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「80kcalが1単位」は当たり前のことではない

食事指導をするときには、80kcal(キロカロリー)を基本として、1単位という表現がされています。そもそも単位というカウント方式を採用するということは、わかりにくいからですが、80kcalが登場する前は100kcalが採用されていたので、単位という考え方はされていませんでした。日本の栄養学の基本は、ドイツからもたらされました。そのことを教示してくれたのは、慶應義塾大学のスポーツ医学研究センターの山


発達障害の偏食は親のせいかもしれない

発達障害は親の過保護のせいだと言われた時代がかつてあり、親との触れ合い不足や突き放し、虐待が原因だとされた時代もありました。今では、それは誤りだということが判明して、親のせいではない、持って生まれた特性だということがわかり、治らないとしても親子の交流によって改善することができるということもわかってきました。 発達障害そのものは親のせいではなくても、偏食は親のせいかもしれないという話を、母親を対象


無理やり食べさせられた食事は身体にとってよいのか

“食”は人を良くすると書かれている、とよく言われます。上の部分は合わさっているので、これは人を表しています。“分”の上の部分は離れていて、下の刀で切られたためと言われています。健康を維持するためには、三大エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)のうち必須脂肪酸のリノール酸、α‐リノレン酸、アラキドン酸、必須アミノ酸のイソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトフ


発達障害は低血糖が原因なのか

発達障害児は極端な偏食が指摘されています。自閉症スペクトラム障害の感覚過敏のために食べられない食品や料理があるということのほかに、注意欠如・多動性症候群のために落ち着いて食事ができないことも要因となっています。偏食があるからといって放置しておくわけにもいかず、空腹を感じたときには間食を摂ることができるようにするのも当然のことです。子どもの成長にはブドウ糖が必要で、おやつも3食の食事と同様に重要なも


「2〜300km」の表示は勘違いを招く

テレビ番組の内容で、制作者の質を考えてはいけないことは充分に承知しているのですが、教養番組でテロップに妙な表示が出ていると、「この番組の制作者は大丈夫か」と思ってしまうこともあります。 ある場所から離れているところを示すときに、200kmから300kmの距離だという意味で、幅を持たせて「200〜300km」と表示するのは普通のことです。このテロップに合わせたナレーションでは「2、300キロメート


ブドウ糖の過剰摂取が発達障害に影響する

発達障害児の改善のための方策について書かれた書籍は数多くあり、専門書を数多く並べる書店では発達障害関連は80種類以上、そのうち改善策について書かれたものは30種類以上あります。食事での改善ということになると4〜5種類ですが、発達障害の自閉症スペクトラム障害の特性でもある感覚過敏の改善について書かれたものと、もう一つ気になってしまうのが糖質制限の書籍です。糖質を制限することで、脳の発達のズレである発


塩を使うと甘味も脂味も感じやすくなるメカニズム

昔から西瓜に塩を振ると甘くなるということが言われていて、実際に試してみて甘く感じたことを経験した人は多いかと思います。多いかと思います、と言っても、今どきの西瓜は甘い品種が多くなり、塩を振りかけて甘さを増すようにしようと考える必要もなくなっています。 舌で味を感じる味蕾は、すべての味を感じるセンサーが備わっています。その中でも敏感なのは塩味に反応するセンサーです。その塩味センサーは塩味だけでも反


発達障害者のパニック障害を防ぐには何をすればよいのか

パニック発作は一生涯のうちに100人に4〜5人が発症するとされています。パニック発作は1回だけで終わることもあれば、繰り返し起こることもあり、1回だけのパニック発作をきっかけとして、いつパニック発作が起こるかわからない状態となると、これはパニック障害と診断されます。パニック障害までいくのはパニック発作の4〜5倍、つまり100人に1人の割合となっています。 発達障害児はコミュニケーションが苦手で、


なぜ健康に悪いと言われても塩分を求めてしまうのか

おいしいものを食べすぎてしまうのは、遺伝子の中に組み込まれた記憶だということを教えてくれたのは慶應義塾大学スポーツ医学研究センターの山下光雄先生です。山下先生は、日本臨床栄養協会の副会長も務められた管理栄養士で、栄養の歴史の専門家でもあります。脂肪が多く含まれる料理をおいしく感じるのは、食料が多くない北方地域で発展した民族にとっては主なエネルギー源が動物の肉であったために、脂肪をおいしく感じること


発達障害の多動性は動きたい自然の行動

発達障害の注意欠如・多動性障害は、じっとしているのが苦手で、教室や職場で椅子に座り続けることができない、電車の中で動き回るということをしてしまいがちです。それは我慢ができない特性だと言うのは簡単ですが、長距離の移動では、ついつい身体を動かそうとするのは誰にも普通に起こることです。飛行機の長時間の移動のときには、特にすることがなくても通路を歩くのも、よくあることです。「運動不足の解消」などと言いなが