日本の高齢化問題というと平均寿命の延伸、高齢化率の高まりが注目されることが多く、日本は、その両方とも世界一となっています。最新のデータ(2024年)では、平均寿命は男性が81.09歳、女性が87.14歳となっています。また、高齢化率は29.3%と、もうじき30%に迫るところまで来ています。
もう一つの高齢化問題で注目されるのは平均年齢です。平均年齢は、全国民の現在の年齢を、すべて足していって、これを人口で割って得られるもので、日本は2024年に49.9歳と50歳が目前に迫っています。
平均年齢は小さな国であって、リタイア組が移住する環境では高くなります。最も平均年齢が高いのは国別ではモナコ(56.9歳)で、日本は2位となっています。日本は2000年には41.4歳であったので、わずか四半世紀ほどで急激に延びたことがわかります。
平均年齢が50歳に達するのは、以前の推定では2036年で、その前年の2035年に49.9歳になるとされてきました。これだけを見ても、いかに国全体の高齢化が進んできたかがわかります。
今の日本の現状を考えると、初産年齢は30歳を超えている(30.9歳)ので、50歳の女性の子どもは成人前で、まだまだ手がかかる年齢です。親の世代では今から50年前(1975年)の初産年齢は25.66歳でした。
これで計算すると50歳の女性の母親は、第1子では77歳を超えたところですが、第3子では出産年齢は30歳を超えているので、80歳と概算することができます。
父親と母親の年齢差にもよるものの、平均年齢であっても親の介護も考えておかなければならない状態に入っています。
平均寿命と健康寿命の差は男性が約9年、女性が約12年とされるので、これで計算した年齢を超えると介護の可能性が急に高くなります。男性では72歳、女性では74歳となるので、平均年齢を超えると実は年々、介護が間近に迫っているという、恐ろしい状態になっているのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕