講習の対象者は誰でもよいはずなのですが、あえて「レベルの高い人には教えない」と言い切っています。こんなことを話すと、教えている内容に自信がないのではないか、レベルが高い話ができないからではないか、と言われることがあるのですが、そんなことはありません。“あえて”と、わざわざ言っているのはレベルが意味するところが一般の認識とは違っているからです。
私たちが口にする「レベル」というのは年齢のことです。若いうちこそ年齢を重ねていくのはレベルアップしていくという印象があるものの、ある程度の年齢に達すると進歩が止まって、そこから先はレベルが低下していくだけ、などという印象が抱かれがちです。体力や気力、記憶力は年齢を重ねると低下していくことはあり、それは認めるところです。
しかし、年齢を重ねるほど高まっていくことはあります。社会人としての生活時間が長くなるほど経験や知識、人脈は増えていって、これはレベルアップの基礎となります。あくまで基礎であって、それを活かさなければ“宝の持ち腐れ”にもなりかねません。それに気づいて、基礎を活用して新たな道を作り、新たな成果を生み出すことに挑んでいる人は数多くいます。
こういった高いレベルを目指している人は、年齢を重ねるほどレベルアップをしています。そんな方々を見習って、私たちは自分の年齢を伝えるときには「○○歳」とは言わずに、「レベル○○」と言うようにしています。これは、年々レベルアップしていく、そのための努力を続けていくという覚悟の表れです。
自分たちよりも高いレベルの先輩方に対して話をさせてもらうためには、まだまだレベルアップが必要と感じているので、あえて「レベルの高い人には教えない」ということを掲げているのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)