食が細くなったために充分な栄養が摂れなくなったとき、食事の好き嫌いや発達障害の感覚過敏によって食べられない食品があるために栄養素不足になっているときに、サポート役として活用できるものとして栄養補助食品をすすめることがあります。
栄養補助食品は通常の食事で不足する栄養素を補うものを指していますが、これはアメリカではダイエタリー・サプリメントと呼ばれています。ダイエタリー(dietary)は食事や栄養に関連したことを意味する形容詞で、「食事上の」「食事による」と訳されています。サプリメント(supplement)は補助、補充、補給を意味しています。
不足している栄養素を的確に知って、それだけを補うものとしては錠剤やカプセルなどの形状をしている“いわゆるサプリメント”があげられます。これに対して、一定の栄養素が全体的に含まれている食品の形状をしているものが栄養補助食品とに分けられます。
その栄養補助食品の代表的なものとされているのがカロリーメイトです。なぜ代表的なのかというと、「これだけで数日間は生きていける」と言われるほど栄養バランスが取れているからです。
カロリーメイトは1983年にリキッドタイプ(濃厚な液体)として登場しましたが、これは医療機関で使われていた経口濃厚流動食の栄養内容を半分ほどの濃さにしたものです。経口濃厚流動食の原材料は食品そのもので、3本で1日に必要な栄養素が取れるように設計されています。
リキッドタイプのカロリーメイトは1本が200kcalで、1日の最低限のエネルギー量を摂るためには6本を飲む必要がありました。
ブロックタイプのカロリーメイトは、1ブロックが100kcalで、1箱(4本入り)では400kcalとなっています。価格はリキッドタイプ1本もブロックタイプ1箱も同じなので(販売店によって値下げ率が違っていますが)、ブロックタイプのほうが得だということになります。
どれくらいの栄養量なのかというと、ブロックタイプのバニラ味を例にするとエネルギー量が400kcalで、糖質が165kcal、脂質が200kcal、たんぱく質が35kcalとなっています。この1箱分で、1日に必要なビタミン、ミネラルの3分の1が摂取できる計算となっています。
最近はマーガリンの使用を気にする人が増えていますが、カロリーメイトではバニラ味、メイプル味、チョコレート味にはマーガリンは使用されていません。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕