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感染拡大から考える救命救急センターの受け入れ
救急車によって救急搬送される人は1年間に596万人以上もいます。このうち急病は約65%で、入院治療が必要な人の原因は心疾患(心筋梗塞、狭心症)、脳血管疾患(脳梗塞、脳出血)が多くなっています。急を要する状態で運び込まれるもので、到着が遅れたら死亡率が一気に高まることになります。そのために、救命救急センターに到着したら、すぐに救命のための治療が行われます。 新型コロナウイルスの感染拡大によって、感
歩くことによる医療費抑制への挑戦
厚生労働省による日本人の生涯医療費(2017年)は男女平均で2700万円、男性が2600万円、女性が2800万円となっています。このうち半分ほどは70歳以降に使われています(男性53%、女性47%)。女性のほうが多いのは長生きであり、年齢を重ねるほど医療費が増えることを示しています。 運動の介入によって医療費を抑制する取り組みには多くの機関が参加していますが、その一つの一般社団法人スマートウエル
感染拡大から考える免疫と脂肪の種類
血流をよくすることは免疫の向上の重要な条件です。血流がよいと免疫細胞の流れが早くなり、それだけ外敵に対して早く対応することができるようになります。血流がよい状態は「血液サラサラ」と表現されますが、血液がサラサラの状態になるかどうかの条件の一つは血液中の脂肪の種類と量です。血液中の脂肪が増えるとドロドロ状態になって、これが血流を低下させると説明されています。脂肪は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に大きく分け
自閉症のある子どもの障害の状態
文部科学省の「初めての通級による指導を担当する教師のためのガイド」には発達障害に関する部分があり、自閉症のある子どもの指導に当たって、自閉症の子どもの障害の状態について示しています。 ①状態の把握 医学的には、自閉症は、現在の状態に加えて、乳幼児期からの発達経過の状態を踏まえて診断されます。 自閉症に類似するアスペルガー症候群は、乳幼児期の状態を把握しただけでは判断がつかない場合もあります。
感染拡大から考える免疫抗体の種類と働き
新型コロナウイルスの感染拡大がメディアで伝えられる中で、免疫についての情報発信もあり、免疫を司っている免疫細胞のB細胞と抗体の関係について、多くの人が知るようになりました。B細胞の役割はウイルスを攻撃する抗体を作り出すことで、B細胞は武器工場とも武器を作る職人とも認識されています。PCR検査では多くの人の感染状況を調べることができないことから、これとは別に抗体の有無を調べる抗体検査が注目されていま
歩くことによるエネルギー産生
有酸素運動をすると、細胞内のミトコンドリアというエネルギー産生の小器官の中にあるTCA回路でブドウ糖と脂肪酸をエネルギー源として、エネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)が作られます。ATPからリン酸が1個離れてADP(アデノシン二リン酸)になるときにエネルギーが発生します。身体に負荷が高まるウォーキングをするとADPから、さらにリン酸が1個離れてAMP(アデノシン一リン酸)になるとAMPキナ
感染拡大から考える免疫強化の正しい半身浴
新型コロナウイルスの感染拡大から免疫力を高める方法への関心が高まり、誰でも簡単にできる方法として入浴法が注目されています。温かなお湯に入るのだから、入浴をすれば身体が温まって、体温上昇によって免疫が上昇することから免疫が高まることは普通に理解できることです。とはいっても、長く入浴すると脳が温まりすぎることによって一気に血液が脳に運ばれるようになり、血圧が一時的に下がるようになります。これが“のぼせ
自閉症の障害の状態の把握2
文部科学省の「初めての通級による指導を担当する教師のためのガイド」には発達障害に関する部分があり、自閉症のある子どもの指導に当たって、自閉症の概要として基本的な障害について示しています。前回に続いて、自閉症の障害の状態の把握について紹介します。 ③知的機能の状態 知的機能の程度を評価するには、知能検査の効果的な利用が必要となりますが、自閉症の子どもについて知的機能の状態を把握する場合に必要な配
感染拡大から考える免疫強化の入浴法
新型コロナウイルスの感染拡大の予防に直接的な効果があるのかということでは確信をもってすすめられないのかもしれないのですが、体温が上昇すると免疫力が高まるというデータがあり、たった1℃の上昇で6〜7倍にも高まるということが伝えられています。そのことからいうと免疫強化のためには体温を高める効果がある入浴は、できるだけ毎日続けたいものです。 とはいっても、入浴の温度によって効果が異なり、体温を上昇させ
歩く目標は1日に1万歩なのか
ウォーキングの目標歩数は、かつては1日に1万歩と言われました。前回の東京オリンピックの年(1964年)に歩け歩けの会(日本ウオーキング協会の前進)が設立され、翌年に日本初の歩数計である万歩メーターが開発され、1日1万歩運動が始まりました。その当時の1日の歩数は平均して7000歩ほどでしたが、運動不足と食事の摂取エネルギー量の増加によって、300kcalほどのエネルギー量過剰となっていました。これを