“あるちゅう”という言葉を聞いたら、初めに思い浮かべるのはアル中だと思います。アルコール中毒の略で、アルコール依存症を指しています。飲酒がやめられず、飲酒量のコントロールができなくなってしまう、まさに中毒症状を指しています。
お酒を飲む姿は、まずは人が酒を飲み、酔いがひどくなると酒が酒を飲むような状態になり、最後は酒が人を飲むようになる、という3段階の状態があると言われます。最後の段階がアル中で、この話は東京にいたときに、酒のペンクラブの先輩ジャーナリストから聞いたことです。
酒を飲むのはほどほどにして、健康のために歩くようにしたらどうか、ということを言う人がいます。これは日本健康スポーツ連盟の理事を務めているときに、ウォーキングを仕事としている方(団体役員)から聞いたことです。
歩くことは健康の維持と増進によいことではあっても、歩き過ぎると膝や足腰に負担がかかり、歩く姿勢がよくないと、健康どころか、かえって身体を傷めることにもなりかねません。と言いながらも、日本ウオーキング協会のポイント制度は地球1周分の4万kmを歩くことを目指していて、達成者は表彰されます。
ポイントがつくのは公式のウオーキング大会だけなので、長距離を歩くことができる大会(50kmの別コースを3回歩く3日の大会もある)には歩くことが中毒になっているような頑健なウォーカーが全国から集まります。
これを指して“歩(ある)中”と呼ばれているのですが、大会の前日の再会した人と交友を深めるために飲んで、歩き終えから飲むということを繰り返して、次の大会に移動していく人も少なくありません。このことを「歩中のアル中」と呼んだりしています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)