健活keyword2 免疫

免疫は外敵(細菌や病原菌、がん細胞など)を攻撃する力だと一般に理解されていますが、正確に表現するなら「敵と味方を見分けて、敵だけを攻撃する能力」ということになります。

敵だけを攻撃してくれればよいものの、味方である正常な細胞を攻撃したり、身体機能を乱すようなことがあります。その代表的なものがアレルギーです。

健康リテラシーの向上を目指すためには、同じ健康に関する鍵語(キーワード)が示されたときに、全員が正しい理解をすることが重要です。ところが、共通言語の理解が違っていては、さまざまな健康法が通用しないことにもなりかねません。

免疫について正しい理解をしても、正しい情報として示されたことが、誰にも通用することなのか、というと、その保証はありません。最も明らかな違いである性差(男女差)が配慮されていない情報もあります。

男性と女性を比べると、体力的・筋力的には男性のほうが優っているのに対して、持久力や耐久力、それに免疫力などは女性のほうが圧倒的に優っています。冬山などで遭難したときに生き残りやすいのは圧倒的に女性のほうです。

こういった差は、女性は体脂肪の量が多くて(平均すると男性よりも10%ほど多い)、蓄積された脂肪がエネルギー源となっているからだ、と説明されますが、理由は、それだけではありません。

免疫を司っているのは白血球やリンパ球などの免疫細胞で、中でも強い力を持っているのはリンパ球のB細胞です。B細胞は抗体を作って外敵を攻撃しています。その抗体を作り出す作用に影響を与えているのは性ホルモンです。

男性ホルモンはB細胞の抗体を作り出す作用を低下させてしまいますが、女性ホルモンは抗体を作り出す作用を高めてくれます。

免疫はストレスによっても低下します。女性は右脳と左脳を結ぶ脳梁が太くて、左右の脳をバランスよく使って、ストレスがかかりにくくなっています。男性の脳梁は女性よりも細くて、ストレスを弱めにくいので、どうしても免疫が低下しやすくなるのです。
〔小林正人〕