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発達栄養学68 “頭を使うと腹が減る”メカニズム
子どもの成長には甘いものが必要です。糖質に含まれるブドウ糖は、すぐにエネルギーを作り出す重要なエネルギー源で、脳細胞の唯一のエネルギー源でもあるので、脳の発達と健全な反応のために欠かすことはできません。ブドウ糖なしには生きていくことができないことから、血液中のブドウ糖濃度を指す血糖値が低下すると空腹感を感じて、食事をしたくなり、糖質に含まれるブドウ糖の摂取が始まります。 脳の視床下部にある中枢神
身体の半分以上は水でできている
人間の身体のうち60~70%は水分が占めているわけですが、身体の中の水分というと血液やリンパ液、消化液などの体液を思い浮かべることが多いかと思います。しかし、体内の水分の多くは細胞の中に蓄えられています。つまり、細胞には多くの水分が必要であり、一定量の水分があることで細胞の働きも体内の機能も充分に行われるということです。 体内の水分は20代をピークにして、年齢が進むにつれて徐々に減ってきます。2
学習障害67 異音異議語は面白い27
同じ漢字で発音が違う異音異義語を紹介しています。今回は、さ行の“し”から始まる異音異義語の第2回です。 醜名「しこな」自分の名の謙称。渾名(あだな)。相撲の力士の呼び名。「しゅうめい」よくない恥になるような評判。 地質「じしつ」生地の性質。「ちしつ」地殻を構成する物質。 地主「じしゅ」土地の所有者。土地の主となって守護する神。地主権現の略。「じぬし」土地の所有者。 自重「じじゅう」本体の重
ワクチンは本当に効くのか
新型コロナウイルス対策としてワクチンに大きな期待が寄せられています。しかし、このワクチン接種で国民的な免疫力を獲得することができるのかという疑問が抱かれています。この疑問というのは、ワクチンの効果が種類によって異なっていて、90%以上の効果が確認されているワクチンがある一方で70%台のワクチンもある、といったことではありません。 もちろん、有効性の差は気になるところですが、その有効性が自分が接種
発達栄養学67 子どものメタボリックシンドローム
メタボリックシンドロームは日本語では内臓脂肪症候群と呼ばれていて、大人に起こるものと一般には認識されています。子どもにもメタボリックシンドームはあるのですが、その診断基準については、あまり知られていないようです。 先に大人のメタボリックシンドロームについて説明しておくと、その診断基準は16歳以降を対象としていて、腹囲が男性は85cm以上、女性は90cm以上になった場合に、検査数値の中性脂肪値が1
水を補わないと血液がベトベトになる
私たちは、寝ている間にコップ3杯分もの汗をかく、といわれます。人間の身体の水分は体重の60~70%もあります。60%が水分とすると、体重が60kgの人では36kgの水分があることになります。この量からするとコップ3杯分なら、わずかな量と思えるかもしれませんが、身体には大きな影響があります。それは汗によって出た水分の多くは、血液中から失われたもので、水分が少なくなることで血液が濃くなり、心臓や血管の
学習障害66 異音異議語は面白い26
同じ漢字で発音が違う異音異義語を紹介しています。今回は、さ行の“さ”から始まる異音異義語の第3回と、“し”から始まる異音異義語の第1回です。 三位「さんい」競技大会などで3番目になること。「さんみ」正三位または従三位。キリスト教で父と子と聖霊の称。 三重「さんじゅう」三つに重なっていること。声明で低・中・高の三つの音域のうち最も高いもの。講式の曲節の一。平曲の曲節の一。三味線の手の一。歌舞伎囃
新型コロナウイルス感染は本当に減っていくのか
新型コロナウイルスの感染拡大が第三波のピークから下がってきたことから、これで収束に向かうと期待する声がある一方で、見えない市中感染が広がっているだけで、また増えて第四波に向かうのではないかという不安の声もあがっています。これまで感染確認者が減ると、その2〜3日前の検査を受けた人が減ったので、それで減っただけではないのかという疑問や懸念もありましたが、検査数に比べて感染確認者が減っていることがわかり
発達栄養学66 果物なら太りにくいわけではない
ブドウ糖が多く含まれている糖質を摂ると、血糖値が上昇して、それに伴って膵臓からインスリンが分泌されます。インスリンにはブドウ糖を細胞に取り込んでエネルギー化させる作用と同時に、肝臓で合成される脂肪酸を増やす作用があります。果物(フルーツ)は甘くておいしいもので、ブドウ糖が多いのではないかと思われるかもしれませんが、果物に多く含まれているのは果糖です。同じ分量でも果糖はブドウ糖よりも甘みがあります。
水の力で便通をよくする
寝起きに“コップ1杯の冷たい水”を飲むことがすすめられています。その理由としては寝ている間に自然と皮膚や口、鼻から蒸発して失われた水分を補うことがあげられています。この水分の補給によって血液中の水分を補い、血液の濃度を正常に保って、血流をよくするためだと説明されることが多いようです。補っているのは血液ではなく、全身の細胞の水だという考えもあります。 血液中の水分は常に正常な状態を保つ恒常性の働き