は学習などをするためには低くても他の部分では優れた才能を発揮するということもあります。中にはギフテッド(gifted)と呼ばれる特別な能力を持っている子どもも存在しています。 ギフテッドのことを知ると、自分の子どもにも同じような特別な能力を期待する保護者も少なくなりません。
牛乳だけの給食の時代があった
学校給食が始まったばかりの頃は、主食はパンで、おかずと牛乳というのがパターンでした。牛乳はビン入りで、今の若い世代には通用しない“牛乳ビンの底のメガネ”というのは当たり前にわかる時代です。三角食べということが言われ、パンを口に入れたら牛乳を飲み、次におかずを食べてパンに戻るという食べ方を強要された覚えがあります。 チコちゃんではないのですが、小学2年生のとき保健体育の教諭が隣に住んでいたので、そ
学習支援44 文章題の重要性
小学校では算数の基本的な計算ができるようになったら、次には文章題によって何が問われているのかを理解して、問われていることに対して的確に答えることが求められるようになります。それまでの加減乗除の理解だけでは解けない問題が増えて、理解度が重視されるようになります。 ところが、学習障害の識字(読字)障害がある子どもの場合には、読むことが苦手なうえに、読んだことを覚えて理解することが難しく、理解したこと
記念日3月8日〜14日
広く健康に関わる記念日について紹介します。 3月8日 サントリースピリッツがレモンの酸(3)味と炭酸のパチパチ(8)の語呂合わせで「レモンサワーの日」と制定。鯖や(大阪府豊中市)がサ(3)バ(8)の語呂合わせで「サバの日」と制定。すし慶(滋賀県長浜市)がサ(3)バ(8)の語呂合わせで「鯖すしの日」と制定。東の食の会、岩手缶詰、岩手県産がサ(3)ヴァ(8)の語呂合わせで「サヴァ缶の日」と制定。和歌
Medical Diet53 身体活動レベルが下がっている
1日に、どれくらいのエネルギー量の食事をすればよいかは、消費エネルギー量から計算されます。その計算式に使われる身体活動レベルの数値は、以前に比べると低くなっています。これは厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」(2020年版)に示されていて、低下は国民的に活動量が減っていることと関係しています。 1日に必要な消費エネルギー量は、身長とBMIから標準体重を計算することから始まります。その計算は「身長
脳の健康寿命51 コロナ禍の影響で低下した脳の機能
新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、外出が自粛となり、運動不足の前に歩く時間が減り、家にいる時間が増えたことによる食べ過ぎ、健診・検診の減少、通院機会の減少があり、さらにストレスの蓄積と健康の維持にとってはマイナスになることが続きました。その影響は収束してきても、再感染や他の感染症のリスクがなくなったわけではありません。 マスクをつけ続けるだけでもストレスであり、脳の健康寿命ということで