あくまでも噂話7「金に勝るパーティー券」

“賄賂政治”というのは近代の数々の政治家を指す言葉ではなくて、江戸時代の老中の田沼意次を指し示す言葉として使われてきました。賄賂をもらわないと仕事しないということではなくて、独占権を与える代わりに税金を納めさせるという政治手法が一部の商人だけが利益を得たということで批判を浴びることになりました。
以前は悪徳政治の代表のように言われることが多かった田沼政治は、今では評価が変わり、民衆を富ませる経済政策を行った政治家として理想とされるようになりました。優れた経済政策と思わせておいて、庶民を困らせる結果となった政治家とは違っています。コロナ禍のせいだけで庶民が困っているわけではないということです。
田沼政治では謝礼として金銭を渡すこともありましたが、これは賄賂ではなくて、あくまで仕事に対する謝礼です。公務員に対しての金銭提供は、それこそ賄賂とされますが、江戸時代は役人であろうと誰であろうと、良いことをしてくれた人には謝礼をするのは当たり前のことです。
政治家には票を入れればよい、お金を渡すことはないという考えは、実際には通用しないことと認識しています。以前に政治家の私設秘書が、政治家の名前を使って金銭を受領して、それが政治家に回ったのではないかと誹謗中傷をされたことがありましたが、その政治家と付き合ってきた(比例代表なので今でも投票としては付き合いがある)ので、そんな方法は使わないことはよくわかっています。
どんな方法をしているのかというと、仕事をしてもらっても頼み事をしても何も要求されることはありません。その代わり、選挙が近づいてくると1枚2万円のパーティー券が送られてきます。パーティー券が送られてきても、その分は支払わなければならないわけではなくて、行かなくてもいい、振り込まなくてもいいという性質のものです。しかし、やってもらったことは、これくらいの金額に相当するだろうなという想像と、あまり変わらないだけの枚数が送られてきます。
これなら安心して付き合うことができるし、お互いにとって賄賂だと言われない方法といえます。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)