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発達栄養学200 家庭、技術・家庭教科での食に関する指導・中学校7
文部科学省の「食に関する指導の手引」では教科ごとの食に関する指導を各論として掲載しています。ここでは家庭、技術・家庭の中学校の食に関連する内容を前回に続いて紹介します。 *地域の食材を用いた和食の調理については、日常食べられている和食として、だしと地域または季節の食材を用いた煮物または汁物を取り上げ、地域との連携を図るようにします。例えば、地域または季節の食材について調べ、それらを用いた煮物また
ポストコロナ「下手に横突き」3
新型コロナウイルス感染症による禍(わざわい)を脱するときには、まるでコロナ対策で交わされた優先論が、ここでも登場します。コロナ禍において、経済対策としてのGoToキャンペーンを優先させるのか、それとも人流による感染拡大を防止するほうに力を入れるのかについて論議はされたものの、あまりの感染拡大に経済対策は後回しにされて、飲食店への自粛要請も強化されました。 コロナ後では経済優先となることは、まだ収
発達障害支援の社会的障壁の考え方
発達障害者というと、発達障害の状態があると診察された人を示していると思われがちですが、発達障害があるということだけではなくて、それと同時に社会的障壁によって日常生活や社会生活に制限を受けている人のことを指しています。これは発達障害者支援法の第二条(定義)に示されています。 社会的障壁というのは、発達障害がある人が日常生活や社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他
脳の健康寿命6 後期高齢者大増加時代
2007年(平成19年)に超高齢社会(高齢化率21%以上)に突入した我が国であっても、これまでは前期高齢者(65〜74歳)の数が後期高齢者(75歳以上)を上回っていました。しかし、2018年(平成30年)3月に、前期高齢者と後期高齢者の数が初めて逆転して、前期高齢者が1764万人、後期高齢者が1770万人となりました。これ以降は、後期高齢者は増える一方で、これまでの高齢者対策では追いつかなくなるほ
サプリ概論97 ミネラルの摂取量7
リンは成人の体内には最大で800gが蓄積され、その80%ほどは骨と歯に存在しています。骨の強化にはカルシウムとともにリンが必要ですが、リンが過剰になるとリン酸カルシウムとなり、不要なものとして尿中に排泄されます。リンは加工食品に食品添加物として多く含まれています。 1日の目安量と許容上限量については「日本人の食事摂取基準」(2020年版)に掲載されています。リンの男性の目安量は年齢によって異なり
学習障害199 学習障害児の受け入れの本気度
発達障害児を受け入れないテニスクラブの話を前回はしましたが、発達障害であることを承知して受け入れ、その子どもの能力を引き上げようとしているところもあります。それはテニスの才能を伸ばすことだけでなく、発達障害の改善にも役立たせようと努力しているところがあるのも事実です。 その一方で、発達障害児だけを特別クラスにして、他とは違うプログラムを実施しているところもあります。これが理解や行動に時間がかかる
ポストコロナ「下手に横突き」2
コロナ禍の影響が強く現れてきてからというもの、味方だと思っていた人に横から竹槍で突かれるようなことが起こっています。それくらい生き残りに必死で、身近な存在が邪魔だ、役に立たないと判断した途端に離れていくのならまだしも、敵と同じように攻撃をしてくる人までいます。「こんな人と付き合っているのか」と言われると自分の仕事に悪影響が出るからと、こちらの交流先に口出ししてくる人もいて、フェイスブック友達のリス
発達障害は社会的障壁の改善も重要
発達障害児は、すべての子どもの10%を占めるとされていて、その特性は生涯にわたって変わることがないものです。それだけ社会に与える影響は大きく、改善に取り組むことは家族や学校、医療機関、福祉施設などの直接関わる人だけではく、社会に参加する人、つまり全国民的に状況を知り、支えるための行動を起こさなければならないはずです。 そのことは発達障害者の支援を目的とした「発達障害者支援法」にも記されています。
メディカルダイエットでサプリメントを研究する理由
ダイエットとサプリメントといえば関連性を簡単に想像できるかと思います。太る要因となる糖質も脂質も、分解を阻害する成分、吸収を阻害する成分があり、それが使われたサプリメント(健康食品)を使えば摂取エネルギー量を減らすことができます。しかし、メディカルダイエットでは吸収阻害について研究するものの、生理的な問題がなければ、吸収を阻害するのはもってのほかという考え方をしています。 糖質も脂質も重要なエネ
健康ウォーキング47 糖尿病の運動療法6
日本糖尿病学会の「科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン」の中から運動療法について前回に続いて紹介します。 ◎運動と血糖値の変化 健常者では中等度の強度の運動を行った場合、血液中のブドウ糖は骨格筋に取り込まれて利用されるが、インスリンの低下とグルカゴンの上昇により肝臓での糖産生が増加することで血糖値はほとんど変化しない。 2型糖尿病患者が同様の運動を行った場合、インスリンの低下が起こりにく