「運動は体によくない」の根拠

運動好きの医師は運動をすることは体によい、健康に役立つと言います。運動が苦手な医師は、体に悪いとは言わないまでも頑張ることはないと言います。これは酒好きの医師は患者の飲酒を禁止するのではなく控えるように言い、飲まない医師は禁止するのと同じ感じのことです。
運動好きの先生にインタビューしたテレビ局のディレクターから助けを求められました。どうして運動が体によいのかという質問をしたところ、「運動は健康によいのだから、どうしてよいかということを考えるのではなく、どうやって運動をすればよいかを考えるべき」と言われたとか。
運動が健康によくないことの説明をするときに、私たちがよく例に出すのは、教育系大学の卒業生のうち、体育系と文化系の平均寿命を調べた報告があります。それによると体育系の卒業生は文化系と比べて6年ほども平均寿命が短いという結果となっていました。体育系の卒業生のほとんどが体育教師で、アスリートほど負荷がかからず、ストレスも少ないはずなのにです。
運動をすると筋肉が壊れます。壊れたままではなく修復されるのですが、修復するための材料があれば、壊れる前よりも筋肉が増え、丈夫になります。これは超回復と呼ばれます。修復するための材料は、たんぱく質だけでなく、脂質も糖質も必要です。ビタミンもミネラルも必要です。修復をするためにはエネルギーが必要です。そのエネルギーとして使われているのは細胞のミトコンドリアの中でブドウ糖と脂肪酸を原料に作られたATP(アデノシン三リン酸)です。ミトコンドリア内でATPを多く作り出すには三大ヒトケミカルが必要になります。
運動をすると活性酸素が多く発生します。活性酸素は細胞を傷つけるため、運動するほど活性酸素の被害を受けます。これを防ぐためには、活性酸素を消去する作用がある抗酸化成分を摂ることが有効となりますが、三大ヒトケミカルによってブドウ糖と脂肪酸が完全燃焼していれば活性酸素の発生量を減らすことができます。
ということで、運動を健康に役立つようにするために、ヒトケミカルの活用をすすめているところです。