太っていることは生活習慣病のリスクを高め、長生きできなくなるので、やせることが大切だと言われます。その一方で、標準体重の人よりも少し体重が多い人のほうが長生きだと言われることも多くなっています。
後者の声を頼りにして、太っていてもよい、むしろ太っていたほうがよいと言う人もいるのですが、どのようなことにも“程度”というものがあります。どの程度まで太っていてよいのかという程度について「小太り」を掲げています。
「小太りは長生き」と言うためには、どの程度の太り方が小太りなのかという定義が必要となります。標準体重は身長とのバランスで決められるもので、これはBMIで示されています。BMIはBody Mass Indexの略で、体格指数と訳されています。
BMIは「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で計算されて、日本人の場合には22前後が最も健康度が高いとされています。BMIが25以上で肥満、30以上で強度の肥満となります。
WHO(世界保健機関)の基準では25以上が過体重、30以上が肥満とされています。日本人は世界的には太っている人が少なく、世界基準の過体重が肥満となってしまうということになります。
小太りというのは一般には標準体重よりも5%ほど多い状態を指していて、BMIが22で体重が60kgであったら63kgとなります。このときのBMIは約23となります。
実際に健康度が高い人のBMIを見ると、65歳以上では23〜26、75歳では24〜27となっています。前と同じ条件でBMIが26とすると、体重は70kgです。
年齢を重ねてくると代謝が低下していくことから、同じ食事・行動でも体脂肪が蓄積されていきます。高齢者が活動をするときには、より多くのエネルギーが必要であるので、この体脂肪を利用してエネルギーを作り出しています。
重要なエネルギー源の脂肪が多く蓄積されているということは、それを使う活動をすれば、これを身体の健康を維持するためのパワーにしていくことができるということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕