あくまでも噂話98「向かい風こそチャンスに変える」

追い風は、背中に風を受けながら前進することから、優位な状態を指しています。追い風を受けて前進したいと願っても、方向を間違ったために向かい風になってしまうこともあります。向かい風のために全力の一部が出ない、半減したということならまだしも、“逆風”として進行を妨げられるような状況もあります。

新型コロナウイルス感染拡大が、順風だった、追い風だったという人がいないわけではないでしょうが、多くの人にとっては向かい風では済まなくて、止まることもできない、押し戻されるような逆風となったという話は数多く見聞きしました。

コロナ禍が短期間であったなら、立ち止まって考え、次の行動のための準備期間にすることでもできたでしょうが、ここまで続くと、これからどこまで続くかわからないという状況で立ち止まっていたら、“座して死を待つ”ことにもなりかねません。

この意味は「死が近づいているのに、生き延びるための努力を何もしない」ということですが、武器を持って戦わなければいけない段階になったのに、手を拱いて(こまねいて)何もしないのは、滅んでいくことを受け入れてしまったようなものです。

陸上競技で追い風、向かい風というのは、競技場に固定されたスタート、ゴールのままで走らなければならないからで、向かい風であったときにスタート地点を変更できれば、追い風に変えることはできます。必ず風は吹いていると考え、その風を自分にとって優位にするためには、どちらに向かって歩めばよいかを見極めることが必要です。

その風というのは、これまで経験してきた仕事などの業界の常識から見た風の方向ではなくて、社会の動き、人の感性の動きまで見極めて、選択しなければなりません。

学生時代に円盤投げを経験してきて、投擲競技の中では唯一、追い風が逆風になり、向かい風こそ重要ということを知りました。斜め上に進む円盤は向かい風を受けることで推進力を高めることができます。その向かい風を活かすためには角度、回転、速度が重要で、これを実現できる力がなければ向かい風は逆風になりかねません。

逆風の時代にこそ、これを推進力に変える方法として、健康分野での浮揚法を身につける機会を設けています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)