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私たちの日本メディカルダイエット支援機構のことを調べようとサイト検索をするときには、フルネームで打ち込んでもらえればよいのですが、「メディカルダイエット」と略して呼ばれることがあるので、日本と支援機構を省いて検索ワードにする人も少なくありません。そうすると私たちの法人よりも先に出てくるサイトがあって、そちらに目が行ってしまいます。これを嘆くのではなくて、メディカルダイエットを、どのような意味で使っているのかの調査の代わりになっています。
私たちが法人名として使っている「メディカルダイエット」は、多くの人は生活習慣病対策と認識しています。生活習慣は生活習慣病だけでなく、認知症にも影響をするので、その予防・改善に対しても、運動と食事と休養(休息、入浴、睡眠)の組み合わせによる効果的な改善法を伝えさせてもらっています。メディカルダイエットという名前に惹かれて、科学的なダイエット法を求めてくる方は当然いて、現状ではやせることを目的としたダイエットであっても将来的には生活習慣病の予防に関係してくることもあるので、できるだけ受け入れるようにしています。
メディカルダイエットを打ち出しているところとしては、医療機関が目立っています。これは日本語にすると「医学的痩身」となります。太っている人がやせることによって、生活習慣病を予防するというところは私たちと共通点があります。脂肪吸引を医療機関で実施するので、これをメディカルダイエットと掲げているところもありますが、内臓脂肪を減らすために脂肪吸引などの手術をするのではなく食欲抑制剤や脂肪吸収抑制剤、糖質吸収抑制剤の処方をすることをメディカルダイエットとしている医療機関もあります。私たちは、医薬品を使わずに、生理学を駆使して運動・食事・休養で対処しようとしています。
医療機関の中には、脂肪を溶解させる注射のメソセラピー、筋肉にボツリヌス注射をして筋肉を萎縮させるものまでメディカルダイエットとしているところもあるのですが、私たちのメディカルダイエットは筋肉を増やして、エネルギー代謝を高めて、体脂肪をエネルギー源として生命時に重要なエネルギーとして使うことを目指しているので、これは逆のことをしていることになります。

「糖尿病ぎみ」という言葉を使う人のほとんどは、“ぎみ”どころか実は糖尿病の範囲にあるということが言われます。糖尿病であることを言ってしまうと、食事制限、運動をしないといけなくなるので、好きなものも食べられない、遊んでいる時間があるなら運動をしろと言われるので、認めたくないという気持ちで言わせているようです。糖尿病予備群という言葉も同じような感覚です。
糖尿病と糖尿病予備群の使い分けについては、国民健康・栄養調査の分類として示されています。これによると糖尿病は「糖尿病が強く疑われる者」で、糖尿病予備群は「糖尿病の可能性が否定できない者」とされています。可能性が否定できないということは、糖尿病の前段階の血糖値が高い人ではなく、もしかすると糖尿病かもしれない人ということで、安心していられる状態ではないということです。
「高め」という言葉も曖昧で、血圧が高め、血糖値が高めというのは、まだまだ大丈夫との印象を与える言葉ですが、糖尿病の範囲である空腹時血糖値が126mg/dl以上、食後血糖値が200mg/dl以上の人でも、平気で「高め」という言葉を口にします。
本来なら「高め」という言葉は、糖尿病域まで進んでしまった人が口にするべきことですが、どうしても自分をよく見せようとして発言する人が少なくありません。この高めという言葉は、健康教室で運動をする場で、少しハードなことをやってもらおうというときに、よく聞かれることです。言っている方は、そんな運動はしなくないので、自分は病気ではなくて、まだ高めの状態なので、そこまでしなくてもよいのではという気持ちがあって口を突いて出ています。
検査をしたときは、たまたま高めに数値が出る条件ということもあれば、逆に、たまたま低めに数値が出る条件であることもあります。たまたま高かったと考えるのではなくて、たまたま低かったのかもしれないと考えて、積極的に行動してほしいのですが、そうはできない人が多いのも事実です。

年齢を重ねると消化液が分泌されにくくなります。日本人の場合、特に分泌量が減るのは脂肪を分解するために必要なリパーゼと胆汁酸です。胆汁酸は十二指腸から分泌される胆汁に含まれる消化酵素の働きを補助する成分です。欧米人や北方アジア人などは歴史的に肉食を続けてきたことから、肉に含まれる脂肪を分解して、エネルギー化する能力が優れています。それに比べると日本人は歴史的に肉食が少なく、日本人が国民的に肉を食べるようになったのは明治時代になってからのことなので、遺伝子的には日本人は肉に含まれる脂肪酸をエネルギーにする能力が低くなっています。
日本人には肉類は合わないので、消化しやすい食品を食べることが健康づくりの基本になるということを言う専門家もいます。ここでいう専門家は医学的な栄養の専門家である病院の管理栄養士のことではなくて、医師のことを指しています。病院では、医師の食事箋(食事療法の指示内容)に基づいて、管理栄養士がメニューにして、これを調理師が食事に展開しています。その流れからいうと医師は食事療法の専門家、栄養の専門家と思われがちですが、医学系大学81校の中で栄養学を学ぶことができるのは20校でしかなくて、しかも選択で学ぶのではなくて義務化されているのは、たった1校という状況では、医師であるだけで専門家と呼ぶことには抵抗があります。
高齢者になると消化力が低下するので消化されやすいものを食べようというのは、一見すると正論のように思われるかもしれませんが、消化しやすいものは、あまり噛まなくてもよい食べ物で、飲み込みやすい、つまり鵜呑みにできる食べ物ということになりそうです。しかし、噛むことは消化液を多く分泌させることに加えて、食べすぎを抑える満腹中枢の働きを高めてダイエットにつながることになり、さらに認知機能を高めることにもつながります。それなのに、すぐに飲み込めるような食品を使い、飲み込みやすい料理にすることは、全体の健康効果からいうと、よいこととは言えません。
一つのことに注目してコメントするのではなく、幅広く考えて話をするということは“専門家”の先生方には強く意識してほしいことです。

認知症の予防を目的としたウォーキング実践するときには、その前に座学講習をして、認知症とウォーキングの関係性を知ってもらい、効果的に歩いて認知症予防も効果的に進めたいという思いでいます。しかし、「認知症のためのウォーキング教室」というテーマで募集して、初日は座学講習だけということにすると苦情が出ることがあります。それでも私たちは、しっかりと座学講習で学んで、どうして歩かないといけないのか、なぜ早歩きをするのかといったことを理解してから認知症のリスクを減らすことにチャレンジしてほしいという考え方をしています。
認知症予防には、もちろん認知症の予備群でもない状態のときから取り組んでもらいたいのですが、健康だと意識している人に「認知症予防のために歩いて」と話しても、なかなか実践しないどころか、その話をする場に来てくれないこともあります。そこで初めに話をするのは、軽度認知障害のことです。軽度認知障害は認知症の予備群とされるものですが、予備群になったからといって必ず認知症になるというものではありません。そんな話をすると安心をするかもしれませんが、「軽度認知障害の人の50%ほどは5年以内に認知症になっている」という実態を話すと、安心してはいられないことがわかってもらえます。
軽度認知障害と診察されたときに、そのための医薬品が使われることはあまりありません。認知症の医薬品は認知症の状態を改善させるものではなくて、症状の悪化を数年間遅らせるものです。認知症の医薬品でも、このような状態であることを伝えると、軽度認知障害には医薬品がなくて、適度な運動、バランスの取れた栄養、充分な休養が指導されます。これは健康づくりの基本中の基本ですが、これを実施することによって30%ほどは軽度認知障害ではない正常な状態に戻ることができます。残りの20%ほどは軽度認知障害のまま推移するのですが、これでも認知症になって本人も家族も大きな負担がかかることを考えると、運動・栄養・休養といった生活改善の必要性がわかってもらえます。そして、効果的な有酸素運動としてのウォーキングの重要性もわかってもらうことができます。

サプリメントの講習のときのこと、一般の健康食品、機能性表示食品、特定保健用食品の3つの分類について説明したあとに、「使うべき人が違っているのですよね」という驚きの感想を述べた人がいました。何が驚きだったのかというと、健康食品も機能性表示食品も特定保健用食品も健康な人を対象にしてしか試験をしていないので、対象者が異なるという発想をしていなかったからです。それなのに、「今の自分の状態からして、これを選ぼう」と考えている人がいたということです。
機能性表示食品には、その中に含まれている成分の試験結果を表示して、それと同じ成分が同じだけ含まれているので、同じ結果が得られるというロジックでの表示がされています。その試験をした対象者が、高血圧や糖尿病などの正常値を超えた範囲の人であったのなら、生活習慣病と指摘される段階の人でも改善効果があると考えることも可能です。しかし、機能性表示食品は裏付けとして示すことができるデータは健康な人、つまり検査結果が生活習慣病とされる範囲の方は含まれていないデータなのです。だから、検査数値が生活習慣病の範囲の人に効果があるということは言えないということです。
機能性表示食品は過去のデータからの推定でも表示が許可されるのですが、特定保健用食品は個別の食品で審査を受けて、それで結果がよければ表示が許可されます。それだけ信用性が高いということになるのですが、だからといって病気レベルの人が使って、好結果が得られるというものではないのです。
健康食品の範疇であれば、それが機能性表示食品であっても特定保健用食品であっても、健康な人の検査数値を下げる効果はあるものの、健康ではない人、つまり検査数値を見て、病名がつけられるような人が使ってよいものではないということです。しかし、機能性表示食品のテレビコマーシャルを見ると、“健康診断で指摘されると困るから使う”というような表現がされていて、それでよい結果が得られたことをイメージさせるシーンが映し出されます。
生活習慣病の人が使ってはいけないとは言いませんが、使って好結果が得られるという保証はないということだけは知っておいてほしいのです。

「認知症のよいところ」という話をする専門家がいます。医薬品の有効性の調査をするときには、本物の医薬品成分が含まれたものを使ってもらうグループと、本物の成分が含まれていないプラセボ(偽薬)を使ってもらうグループとに分けています。偽物なら効果がないのは当たり前と考えるかもしれないのですが、使っている本人(治験者)には本物か偽物かを伝えていないのですが、本物と思って使っていると、有効成分が含まれていないのに効果が得られることがあります。この分を本物の結果から差し引いたのが、その医薬品の有効率ということになります。
このプラセボ効果を考えなくてよいのが動物試験で、医薬品を使っている意識がないので100%の結果を得ることができます。認知症の患者も同じことが考えられていて、正常な判断能力がないことがプラスに作用するという話です。認知症患者に対しては、正確な情報が伝えられないというのが医学者の感覚のようで、浜松医科大学とミシガン大学の研究グループが、かかりつけ医に対して患者を認知症と診断したときに、その情報をどのように伝えているかを調査しています。調査対象は都市部と僻地の各12名、合計24名の医師にインタビュー調査をしています。その結果、認知症の診断の告知の仕方に差があり、適切な伝え方がわからないと感じている場合がみられることが浮かび上がってきています。
認知症の病名の告知は、患者の家族に対しては必ず行われています。これは当然のことですが、患者本人への告知となると、①基本的に実施する医師、②実施しない医師、③必要ないと考えている医師に分かれます。認知症があることについては、①患者へ明示する場合、②湾曲的に伝える場合、③まったく伝えない場合がありました。伝えるにしても、通常の診断結果を話すのと同じようにはいかないようで、段階的に伝えていくようにする例が目立っています。また、認知症であること、その状態を患者本人に話してみても特段の効果があるわけではないことから、症状への対応方法について助言をする程度で終わる例もみられます。
認知症であっても、理解度には大きな差があり、どうせわからないだろうという考えで初めから諦めるのではなく、認知度には波のような変化もあり、たまたま診察のときに調子がよくなかったということもあるので、自信を持って伝えるだけは伝えてほしいところです。しかし、よく理解できない患者に話をすることで患者がどう感じるかについての心配はあるでしょうし、どのように伝えるべきかという適切な方法がわからないということもあります。
こういった考えになるのも、認知症に対するネガティブな考え方があるからで、まずは意識改革から始めないといけないのかもしれないということです。

内閣府から令和時代初めての「高齢社会白書」が発表されました。調査されたのは平成30年ですが、この発表の中で一番に注目されるのは高齢化率の延びです。日本人の人口は平成30年10月1日の段階で約1億2644万人で、65歳以上の人口は約3558万人。総人口に占める高齢者の割合(高齢化率)は28.1%と、過去最高を記録しました。
65〜74歳の前期高齢者は約1760万人、総人口に占める割合は13.9%、75歳以上の後期高齢者は約1798万人、総人口に占める割合は14.2%で、後期高齢者が前期高齢者の数を初めて上回りました。上回ったタイミングは平成30年3月だとされています。このままの勢いで進むと、令和47年(2065年)には約2.6人に1人が65歳以上、約3.9人に1人が75歳以上になると推計されています。それだけ社会的な負担が増えるわけで、高齢者が自分の健康に留意した生活を過ごさなければならないということがわかります。
高齢になっても元気で長生きしたいということは多くが望むことですが、健康寿命の延伸は平均寿命と比較しても延びが大きくなっています。平均寿命は「日常生活に制限のない期間」とされています。平成28年(2016年)時点では男性が72.14年、女性が74.79歳となっています。その当時の平均寿命を見ると、男性が80.98歳、女性が87.14歳で、その差は男性が8.84年、女性が12.35年となっています。男女の差は、女性が長生きであることと関係しています。
厚生労働省のデータでは、高齢者が95歳まで生きた場合の年金の差額として5万5000円が不足すると発表されています。これは平均寿命からの計算ではなく、半数の人が生きるであろう年齢から計算されています。ということは、男性なら23年間、女性なら21年間も自由に活動できない期間があり、この期間には医療費が増えることを考えると、5万5000円の不足では済まないことが当然のように想定されるということです。

高齢社会白書(全体版)

NIHの室内照明と太ることの関係性の情報を紹介した後、メディアや読者から問い合わせが相次いだのですが、その中にNIHの和訳についての質問がありました。このサイトではアメリカのNIHを国立健康研究所と表記しました。NIHはNational Institutes of Healthの略です。アメリカ合衆国の保健福祉省公衆衛生局内の研究組織です。1万8000人以上のスタッフのうち6000人以上が研究者で、過去のノーベル賞受賞者が100人を超えるという、さすがアメリカと感じさせる規模です。
「Health」を私たちは「健康」と訳しましたが、発足当時は感染症予防の公衆衛生が主な仕事であったことから、その当時は「衛生」でよかったとは思います。所属しているのが公衆衛生局であることもあって、日本では国立衛生研究所と長らく言われてきました。室内の照明を点けて寝ている女性は太りやすいという情報を伝えたテレビ番組でも国立衛生研究所と表記していました。NIHが現在では、がん、老化、認知症、アレルギー、アルコール依存症、ヒトゲノムといった旬の研究をすることが増えました。健康系の研究が中心になっているので「健康」が相応しくなっています。
そもそも論ですが、「Health」は辞書で引くと当然のように「健康」が一番に出てきます。次いで医療、衛生が出てきます。日本版NIHと呼ばれる組織があって、これは日本医療研究開発機構を指しています。健康でないとしたら医療でもよいとの考えもありますが、少なくとも衛生ではないように感じています。
WHO(世界保健機関)は「Health」の定義をしていますが、「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいう」(日本WHO協会の和訳)となっています。また、そもそも論ですが、WHOはWorld Health Organizationの略で、団体名称としては「保健」としています。保健を辞書で引くと「Health」と出てきます。保健は国語辞書的には「健康を守り保つ」ことを指しています。ここから見ても「Health」は健康でよいのではないかと考え、NIHを国立健康研究所としています。
この話を聞いて、「NIHは細菌兵器などのテロ対策の研究もしているから衛生でよいのでは」と言ってきた方もいましたが、公には、まだ結論が出せないということかもしれません。

新たなダイエット法が発表されるたびに、メディアから問い合わせがあります。その多くは、説明されているメカニズムは本当か、誰にも同じことが言えるのか、それとも人によって違うのか、といったことなのですが、今回の問い合わせは違っていました。「寝るときに室内の照明を点けていると太るというアメリカの調査結果の理由を聞きたい」というものでした。その発表は耳にしていて、というかネット情報で目にしていて、おそらく理由は……と思ってもいたので、すぐに返答しました。
この問い合わせの基本的なところですが、アメリカのNIH(国立健康研究所)が大規模調査を分析する中で、照明を消して寝る人と照明を点けて寝る人との太りやすさの程度に明らかな違いが見られたことから、その発表がされました。対象者は、なぜか女性だけで、照明を点けて寝る人は点けないで寝る人に比べて、5kg以上の体重増となった人が17%以上もいたということです。これだけの差は、理由を追求して、これをダイエットに活かしたいという気持ちにさせるには充分な結果です。
室内の照明が点いていると目を照明が刺激をするために寝つきにくい人がいる一方で、暗いと寝つきにくいという人もいます。暗いほうが寝つきやすいという人でも、何も光がない真っ暗な部屋だと緊張感が高まって、寝つきにくいという人がほとんどです。寝るときにはリラックス効果がある自律神経の副交感神経の働きが盛んになっている必要があるのですが、興奮作用がある交感神経は明るすぎても暗すぎても働きが盛んになるので、適度な照明は睡眠にはプラスになります。
では、照明の何が問題なのかというと、眠りが浅くなったときに与える影響です。睡眠は90分周期のリズムがあって、45分かけて深い眠りになり、45分かけて浅い眠りになります。浅い状態のときにレム睡眠といって眼球が動いています。このときに夢を見ていて、眠りが浅いときに視覚、聴覚、嗅覚、触覚といった刺激があると目が覚めることがあります。目が覚めないまでも、眠りがかなり浅くなっていて、次の深い眠りが得にくくなります。
睡眠中には、寝ている間に脂肪を分解してエネルギー源にするコルチゾールというホルモンが分泌されています。コルチゾールは通常はストレスホルモンなのですが、ダイエットということではコルチゾールの分泌は大切です。コルチゾールが多く分泌されるのは深夜の2〜4時の間で、このときに熟睡している必要があります。この時間帯に眠りが浅くなっているとコルチゾールの分泌が少ない、脂肪の分解が少ない、そのために寝ている間の脂肪の燃焼が少ないということになるのです。

昔話の桃太郎の始まりは「昔あるところにおじいさんとおばあさんがいました」ですが、現在では「いたるところにおじいさんとおばあさんがいます」となっています。そんな超高齢社会には昔話の最後は「めでたしめでたし」と言って終わっていいのかという強い思いがあります。この例として出したのは、高齢化率の話と、前期高齢者と後期高齢者の割合の話です。
日本全体の平均と地域の現状は大きな違いもあるので、平均の数字で話をされても困るという向きもあるでしょうが、まずは平均の話から始めます。日本全体の高齢化率は2017年には27.7%ですが、40%前後まで高まってしまった自治体もあります。よく紹介させてもらっている岡山県和気町の高齢化率は38.6%ですが、その割合に日本の平均が達するのは50年後です。言い換えると、和気町は全国平均の50年先を行っているということになります。
日本全体で前期高齢者と後期高齢者の割合が逆転したのは2018年3月のことです。これに対して、和気町は13年前に後期高齢者(75歳以上)の数が前期高齢者(65〜74歳)の数と逆転して、今後は後期高齢者が増え続ける一方となっています。和気町の住民が約1万4000人とすると、高齢化率から計算すると高齢者は約5400人となります。この半分以上が後期高齢者となると約2700人が、だんだんと認知機能の低下が進んでいく年代ということになります。
高齢者の5人に1人が認知症か軽度認知障害とされているので、これから計算すると和気町には1000人を超える対象者がいることになります。認知症予防というと、軽度認知障害にもなっていない人から対策を始めることを考えがちで、これは和気町では約4300人となります。軽度認知障害の50%は5年以内に認知症まで進むとされています。軽度認知障害の人のうち的確な運動、栄養、休養の実践によって改善させることができるのは30%、残りの20%は軽度認知障害のままとされています。認知症予防ということでは約500人が対象となり、合計で約4800人が認知症予防に取り組むべき高齢者といえます。
これだけ多くの方に気軽に実践してもらえることとなると、歩くことによる認知機能改善が一番です。ただ歩く時間を長くする、歩く距離を伸ばすということではなく、10分ほどでよいので早歩きをすることが大切です。高齢者になると早歩きが難しくなっていきます。そこで私たちはポールを使ったノルディックウォーキングを採用しています。ノルディックウォーキングは通常歩行に比べて運動強度が10〜20%も高いので、早歩きでなくても血流を促進して、認知機能を改善する効果が得られるウォーキング法となっているのです。

和気町公式サイト