◎種類で異なる色素の量
肝臓によい健康食品といって一番にあげられるのはウコンです。ウコンの産地の一つである沖縄は、アルコール度数が高い泡盛を飲んでいるのに長寿県だということから、飲酒をする人には絶大な人気があります。ウコンの原材料は大きく3種類に分けられていますが、愛用者の中でも、その違いを知らない人が多いようです。
ウコンには肝機能の向上のほかに、いくつかの効果がありますが、種類によって強く作用するところが異なっています。自分の体には、どれが合っているのか、それを知って素材の種類を選び、それから商品選びをするようにしたいものです。
ウコンは亜熱帯地域で採れるショウガ科の植物で、お茶や健康食品の素材となっているのは根茎部です。形はショウガそのもので、この根茎部を粉にしたものが素材として使われています。
ウコン商品としてもっとも出回っているのは春ウコンの加工食品です。ウコンはカレーの黄色のもとであるターメリックだと、よく説明されています。しかし、ターメリックは春ウコンとは異なる種類の秋ウコンのことです。春ウコンと秋ウコンの名前は、花が咲く時期に由来しています。春ウコンの正式名称はキョウオウといい、ウコンが正式名称となっているのは秋ウコンのほうです。このほかに紫ウコンと呼ばれるガジュツがあります。効果が高いウコンとしてクスリウコンというものも出回っていますが、これは秋ウコンの一種です。
春ウコンは黄色い色が特徴となっていますが、これはクルクミンという色素によるものです。クルクミンの含有量を比べてみると、素材によって差はあるものの春ウコンが0.3%であるのに対して、秋ウコンは3.6%と12倍もの差があります。このために秋ウコンは鮮やかなオレンジ色をしています。紫ウコンの場合には、クルクミンはわずかしか含まれていないために、色は黄色ではなく、その名のとおり紫色を薄くした色となっています。
素材の色を確かめれば、どの種類のウコンが使われているかがわかるわけですが、ほかの素材と組み合わせた商品も多いので、色だけでは見抜きにくくなっています。以前は商品の原材料名にウコンとしか書かれていないものもありましたが、ウコンに種類があることがわかってきてから、今では春ウコン、秋ウコン、紫ウコンの違いが明らかにされています。ウコンとしか書かれていなかったら通常は秋ウコンを指すはずですが、種類に関係なくウコンとしているところもあるので、どの種類のウコンが原材料になっているのかを販売会社に確認するべきです。