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三大ヒトケミカルで代謝をコントロール

三大ヒトケミカルのR‐αリポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10は、代謝促進成分ということで、体脂肪を減らすことばかりが注目されがちですが、健康のために体脂肪を増やさなければならない人もいます。また、代謝を高めることによって筋肉を増やすこともできます。 体脂肪を減らすためには、脂肪酸の代謝を促進するL‐カルニチンとTCAサイクルでエネルギー産生を促進するコエンザイムQ10が有効となります。運動


非天然型のS‐αリポ酸の危険性

α‐リポ酸のサプリメントの多くには、天然型のR‐αリポ酸と非天然型のS‐αリポ酸を組み合わせたものが使われています。体内で働くことができるのはR‐αリポ酸だけですが、胃液で分解されるので、S‐αリポ酸と組みわせたラセミ体にして分解されにくくするためです。そのために分解されにくくなり、吸収した分の半分しか使われないとしても、それだけのことなら否定するようなものではないはずです。しかし、S‐αリポ酸に


摂取タイミングとサプリメントの有効性

サプリメントは、いつ摂っても吸収に影響が出ないものがある一方で、摂るタイミングによっては吸収されないものまであります。それをサプリメント商品に表示してくれていたら、効果がないときに摂るという無駄なことをしなくて済むようになるはずです。しかし、そのような表示はされていません。これは法律(医薬品医療機器法)に基づく監視指導マニュアルによって、医薬品的な用法用量の表示が許可されていないからです。用法用量


サプリメントは本当は効かないのか

「サプリメントは役に立たない」と考える人は少なくありません。そういった考えになるのは、サプリメントに使われている成分に原因がある場合と、成分が優れていても量が少ない場合、量が多くても吸収力が低くて実感できない場合などがあげられます。今さら“大したことがない素材”の話をしても仕方がないので、優れた成分の話をしますが、その例として取り上げるのはα‐リポ酸です。α‐リポ酸は2004年に医薬品成分から食品


サプリメントは補うだけの役割か

サプリメント(supplement)は補助、補完、補充、補足といった意味があり、どれにも補の文字が使われていることからわかるように、不足しているものを補うものを指しています。日本語では栄養補助食品と訳されることが多くなっています。栄養補助ということから、通常の食品では不足する栄養素を補うことができればよいと考えられることが多く、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」(2015年版)に掲載されている必


トマトの動脈硬化予防効果の決め手成分

トマトといえば抗酸化成分のリコピンが有名で、赤い色素成分であることから、色が濃いトマトほど活性酸素を消去する働きが強いことが知られています。紫外線を浴びると活性酸素が発生するのは人間も植物も同じです。人間なら紫外線を避けて動くことはできるものの、植物は動くことができません。植物は紫外線を浴びることによって光合成が起こるので、日光を浴びるのは成長のためには必要ですが、そのために発生した活性酸素によっ


早食いは太るのかやせるのか

脳の満腹中枢は血糖値が上昇することによって反応して、これ以上は食べられないという反応が起こります。食欲にブレーキをかけるのは血糖値の上昇です。血糖値が上昇すると無条件に満腹中枢が働いてくれればよいのですが、満腹中枢が反応するためには15分くらいの時間がかかります。血糖値を上昇させるブドウ糖を短時間に多く摂ったとしても、時間が短縮されることはありません。 ということは、短時間に一気のブドウ糖摂取を


糖質制限は太るのかやせるのか

糖質制限は糖質食品である米、麦、いもなどに含まれるブドウ糖が脂肪細胞に蓄積される中性脂肪を減らすことができるものです。ブドウ糖は血糖値を上昇させます。血糖というのは血液中のブドウ糖のことで、血液中のブドウ糖が多くなることで血糖値が上昇します。糖質を摂ることによって血糖値が上昇すると膵臓のランゲルハンス島のβ細胞が反応して、血糖値を降下させるホルモンのインスリンが分泌されます。インスリンには肝臓で合


α‐リポ酸は太るのかやせるのか

α‐リポ酸は以前は医薬品成分でしたが、2004年に食薬区分の変更によって食品成分としても使えるようになりました。ダイエットサプリメントの成分として注目されて、当初は広まったものの、勢いがなくなっている印象があります。しかし、ここにきて大復活する兆しが見えてきました。というのは、α‐リポ酸の中でも天然型のR‐αリポ酸(R体)の有用性が明らかになり、非天然型のS‐αリポ酸(S体)の危険性が明らかになっ


高血糖だとエネルギー代謝が低下する

ブドウ糖は代謝の重要なエネルギー源で、血液中のブドウ糖が多ければ、それだけ代謝が高まりそうな感じがしますが、ブドウ糖が濃い状態になる高血糖状態ではエネルギー産生が高まりにくくなっています。このことを理解するために、Hb(ヘモグロビン)A1cの特徴について説明させてもらいます。 HbA1cは血液中の赤血球の色素であるヘモグロビンが糖化したものです。糖化は、たんぱく質にブドウ糖が結合した状態を指して