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新型コロナウイルスのワクチンの第三相試験を省略してよいのか
新型コロナウイルスの感染拡大に対抗するために、できるだけ早いワクチン開発が求められています。ワクチンの開発には、第一相から第三相までの試験が必要となります。これは常識で、必ずクリアしなければならないことであるのに、早期のワクチンが求められていることから第三相試験を省略して、すでに実用化を始めた国まであります。 ワクチン開発は急がなければならないのはわかるとしても、安全性の確認には長い期間がかかる
発達栄養学43 1日に30食品を食べる必要があるのか
バランスが取れた食事というと、いまだに「1日30食品」ということを言う人がいます。この言葉が使われるようになったのは1985年(昭和30年)のことで、当時の厚生省(現在は厚生労働省)から発表された「食生活指針」の中に「1日に30食品を目標に」という項目が加わりました。多くの食品を食べることは、さまざまな栄養素を摂ることができると同時に、もしも有害物質が含まれていたとしても摂取量を減らすことができる
炭酸ガスと二酸化炭素は同じものなのか
新型コロナウイルス感染を防止するためのマスクが、健康度を低下させているということが言われます。その発言の理由は数々あげられているのですが、その中の一つとして「口から排出される二酸化炭素がマスクで止められて酸素と一緒に身体の中に入ってくる」ということが広まっています。 全身の細胞ではエネルギー代謝によって酸素を取り込んで、細胞の中で発生した二酸化炭素が血液中に放出され、赤血球に取り込まれて肺まで運
学習障害42 異音異議語は面白い2
同じ漢字で発音が違う異音異義語を紹介しています。今回は、あ行の“あ”から始まる異音異義語の第2回です。 赤子「あかご」生まれて間のない子供。イトミミズの別称。「せきし」生まれてまもない子。(天子を親に見立てて)人民の称。 赤地「あかじ」織物の地色の赤いもの。「せきち」作物の収穫のない土地。不毛の地。赤土(せきど)。 赤面「あかつら」ひどく赤い色をした顔。歌舞伎で敵役の称。「せきめん」感情が表
新型コロナウイルスの変異種にワクチンは効くのか
ウイルスは、インフルエンザでも明らかなように変異をしていきます。インフルエンザのように長年の対応歴があるウイルスに毎年多くの感染者がいて、ワクチンがあるにも関わらず抑えることができないのは、以前のワクチンの効果がない新型のウイルスに変異をしているからです。 ウイルスは細菌とは違って、単体では生き延びていくことができないために生物(宿主)に寄生する必要があります。細菌は一つの細胞(単細胞)なので、
発達栄養学42 脂肪は燃焼しているわけではない
体脂肪をエネルギー源として使って、余計な脂肪を減らすことというと“燃焼”という言葉がよく使われます。細胞の中でエネルギーが作り出されているときに、実際に燃焼するようなことはないのですが、植物油に火をつけると燃えて、徐々に油が減っていくことから、これをイメージして「脂肪が燃焼する」という言い方がされます。 細胞の温度は体温と変わらないくらいですが、その程度の温度では燃焼することはありません。比較的
高齢者はコレステロールが多くても動脈硬化のリスクは低い
コレステロールは健康によくない悪玉というイメージが抱かれがちですが、悪玉どころか健康維持のために必要なものです。というのは、コレステロールは全身の細胞の細胞膜の成分であり、ホルモンの材料、胆汁の原料となっています。コレステロール不足では健康維持ができないことから、必要な量が肝臓で合成されています。必要以上に血液中でコレステロールが増えてしまうのは、食事によって一時的に多くのコレステロールが増えてし
学習障害41 異音異議語は面白い1
同音異義語は学校教育の中でカリキュラムに従って学ぶことができるものの、異音異義後となると学ぶ機会はほとんどありません。同音異義語は同じ発音で違う漢字で示されるものですが、これに対して異音異義語は同じ漢字で発音が違うものを指しています。 異音異義語については一覧が示される例が少ないこともあり、私たちで教材用にまとめています。まだまだ多くの例があるかもしれませんが、漢字の難しさという考えではなく、面
新型コロナウイルスの検査の違いと結果
新型コロナウイルスの感染を調べる方法として、PCR検査、抗原検査、抗体検査が実施されています。その違いが分ければ、自分にとって、どの検査を受ければよいのかが見えてきます。 PCR検査は、採取した検体の中の新型コロナウイルスの遺伝子配列を増幅させ、ウイルスの遺伝子を検出して感染の有無を調べる検査で、今現在、感染しているのかを直接的に調べることができる検査法です。鼻咽頭の粘液を綿棒で採取する方法と唾
発達栄養学41 運動と睡眠のタイミングでエネルギーを増やす
筋肉細胞は全身のエネルギー代謝の中心的な存在で、筋肉を増やすと身体や脳を働かせるためのエネルギーは、筋肉が多い人ほど多く発生しているようなイメージが抱かれがちです。三大エネルギー源の糖質(ブドウ糖)、脂質(脂肪酸)が血液中に多いと、筋肉が多いほどエネルギーとして使われるので、太りにくく、やせやすくなるのは間違いがないことです。筋肉で多くエネルギーが作り出されると、それで全身の機能が高まるように思わ