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体内で脂肪が燃えているわけではない

「脂肪を燃焼」という言葉が運動やダイエット使われるときには、脂肪のエネルギー代謝のことを指しています。代謝というと「代謝が盛ん」とか「代謝がよくない」といった体質の問題のように使われることが多いのですが、エネルギー代謝となると脂肪酸をエネルギー源として用いてエネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)を産生する科学の話となります。エネルギー代謝は全身の細胞の中にあるミトコンドリアの中のTCA回路の


健康ウォーキング58 ウォーキング×休養によるエネルギー代謝

運動をした後に睡眠すると、運動後に多く分泌される男性ホルモンの量がさらに増えるために、筋肉を増やしてエネルギー代謝を高めることができます。しかし、これは激しい筋肉運動の場合のことで、ウォーキングでは歩いたあとに睡眠をしても、それほど大きな効果が現れなくなっています。 それよりも休養として考えたいのは入浴で、ウォーキング直後に入浴するのか、しばらく経過してから入浴するのかでエネルギー代謝が違ってき


発達栄養学210 体育、保健体育での食に関する指導・小学校4

文部科学省の「食に関する指導の手引」では教科ごとの食に関する指導を各論として掲載しています。ここでは体育、保健体育の小学校の食に関連する内容を前回に続いて紹介します。 [第5年生および第6年生] (ア)G 保健 (3)病気の予防 病気の予防について、課題を見つけ、その解決を目指した活動を通して、次の事項を身に付けることができるよう指導する。 ア 健康な生活について理解すること。 (ア)


ポストコロナ「わたしゃ百まで踊り忘れず」3

健康を維持するためには、日々の活動を継続することが大切で、年齢を重ねると遊べなくなるということを嘆くのではなく、遊べなくなったこと、遊ばなくなったことが老いていく原因になっているということを前に紹介させてもらいました。年齢を重ねると歩けなくなるのではなくて、歩かないから歩けなくなるのであって、年齢のせいにして出歩かないことが健康度を低下させることになります。 新型コロナウイルス感染症が蔓延したと


脳の健康寿命16 脳の活動に必要なビタミンB₁とビタミンB₂

ビタミンB₁は水溶性ビタミンで、チアミンとも呼ばれています。糖質のエネルギー代謝に必要な補酵素としての働きがあり、疲労回復のビタミンとも呼ばれます。糖質からエネルギーを作り出す過程でできる乳酸は肝臓でブドウ糖に変換されてエネルギーとなりますが、ビタミンB₁が不足するとブドウ糖への転換が遅れ、乳酸が疲労物質として蓄積され、筋肉疲労や全身の倦怠などを引き起こすことになります。糖分や清涼飲料水を多く飲む


サプリ概論107 同じ成分が同じだけ入っていれば同じ効果とは限らない

サプリメント(健康食品)のうち特定保健用食品、機能性表示食品、栄養機能食品は、一定の範囲ではあっても有効性を表示することができます。このうち特定保健用食品は、それぞれの商品のサンプルを用いて有効性試験をする必要があり、既存の商品と同じ成分が含まれていても、新たに試験をして、その結果をもって申請する必要があります。 これに対して、機能性表示食品と栄養機能食品は、それぞれの商品を用いた試験をしていな


学習支援9 学習障害の特性①識字障害6

ひらがなとカタカナは同じような形に見えるものと、音は同じでも別の形のものがあります。そのために同じようなものは読めても、違うものは読めないということが起こります。また、同じような形の場合には、ひらながとカタカナを混同するということもあります。 ひらがなもカタカナも平安時代初期に作られたもので、ひらがなは漢字を筆書きで崩していって作られましたが、カタカナは漢字の一部を取ったものです。ひらがなの「あ


ポストコロナ「わたしゃ百まで踊り忘れず」2

新型コロナウイルス感染症は感染しても症状が現れない人がいることや、ワクチン接種による副反応があっても、それがウイルスやワクチンのせいで起こっていることなのか、それとも元々の体質や状態が影響をして身体の変化や症状が起こっているのか、そこがわかりにくい状況となっています。感染やワクチンによって起こっていることを分析してみると、血管系のトラブルが多く見受けられます。 感染や副反応のせいで起こっているこ


ウコンが肝臓に負担をかけることがある

ウコンは肝機能を高める健康食品として知られています。これはウコンにはアルコールの分解を進める作用があり、アルコールの分解力が弱いために悪酔いしやすく、肝臓を傷めやすい日本人に適した素材として広まっています。 ウコンはカレーの黄色い色の香辛料のターメリックであると説明されますが、ターメリックは秋ウコンのことです。春ウコンの正式名称は姜黄(キョウオウ)で、ウコンが正式名称となっているのは秋ウコンです


健康ウォーキング57 ウォーキング×食事によるエネルギー代謝

ウォーキングと食事のタイミングによって、エネルギー代謝の結果も変わってきます。ウォーキングを空腹時に行った場合には、血液中のブドウ糖が不足することから筋肉に蓄積されたグリコーゲンが分解されて血液中に放出されます。このブドウ糖を使って、エネルギー代謝が行われ、筋肉細胞の中で発生したエネルギーによって身体を動かすことができます。 その後に食事をすると、食品に含まれたブドウ糖は肝臓でグリコーゲンに合成