OFFの時間は大切で、ずっとONが続いたのでは生きていくことができません。睡眠というOFFも、心身を休める休息としてのOFFも必要で、さらに脳を切り替えるためのOFFも有効になります。
心身を休めるようにしたり、仕事から離れて遊べば、それで脳を充分に休めることができるわけではありません。休むことで、かえって疲れが溜まる、仕事を忘れて遊ぶことで仕事を充実させるつもりだったのにマイナスの結果になったという例も少なくありません。
脳は活性のレベルが一定以上に高まると、興奮状態になって、その後は脳の働きを止めるようなことをしても、興奮の度合いは、なかなか下がってくれません。これは仕事や学習から離れる、目を閉じて休む、横になって休む、寝るということをしても、ゆっくりとしか回復しないということが起こります。
そのような状態のときに取り入れられるのが、「ONによってOFFに導く」方法です。脳を興奮させることをストップさせても、興奮は徐々にしか弱まっていかないのですが、これまでに主に働かせていた脳の部分とは違うところを働かせることによって活性レベルを下げることができます。
それによって興奮状態が徐々に落ち着いていくわけですが、新たに始めたことが脳の同じ領域を刺激するようでは、かえって興奮度を高めてしまうのでONにONを重ねることになります。
そこで違う領域を刺激することによって、ONがOFFを導くことになります。このときのONが興奮させるようなことになってはいけないので、適度なところで切り上げることが大切になります。
その適度な切り上げが必要なことを、いつまでも続ける人も中にはいて、同じことをしているのに一方は興奮状態が続き、もう一方は興奮が効果的に抑えられるということがあります。
記憶で興奮したときには創造性を働かせる作業をする、企画などで興奮したときには細かな作業をするといったように、何がONがOFFに導くことになるのかを知っておくことが重要となります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕