平均寿命が長いことは健康のバロメーターとされます。日本人全体の平均寿命(2023年)は世界トップですが、これは男女平均で女性は1位(87.09歳)、男性は4位(81.05歳)となっています。女性は一時期、2位になったことがあるのですが、これは1位であった香港が中国の統計に入れられて、ランキングから外れた結果です。
平均寿命が示されると、自分の年齢に当てはめて、「あと○年は生きられる」という発想も出てくるところですが、平均寿命というのは、例えば現在が50歳の男性が31年間生きられるということではありません。
その説明としてよく言われるのが、「あくまで平均であって、もっと長生きできるかもしれないし、短命かもしれない」ということです。それは確かなことではあるものの、平均寿命は実際の寿命(何歳まで生きられたか=何歳で亡くなったか)という統計ではないので、そのことは認識しておく必要があります。
平均寿命は、発表された年に生まれた人(0歳児)が、どこまで生きられるかという推計値であって、その根拠となっているのは現在の社会状況、経済状況が継続したときに、0歳児は何歳まで生きられるかという、あくまで予測値、期待値です。
平均寿命は厚生労働省から毎年発表されていて、正式には「平均余命」と言います。0歳の平均余命が、いわゆる平均寿命であって、5歳刻みに男女の平均余命が発表されています。
年齢が上がるほど、生き残ってきた人であるので、平均余命は高くなります。ちなみに令和4年のデータでは、70歳の男性では15.56年、女性では19.89年となっています。平均寿命(0歳の平均余命)と比べると男性は85.56歳なので4.51年、女性は89.89歳なので2.8年の長生きとなる計算です。これも、あくまで平均でしかないのですが。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕