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あくまでも噂話71「活性酸素研究の背景」

活性酸素は、今では当たり前に認識されるようになっていますが、活性酸素が初めて一般向けにメディアで紹介されたときには、目に見えないものだけに、理解されない状態が続きました。目に見えないといえば酸素も見て確認することはできません。酸素が不足した状態で息苦しくなってから存在を認識するというくらいです。 活性酸素は、簡単に説明すると酸素からマイナス電子が1個だけ欠けているものです。酸素は通常はプラス電子


エネルギー代謝28 吸収とエネルギー代謝

胃で消化されたものを小腸で吸収するときには、ただ染み込むようにして血管まで運ばれていくわけではなくて、腸壁の細胞が栄養素を取り込んでいます。細胞に取り込まれたエネルギー源のブドウ糖と脂肪酸は、細胞の中でエネルギー化されるというイメージがあるかと思います。エネルギー化はされているのですが、エネルギー源を使って、細胞の中で作り出されたエネルギーを使って細胞は、それぞれの働きをしています。 腸壁の細胞


発達障害支援6 発達障害の実態を知っておこう

文部科学省の『通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査』(2012年)によると、発達障害の可能性がある小中学生は6.5%と発表されています。これは知的発達に遅れはないものの学習面や行動面に著しい困難を示すと担任が回答した児童で、あくまでも担任の主観に基づく調査結果です。 また、調査によると、発達障害の可能性がある児童生徒のうち、校内委員会で特別な


脳の健康寿命107 脂質異常症と中性脂肪の関係

血流の低下は、認知症のリスクを高めます。血液中の中性脂肪が増えすぎる脂質異常症は、食事と運動の内容が関わるだけに、自分でリスクを抑えることも可能となっています。 血液検査を受けて、中性脂肪の検査数値が高いことが指摘されるような状態になっても、これといった自覚症状はみられません。しかし、中性脂肪値が高いまま長期間放置しておくと、血管の老化が進み、動脈硬化から心疾患、脳血管疾患へと進んでいくことにな


発達栄養60 セロトニン不足による学習障害

発達障害の学習障害は、自閉症スペクトラム障害、注意欠陥・多動性障害と並ぶ三大発達障害とされています。自閉症スペクトラム障害と注意欠陥・多動性障害については、脳のセロトニン不足が影響していることは前に紹介しましたが、学習障害についてもセロトニン不足の影響が指摘されています。 セロトニンは脳内の神経伝達物質で、ドーパミン、アドレナリンを制御して精神を安定させる働きがあります。また、セロトニンには脳の


健康あない人6 万が一のことは起こっていた

日本人の平均寿命が10年ぶりに縮んで、男性が81.47歳、女性が87.57歳になったと報道されたのは2022年7月29日のことでした。10年前というと東日本大震災の影響があった年で、今回の結果に影響したのは新型コロナウイルスです。 このデータは、厚生労働省の「令和3年簡易生命表の概要」によるものですが、簡易生命表というのは、1年間の死亡状況が今後変化しないと仮定したときに、各年齢の人が1年以内に


Diet Designer6 100kcalでメニューを作る

1日に食べている量を100kcal単位で確認する方法を前回は紹介しましたが、摂取エネルギー量が1日の必要なエネルギー量と合っていればよいというわけではありません。栄養バランスが取れていなければ、全体量が合致していても喜ぶわけにはいきません。 栄養バランスについては、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」(2020年版)でエネルギー源の割合として示されています。エネルギー源というのは、食品の中に含ま


サプリ概論212 成分の数が多ければ効果があるのか

健康食品の名称は法律に違反しなければ、どのような名称にしてもよいわけです。以前、商品名に効能効果を掲げたものがありました。それ以前の規制のマニュアル(無承認無許可医薬品監視指導マニュアル)には広告やチラシ、パッケージなどの表記の規制については書かれていたのですが、これを契機に商品名も規制する文言が加わった経緯があります。 商品名に優位さを示す言葉が使われると、なんだか効果がありそうに思えるところ


Medical Diet133 アネロビック筋vs.エアロビック筋

筋肉には種類があって、筋肉によってエネルギー源が異なるというのはメディカルダイエット講習の基本的なこととして伝えています。その筋肉は色で分けると白筋と赤筋、動く速度で分けると速筋と遅筋になります。白筋が早く動いて習慣的に大きな力が出る速筋で、赤筋が強い力はないものの長く動き続けられる遅筋となっています。酸素の使用については、無酸素運動に向くのは白筋で、有酸素運動に向くのは赤筋です。 筋力は筋収縮


発達障害支援5 発達障害は生まれつきの特性

発達障害児の支援は、発達障害を理解することから始まります。発達障害は生まれつき脳の発達が通常と違っているために、身体や学習、言語、行動において幼児のうちから症状が現れ、通常の育児ではうまくいかない状態を指しています。幼いときには本人は特に意識することはないかもしれませんが、成長するにつれて自分自身のもつ不得手な部分に気づき、生きにくさを感じることがあります。 発達障害は通常は生涯にわたって継続す