健康情報学・番外3 古い情報は間違いにもなる

“古い情報”というのは古典のような情報を指しているのではなくて、日進月歩で変化している時代には、昨日の情報、場合によっては同じ日に時間違いで発表された情報を指すこともあります。

「間違いにもなる」と控えめの表現にしていますが、実際には「古い情報が間違いになっている」ということは実際に経験しています。

古い情報と新しい情報が届けられて、どちらが正しいのかという疑問が生じることがあります。私が代表の日本メディカルダイエット支援機構では、2010年4月から定期的に(週1回以上)、健康情報メールとして官公庁や公的機関、研究機関、大学などの発表データを関係先に発信するサービスを続けてきています。

研究機関や大学が同じような内容で、まったく逆の結果を伝えるようなことは考えにくいことではあるものの、異なる機関からの発表だと、どちらが正しいのか判断しにくいことがあります。

どちらが正しいのかは、発表の内容よりも、発表した機関の信用度で判断されることもあるのですが、それが正しい判断なのかということを見抜くには、健康リテラシーの高さが重要になります。

情報は新しければよいというものではありません。新た強い情報が正しいと判断するためには、判断する範囲の他の情報、これまでの情報の傾向を知っていなければならないわけで、そのためには表に出る結果からでは見えない努力が必要になってきます。

健康情報メールは情報検索だけでも1回について少なくとも10時間はかかるので、900号(2026年9月15日)だと9000時間、375日は費やしてきたことになります。

時給計算をする人もいるのですが、金額や手間では表せないところもあるので、この蓄積と経験が後につながっていくのなら大した負担ではなかったと言うことができます。

最新情報を得て、その変化の激しさに気づいていれば、自分がキャッチした最新情報が本当に“最新情報”なのか、それとも“最新情報に見える古い情報”なのか、わかりそうなものなのですが、「わからないことがわからない」人は相変わらず少なくありません。

そのような人にも、わかってもらえるように発信するのが健康リテラシーであり、長く続けてきた立場だから、さらに続けていけることだと認識しています。
〔小林正人〕