最新情報

糖尿病患者も予備群も1000万人の時代に突入

平成28年国民健康・栄養調査の結果が、平成29年9月21日に発表されました。その前年末には概要が発表されていますが、その間に調査データの詳細が検討されています。その中で注目されて、さまざまなメディアから発表されているのは糖尿病の患者と予備群の数です。 糖尿病患者は、国民健康・栄養調査では「糖尿病が強く疑われる者」となっています。速報で発表したメディアの中には、「糖尿病が疑われる者」と肝心な“強く


脳に酸素を効果的に送るためのウォーキング

高齢者の健康のための運動というと足腰の健康維持によるロコモティブシンドローム(運動器症候群)対策という印象がありますが、運動の中でも比較的取り組みやすいウォーキングは脳機能の維持と向上のためにすすめられています。厚生労働省による「介護予防マニュアル」でもウォーキングは脳機能のための実施項目となっています。 脳の機能というと一番に気になるのは認知症です。認知症の発症率は65歳以上の高齢者では10人


血流低下で酸素が不足するとエネルギーが不足する

脳の血流が低下することによって起こる症状や疾患があります。ストレスや寝不足などによって脳血管が萎縮すると血流低下が起こり、正常な血流に戻すために血圧が上昇します。若いときには血管に弾力性があり、新陳代謝が盛んなために、血圧の上昇が血管の老化や動脈硬化にはつながりにくくなっています。ところが、年齢を重ねると自然と動脈硬化が進んでいきます。それよりも老化が進んでいる状態が疾病につながる動脈硬化となりま


日本人は健康寿命が短くなったのか

日本人の平均寿命は世界のトップランクです。30年以上に渡って世界第1位でしたが、香港にトップの座を譲り、第2位となっています。それでも日本人の平均寿命は過去最高となっています。 平均寿命は延び続けているものの、平均寿命と健康寿命の差は男性で9年以上、女性で12年以上もあるため、日本人は健康寿命が短くなっているような印象が抱かれることもあります。健康寿命の国際比較のデータ(2015年)を見ると、第


「おかげ」と「せい」の使い分け

何かの原因があって結果が生じたときに、その原因について話をするために使われるのが「おかげ」と「せい」です。どちらも同じように使われていますが、個人的に使うだけなら大きな問題はなくても、メディアを通じて使われているとなると見逃すことはできません。ゲストとして登場しているタレントや、タレントのMC(番組進行者:master of ceremonies)は、どちらも区別なく使っています。それで終わらず、


血糖値対策と中性脂肪対策の運動のタイミング

日本メディカルダイエット支援機構は、運動と食事のタイミングによる効果的な体脂肪減少と筋肉増強についての研究成果に基づいて、指導・教育・情報提供を実施しています。筋肉強化の運動というと、器具などを用いる無酸素運動が主になっていますが、「無理なく無駄なく」がモットーの団体としては、比較的簡単に取り組むことができるウォーキングを無酸素運動領域で実施する方法を提供させてもらっています。 ウォーキングは適


健康づくりには継続できるシステムが必要

健康づくりの立派な施設を見学させてもらう機会は過去から数えて何度もありましたが、このような施設はずっと続いてほしい、モデル施設として全国に広がってほしいと望むのですが、なかなか叶えられないのが実際のことです。素晴らしい施設は、施設そのもの、施設に導入される設備の有効性と安全性、それを確実に動かすシステム、そして実施できる人がいて初めて威力が発揮されることになります。 このうちの一つでも欠けたら、


“猫にこんばんは”の話

「猫に小判」をもじった「下戸にご飯」の話を紹介したところ、この手の話が好きな雑誌編集者から「猫になんとかという面白いネタがありましたね」とのメールが届きました。私たちがよく使うフレーズでは「猫の手は借りたくない」というのもありますが、今回の話は「猫にこんばんは」です。猫に挨拶をしても意味が通じない、つまり話しても内容が伝わらない人のことを言うのに使っています。なぜ、このようなことを聞いてきたのかと


“下戸にご飯”の話

体質的にアルコールに弱くて飲酒できない人のことを下戸(げこ)と言います。これは古代日本の律令制度の課税の分類からきた言葉で、収入が多い人から大戸、上戸(じょうこ)、中戸(ちゅうこ)、下戸と分けられていました。収入が多い家ほど飲酒量が多く、下戸は飲酒量が少なかったことから、お酒を飲めない人のことを下戸と呼ぶようになったといいます。お酒を多く飲む人のことを上戸と呼んでいます。 上戸の人は飲酒量が増え


どこでコエンザイムQ10は働いているのか

「コエンザイムQ10は体内で合成されて体内に蓄積されているが、20歳代をピークに合成量、蓄積量ともに減少していく」、「コエンザイムQ10はミトコンドリアでエネルギー産生されるときの補酵素」という話は何度も紹介してきました。そろそろ詳しいことが聞きたいという人が出てくるのではないかと思っていたら、案の定、テレビのディレクターから質問がありました。 「コエンザイムQ10は身体のどこで合成されて、どこ