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脂肪酸と中性脂肪の合成の認識ギャップ
肝臓には多くの働きがありますが、脂肪合成は大きな役割の一つです。このコーナーで何度か紹介していて、メディアにも情報発信してきたのですが、いまだに充分な把握がされていないようで、テレビ番組を見ていたら、いきなり肝臓で中性脂肪が合成されるような説明がされていました。最終的には中性脂肪が合成されて、これが肝臓の中に蓄積されるとともに脂肪細胞の中にも蓄積されていきます。しかし、初めから保存型の脂質である中
三大ヒトケミカルは認知機能を改善できるのか
認知機能の維持・向上には有酸素運動のウォーキングが効果的であると何回かに分けて紹介してきました。その理由としては、血流の促進によって脳の唯一のエネルギー源のブドウ糖を多く送り込むことと、脳細胞の中でブドウ糖を代謝させるために必要な酸素を多く送り届けることがあげられています。それだけで充分なのかという主旨で、「ヒトケミカルは影響していないのか」と聞いてきた雑誌記者がいました。私たちが書き続けてきたこ
運動は活性酸素を増やして老化を進めるのか
運動は健康によい、運動をしているから健康だ、という考えをする人は多いのですが、一方で運動は健康によくないと主張する人もいます。その理由として、以前は活性酸素があげられていました。運動をすると体内で活性酸素が多く発生します。呼吸で取り入れた酸素の2〜3%は活性酸素に変化して、細胞を傷つけるので、運動によって酸素を多く取り入れるほど活性酸素が増えて、健康度を下げて、寿命にも影響するという考え方がありま
ポールストレッチの効果
超スローストレッチについて前回、紹介したところ、すぐにメディア関係者から複数の問い合わせがありました。超スローストレッチと筋肉の種類(白筋、赤筋、ピンク筋)の関係、効果的なピンク筋の鍛え方ということを聞かれるものと思って準備をしていたのですが、問い合わせのほとんどは日本メディカルダイエット支援機構が実施しているポールストレッチについてでした。ここでいうポールはノルディックウォーキングやポールウォー
白筋をピンク筋に変えるトレーニング法
ピンク筋について紹介したところ、それを受けたかのようにNHKの情報番組でピンク筋肉を取り上げていました。番組内では桃色筋肉としていましたが、ブドウ糖を主にエネルギーとして使う白筋、脂肪酸を主に使う赤筋を取り上げたあとに、その中間の存在として色がピンクの筋肉として桃色筋肉の鍛え方について紹介していました。 その鍛え方というのはスクワットですが、番組内では「超スロースクワット」と命名していました。ど
鮭の身はピンク筋なのか
メディカルダイエットで運動について語るときに、赤筋と白筋の違いを話しています。筋肉には持久力の赤筋と瞬発力の白筋があり、その名のとおり、赤筋は赤い色、白筋は白い色をしています。赤筋には酸素を蓄積するミオグロビンとエネルギーを産生するミトコンドリアが多く、そのために酸素を用いて脂肪酸とブドウ糖を燃焼させる働きが高くなっています。筋肉の細胞は筋繊維と呼ばれる繊維状の筋肉で、複数の筋肉が束になっています
認知症対策の運動は本当に効果があるのか
認知症予防に効果があるとされる有酸素運動は、多くの人が結果を求めて実施しています。厚生労働省の介護予防マニュアルにも認知症予防マニュアルにも有酸素運動としてのウォーキングの認知機能改善効果を示しているのですが、研究者の中には「歩くことよりも外に出て刺激を受けることのほうが効果があるのでは」とか「足腰が衰えないことのほうが大事」という発言をすることもあります。しかし、ウォーキングによる効果は検証が簡
マヌカハニーのMGOは増やせるのか
「マヌカハニーの有効成分であるMGOは、ジヒドロキシアセトンが37℃で保存されることによって変換されて増えていく」ということを紹介したところ、複数の方々から「MGOは増やせるのか」という質問がありました。「保存期間を長くしたらMGOが増えるのか」という質問よりも、多かったのは「保存の温度を高めたらMGOを増やせるのか」という質問でした。 マヌカハニーに含まれるMGO(メチルグリオキサール)の数値
マヌカハニーのMGOがピロリ菌を退治するのか
マヌカハニーはピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)を除菌する作用があることが知られています。その理由として、マヌカハニーに含まれる抗菌物質のMGO(メチルグリオキサール)をあげる人は多く、マヌカハニーを販売している店舗で質問すると、ほとんど同じような返答が返ってきます。しかし、これは間違いであることが明らかになっています。 マヌカハニーのMGOは2006年にドレスデン工科大学のトーマス・ヘンレ教授
若い世代のカルシウム摂取は厳しい状態
厚生労働省の国民健康・栄養調査では、それぞれの栄養素の1日の摂取量を男女別、年齢別に平均値を発表していますが、その中で特に不足しているのはカルシウム摂取量です。摂取量を見ても、どれくらい不足しているのかは見えにくいので、日本メディカルダイエット支援機構では、厚生労働省の日本人の食事摂取基準の推奨量に対して、それくらいの量が確保されているのかを計算しています。 これを始めたのは平成11年のデータが