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なぜL‐カルニチンは日本人には効くのか
次世代に重要なことを伝えようとすると、どうしても訓示や説教のような中身になりがちですが、些末なこととも捉えられるようなことから話をすることがあります。些末と言われたら怒る人がいそうですが、話題に出すのはL‐カルニチンです。 L‐カルニチンは体内で合成されるエネルギー代謝成分で、細胞のミトコンドリアを脂肪酸が通過するときにはL‐カルニチンと結合する必要があります。L‐カルニチンが充分にあれば脂肪酸
学習障害137 消化の仕組みと役割1
飲食したものを分解して吸収される形にする消化は胃で行われ、腸で吸収されるのが一般的な印象ですが、消化は小腸と大腸でも行われています。小腸では小腸液のほか、膵臓からの膵液、肝臓からの胆汁と混じり合い、小腸でも消化は続いています。消化された粥状液から栄養素が吸収され、残りが大腸に運ばれていきます。 胃で分泌されるのは糖質とたんぱく質の消化液だけで、完全に消化されるまでに糖質(主食:ご飯、パン、麺類な
ポストコロナ「石橋を叩いても渡らず」4
石橋を叩いてから渡る慎重さは誉められることではあっても、叩いた結果として不安が先走って結局は渡らなかったということが続いた結果が、これまで触れてきた日本の物価が先進国に比べて低くなっていること、その原因は賃金が日本だけが下がっていることにあるということを説明しました。 コロナ禍にあって、インバウンドに期待してお金をかけすぎたホテル、飲食業界などに初めの被害が起こり、これを支えようと国をあげてキャ
給食には心をつなぐ意味がある
給食というと大量に作った料理を小分けにして、それを所属する人で一緒に食べることを指しています。学校給食や保育園給食・幼稚園給食、産業給食、病院給食、福祉給食、自衛隊給食まで給食業界は多岐に渡っています。中には街頭給食という炊き出しまでありますが、同じものを一緒に食べるのは、ただ栄養素を補給するだけでなく、精神的な部分も大きくて、中でも宗教の給食施設を取材したときには、改めて食事の重要性を感じさせら
発達栄養学137 食育基本法の基本
食育というと、地元の食材を活かしたメニューを提供するイベント的なことが注目されがちですが、その範囲は非常に広いもので、活動の裏付けとして食育基本法が定められています。食育基本法は、食育の基本理念と方向性を明らかにするとともに、食育に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために平成17年に施行されました。 その前文には、「子どもたちが豊かな人間性をはぐくみ、生きる力を身に付けていくためには、何より
ポストコロナ「石橋を叩いても渡らず」3
注意深くて慎重というのは良い印象を与える言葉で、同じことであっても見方を変えると臆病というマイナスイメージになります。日本人は世界に比べると慎重な性格は評価に値すべきことではあっても、慎重すぎて臆病になって「石橋を叩いても渡らず」ということを続けていたら、コロナ禍が過ぎてポストコロナの時代になったときに、復活を目指せるのか心配になることがあります。 日本は経済成長が進まず、企業の賃金も上がらず、
前提が違ったら間違い情報になりかねない
次の世代に伝えていくべきこととして広まっていることは、今の状態が継続していることを前提としています。過去の名著、名言は、著名な人の言葉であるほど説得力をもって伝えやすいので、安易にとは言わないまでも、頻繁に使われています。日本メディカルダイエット支援機構の理事長は、本人としては誇れることではないと言うもののゴーストライター歴は184冊で、そのうち150冊は頻繁に使われる書籍を多く出している出版社の
学習障害136 吸収のメカニズム
腸壁には栄養素と反応する酵素があり、その酵素が存在する部位で反応が起こり、栄養素が吸収されています。栄養素が主に吸収されるのは小腸(十二指腸、空腸、回腸)ですが、大腸ではビタミンB₂、ビタミンB₆、パントテン酸、葉酸、ナイアシン、ビオチン、ビタミンKが合成され、それらは大腸壁からも吸収されています。 〔栄養素の吸収部位〕十二指腸(ミネラル:亜鉛)、空腸(糖質:単糖類、二糖類、脂質:脂肪酸、グリセ
ポストコロナ「石橋を叩いても渡らず」2
2021年G7サミットは国際会議初参加の日本の代表が存在をアピールする場でした。テレビ報道はオンリピックの開催が支持されたことばかりが大きく取り上げられていましたが、肝心の経済的なところでは浮いているような印象も与えられました。これは共通の言語で話せないことだけが、その理由ではないはずです。 前回のビッグマックの価格が先進国の中では日本が一番安いという話に続いて、テレビ番組では各国の実質賃金の変
パチンコが教えてくれる“人生の厳しさ”
「小林はパチンコで食っている」という誤った話が広まっていたときのこと、パチンコ業界で大きな変革が起こったことで、これも“メシのタネ”にさせてもらっていました。それは大当たりの確率の定義が大変化を遂げたことで、これまでは数多くこなしていけば必ず大当たりがある仕組みから、大当たりがあるとは限らない仕組みになったことです。 これは、どういうことか説明しておくと、旧タイプの大当たり確率は、例えば300回