会社や団体の行動や判断に影響を与える重要事項が伝えられていなかったら、“自分は聞いていない”と発言するのは当たり前のことです。比較的最近あったのは、団体の活動として得ていたはずの収益が、いつの間にか団体の代表者の会社の売上になっていたことを会計書類で初めて知ったことです。
こうなると、「なぜ報告しなかったのか」と詰問するレベルではなくて、団体の存続にも関わることです。そして、誰が団体を辞めるのかという話になり、辞めたのは私でした。
ここまでの大問題ではなくても、会社の出来事を、すべて代表者に報告する必要はなくて、事実を伝えて判断を仰ぐときにだけ話をするというのは普通にあることです。結果を伝えたときに、その内容が代表者の意向に沿ったものであったときには報告を聞くだけであるのに、意向に沿わないときには「自分は聞いていない!」と言い出す人がいます。
中には、自分がいないときに会議をして進めておくように、と指示をしておきながら、気に入らない結果だったときには、「なぜ自分がいないときに会議をした」と言い出す人もいます。そして、社内の関係者だけでなく、外部の人間にも来てもらって話をしたことなのに中断になり、外部との関係がおかしくなってしまったという例もありました。
“自分は聞いていない”という状況が、なぜ起こったのか、そのようなことが今後ないようにするには何をすればよいのかということを提示なり提案なりしてくれればよいものの、意向にそぐわないことに怒る、自分の指示したことを忘れたのか、忘れたふりをしているだけなのか、怒るだけで前進しないということもあります。
その外部の人間の一人に自分も含まれていて、関係がおかしくなってみると、そして今も改まっていないということを聞くと、早く離れてよかったと感じていることでもあります。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)