先生と呼ばれる人がいる組織には、あまり近づかないようにしています。もちろん今の話で、移住前の東京にいたときには医学系の学会の仕事をしていて、その中の著名な方とも個人的に付き合ってきていたので、周りは先生だらけでした。出版関係の仕事でもテレビ関係の仕事でも先生だらけで、先生に近づかなければ生きていけないような生活をしてきました。
そもそも親戚にも大学教授や医師が、それぞれ複数いて、大学で講義をするIT長者までいて、みんな先生と呼ばれていました。日本メディカルダイエット支援機構のメンバーにも大学の客員教授や講師、大学や高校の非常勤講師もいて、好むと好まざるとに関わらず先生ばかりです。親戚や長く付き合ってきた仲間が妙なちょっかいをしてくることはないのですが、組織の中に先生と呼ばれる人がいると、それは経営者であっても業界の経験者であっても、うまく付き合えないということを岡山に移住してから強く感じることになりました。
先生といっても、政治家や地域の有力者は別で、一応は学問分野で成果を出している人は、研究と教育の大変さを知っているだけに、他の先生と呼ばれる研究者・教育者を尊敬することはあっても排除するようなことはない、ということを常識としてきました。
ところが、小さなコミュニティの中で先生と持ち上げられている人は、他に先生と呼ばれる人がいることをよく思わないところがあります。初めから、そういう態度でいてくれれば、こちらにも覚悟というか相応の対応をして、先生然とした態度を取らないようにします。
ところが、先生として引っ張っていってくれという話をして呼び寄せたのに、会社の人間や取引先などが、私のことを先生と呼んだ瞬間に機嫌を悪くして、仕事がうまく進まないこともあります。
「両雄並び立たず」というのは、英雄が二人いると必ず勢力争いが起こり、どちらかが倒れることを意味していますが、ただ「小林さん」と呼ぶところを「小林先生」と呼んだとか、先生と呼びかけられて自分のことだと思って返事をしたら私に呼びかけたのがわかって気まずい思いをしたとか、それくらいのことです。
それなのに仕事の態度を変えるような人とは付き合いにくく、ましてや経営者であった場合には付き合うに値しないという判断も仕方がないということで、移住の目的とは異なる仕事をすることになるきっかけの話でした。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

